ハウス・オブ・グッチのレビュー・感想・評価
全360件中、241~260件目を表示
退屈でもないけれど平凡で中途半端な映画
それほど面白い映画じゃない。女優俳優で見せるけど、内容は平凡。何も意外性がない。「実話をもとにしたストーリー」だったか?の文字が最初に示されるけど、どっちの意味なんだろう。事実を参考にしたオリジナルストーリー?できるだけ事実に沿った再現ストーリー?どちらにしても中途半端だと感じる。
完全事実を映画にしてないなら、もっとクライマックスに何かを持ってくるとかしたほうが良い。夫人は高笑いの後どこかへ高跳びしてしまうとかさ。完全に事実とは違うけど。レディガガなんだから稀代の悪女にもできたと思う。まあ、でもこれじゃグッチの名前は映画に使えないか。
それともあくまでも事実に沿うなら、依頼成功のあとで夫人は半泣きでパラダイスとかノートに書かず、大笑いしていたんじゃないのか。ビジネスに無能な夫を支えた末に捨てられたことに復讐したんだから、あんなイジイジと悔やんでいるようなストーリーはおかしいだろっ。本人が刑期を終了してまだ生きており訴えられると面倒だから?それともガガに気を遣った脚本?どんな役でもできそうだが、外見上はぶっ飛んでたガガにあんなメソメソする役は似合わないと思う。アリー・スター誕生で路線が決まってしまったのかしらん。
ところで、あの時代の日本は勢いが有ったけど、トム・フォードで復活前の、そのころの欧州二流ブランドからもカモで半分コケにされていたのかね。映画ではそんな感じ。でも、カモにされても良いから、あんな勢いが有った国に戻ってほしい。今の日本は、一時期はGDPがアメリカの6-7割近くあってアメリカに本気で恐怖を抱かせて叩かれまくられていた国と同一だとは思えん。たぶんこのまま落ちぶれていくんだろうけど。ほっときゃドイツに抜かれてしまう。バブル、カムバーック。
奢れるものは久しからず
ジャンル分けが難しい!
世界的有名ハイブランドGUCCIの終焉を描いた作品。
サスペンスなのか、ロマンスなのか、事実を基にしたフィクションだけど、キャストが実在の人物像と酷似しているのがすごいところ。
飄々とした表情の裏で自らの虚栄心や野心を育んで肥大化するマウリツィオ役のアダム・ドライバー。
富と権力を持った男に愛されたかったパトリツィアを演じたレディーガガ。ただ、25歳には無理がある。晩年熟女時代がしっくりくる。
初登場時、禿げすぎてて気付かないジャレット・レト。
死にそうな顔のジェレミー・アイアンズ。
そして何よりアル・パチーノ!
全てを理解した後の演技は見事
作中の随所に伏線となる台詞や仕草が散りばめられているあたりがリドリー・スコットらしい。
今回は予習もなしに劇場に赴いたので、映画鑑賞後にGUCCIの歴史を復習した。
映画を見に行く前に、原作を読むか、史実を何となく頭に入れていくと分かりやすいかも。
今作でドメニコは裏切り者だが、彼がいなければ会社の経営もGUCCIの名も今の世に語り継がれなかっただろう。
ドメニコ視点のGUCCI快進撃物語も見てみたいものである。
すごかった
グッチにとって全く得がなさそうなのに許可をしているのだろう、まさかグッチに無許可ではないと思うのだけど、徹底的にやっててすごい。
レディー・ガガが、スキー場で品のないアクセサリーをジャラジャラつけて自慢話を延々している痛々しい場面、心が痛くなる。占い師も面白いし、殺し屋も雑な感じがいい。自分の金ヅルを殺すなんてバカだ。
ハゲの従兄弟もふざけているみたいな演技で最高だ。ちょっとやりすぎではないだろうか。飛行場で電話してて後ろにお父さんがいる場面、コントみたいだ。
