君を愛したひとりの僕へのレビュー・感想・評価
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先に
「僕が〜」を観てちょっと不満だった気持ちがこちらを観てなくなった。こちらの方がよりドラマティックに感じた。
が、やはりラストがよくわからなかった。
あの少年の暦はなんなのか。暦と栞は出会わないはずではなかったのか。結婚とか言ってたし。
しかしあの栞は幽霊っぽかったから、肉体がある現実世界の栞ではないだろうと思った。
あの世界での66年後におばあちゃんになった栞とヨボヨボの暦が実際に出会っていることを、ハッピーなこととして、それは精神世界では暦と栞が結ばれたと同じ、ということでいいじゃないか!ね?ね?という感じに思っておこう。
ファンタジーに頭の悪い現実的な思考を持ち込んでも興醒めなのだが、幽霊的な存在として生き続ける、そして外見は成長しないがそういう存在としておそらく記憶もある栞。そういうことになると、脳って何?って思ってしまう。よく知らないがバカなりに考えると、脳にもその部位ごとに司る機能があったりして、ある部位が損傷することで記憶ができなくなったりする。だから脳は大事だ。
なのに脳とは全然別なところで、それがコンピュータ的な記憶媒体でもないところで、事故現場の横断歩道で意識が生き続けるというところに違和感はある。
が、そんな考えは物語の世界のもっと頭のいい理論で説明がつくのであろう。
というか、幽霊的な存在だから精神的なものと自分は決めつけたが、幽霊であっても栞には身体があり、ということは脳もあるのだろう。あれ? そう思うと、何を自分はバカなことを考えていたのだという気にもなる。
結局は、人間の思いを描いたドラマティックファンタジーなのである。
ひどくない?
アマプラでながら観してたんだけど、
ずっと別の女(しおり)を想う旦那と
添い遂げた女性辛すぎない??
ひどい。
しおりは諦めたのかと思った。
そして、会えなかったエンドなの??
よくわからなかった。
しおり視点の映画があるのか??
置いてきぼり
途中まで見て脱落。が、折角レンタルして来たんだからと再度挑戦した。
パラレルワールドが認知されていて、キチンと研究までされているパラレル世界の話?
故にパラレルの説明が雑と言うか、分かってるでしょと言う前提でドンドン話が進む。
そもそも、パラレルワールドの解釈って作品によって違うのに、一方的に話しを進められてもなぁ。
序盤の「親同士が再婚したら結婚出来ない」とパラレル家出するのは、何というか短絡的な展開。まぁ、そこは子供だからと言えばそこまでなんだけど・・・・・・
でっ、パラレルの世界で栞が事故で死んで戻れなくなり幽霊化。うーん、良く分からんが、全パラレルワールドの栞も死んだって事なのかな?間違い無く死んだ、事故に遭ったパラレルの栞の事は全然心配しないんだなぁと。
ヒロインながら早々に実質退場した栞は兎も角、暦には全く感情移入が出来なかった。良く言えば一途なんだろうけど、周りの感情を無視し過ぎ。実質、パートナーになる和音はアレで良かったのか?親とかに至っては置物同然。
ラストも突然タイムワープまでぶち込んで意味不明なままに終わった。
しかし、なんで声優を使わないかなぁ。上手い人なら良いけど、これは非声優を使った中でも最悪レベルに酷い。
こちらの並行世界は切ないラブストーリー
『僕が愛したすべての君へ』と2作同時公開が話題になったアニメーション。
暦が母親に引き取られ、和音と出会ったあちらの並行世界に対し、こちらは父親に引き取られた別の並行世界。そこで出会ったのは…。
あちらでも何度も挿入されていたので(交差点の謎の少女など)おおよそは察し出来る。
両親が離婚し、父親に引き取られた暦。
父親は並行世界を研究する機関に勤めている。
ほぼ毎日この研究所で過ごす日々。
そんなある日、栞という少女と出会う。
離れて暮らす母親から連絡があり、祖父の家の飼い犬が死に、悲観に暮れる暦。飼い犬とまた会いたい暦に、栞は並行世界で会いに行く事を提案する。
並行世界やそのマシンにやたら詳しい栞。この研究所の所長の娘だった。
成功するか疑心暗鬼だったが、暦はあちらの並行世界へ。飼い犬と再会する。
が、その世界では…。飼い犬は生きていたが、祖父が亡くなっていた…。
マシンを勝手に使った事で怒られるも、これを機に親しくなった暦と栞。
プライベートでも学校でも常に一緒。まるで兄妹/姉弟のように…いや、いつしか惹かれ合う。
