シルクロード.com 史上最大の闇サイトのレビュー・感想・評価
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題材はよかったけど…
地味な作品やなあ…実話をもとにしたっていうので、もう少し派手な展開を期待してたんやけどこじんまりと終わった。
主人公が一線を越えるのは意外といえば意外なんやけど、闇サイトの創立者と主人公の攻防を期待してみると肩透かしかも。時間があれば観る程度でも充分。いやしかし、殺人依頼はしていたけれど仮釈放なしの終身刑とは…人生棒にふったな。
アメリカ人の本音
近代世界の社会問題を描いた作品。
自由が脅かされる時代は今に始まったことではないが、ネット社会がもたらしたものは自由を与えておいて奪うことだったのかもしれない。
15年くらい前に読んだ科学雑誌「Newton」の記事には、5年後さえも予測不能になったことが書かれていた。
この物語そのものは今から少し前の出来事だが、自由を詠いながら規制ばかりが促進される社会で、人々のフラストレーションは溜まる一方なのかもしれない。
規制…
あたかもそれが正しいとする吹聴をマスコミが流すことで、人々、特に日本人はそこにハマってしまう。
さて、
この実話をもとにしたフィクションは、人々、特に若者の考えた新しいビジネスを国家を上げて潰しに来た物語となっている。
確かにそのコンテンツには問題はあった。
ロイはそのことを「シルクロードは人々に自由と選択を与えた。しかし人は暴走する」と言い残した。
彼の言う暴走には、彼自身は含まれていないのだろうか?
彼は従来のアメリカ人の象徴かもしれない。
収監施設ですれ違うロイとリック
ロイにはリック(ノブ)が暴走したと見えたのだろうか?
つい先日、ヤバイデンがかなりヤバい法案にGoを出した。
それは、大統領の判断でアメリカ軍がアメリカ人を射殺してもいいという法律だ。
覚えているだろうか、我が国の首相暗殺
調べて見ればわかるが、翌日の大手6社の新聞の見出しは、一字一句まったく同じ文言だった。
これは、この国がすでに何者かによって統括されていることを示唆する。
それを、「エコノミスト」と同じように、あの同一文言で我々に示したのだ。
暴走しているのは、どっちだろうか?
少し脱線した。
さて、
フィクションとして描いたこの物語。
リックは麻薬取締官のボスとサイバー攻撃対策官のボスに言いたいことがあった。
しかし誰も相手にしてくれなかった。
リックはロイを逮捕するための仕掛けを作り罠にハメた。
自分自身もリスクとなるこの手法
最初はロイとのチャット履歴を処分しようとした。
ロイはそれを保険として残した。
このことがリックの腹を決めさせたのだろう。
このあたりの描き方はロバートレッドフォード作品と似ているように思った。
この物語の大どんでん返しとなっている。
心変わり… これがこの作品のレトリックだろうか。
ビットコインの匿名性から痕跡を追うのは難しいのと、捜査官側の目的が十分に達成したことが伺えることで、リックの作戦は見事に成功したのだろう。
しかし、
実際の事件から作った物語だったが、何故かどこか古臭さを感じてしまった。
ロバートレッドフォードを感じるからだろうか?
ただ、
最後にロイは裁判官に「奪わないで」と言う。
この言葉こそ、いまアメリカ人が思っている本音かもしれない。
同時に、
リックが娘に言った「正しい選択」とは、誰かに愛を与えることなのだろう。
その手段を選択できた彼は、とても満足している。
アメリカ人の中にはこの終わり方に共感できる人とできない人に別れるような気がする。
でもここがこの作品の新しさなのかもしれない。
ただ、
チャットという手法と少しお間抜けなロイという人物設定
これとリックとの対比は良かったが、シルクロードが世界的な問題となっていることとの対比に差があり過ぎていたことが惜しいと思った。
少し角度が変わればミスタービーンになってしまいそう。
ドットコム
タイトルにくっつけちゃったセンスの無さに唖然。サブタイトルで闇サイト云々言っといてドットコムは無いわ。そもそもドットコムじゃないし。
実話ベースの映画だからか、派手な展開やエンディングの納得感には欠けるが、そこそこ楽しめる。
☆☆☆★★ 先日、他の作品のレビューにも書き込んだのですが。ネット...
