君を愛したひとりの僕へのレビュー・感想・評価
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こっちを後に観た場合
こっちの作品を後から観たのだけど、多分こっちを先に観た方が感動が増えそう。こっちを後に観た場合、「あのシーンの真相とは!」的な種明かしの話として本作を観ることになる。それはそれで鑑賞体験としてアリだけども、感動するために観るというより、ピースの穴埋め作業のために観るような感じになる。その場合でも、もう一本を鑑賞して疑問に思った部分が氷解していくカタルシスはある。
世界を移動するしくみや、地縛霊のように交差点から動けなくなった少女の理由など、いろいろ明かされるが、物語はその少女を救おうと何十年も頑張る主人公が悲壮な決意を固めるまでが描かれるので、結構しんどい話といえばしんどい。そのしんどさがもう一本で報われるというのが醍醐味なので、やっぱりこっちを先に観た方がいいかも。こっちは和音が報われない感じなのもしんどい。
両作品ともタイトルに使われている単語のイメージ通りだなと思った。こっちは「ひとりの」とタイトルにあるので、たった1人だけを見つめて主人公が行動する感じ。もう一本には「すべての」とあるので、「あらゆる可能性に開かれている」感じが出ていて、解放感が高い。
科学を捻じ曲げようとする試みにNOと言いたい
SF恋愛小説が原作のアニメ映画化作品。現代自然科学の学問は一般的には質量とエネルギーが等価であるとされる「物質」についての学問体系であるが「物質」に対して「虚質」という架空のエネルギーが存在すると実証された世界の架空の学問体系「虚質科学」が存在する世界での恋愛模様を描いている。簡単に言うとパラレルワールドがいくつもある世界での恋愛の話である。
点数:1.5。ストーリーが難解すぎてお勧めしません。例えば冒頭、この世界は泡であると説明されるがなんとなくわかるようでさっぱりわからなかった。ないものをあると言ってしまう裸の王様の大臣や家来のような頭の柔らかさが必要と思われる。
この映画の悪い点は用語が難しいところと先が見たいという興味がわかなくなるところ。
私はこの映画を見て思いましたが私たちは歴史的に科学がどのように発展してきたのかを正確に知るべきであると思う。映画と宗教は深い関係であるが科学は映画や虚構と無関係である。科学とは再現性と因果関係が必要であるので歴史を捻じ曲げるかの如く科学とは何かという人類の宝である概念を根底から覆そうとする悪い企てのこの再現性と因果関係の欠けている映画は見ないほうがいいと私は思います。
虚質とは:
物質とは異なる、魂や意識のような、あるいは物質世界を支えるエネルギーのようなものを指す。(Wikipediaより引用)
虚質空間とは:
虚質空間は虚質素子と呼ばれる量子で満ちているとされる。(Wikipediaより引用)
科学とは:
科学とは、世界や現象を観察や実験といった方法で検証可能な知識体系として構築する取り組みである。(AI回答より引用)
宗教とは:
一般的に、人間の力や自然の力を超えた存在への信仰を基盤とする思想体系、観念体系、そしてそれに基づく教義、儀式、組織などを包含する社会現象のことです。(AI回答より引用)
映画とは:
写真技術を用いて連続撮影した画像をスクリーンに投影し、動きのある映像を見せる作品や装置のことです。映画は、物語やテーマを映像と音で表現する芸術作品であり、映像作品の一種と見なすこともできます。(AI回答より引用)