二人の将来までも考えるように。
が、本当に“家族”となってしまう…。
暦の父親と栞の母親(研究所所長)が再婚。
本当に兄妹/姉弟となり、惹かれ合っても結ばれぬ事に…。
悩んだ末に二人が決断したのは、駆け落ち。
この世界ではなく、並行世界へ。
惹かれ合う少年少女が親同士の再婚で家族に…って、あの少女漫画みたい。
『ドラえもん』で大昔に家出する話はあったけど、こちらは前代未聞の並行世界への駆け落ち。
計画通り並行世界で目覚め、約束した落ち合う場所に向かうが…。
子供時代の並行世界体験同様、決していい方向へとは向かない。
まさかの悲劇が…。
落ち合う場所に向かっている途中、栞が交通事故に遭う。
二人は元の世界に戻るも、栞は意識が戻らない。
パラレル・シフトと事故が原因で、栞は身体と心が分離。
こちらの世界では栞は回復の見込みなく眠り続け、並行世界では事故の遭った交差点で“幽霊体”として留まり続け…。
こんな事になってしまったのは自分のせい。自分を責める。
例え親同士は再婚しても、その子供同士は結婚出来る(という事は、あの少女漫画は禁断の恋じゃなくOKな恋)。それを知り、さらにショックと後悔…。
本当に取り返しの付かない事を犯してしまった。
そんな暦が選ぶ道はただ一つ。
栞は救う。
学業の傍ら、研究所で方法を探す事に没頭する。
学業も卒業し成人になり、研究で成果を上げるも、栞を救う方法を見つける事は出来ず。
ほとんど自分の殻に閉じ籠もり、盲目的な状態の暦に、助手が。
聡明な若い女性。実は彼女とは高校時代のクラスメイトだったが、暦は覚えておらず。
和音であった。
『僕が愛したすべての君へ』とのリンクもちらほらあったが、和音の登場により、こちらとあちらの並行がより克明に。
和音と言っても、こちらの世界の和音。
あちらの世界の和音は暦と結ばれたが、こちらの世界では結ばれず。
暦に想いを寄せているのは明白だが、良き協力者、理解者として支える。
和音視点で見ると切ないが、暦視点ではもっと切ない。
彼の想いは眠り続ける栞にしか向けられていない…。
そんな時、遂に唯一の方法を見つけ出す。
それは、自分と栞が出会わない世界。出会わなければ、栞は事故に遭う事はない…。
終盤は『僕が愛したすべての君へ』の序盤シーンがそのまま挿入。
これはこれで意味ある構成だが、ちと新味には欠けた。
また、専門的な用語や設定、あちらとこちらの並行世界が絡み合い、『僕が愛したすべての君へ』より複雑な印象を受けた。
でも、作品的にはこちらの方が深みや面白味があった。
ヒロインもこちらの方が好み。
謎のシグナルや交差点の幽霊(栞)の伏線も回収。
『僕が愛したすべての君へ』はハートフルな物語だったが、こちらは切ない。
切ない中にも、ハートは込められていた。
愛した君との別れ。
でも、別の世界で必ず巡り合い、また僕たちは恋に落ちる。
『ママレード・ボーイ』で始まり、『バタフライ・エフェクト』でもあった。
ひとりの少女のために、、、
私は「僕愛」を鑑賞の後に「君愛」を見ました。観る順番が違えばどうだったのかは、今となってはもう分からないがこの順番で正しかったと今では思う。
こちらの世界の暦は離婚した際母親ではなく虚質科学を研究する父の元に行くのであった。
こちらの世界では祖父ではなく犬のユノが亡くなってしまうのであった。そんな事はありえないと嘆く暦であったがそれを見兼ねた佐藤栞は、暦の父と栞の母が管理するIPカプセルを操作し暦をもうひとつの並行世界に連れていくのであった。そこには、犬のユノは生きていて楽しく遊ぶもう1人の自分の姿があったのだ。だがそこには祖父の姿はなかった。そしてパラレルシフトは一日で終了した。なんとか戻ることが出来た。
そして暦は、栞の願いを聞きどうにか一緒に叶えようと考えるのであった。
とまぁあらすじとしてはここまでで良いだろう。
感想
こちらの話では難しい単語や用語が多く話に着いて行けないなと思う場面が多々あったがひとりの少女のため暦が努力し奮闘する努力家な事がよく分かった。
追記ではあるのだが「僕愛」では和音が自分の息子のために奮闘していたがこちらの「君愛」では栞を救おうと奮闘する暦どちらの世界でも誰かのために奮起する姿勢を見せてくれありがとうと言う感じでした。笑
小説を読んでない以上は話しがあまり理解出来てなかったり月日が経ち曖昧な部分もあるので改めてまた書き直したいと考えます。
やっぱり鳩がキーワードか?
