「映画とはこれだ!」恐怖の報酬(1977) Toshiさんの映画レビュー(感想・評価)
映画とはこれだ!
ストーリーはシンプルだが映像と音響に圧倒される。四人の男たちの薄汚い顔。まさに地の果てを思わせる南米の村。地獄としか形容できないジャングル。男たちの焦燥感が手に取るよう。やがて饐えた汗の匂いまで漂ってくる。
頭から離れないのが手負いの野獣のような二台のオンボロトラックの造形。クライマックスの吊り橋では苦痛の唸りを上げている。まるで生きているようだ。生きている?そう、この二台が死ねば男たちの命もない。
タンジェリンドリームの不穏なサントラが耳から離れない。
フリードキンの映画はどれも麻薬的で中毒性あり。地上波短縮版しか知らなかったが、オリジナルはこれほど凄い傑作だったのだな。
クルーゾーの1953年度版は名作だが又別の作品という印象。時代背景が違うとこれほど印象が変わるのか。
ロイ・シャイダー以下四人の男優が素晴らしい。
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