結局誰一人幸福にならないのだけど、あのまま運送会社で働いていたら別の慎ましい未来があっただろうに残念だ。
字幕の159分は長い😫
いつも思うけど、自分が日本語しか理解できないことが悔しい。サスペンスの字幕はやっぱり疲れる。それでもレディー・ガガ目当てで鑑賞。
内容は予告通りというか、想像してた通りの作品でした。GUCCI家のお家騒動のお話。お金が人を変えるのは今も昔も変わらない。パトリツィア(ガガ)がマウリツィオ(アダム・ドライバー)をグッチと聞いた瞬間に目の色を変えて近づいて、落とす過程が速くて雑に感じた。
最後はパトリツィアの雇った殺し屋に殺されるマウリツィオだが、彼女と結婚してなければ、
GUCCIの3代目社長にはなれなかっただろう。
そういう意味では、いつの時代も悪女はしたたかだ。ラストの裁判のシーンでパトリツィアが
放った言葉「グッチ夫人と呼びなさい!」が彼女があまり育ちが良いとは言えない家庭から、
超一流の一族に嫁いで得たお金と権力への執着というか、取り憑かれた姿がよく表れていました。レディー•ガガの存在感は凄く、どんどん悪女になっていく演技は見所。終盤は少し体重を増やしたのかなとも思った。
GUCCI一族がいないとは
ブランドにほぼ興味がないので観るのを躊躇したが暇なので観ました
最近はレディーガガを見るのは映画の中が多いが女優さんでしたかと、、でも良い俳優だとつくづく思う、それとアルパチーノが出ていたので少し嬉しかった
完全な実話ではないが上の世界もそれなりに大変だなとつくづく感じた レディーガガの悪女ぶりが作品の面白さをグッとあげていた
息子は彼女と結婚しなければ今のGUCCIさえなかったのかも知れないな、そこに人間社会の面白さや生きがいがあるのかもと思う 久々に真面目に人生観を感じた映画だった
ブランドに興味は未だわかないけどね
帝国を興す者、帝国を引き継ぐ者
富と名声を得ることは、悪ですか?。富がヒトをおかしくするのか、おかしいヒトが富を得るのか?。お金はばら蒔くことで、世の肥やしとなる。一処に集めると悪臭を放つ。これは否定できますか?。
リンゴ印で有名なメーカーの創始者、新製品を思い付く才能は、天才的だったそうです。ただ、巨大化した会社を運営する能力に欠け、自分が興した会社から、追い出されたことがあるそうです。以上、映画で知った小咄でした。
伝統に裏打ちされた美しさを守り抜く父さん。バランスシートとハッタリで最善策を探る伯父さん。それを超える美意識を追求する息子。そんな彼を愛し、支え尽くすバートナー。一歩も退かない愛情は、何かを変え、とある決断を下す。彼女は、初めから悪い人なの?。銭ゲバなの?。家族を愛していなかったの?。どこを直せば良かった?。
完璧な人はいないけど、みんな全力で頑張っていたような…。
しかし、ヒトの才能って何なんですかね。
美しいものだけ愛でる才能。
清濁併せ呑む才能。
どこまでも凡庸であり続ける才能。
パートナーの為に、声を枯らして歌い続ける才能。
ヒトを強烈に愛する才能。
ヒトを穏やかに癒す才能。
株を買い占める才能。
どれもたいしたものだと思いますけど、これらのピースがパズルのように、ぴったり組み合わないところが、本作のいい出汁になっております。
誰もが頑張ってるのに、誰も解り合えない。合わないピースが奏でる隙間風。お風呂に浸かっても、すぐに湯冷めする程に、私の心は氷点下。夏に観たい逸品です。
個人的には、銘入りの小銭入れくらい欲しくなりました。ただ、関係者はこの映画、どう見るんですかね。もっとも、社長礼賛、企業礼賛、国家礼賛するような映画に、付き合う私ではありませんけど。
小柄なガガが圧倒的な存在感。衣装も眼力も圧巻。パオロが特殊メイクだとは!