こうなったらMONDAYSでもジョン・ウーでも持ってきやがれ!って感じの鳩。まぁ平和なんだけどね。とにかく、大流行のパラレルワールドもの。しかも原作者は中学生の頃の妄想から生まれたと公言してるくらいだから、中高生向けなんだろうと高をくくっていた。
さすがに両親の再婚により兄妹となった2人が結婚できないと悩むところから。う~ん、小学生の頃に少女漫画(少年誌にもあった)をよく読んでいたから、結婚できることは知ってたぞ。頭がいい暦君なんだから、そのくらい知ってろよ・・・
パラレルワールドの設定として、人間の身体が直接移動するわけじゃなく意識(虚質)が違う世界へと移動するもの。この説明は丁寧。同じ人間が同時に存在することはないので破綻は起きそうにない。まぁ、平たく言えば心が入れ替わるって感じの設定。ただ、高度な機械に頼らなくても近い並行世界には気づかぬうちに移動しているみたい・・・
交通事故によって肉体と虚質が分離してしまい、元の世界の栞が脳死状態になってしまうという大事件。しかし、昭和通りの事故現場には栞の幽霊がずっと現われ、それは暦にしか見えない。何とか元に戻そうと勉強、研究を続けた暦は栞の元の身体も死んでしまったことに落胆する。
で、最終手段がタイムリープ?!結局そっちかよ・・・と観客の落胆も大きいと思う(俺だけか?)。分岐点がどれだけあるかわからないけど、僕愛で100人がどうのこうの言ってたから、意外と世界は小さい。IP端末も三桁だったしね。だけど、人間の数と分岐点とを掛け合わせると膨大な数字になるはずで、迷子になってもいいから、パラレルだけで攻めてもらいたかったな。
そして重要な「愛」ですが、タイムシフトして暦と栞が出会わなかった世界にする方法を採ったりして、結局は暦の「贖罪」感が強い。知らない所で幸せになって欲しいという「愛」だとしても、それは見る者にとっても切なくなるだけ。タイムトラベルものによくある死の回避に他ならないのです。二度目の人生を終える間近にあんなことやこんなことも・・・と、全然幸せな気持ちになりませんでした。逆に自分の死に際まで考えちゃった・・・ほぼ74歳の老人。そっちの方が自分に近いからなぁ・・・てか、科学がこれだけ進歩してるのに寿命は長くならないのね。
面白かったけど、義兄妹の逃避行はさすがにどうなのか?? 日高暦と佐藤栞の愛の物語。
『僕が愛したすべての君へ』を池袋で観た翌日、こちらは上野で鑑賞。
不思議なもんで、キャラデザは『僕愛』と一緒なんだけど、こっちはあんまりあごトンガリウイルスに汚染されてる感じがしないんだよなあ。
エッジの立った鋭角で描くことを巧みに避けてて、瞳も楕円形。作監が違うと、同じキャラデザでもこうも生かし方が変わってくるという好例だ。
(以下、『君愛』、『僕愛』双方のネタをバラしまくっていますので、ご注意ください。)
総じて、アニメ映画としての出来だけで言えば、『僕愛』より『君愛』のほうがずいぶんと「こなれた」仕上がりを示していると思う。
さすがは、有名原作の癖のないアニメ化においては、渡辺歩と双璧を成すカサヰケンイチ(『メジャー』『ハチクロ』『のだめ』『バクマン。』……すごいキャリア!)。最近しばらく仕事ぶりを目にしていなかったが、健在なようで何よりだ。
まずは『僕愛』より画面に躍動感があるし、キャラの動きも自然に感じる。
暦と栞が成長しながら親密さを増していく様子を、音楽に載せながら早回しでまとめていくあたりは、新海誠が『君の名は』の序盤でやったのと同様、「アニメっぽさを付加する」絶妙の効果を上げている。それ以降のパートも、テンポやリズムが『僕愛』より「アニメ寄り」なので、全体的に安心して観られるとでもいうか。
そもそも、もともとのお話自体が、『僕愛』より、ジュヴナイルの王道をいっている。
宮崎駿から雨宮慶太まで、オタクならだれでも大好き、「黒髪、白ワンピの美少女」栞。
トリュフォーの『あこがれ』を想起させる、「自転車少女」への熱いフェティシズム。
甘酸っぱい逃避行、SFガジェットの導入、……そしてヒロインの突然の死。
彼女に起きる悲劇を回避するために、主人公の人生を懸けた戦いが始まる……。
物語に起伏があって、明快かつ困難な目的があって、能動的な主人公がいる。
当然、アニメとしては作りやすいし、エンターテインメントとしても仕上げやすい。
ただ、序盤で激しくひっかかったのも、『君愛』のほうだったりするわけで。
原作を読んでいないので、もともとそんな話なのか、アニメ版で改変があったのかは知らないが。
とにかく、二人がIPカプセルに入るまでの一連の流れが、あまりに頭がワルすぎて、ドン引きしちゃったんだよね。
義兄妹だと結婚できないから逃げようとか、
このふたりは、いったい何を言っているのか??