☆☆☆★★
先日、他の作品のレビューにも書き込んだのですが。ネットが社会生活の中に占める割合が増えるに従って、映画の中で描かれる内容も含め、ネット系犯罪が当然の様に増えて行く。
その際に犯人捜査や、主人公が自分の身を守る為に、パソコンの画面を使ってちよこちょこと操作する。
普段からパソコンやネットに精通している人にとっては、何ら問題にもならないのでしょうけれども。こちらはパソコンを操作するにも右手の人差し指でしか操作出来ないくらいの超ど素人。
スクリーンに映し出されるパソコン場面には常に苦々しい思いで見つめるのみで、スクリーン見つめながら、、、
「一体全体、今何をやってるの?」…と思ってばかりいる。
だからこそ。この作品の予告編を観た時に(心の中で)思わず感嘆を叫んだ!
「これだよ!こうゆう主人公の物語が観たかったんだよ!」と。
…って事で勇んで劇場に駆け付ける。
使いこなしてるじゃねえか(ㆀ˘・з・˘)
何だよもう〜話が違うんだよなあ〜(ーー;)
何の苦労もなく(多少の苦労している映像は挿入されてはいるが)使いこなしてやがるこのオヤジ。
しかも、ロンブーの淳ばりに相手をしっかりとハメてんじゃねえか。
ネタバラシしてやれよ〜と何度も思ったくらい
…って言いながら、そこそこ楽しみながら見ていた訳ですけどもね。
実話ベースに色々と、製作側からの創作部分も多少は足して娯楽性を持たせている作品だったかな?とは思いました。
最後は、「アナログ人間舐めんなよ!」…と、少しばかりな溜飲を下げて貰えたし。家族を守ろうとする主人公に対して。サイトが巨大になればなるほど、周りがどんどんと離れて行ってしまう犯人側の孤独感を描写し対比させる脚本・演出はそれほど悪くはなかったと思います。
暇つぶしにはピッタリな作品だったかなあ〜と思いました。
2022年1月23日 MOVIX柏の葉/スクリーン8
ルールが存在する理由
ロスはルールに縛られない自由を手にしようとした。ルールがなぜ存在するのか理解していなかったからだ。
ルールは弱者を守るためにある。
主人公ボーデンの娘や、ボーデン自身も弱者かもしれない。
イケイケでルールを無視するロスと対になるようにボーデン家が存在しているのがいい。
あくまでルールの内で戦おうとしていたボーデンだが、度重なる冷遇に耐えかね最後にはルールを破るロスの理論に行き着く。
ラストの面会のシーンで、ボーデンの妻と娘がボーデンを責めないのはいい。黙って大人しくしていたら弱者は蹂躙されるだけだと言っているようだ。
実にアメリカらしい気もする。
そして何より、闇サイトの摘発にアナログで対抗するメインストーリーも面白い。
最低限の知識だけでロスに迫る。しかも単独というのがすごい。
FBIを含めた捜査チームが滑稽に見えて仕方ない。
セキュリティの穴は人だ。どんなに強固なセキュリティでも管理者を陥落させれば終わる。それを地で行く展開はなかなか面白かった。
情報セキュリティ担当者としての視点から
情報セキュリティの根本の根本がしっかりと抑えられていました。ただ、そういう教材として使えるか、となると使えるんですけど長すぎますね。
どんなに強固な暗号化通信も暗号通貨を使ったエスクロウシステムを施しても、システムを作ったのも運用しているのも人間。どんなに天才でも人間は人間であり、そのセキュリティホールを埋めることは極めて難しいという当たり前のことを改めて感じました。古典的なソーシャルハッキングでした。その場面、チャットで犯人と刑事がやり取りする様が見どころでした。とても面白くて失笑してました。
・アナログサイド、足で稼ぐということでもなく、デジタル素人がなんとかPC、スマホを使えるようになり、そこで人間的なやり取り(向こうはおとり捜査が普通だからなあ)で犯人を落としていくということで、言うほどアナログでもないなあ。
・犯人サイド、刑事サイドがそれぞれ流れ、そして大事なところでクロスしていくような作りはテンポが良くて飽きない。
・ストーリーは観たとおりに進んでいきます。特にひねりもなく予想もつくので素直に鑑賞しましょう。
面白い映画でした。ありがとうございました。
社会のゲームチェンジと倫理的な問題
この映画に描かれている「犯罪」的な行為は問題外としても、このWeb、デジタルの世の中で社会を席巻するムーブメントを起こすためには、倫理や道徳などをすっ飛ばして、自分の理想に向かって突き進みゲームチェンジをさせてやる、という強い意思が条件であることがよく分かる。
そしてそれが米国からでてくることが多い理由も、この映画を観てわかった気がした。