非日常なゴージャスな映像を期待して見に行きました。衣装はもちろん建築やお庭、絵画や家具すべて一級品。目の保養になりました。
3時間と思えないほどストーリーもすばらしかった。まったく飽きなかった。
はじめてのガガ映画でしたが、圧巻。みごと。マウリツィオもグッチも独占したくて野心に燃えるパトリツィア。小柄な彼女が最先端の洋服にハイヒールを履いて歩いているだけで人物像が伝わりました。マウリツィオの実家にあったクリムトの絵を見て「ピカソ?」と言うのもわかりやすい演出。父親に気に入られないのもわかる。最後に法廷で裁判官に元の姓で呼ばれたパトリツィアが、"Call me Madam Gucci"と低いしゃがれ声で、にやっとして返すシーンの凄みたるや。強い。
マウリツィオを演じたアダムドライバーも、グッチの実権を握るアルドを演じたアルパチーノもハマリ役。
マウリツィオのダメ従兄、パオロを演じたのが、実はイケメン俳優(ジャレッド・レト)というのを知って驚きました。頭髪薄くおなかが出て、無能で情けない人物だったので。特殊メイクであそこまで変身するとは。
グッチ家で唯一経営者にふさわしいのが、たぶんデザイナーでもあったマウリツィオの父ではないかと。おうちも調度品も絵画も落ち着いたセンス。パトリツィアNG、御殿場グッチNG、パオロのデザインも一目でNG。判断が合っている。彼なら格調高いグッチブランドを育てられただろうに。
一族の崩壊と女性の変貌
1人の女性によって崩壊へと追い込まれた名家の物語。
この事件についての予備知識は全くない状態で鑑賞したため、グッチという世界的有名ブランドが絵に描いたような一族崩壊を辿っていたことに驚いた。
ストーリーは史実であるため、想像通りの展開だが、キャスト陣の演技は圧倒されるものがあった。特にパオロを演じたジャレッドレトは特殊メイクということもあるが、本人に入り込んでいて惹きつけられた。
レディーガガ演じるパトリツィアの後半の変貌ぶりは鬼気迫るもので豪華キャスト陣を引っ張る存在感を放っていた。
愛憎劇の構図としては意外とシンプル
私が大人になる前後(1980〜1990年代)までのグッチは、格式はあるがおばさんが持つバッグという印象が強かった。今でも若者が持つにはハードルが高いが、若者も欲しくなるデザインのものが多くなっている気がする。本作を観て思ったのは、その転機がこの事件かもしれないということ。
たしかにグッチ一族に起こった大事件ではあるが、映画としてはあくまでパトリツィアとマウリツィオの愛憎劇としか思えなかった。結局、マウリツィオを殺す動機は愛情から発生した執着と憎しみでしかない。事実に基づいた物語だから仕方ないんだけど。愛憎劇として考えると意外とチープだし、よくある話とも言える。むしろ同族経営のグッチがどのように変貌していくかの過程が面白かった。
パトリツィアが出会った当初グイグイ来る感じとか、グッチの経営に口出していく感じとか、レディガガはうまく演じていた気がする。あまり洗練されていないマウリツィオが押されて結婚に至るのもわかるし、グッチの後継者となり自信を持った後恋した女性が上流階級の匂いがするのもなんかわかる。父親が感じていた不穏なものは正しかったということになる。それもモヤモヤしてしまうな。
ガガの魅力に酔いしれる逸品
リドリー・スコット× (レディー・ガガ+アダム・ドライバー+アル・パチーノ+ジェレミー・アイアンズ+ジャレッド・レト) ‼︎
大好きな監督と名優たちによるグッチ家の崩壊劇。
これは面白かった。
自分にとっては盆が正月に来た感じだった。
ガガ、素敵でした。
惚れ直しました。
レディー・ガガはもうちょっと悪くてよかったと思う