真正のアホなのか?
昭和だろうが平成だろうが、両親の再婚で義理の兄妹になった連れ子どうしが、「兄妹になっちゃったから、もう結婚できない」とか思い詰めて逃避行にでたりとか、さすがにしないと思うんだ。
この展開ってたしかに『ママレード・ボーイ』とよく似てる。でも、あれだって、連れ子どうしだと思ってた間は二人はふつうに好きどうしで交際してたけど、「本当は異母兄妹なんだ」と思い込んだから、遊が京都に逃げたり、遊と光希とで九州に逃避行に出たりしてたわけだ。
すなわち、通例「血がつながった兄妹」とわかって初めて持ち上がるはずのインセスト・タブーの動揺が、「親どうしが結婚する」って聞いただけで発動して二人が突っ走っちゃうってのは、やはりどう考えてもおかしい。
あそこは、「じゃあ私たち結婚できないね」じゃなくて、ふつうなら「じゃあ私たち結婚できない『のかな?』」だ。で、調べるなり、訊くなりする。それで、終わりだ。
よほど「できない」と信じ込んでしまう外的要因(親にそういわれるとか、そういう小説を読んだばかりとか)か内的要因(頭が超悪いとか)があるなら別だけど。少なくとも二人は科学研究所の所長の娘と副所長の息子で、とくに暦はトップ合格するくらいの秀才だ。中学生だからって、あんな馬鹿な思い込みをするような子たちだとは、とても思えない。せめて、「小学生のとき」の話っていうのなら、まだなんとかこの流れでも呑み込めるんだけど。
それに、たとえ彼らが「結婚できないと思いこんだ」としても、そこから一足飛びに「じゃあ一緒に逃げよう」とか、「親どうしが結婚しない平行世界に行こう」とかなるのも、ドラマツルギーとしては相当におかしいと思う。
二人とも親とは大変良好な関係にあるわけで、普通は「パラレル・シフトしよう」ってなる前に、さすがにいっぺんは親に訊くよね? 二人がやろうとしてることは「今の親」を捨てるのと一緒だし、「パラレル・シフトする」ってのは相当の覚悟が要ることだと思うんだが。しかも、一見して一人用のカプセルに二人で入るとか、どこの世界に飛ばされるかもわからないのに「漠然と同じ世界に行けるって信じてる」とか、やることなすことあてずっぽうすぎる。だいたい、小学生のときに栞がパラレル・シフト実験に暦を巻き込んだのって、「ひとりじゃ機械を操作できないから、お互いで操作しあってパラレル・シフトしよう」って話じゃなかったのか?? 二人で入っても作動させられてるじゃん。
結局、「中学生二人がIPカプセルで事故る」というシチュエイションを作るために、作り手が後付けでいろいろ適当に考えたようにしか思えないんだよね……。
と、このへんでがっつり「ひっかかって」しまった僕は、その後、作中ずっとモヤモヤを抱えたまま視聴することに。きっと、あんまり気にならなかった人も多かったろうし、まあ、そのへんはひっかかった僕が悪い。
他のところでも思ったけど、なんか暦って、本来「天才タイプの頭の良い主人公」って設定なのに、その割に行動が常にお粗末というか、「後先考えずに突っ走るタイプの元気っ子主人公」がやるような言動が多いというか。その辺のバランスの悪さが、ずっと気になるようになってしまった。
あと、自分は残念ながら理系脳ではなく、SF系のうんちくにもとんと疎いのだが、パラレル・シフトの仕組みについても、よくわからない部分が結構多い。
たとえば、暦と一緒にパラレル・シフトした栞の虚質が入った状態でいきなり事故にあったとして、その栞に入られて追い出されたほうの栞の虚質はいったいどうなってしまったのか? 少年時代の暦の例からすれば、栞Aが栞Bに入れ替わった瞬間、栞Bの虚質は栞Aの身体(IPカプセルの中)に飛ばされてるはずなのでは? 要するに、栞Aの虚質は事故で死んだ段階で「消滅」して、戻る身体を喪って「幽霊化」しちゃうのは、栞B(勝手に別平行世界の栞にパラレル・シフトで追い出された栞)のほうではないのか? このロジックは間違っているはずなのだが、どう間違っているのかが、よくわからない。
タイム・シフトについても、おじいちゃんの暦が栞を連れて過去に向かい、本人は記憶も何もなくしてReDiveするっていう理屈はなんとなくわかったんだけど、それだと過去の暦の虚質ってどうなっちゃうんだろう? まさか死にかけてる未来のおじいちゃんの身体に転生するのか? それだとさすがにあんまりじゃないかと思うんだが(笑)。
過去の栞の虚質がどうなるのかもよくわからない。今度はトコロテンみたいに押し出されて、子供の栞が幽霊になってしまったりして。「同化」するにせよ、「上書き」されるにせよ、なんだかどうしても理不尽な扱いな気がしてしまう。
結局、選択の数だけ平行世界は枝分かれしてて、暦に会わないまま栞が「幽霊化」しない世界線だって、「もともとある可能性の一つ」として存在していて、その世界線では、「もともと『僕愛』と同じ人生を暦と栞と和音は送っていた」わけだ。それをわざわざ別の平行世界から乗り込んできて「奪い取る」ことに、いったいなんの意味があるのか?