バカと鋏は使いよう…
若き天才ロスは普通の生活では刺激を得られず、世の中を変える、何でも自由にと言うが違法行為をしてしまったら、全くもって自由というものをはき違えている。サイトを通じてて得たドラッグ、銃がその後どうなるのかなど発想がいかないのか、本当に天才なのか。。所謂、大義のようなものがなく、結局は悪事で金儲け、しかし、映画では豪遊してるわけでもなく、いい年して親にも頭上がらず、彼女にも振られ、いつまでもグチグチ、といった姿でカリスマ性が全く見えず魅力的にも映っていない。脚色するなら、この辺りを描いてほしかっ
。面白かったのはサイバー空間の中で誰もがロスを追えない状況で、アナログ捜査官リックが一番に初めに迫ったところ。当初マウスも使えなかった男との対比が良かった。障害がある娘のために犯罪に手を染めてしまったのは残念ならないが、実話もそうなのだろうか。横領した金返せとはならなかったのかが疑問。見せ場であるロス逮捕シーンもすぐにリック逮捕とならないだろうし、もう少し丁寧に描いてほしかった。題材が面白かったのに勿体ない演出。リチャード・ジュエルのポールはあの手の役を演じたら最強。
対比できず
自由を標ぼうして、違法商品の取引サイトを立ち上げた青年の栄光と転落を描く物語。
実話をもとにした映画のようです。浅学でまったく知らない事件だったのですが、ホワイトハウスからも声明が出たような事件であれば、アメリカでは大問題だったのかもしれません。
有能で、行動力があって、でも思慮の足りない主人公。彼が起こした波に、彼自身が乗り、そして呑み込まれていく様が良く描かれています。
この作品の肝は、ライバルとして描かれたアナログなベテラン刑事の存在でしょう。二人の対比で、より作品を盛り上げようという意図が見えますが、それが余り上手く行っていないように感じられました。
主人公と刑事のやり取りに、もう少し「エモーショナル」な部分を取り入れた方が良かったかもしれません。
逆に、主人公の栄枯盛衰に特化して、対比を諦めても良かったかもしれません。
少し中途半端になって、作品の良さを減じてしまったように思いました。
私的評価は普通です。
「フェイスブック」でも「ハッカーを追え」でもない人物描写
冒頭でキャプションが出る通り、史実とフィクションを織り交ぜたストーリー。史実がどうなったのか気になって、鑑賞後に調べてみたところ、以前に読んだ日本版WIRED Vol.25に掲載されたジョシュア・ベアマンの20ページに及ぶ長編記事に当たった。これが本作の原作と言っていい。既視感はあったもののどうにもピンと来なかったのは、おそらく本作の麻薬捜査官リック・ボーデンの描写が濃厚で、そこに力点が置かれていたからではないだろうか。ジョシュアの記事では、シルクロードの創設者であり本作のもう一人の主人公であるロス・ウルブリヒトと、サイバー捜査官クリス・ターペルが中心に据えられていて、麻薬捜査官カール・マーク・フォースは映画ほど強烈なキャラクターではないからだ。この辺がフィクションなのだろう。記事を読み返すまで、麻薬捜査官が汚職で逮捕された結末もフィクションだと誤解していた。
さて、サイトの創設者ロスは、リバタリアンを標榜しハッキングの知識に精通し自信満々の青年実業家、のような一般的なイメージがあって自分自身もそういう自己アピールをしているものの、実際はいくつかの事業をやってはやめ、新しく思いついた儲け方を正当化するために自由主義を唱える薄っぺらさがあるが、技術を学ぶ勉強をする努力家で、捜査の手が迫ることに怯える小心者、という描き方がされている。天才大悪党ではなく、軽薄な青年の暴走という描写だ。
一方の捜査官リックは、登場から逮捕の為なら何でもやる古いタイプの捜査官として描かれ、サイバー犯罪にアナログ手法で挑む点に主眼が据えられている。このため、ターペルの地道なサイバー捜査でどうやってサーバーのIPアドレスを特定したのか、という捜査技術的には面白い部分は全く取り上げられていない。実際にはRedditなど「表の」ネットに流出した情報を拾い集めて特定したらしい。リックが「ノブ」を名乗ってロス=DPRに接触し、殺人依頼をさせるまで追い込むなど、アナログで古い潜入捜査の方法で追い詰めていくところ、ロスの居場所を特定してログイン直後にパソコンを押収する場面など、史実にもあるポイントがきっちり押さえられていて、見応えがあった。