私が18歳だった1978年から始まるこの物語は当時大流行したディスコの懐かしい曲に乗って年寄りに青春回顧させてくれる。レディー・ガガの演技が見事でオスカーがダテでは無かったことを証明して見せたしリドリー・スコットがこの配役でグッチのスキャンダラスな犯罪事件を撮るのだから面白くないわけがない。巨匠であるが故にむやみな尺調整から免除されるので159分という長尺もありがたいのだ。あたりまえのことではあるが夫婦間を含めて全ては利害関係が一致もしくは対立するもしくは謎の人の間の会話交渉やり取りによって進行する。余計な省略はして欲しくないし演者のすべてのアウトプットを逃さず観たい。刑務所から出たアル・パチーノがダメ息子の家へ戻ってまずエプロンを着けて流しに溜まった洗い物をするのだ!そしてそのバカ息子が売却してしまった新規株主との交渉の席でサインをするゴッド・ファーザーよ!ほぼ同年代のリドリー・スコットは彼に老いぼれた自身を投影していると思われ感慨深い。ブロンディーのハート・オブ・グラスが沁みる。
事実を基に着想を得たストーリー
この「出だし文句」は映画によく見られますが、当然、この文句自体サスペンスドラマのフリです。
「噓でしょ?」とちょっと笑えるくらいドラマチックなストーリーは、余計な人物や出来事を端折って巧くまとまっており、159分に無駄は見当たらず、また長くも感じません。
そして、実力と個性が光るキャスト達がこのストーリーに厚みを持たせています。
まずはマウリツィオ役のアダム・ドライバー。彼が演じる3代目お坊ちゃまはエレガントな所作と素敵な笑顔でチャーミング。でも実際にはファッションに対する信念も、ビジネスに対する理念もない上に、財産(自分で稼ぎ出したわけでない)狙いの女性からの誘惑に見事に落とされる「ぼんくら」なのですが、アダムは見事にマウリツィオを「憎めない男」にしてしまいます。
そしてもう一人の3代目、マウリツィオの従兄パオロ役はジャレッド・レト。レトは役作りのために体系や食生活を変えて挑む「カメレオン俳優」として有名です。今回の髪型はさすがに特殊メイクですが、毎回6時間かけていたとのこと。パオロは個性豊かな面々の中でも抜きんでたユニークさを持つ人物。劇場でも彼の演技で時折笑いが起きるほど振り切っていました。
そして何と言っても"レディーグッチ"ことパトリツィア・レッジャーニ(グッチ)を演じたレディー・ガガ。22歳から49歳までのパトリツィアを演じていますが、見た目だけでなくパトリツィアが状況と共に変化していく心情と言動をシームレスに表現していくことで、どこか同情的にというか贔屓目に見てしまいそうになる私自身、パトリツィアの毒牙にかかりながら観ていたのかもしれません。
映画には含まれなかった(パトリツィア達が逮捕される決め手となった)「カルロス作戦」や、獄中での特別優遇「(刑務所の)勝利の住人」(釈放後のニックネームは「ブラックウィドウ」)、そして実の娘たちとの「法廷闘争」など、パトリツィアの人生にはまだまだ映画になりそうなことだらけですが、現在73歳の彼女は『ハウス・オブ・グッチ』映画化について「絶対に喜んで賛同できない」としつつも、レディー・ガガが演じることは良しとしているそうです。
名を残すは三流・財を残すは二流・人を残すは…
GUCCI
1921年にイタリアでグッチオ・グッチが
創業した皮革製品の企業
戦時中に皮革が使えなければ竹を使う
などアイデアとデザイン性を両立させ
昨今の「ブランド」という存在の元祖と
言ってもよい存在だったが
90年代のお家騒動で
一族が誰も残らなくなった
事でも知られている
今作はそこをクローズアップし
「王朝」がいかに崩壊したかと
言うストーリー
こんな内容にもかかわらず
グッチが衣装協力した
ビジュアルは素晴らしかった
んだけど…
演出に一貫性が無くBGMもちぐはぐな
感じがどうにも辛かった
やっぱり音楽の統一性は大事ですね
1970年代後半
パトリツィア・レッジャーニは