視聴:液晶テレビ(有料配信Amazon Prime Video) 初視聴日:2025年6月28日 視聴回数:1(早送りあり) 視聴人員:1(ひとりで見た)
追記:感動の再会が手放しで喜べない
本作品は離れ離れになった主人公のコヨミとヒロインのシオリが長い年月ののちに感動の再会を果たす泣けるラブストーリーである。物語中盤からシオリは交差点の地縛霊となっている。シオリを救出するためにマッドサイエンティストとなったコヨミは謎の装置(おそらく棺桶のメタファー)を使いシオリと再会しようとするので本作品はきっと恋愛がテーマの作品であろう。コヨミは自ら死ぬことによってシオリと再会できたと私は解釈した。
追記2:犬がヒロインとかぶる気がする
最初のおじいちゃんと犬の死のエピソードのシーンは余計だったと思う。作者はあのシーンで謎の装置(おそらく棺桶のメタファー)の効果を視聴者に見せたかったのかもしれないが、あとで私の頭のなかで犬の死がシオリの死と重なってヒロインの死と犬の死は主人公にとって同じなのかと複雑な気分になった。主人公が死んだ犬に会いたい気持ちと幽霊になったシオリに会いたい気持ちが同じに思える。
追記3:中途半端なSF設定
交差点の地縛霊になったヒロインのシオリですがシオリを救出する方法はほかになかったのか。結局は謎の装置でできることは自分の念じた同時間のパラレルワールドに行けるだけなのでもうすこし装置を改良したほうがいいと思いました。終盤にあの謎の装置が光りながらパワーアップして巨大ロボットに変形したりしたほうが映画が盛り上がったと思う。長い年月がたっても謎の装置が改良されないのはおかしいし中途半端なSF設定だと思いました。
美しく切ない
すごく切ない恋愛の話
先に
「僕が〜」を観てちょっと不満だった気持ちがこちらを観てなくなった。こちらの方がよりドラマティックに感じた。
が、やはりラストがよくわからなかった。
あの少年の暦はなんなのか。暦と栞は出会わないはずではなかったのか。結婚とか言ってたし。
しかしあの栞は幽霊っぽかったから、肉体がある現実世界の栞ではないだろうと思った。
あの世界での66年後におばあちゃんになった栞とヨボヨボの暦が実際に出会っていることを、ハッピーなこととして、それは精神世界では暦と栞が結ばれたと同じ、ということでいいじゃないか!ね?ね?という感じに思っておこう。
ファンタジーに頭の悪い現実的な思考を持ち込んでも興醒めなのだが、幽霊的な存在として生き続ける、そして外見は成長しないがそういう存在としておそらく記憶もある栞。そういうことになると、脳って何?って思ってしまう。よく知らないがバカなりに考えると、脳にもその部位ごとに司る機能があったりして、ある部位が損傷することで記憶ができなくなったりする。だから脳は大事だ。
なのに脳とは全然別なところで、それがコンピュータ的な記憶媒体でもないところで、事故現場の横断歩道で意識が生き続けるというところに違和感はある。
が、そんな考えは物語の世界のもっと頭のいい理論で説明がつくのであろう。
というか、幽霊的な存在だから精神的なものと自分は決めつけたが、幽霊であっても栞には身体があり、ということは脳もあるのだろう。あれ? そう思うと、何を自分はバカなことを考えていたのだという気にもなる。
結局は、人間の思いを描いたドラマティックファンタジーなのである。
こちらを先に見ました
ひどくない?
アマプラでながら観してたんだけど、
ずっと別の女(しおり)を想う旦那と
添い遂げた女性辛すぎない??
ひどい。
しおりは諦めたのかと思った。
そして、会えなかったエンドなの??
よくわからなかった。
しおり視点の映画があるのか??