たとえば『Reゼロ』のように、死に戻りを繰り返しながら、特定の「クリア条件」に向けて試行錯誤するのなら、過去に戻る意味がまだあると思うのだが、Aの世界線で失敗したカップルが、単に出逢わない世界線Bまで戻って、記憶を失いながら「生き直す」だけなら、世界線Aの暦・栞にも、世界線Bの暦・栞にも、たいして利得はないような気がするのだが。
もちろん世界線Aの栞が「幽霊化」することは避けられるのかもしれないが、そもそも「可能性の数だけ平行世界が分岐する」のなら、この物語の二人がタイム・シフトできたところで、やっぱり「出逢ってしまった」世界線は、可能性のひとつとして形成されてしまっているのではないか?
と、まあ、ない知恵を絞っていくら考えても、どうも仕組みの大元がよくわからない。
すべての可能性に準じた平行世界があるのなら、そこを行き来する行為には、成功する未来を勝ち取る達成感というよりは、別の自分を押しのけていく身勝手さというか、独りよがりな感じのほうが僕のなかでは際立ってしまうということだ(実際、『僕愛』では、子供を喪った和音がやらかした所業として、「絶対そんなことをやってはいけない」って話になってたはずだ)。
そんなこんなで、王道のヒロインと、王道の主人公と、王道の展開のおかげで、基本的に青春アニメとして楽しく観ることはできたのだが、どうも心からハマることはできずじまいに終わった。
とくに、大人編に入ってからの、この世界線での和音の扱われようも、たいがいだと思うし。
「前世」で和音を「都合のいい女」扱いしたその「悔い」ゆえに、過去に転生した暦は、ReDiveした「栞と出逢わない」人生を「生き直す」にあたって、あれだけ和音に告白しつづけ、執着してみせたのではないか。要するに、彼は記憶を喪ってなお、和音に対する「罪滅ぼし」と「後ろめたさの解消」に励んでいるわけだ。
ついでに言うと、両親の離婚で付いて行く先が母親か父親かの差だけで、暦の性格やキャラクターがああも変わってしまうもんかな?と観ていて思うわけだが、あれも、ReDiveした暦が無意識のうちに「大人しく」「目立たないようにして」「栞に」見つからないようにしている、だから『僕愛』の高崎暦はあんなにキョドってて根暗なんだと考えればなんとなく合点がいく。
それと、もうひとつだけ。
『僕愛』の感想でも指摘したことだが、終盤になって「もう一つの物語」があれだけのボリュームでごそっと挿入されるのは、やはり相当に奇異な印象を受けたといわざるをえない。
とくに、『君愛』に挿入される『僕愛』の少年篇は、ほぼそのまんまのダイジェストになっていて、さすがに観ていてなんだか妙な気分になった。
ここまで懇切丁寧に「もう一方の物語」を紹介しないと、この映画×2って成立しないもんかね?
むしろ、いさぎよく「別の平行世界の話は、もう片方の映画で観てね!」で済ませたほうが、印象は何倍もよかったのでは?
自分は『僕愛』を観た「後」で、こちらを観たから、延々昨日と同じ話を見せられることにいささか辟易したし、『僕愛』を「まだ観ていない」客にとっては、概ねこれから何が起きてどうなって終わるかまで強制ネタバレされた映画を、このあと観ることを強いられるわけだ。
これって、ギミックがうまくはまっていない気がするのは俺だけか?