父親の運送業の事務所を手伝いながら
アルファ・スパイダーに乗って
おしゃれを頑張る日々
ある日のパーティーでウブそうな
青年に声をかけるとその男は
「マウリツィオ・グッチ」と名乗り
弁護士志望だとは言うものの
直感でグッチ家の跡取りだと確信した
パトリツィアは猛アタックを仕掛け
マウリツィオと恋人になり
ついには結婚を決心させます
しかし父のロドルフォ
(創業者グッチオの五男)は金目当て
の女だとバッサリで結婚も反対
しますがマウリツィオは引かず
勘当されてしまいます
マウリツィオは仕方なく
パトリツィアの会社で働きますが
二人の仲は変わることなく
結婚式には新郎の親戚が全く
来ないアンバランスな結婚式
でしたが全く気にせず
純粋な愛の炎で燃え上がっていた
ようです
そんなある日
三男アルドがロドルフォの元を訪ね
マウリツィオとの仲の修復を求めます
アルドは父の反対を押し切って
NY進出を実現したり商売方な気質
上客の日本人相手に御殿場への
進出も考えていたようです
一方のロドルフォは芸術家肌で
拡大路線は反対の手堅い性格
グッチ家の一族はバラバラなのです
アルドの息子パオロは自称芸術家で
デザインセンスも認められず
アルドにはあまり期待されておらず
むしろ弁護士志望のマウリツィオに
期待していたようです
病気で余命いくばくかの
ロドルフォに関係を修復するのも
わからない話ではありません
結局アルドはマウリツィオに
グッチ家へ戻るきっかけにと
自分の誕生日に呼びます
そこでパトリツィアも気に入り
ロドルフォの死後に二人へ
NYへ来るようオファーします
当のマウリツィオはグッチ家の
重圧にうんざりしていたようで
経営等に関心はなくこの話も
乗り気ではありませんでしたが
この辺からパトリツィアは
メラメラと富と名声を手にする
欲が生まれたようです
ふとテレビでやってたピーナ
と言う占い師の悩み相談に
リモート会話のような感じで
選んだ道を進めと
アドバイスされ決心を固めていきます
(この映画急にコントみたいに
なるんですよね)
NYで最高のオフィスと住居を
用意され新生活に燃える
パトリツィアですがある日
ブランドにはつきものの
「偽物」の存在を発見します
生産工場から型落ち品が流れたのか
まるまる偽物かわかりませんが
パトリツィアが追及するべきだと
アルドらを集めて意見すると
「偽物を買う客と我々の顧客は
全く違うから相手にしなくて良い」
という拍子抜けの答え
(今でも偽ブランドによる被害額
は全世界で4000億ドルにも
上るそうですが)
この無関心さに加え余計な事を
するなとクギまで刺してくる始末
パトリツィアは薄々
アルドも邪魔かと察知し始めます
マウリツィオが実権を握るべきだと
意識し始めたパトリツィアは
現状50%持っている株式を増やす
(=アルドとパオロの株を買収する)
事を考えるようになります
マウリツィオは一族同士で対立する
のを拒絶しますが実権を握ることで
自由が得られると思ったのか
少しずつパトリツィアの言うように
動きます
まずパオロにアルドが実権を失えば
パオロのデザインによるラインを
展開してあげると誘いアルドの弱みを
探らせると脱税の証拠がわんさか
ちなみにロドルフォも逝去時
幹部のドメニコから知らされた
株券の署名をしていなかったなど
この一族経営感覚はスッカラカン
パトリツィアはここを逃さず突き
アルドはあえなく脱税容疑で逮捕
軽くすむかと思ったらじゃんじゃん
容疑が出てきて実刑を
食らってしまいます
そんな大事になると思ってなかった
パオロはアルド逮捕にショック
を受けつつ約束通り
ブランドを作ってもらえましたが
案の定売れずグッチ家の名称を
私的に用いた点を著作権違反で
告発され結局グループから外されれて
しまいます
マウリツィオとパトリツィアの
実権は大きくなっていきますが
