「大迫力のニトロ運搬大爆発映画」恐怖の報酬(1977) といぼ:レビューが長い人さんの映画レビュー(感想・評価)
大迫力のニトロ運搬大爆発映画
デカい車が荒々しく走る姿は、それだけで迫力満点で絵になる。
しかもそれが爆発までしてしまうんだから、迫力は3倍増しです。
予告編だけ観て「ニトロ運搬のトラック運転手を描いた作品」ということだけは知っている状態で鑑賞しました。
結論ですが、面白かった!!
今の映画のCGとは全く違う、昔の映画特有の実写による大迫力のスタントや爆発シーンが本作の見どころですね。「ニトロ運搬の映画」だと思って観ていたのに、実際にトラックにニトロ載せて運搬し始めるのは映画始まって1時間くらい経ってからだったので、冗長に感じてしまったのが勿体ないですね。
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南米を舞台に、反政府ゲリラによって火災が発生している油田の鎮火をするために、振動で爆発する危険なニトログリセリンを運搬することとなった4人の男たちを描く。
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大きなトラックが爆走する映画、最近どこかで観た気がするなーと思っていましたが、リーアム・ニーソン主演の2021年公開の映画『アイス・ロード』ですね。『アイス・ロード』は最新のCGを多用したド迫力の映像でしたが、本作は実写による大迫力の映像がてんこ盛りで目で見て楽しめます。
どうやって撮ったのかが理解できないような迫力と危険に満ちた映像があって、50年前の撮影技術の高さが伺い知ることができました。以前鑑賞した1973年公開のスピルバーグ監督作品『激突!』を観た時も映像技術の高さは感動したんですが、本作はそれをも凌ぐレベルの大迫力映画でした。これを映画館の大スクリーンで鑑賞することができて本当に良かった。
ただ、映像に関しては文句のつけようがないほど素晴らしかったんですが、個人的にストーリーは楽しめませんでしたね。これは予告編を観て「ニトロ搭載の危険なトラックを走らせる命がけの話」を期待して観に行ったのが原因だと思いますが、映画の冒頭1時間ほどがトラックが一切登場しない淡々とした話だったので、「トラックはいつ出てくるの?」って考えてしまいました。
また、途中で山賊に襲われるとか、取ってつけたような展開が出てくるのもあってストーリーに乗れなかった印象ですね。細かい部分で何か所か違和感を抱きました。これがもし、最初からトラックが爆走するカーアクション映画なら「細けぇこたぁいいんだよ!」とストーリーの粗を気にせず楽しめるんですが、如何せん本作は前半が淡々としたシリアスパートなので、そういう粗や違和感が気になってしまった印象ですね。
若干の不満点はありつつ、観る価値の十分ある楽しい作品であったことは間違いありません。観ておいて損はありません。オススメです!!