「フェイスブック」や「スティーブジョブズ」のようなカリスマ起業家の光と影、みたいな内容ではないし、「ハッカーを追え」のようなテック犯罪ドキュメンタリーとも一味違った、追うもの追われるもの双方の人物に焦点が当たった、なかなか面白い映画だった。
「シルクロード」自体は閉鎖されたけど、ダークウェブはまだ残っていて、違法取引などに使われている。仕組みの話なのでサイトの閉鎖みたいにはいかない。安心はできないが大型の闇取引サイトが潰された意義は大きいのだろう。
これ国内でも、なりすましハッキング事件とかコインハイブ事件とか、神奈川県警を舞台にしたドキュメンタリー風のサイバーフィクションが映画化できそうだけど、「新聞記者」みたいに、誰かやらないかな。
シルクロード.comで学ぶ報連相の大切さ
時々とまる映像が気になりながら鑑賞しました。
実際にあった出来事を作品化したものと聞いて驚きです。
警察なのにここまで報連相が出来ないのかと始終驚いてました。
まあ1番悪いのは、報告しようとしたにも関わらずそれをさせない上司だとは思いますが...。
予告は主人公が昔ながらの調査で犯人を追い詰める感じのものだったので、予告と実際の内容の違いが少し気になりました。
話の内容事態は普通に楽しめるものだと思います。
ダブル主人公はどちらも暴走しがち
主役2人の片方である天才青年は自由とか正義とか自己を正当化するようなモノローグが用意されているが、逆にこういう表現が彼をテロリストであるという原作の解釈に由来するのではないかと思います。
実際、一見リバタリアンと勘違いするような思想は幼さゆえのの甘さというか誰にでもある若いころの手前勝手というようなもので思想犯では決してありません。
どちらかというと、この手の天才はただただ面白いからやっているだけのほうがリアルで、大義名分など言わないほうがしっくりきます。
夢中で仕事しているときに彼女に割り込まれるだけで苛っとして暴言をはいてしまう辺りもそういう人特有の症状でしょう。
売り言葉に買い言葉ですべてをぶち壊すのはあるあるです。
それにしてもアフリカ系とアジア系の混血は超絶可愛い。
もう一人の主人公の老害警察官のほうは、実はプライベートではとても家族思いで優しいとてもいい人です。
しかしながら、仕事になると手段を選ばない完全なビジネスヤクザのようなキャラな上、夢中になり過ぎて暴走して周りに迷惑をかけてしまうという、昔から刑事ドラマにいそうなトラブルメーカーキャラです。
序盤この人の傍若無人な捜査法に警察嫌いが発動しますが、だんだんとこの人なりの仕事とプライベートの線引きが見えてきて人間性がわかってくるようになってます。
不器用ながらもう一人の主人公よりは大人な感じです。
娘に精一杯かっこつけるもののキョトンとされるのもあるあるでしょう。
個人的には捜査本部長みたいな役の人がパーソンオブインタレストのIT寵児の役どころだった人なのがちょっと面白かったです。
ミイラ取りが ミイラになる
闇サイトの取引を 開発した物語
以前もニュースで ダークサイトは 問題になりました。
追う刑事と 逃げる犯人 ハラハラしましたわ。
実話にもとずいているので 説得力がありました。
窓際に回されたオッサンのリベンジと捉えると物凄く切ない物語
捜査中の失敗からリハビリを経て閑職に回された刑事の再生と、非合法ドラッグ等を自由に売買出来るウェブサイトを立ち上げて裏世界の寵児として持て囃される男の栄枯盛衰を並行して描いた作品。クライムサスペンスのようなスリルはこれっぽっちもないですが、パソコン講習の受講くらいしかやることのない主人公のリベンジ物語と捉えるといよいよ社会で使い物にならなくなってきたなと自覚しているアラフィフならグッと胸が熱くなります。逆に言うとまだこれらやることがいくらでもある若い世代にしてみたらどこにもカタルシスが感じられないので終始退屈だと思います。
題材は面白そうだったのだけど
実際の事件をベースに描かれている、サイバー犯罪の作品。でも10年前の話なのかと、ちょっと前感を感じるのは、世界の技術進捗スピードが加速してるからなのだろうか。いずれにしろ、善悪の区別、基準がぶれてしまってる人はどんな状況にあろうが、自分の虚栄心と欲を満たすために犯罪を犯す。途中であの道の踏み外し方をした元アル中の捜査官に、同情も弁解の余地もない。面白い題材の事件だったけれど、事実をベースにしたフィクションとして、もう少しスリリング、且つ、なるほどと思えるような描き方になっていたら、最後ナンじゃこりゃ、と思わなかったかもしれない。犯人も刑事もただ自己陶酔してるだけみたいに見えて、ちょっと残念だった。
全50件中、1~20件目を表示