声優陣に関しては、主役のふたりとも「声質に関してはとても特徴的で良かった」と思うんだが、なにぶん技術的な部分ではかなりの違和感が残った(それでも宮沢氷魚くんは、たぶん『君愛』のほうが録りが「あと」だったのか、『僕愛』に比べるとずいぶん上手になっていた気がしたけど)。
一方、声優を起用した幼少時の暦(田村睦心)や、おじいちゃん役(西村知道)は完璧な仕上がり。
全体に無難な声でまとめてあったら、また映画の印象もちがったかもしれない。
なお、『俺愛』も『君愛』も、観客は9割20代の若者で、7割がたがカップルだった(若者比率が映画館内に増えると、こんなに館内にポップコーン臭が充満するのか、と)。となりのカップルとか、映画そっちのけでイチャコラしてたし。
オッサンは俺ともうひとりいたくらいで、些か気恥ずかしかったが、若い子がこうやって映画館に足を運んでくれるのは、本当に素晴らしいことだ。
いろいろ不満は書き立てたけど、ほぼ強制的に映画2本を観させるギミック自体は目新しかったし、大いにわくわくした。
ま、それでいいっちゃ、それでいいんだろう。
うーーん。
これだけ見ました。二作品見て物語が完結!するらしいのでワクワクしながら見ましたが、終始感動する場面が私的にはなかったです。ん?ん??ほぅほぅ、、、ふーーん。という具合でした。結婚出来るのに、結婚できないんだー!わー!といって脱走?するところ。その脱走をきっかけに人生が崩れるところみて「なにやってんだ!アホか!」と率直に思いました。個人的に面白くなさすぎたのでもう一個の方はどうしても見る気になりませんでした、、、もう一個の方みるなら違う作品読むかな、値段変わらないし。
君愛から僕愛へ
結論から言うと、結果論かもしれませんが、君愛から見るほうが楽しめるなと感じました。二つ見ないと完成しない作品です。
君愛の方の作画は、最初少し荒いように感じました。僕愛の方はさほど気になりませんでした。また同じ場面をそのまま流用しているのが、少し残念でした。違う視点で書くなど、もう少し工夫して欲しかった。
君愛は、栞を取り戻そうとする一途な暦の物語です。栞が亡くなる、和音が登場するくらいしか、物語の展開はありません。
逆に言えば、狂気とも言えるほど、栞に対して一途な暦を見れます。
またsf要素が強く、難しい単語が連発したのでワケワカメでした。(最初にこちらを見たため、慣れていなかった可能性はある)
一方僕愛は、栞とは会わない世界線です。和音との恋の駆け引きや、研究、アイデンティティの問題などが見れて面白かったです。
君愛世界での和音が二人の約束を叶えようと僕愛世界に干渉する場面は感動しました。和音しか勝たん。
息子が生きてる世界と亡くなった世界、二人の和音は同じようで全く違う。もし自分が他の選択をしていたらどうなっていたのか、考えさせてくれます。
僕は僕だから、どの世界の君も愛すというようなセリフがとても良かったです。あらゆる可能性をも肯定するような前向きさが見受けられました。
最後、暦が栞に幸せですかと確認する場面には救われました。
また、和音にあなたと結婚できて幸せですと言う場面も良かったです。
ちなみに、君愛の和音が二人の約束を叶えようと、僕愛の世界に干渉する場面が一番感動しました。和音しか勝たん。
結論、僕愛を見ればどちらのタイトルの意味も考察することができ楽しいと思います。
必ず2つ見てね
この作品は2つを見て互いを補完する作品です。私の個人的な見解ですが片方だけなら4割しか楽しめません。特に僕愛(青)だけなら3割かもしれません。1つを見て2つめを見るかどうかを決めるのではなく、1つめがよっぽどの低評価でない限り両方見る覚悟で臨んでもらいたいです。どちらから見たらいいかの話がよくありますが、おすすめは君愛(赤)→僕愛(青)です。まず物語の根幹である並行世界を理解することが僕愛(青)先行ではかなり難しく、2つめを見ようとする気持ちが萎えてしまう可能性が高くなります。君愛(赤)先行の方がまだ並行世界に対しての理解が十分でなくても楽しめます。特にこれまでにこの作品のような、パラレルシフトだの時空を越えるなどのファンタジーな話に慣れていない方は、僕愛(青)を先に見てしまうと、「よくわからなかった」という思いだけで次に君愛(赤)に進むという選択に繋がらない可能性が高くなると思います。この2作品の評価は2つ見てからしてもらいたいというのが私の願いです。君愛(赤)→僕愛(青)で多くの方が理解できるかと思います。実際に私は君愛(赤)→僕愛(青)で見ました。2つ見て大満足というのが本音です。逆で見ていたらどんな気持ちになったのかは人の意見を聞いてしかわからないのですが、多くの人が「難しくてわからなかった。」「もう一つは見なくていいかな」となっているのを聞きます。僕愛(青)→君愛(赤)は理解するには上級者向けなのかと思います。ただ(青)→(赤)→(青)が本当は1番面白いというのもコアな人たちが言っていますがそれもなるほどと私は思います。何度も言いますがこの映画を「並行世界がよくわからない」という壁に当たること、2つめを見ずに評価をしてしまう人が多いのがとても残念です。
話が変わりますが声優がプロではなく人気の役者さんを起用しているのが残念なのは多くのレビューにあるようにその通りです。せっかく話に入り込んで見ているのに、そこに妙な違和感を感じて冷めてしまうのがとても残念です。ただそれを差し引いても本当に涙が出るすばらしい作品だと思います。個人的には和音さんの献身的な人柄に感情を持っていかれました。並行世界の自分に手紙を書く、待ち合わせの場所と時刻をIP端末に入力する、愛した人を別の女性に会わせる、指輪を自分で買って小指にはめるなど健気すぎます。大人すぎます。真似できないほどかっこよすぎです。また主題歌の歌詞が作品にピッタリです。見終わった後に聞けば聞くほど好きになっていきました。そのあたりもぜひ楽しんでもらいたいです。
青のみ、もしくは、桃を見るなら青も見た方がいいかも…
相変わらず訳分からないが、
青(僕愛)見た後なのでなんとなく分かる。
青に出てくる幽霊(?)が
どうしてそうなったかが分かります。
でもそこまで気になっていなかったので、
そういう人は見なくて良いかも…?