この流れでロドルフォの株券の
署名をズルした容疑で捜査され
マウリツィオはスイスへ逃亡
パトリツィアは署名偽造を
知るのはドメニコだけなので
もう誰も信用できないと
疑心暗鬼になります
一族の人間を陥れて実権を得た
マウリツィオは苦悩
そこへドメニコも切れと迫る
パトリツィアにもうんざり
しかし幼少期に過ごした
サンモリッツで再会した
幼馴染のパオラに徐々に
魅かれていきます
やがてパトリツィアは娘と
合流しますがパオラといちゃつく
マウリツィオに当然憤慨しますが
もうそこには自分の為に
マウリツィオを利用しようと
している姿しかありませんでした
またそんな時に初めて
恐らく作中で初めて「愛してる」
とマウリツィオに告げるのです
ここはこの映画で一番
いい(?)シーンでした
そういえば愛してるって
言ってなかったんです
結局マウリツィオと
パトリツィアと娘は離別
妻子の面倒をマウリツィオが
最後まで見る確約でパオラと
新しい人生を歩もうとします
グッチの株式も中東の
投資グループを介して
アルド親子の株式を取得し
完全に実権を握りました
トラディショナルだが
若手のデザイナーからは
「ダサい」と言われていた
グッチのデザインを刷新すべく
若手のデザイナーの
トム・フォードを抜擢するなど
伝統にとらわれない
イメージの刷新を図ります
…しかし!
経営センスの無さはもはや遺伝
金遣いの荒い放漫経営でグッチの
業績はみるみる悪化
マウリツィオも結局経営センスは
ありませんでした
トム・フォードの成功の陰で
投資家たちはマウリツィオからの
株式を買い上げ経営から
手を引くことを提案されます
マウリツィオは激高しますが
不向きな経営から離れ
株の売却で数百億を手にし
自由になれる話を吞んでしまいます
結局最後までこうです
ただ自由になりたかっただけ
この買収話を持ち掛けていたのが
ロドルフォに使え「グッチに仕える」
と自負したドメニコ・デ・ソーレ
だったのです
マウリツィオは映画冒頭にあった
カフェでニヤニヤしながら
自由の身になった自分を満喫し
自転車で職場に戻るシーンに
戻りますがここで玄関前で
パトリツィアが雇ったマフィアに
銃撃されて絶命してしまいます
彼の人生は結局この世で
自由になる事は…
何より救いがないのは
少なくともグッチ家の人間の誰が
実権を握ったとしても結果は同じ
だったんだろうなと思わされる部分
結局ドメニコの買収後今では
100億ユーロ売り上げる企業に
なっているわけです
グッチ家の一族は一切かかわって
いませんし一族の人間は
グッチの名を使う事も認められて
いないそうです
パトリツィアもこの映画では
任せたら多少うまくやったのでは
なんて思ってしまいますが
現実にパトリツィアも自分の
デザインしたバックを出して
全然売れなかったり
やっぱり才覚は無かったようです
会社の規模に対して
家族経営の限界とも言えます
日本も家族経営の会社のお家騒動が
よくニュースになりますが
良し悪しなんですよね
クルマ業界なんかで今頑張ってる
トヨタはスズキはトップが一族
苦しんでる日産やホンダは社員
お国柄やグループの規模
色んな要因で違うと思いますが
ブランドに対するイメージを
より受け継げる体制というのが
あるのでしょう
そんなこと考える
機会を持てる映画でした
その演出のマズささえ無ければ
プラス★1個あげられました
長い映画ですがそこはあまり
感じなかったとこはさすが
リドスコ監督でしょうか
レディー・ガガとジャレッド・レトが輝く映画
他の出演者の演技が下手というわけではない
このふたりがすごかった
残念ながらネタバレされちゃった後での鑑賞が悔やまれる
尚、アル・パチーノの口から「御殿場」という台詞が出てきたのが、なぜか嬉しかった(笑)
全360件中、241~260件目を表示