「フィルムに刻み込め!」恐怖の報酬(1977) よしたださんの映画レビュー(感想・評価)
フィルムに刻み込め!
こういう傑作をフィルムに刻み込んだ人々の満足感に思いを馳せる。
大きなトラックが軋む木造の橋を渡る。断崖絶壁にタイヤ半分はみ出しながらゆっくりと進む。一歩間違えればスタントもカメラも、映画そのもの以上の大惨事に見舞われるだろう。いったいどうやって撮影をしたのだろうか。驚嘆、瞠目の連続。
二人一組でニトロを運ぶ男たちの間には、はじめは信頼関係などないのだが、撮影スタッフたちの間にはそれがないとこの撮影は成り立たないのではないだろうか。
非常に大がかりな、大きな現場仕事をやり遂げた彼らの達成感は想像に難くない。映画の撮影=土木工事のような作品は、今は望むべくもないのだろうが、これぞ「現場」と呼ぶにふさわしい。
大爆発!男の臭い。血、血、血。もしかしたら、映画に必要なのは「ダイナマイトと男」だけなのかも知れない。
子供のころテレビで「ナバロンの要塞」を観たときのハラハラドキドキ感が胸によみがえった。こうした作品を通して、子供には映画の楽しさ、面白さを伝えたい。
犯罪者が活躍する映画は教育に良くない?
多国籍企業の非道に気付くものの見方を教えることこそが教育というものなのだ。
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