どっちも見るなら
桃(君愛)→青(僕愛)だとは思いますが、
青(僕愛)の方には栞が出てこないので、
(子供時代に、タイムシフト?した時一瞬出ますけど)
栞の話が好きなら、青(僕愛)は見なくても良いかも。
こっちの映画には
①桃(君愛)・・・0の世界(今の世界)
②青(僕愛)・・・栞と出会っていない世界
この2つの世界が出てきたと思う。多分。
なんか、ドクター・ストレンジMOMの
スカーレットウィッチを思い出した。
なんで『青で』じゃないんだ…笑
あっちは魔術だから分かりやすかったな。
ビールの泡が沈むのを見て、
暦がひらめき何か言っていましたが、
何しているのかさっぱり分からず
到底納得できるものではなかったです。
和音『また先を越されたわね』的なこと言いますが、
えっ!?越されたの?今?え、どういうこと??
と置いてきぼりになりました。
青にも書きましたが、
全く同じシーンが長々とあります。
挿入歌+映像のみのシーンに関しては
『長すぎる…早く終われ…』と思いました。
苦痛…
監督、両方見せるつもりなかったのでは…?
両方見せるなら、もっと違う作りに
してくれても良かったのに…
2つ通してみると、高くついたなという感想。
青→桃ならハッピーエンド、
桃→青ならアンハッピーとか、
結末が変わるわけではないので、
どっちから見ても大丈夫だとは思います。
敢えて言うなら、
桃(君愛)の方は
暦と和音が可哀想な感じがあるかな…
だから、どっちも見たい!というなら
桃(君愛)→青(僕愛)かな…
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どうしても分からないのが…
子どもの頃(7歳?)まで戻すって言ってたよね。
幽霊として60年交差点にいたんだよね…?
おじいちゃんの暦に会うまで。
そのあと子供に戻ったってこと?
あの約束した時、
桃(君愛)の暦がおじいちゃんなんだから、
青(僕愛)の暦もおじいちゃんだよね…?
60年待つって意味が分からなかった…
面白かった。。。。。
最高でした。
僕あいを読んだ後見ました。全てのことがいろんな方向からつながっていく感覚が素晴らしかった。
原作の良さがそのまま映画になった感じです。
今日から小説を読み始めています。
僕あいで、このおばあちゃんは?で終わったなぞはわりかし早目に解決しましたが、そこからがなかなかまっすぐにつながるわけもなく、ほんとに楽しみながら見せてもらいました。3人の関係が素敵すぎてたまりません。
暦は少し勝手かも知れないけれだ。
とにかく素晴らしい作品でした。
また来週僕あい観に行きます。
面白かった。
パラレルワールド系ってムズいよね。
君愛→僕愛の順で視聴。君愛を見た感想。
まず、パラレルワールド系は、少しこじれて難しい。今作は比較的説明もありわかりやすいが、それでも、ん?みたいな所はある。自分は理解力低いし。
内容に関して、ヒロインを好きになる&ハッピーエンド好きの自分には、非常につらい。いや、、本当に、、。
冒頭から中学?までは、非常にいい。しおりが可愛いし、二人の関係性がすごく良き。そこからよ、、、。
道路にいる時点で少し予想したけどさ、そこからの展開がまぁ辛い。もう一方は、これから見るけれどこっちは、ひたすらに報われない。最後で何とかほんのちょっとだけ報われた気がしないでもないけど。ラストシーンは、ふんわりとしか分からんかった、、。逆パターンで見た時に自分が理解出来るとこを信じる。
狂気的なほどに誰かを愛する。素晴らしいと思う。
いつか、自分もそうなってみたいもんだ。ここまでじゃなくていいけど。
こちらから先に鑑賞しました!
普段、アニメはあまり見ないのですが、
二本観て初めて完成する作品!
しかも観る順番で印象も変わる!
とのコピーに惹かれて鑑賞しました!
結果的に、もう一本と比べてこちらの方が好きでした。
子供の頃に亡くなったのに、そのまま横断歩道でさ迷ってるとか、あの女の子が不憫で、いじらしくて…
それにしても、メタバースの世界観って複雑過ぎて頭がこんがります(;^-^)
【先攻】なぜまぜた
発売当時に原作は読んだが、うろ覚え以下の状態で鑑賞。
その時もこちらから読んだハズ。
観ているうちに大まかな流れは思い出してきた。
そうだ、こっちの主人公にはまったく共感できなかったんだ。
一見一途に見えて、その実相手のことすら顧みず、たった一つの後悔を消すために全てを捨てようとするから。
でも、物語として読めたのは、その執念と狂気が描かれていたからだと思う。
しかし、本作にはそれが無い。
日常芝居はまだしも、悲壮感や必死さがあるはずのシーンで何も感じない。
声を当てている人(声優とは呼べない)のレベルが余りにもヒドい。
作画もイマイチで、特に中年キャラの描き方が壊滅的。
若者にシワを足しただけのような、加齢というよりやつれただけのような、違和感しかないデザインでした。
BGMも取って付けたようなものばかりで上滑り。
また、アニメーションという媒体も活かされていない。
オリジナルの専門用語もバンバン出てくる複雑なSF要素に対して、台詞のみというのは不親切極まりない。
図解するなりイメージ映像を挟むなり、せめて文字くらい出してくれないと、どう書くのかすら分からないと思う。
おまけに、『もう一作』の映像を唐突に挟む意味不明ぶり。
(しかも、1度使った「主題歌に乗せてのダイジェスト」演出で)
いきなり作画が変わって何事かと思いましたよ。
正直、もう一作を観るのを辞めようかと思うほどの出来でした。
さて
僕愛にはどんな繋がりをするのでしょうか?ハッピーエンドが見たいので、君愛から見てみました。内容が少し専門的な偏りがある感じで、少し悩みます。もう少しライトな感じで、出てくる人達の感情面を出した方が良いかな?
1つだけ見るなら君愛派
この映画、君愛→僕愛の順番で見る方が絶対良くないですか?
なんで君愛はエンドロールに意味があってエンドロールの後にも少し話があるのに、僕愛はエンドロールはエンドロールだけだし、終了後も何も無い。
ループまたはどちらから見ても良いと言うなら僕愛のエンドロール、エンドロール後にも意味を持たせて、「ああそうか、ここでつながって戻って行くんだ」って2本の映画を見た満足感があるはずだったのに僕愛のエンドロールの所為で何の為2本に分けたのか全くの意味不明に感じてしまった。
更に声優が壊滅的で個人的に西岡徳馬さん以外は全てダメでした。
そして空想科学にツッコミを入れるのは好きじゃ無いのですが、並行世界を数値かして更にその数字が大きくなった時には他の人になっているってどうなんですかね?
並行世界は有るってだけなら良いけどそこに数値が高くなると他の並行世界の自分と入れ替わるってのは微妙かなと、それにあの主人公含む数人以外の人は数値化する為の機械を持っている事に何の意味が有るのかも全く意味が不明になってしまっていて色々ツッコミ所は満載でした。
でも、ストーリーは嫌いじゃ無く2本とも見て決して損をしたとは思っていませんし2本通して、和音が主人公なんじゃないかと思える所も楽しめました。
ギミック以外にいいところはない
君僕の順番で視聴済み。物語の仕組みはとても面白いが、それだけの映画。
まず声優がことごとく棒読み。絵に書いたような大根役者で失笑してしまった。そのせいか、キャラに全く魅力を感じることができなかった。
映画を二本に分ける必要があったのかも疑わしい。どちらの映画も後半にもう一方のダイジェストを流すのだが、それが余りにも唐突すぎてストーリーの流れを切っていた。ならばいっそ3時間の映画二本にまとめたほうが完成度は高くなったはず。売上は落ちるが。
物語自体も問題点だらけ。まずストーリーはシュタインズゲートに似ているが、キャラに魅力がないので途中で眠たくなってくる。平行世界の理論の説明もやたら泡に例えたがるせいで分かりづらく眠気を誘う。
本当にギミックだけの映画。ただそれだけは素晴らしい点なので、ギミック見たさに視聴するのはありだと思う。
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