純粋で本物の気持ちを描きたいことが伝わる
純粋な心 幼い子と同じ純粋さ 愛 無償の愛 この作品は、それを大好きな犬の死やじいちゃんの死 そして、両親の離婚という子供が耐え難いことと対比させながら物語を紡いでいる。
その最重要なのが、主人公暦の愛したしおりが、彼の行いによって事故死したという絶対受け入れられない出来事だ。
これをモチーフするのが虚質科学研究所という架空の科学。これを一応科学にすることで物語を理論立てることになる。
純粋な愛は、だれもが共感できる。そこに自責の念が加わることでどうしようもない執着が生まれ、その執着に変化したものに取りつかれるように研究に没頭する主人公の物語を描いている。
記憶のないスケジュール。妻に促されて出かける。そこでしおりのユーレイと再会するのは、当時のままの主人公だった。彼は彼女にプロポーズして、ユーレイは昇華されていく。
次に声だけが急に老人になって、その彼の「よろしければお名前を」という言葉に、老人の声の彼女の「いいえ、名乗るほどのものではありません」という言葉が意味するのが今一つわからなかった。記憶のないまま瞬間的に二人が老人になって出会ったようでもあり、交差点のたどり着いて暦が死んだとも取れる。
いずれにせよハッピーエンドだ。
誰でも想像するパラレルワールドは、近年それは存在すると考えられ始めているのは事実だ。しかし、その世界にもすでに「私」は存在する。このことを考えるとややこしくなるのだ。これを詰めていくと、この物語は成り立たなくなる。一旦横に置くのが正しい観方だ。
さて、パラレルワールドがある前提で、その世界へ行くことができる可能性と、それを納得させるために必要な科学。何よりも強い動機。
所詮叶わぬこととあきらめないことを、この作品は言いたかったことなのかもしれない。
四の五を言わずトライしろ。ルートなど考えるな。
それだけ純粋に受け取ること…でいのかもしれない。そもそも視聴者は、自分の心を動かされたいために、映画を見るのだから。
少なくとも私はっころを動かされた事実がある。いい作品だ。
“今日からひとりずつ でもどこかで また会えるような そんな気がしてる”
“どの世界の君にも、きっとまた恋をする”
君愛と僕愛、観る順番で結末が大きく変わるふたつのラブストーリー。
切ねぇ。
ストーリーは僕愛よりもストレートでわかりやすいかも。
でも、虚質科学が僕愛よりさらに虚質科学してて難しい。
虚質素子核分裂症、IPの可干渉領域と虚質のもつれ、ギネスカスケードなどなど、全然頭に入ってこないw
声の演技は言わずもがな。
もはや少し慣れた。
僕愛を観てから君愛を観ると、あれはそういうことだったのかって繋がっていく感じ。
「名乗るほどの者ではありません」がめっちゃ刺さった。
あと、今作も音楽が素敵すぎる。
君愛はSaucy Dogの「紫苑」。
もう最高。
イントロ聴いただけでうるっとくる。
歌詞もやばい。
疲れた
なぜプロの声優を使わないのか
2作セットのうち、「交差点の幽霊」栞がヒロインになっている方。 主...
置いてきぼり
途中まで見て脱落。が、折角レンタルして来たんだからと再度挑戦した。
パラレルワールドが認知されていて、キチンと研究までされているパラレル世界の話?
故にパラレルの説明が雑と言うか、分かってるでしょと言う前提でドンドン話が進む。
そもそも、パラレルワールドの解釈って作品によって違うのに、一方的に話しを進められてもなぁ。
序盤の「親同士が再婚したら結婚出来ない」とパラレル家出するのは、何というか短絡的な展開。まぁ、そこは子供だからと言えばそこまでなんだけど・・・・・・
でっ、パラレルの世界で栞が事故で死んで戻れなくなり幽霊化。うーん、良く分からんが、全パラレルワールドの栞も死んだって事なのかな?間違い無く死んだ、事故に遭ったパラレルの栞の事は全然心配しないんだなぁと。
ヒロインながら早々に実質退場した栞は兎も角、暦には全く感情移入が出来なかった。良く言えば一途なんだろうけど、周りの感情を無視し過ぎ。実質、パートナーになる和音はアレで良かったのか?親とかに至っては置物同然。
ラストも突然タイムワープまでぶち込んで意味不明なままに終わった。
しかし、なんで声優を使わないかなぁ。上手い人なら良いけど、これは非声優を使った中でも最悪レベルに酷い。
もう一度会えることを信じて!
こちらの並行世界は切ないラブストーリー
『僕が愛したすべての君へ』と2作同時公開が話題になったアニメーション。
暦が母親に引き取られ、和音と出会ったあちらの並行世界に対し、こちらは父親に引き取られた別の並行世界。そこで出会ったのは…。
あちらでも何度も挿入されていたので(交差点の謎の少女など)おおよそは察し出来る。
両親が離婚し、父親に引き取られた暦。
父親は並行世界を研究する機関に勤めている。
ほぼ毎日この研究所で過ごす日々。
そんなある日、栞という少女と出会う。
離れて暮らす母親から連絡があり、祖父の家の飼い犬が死に、悲観に暮れる暦。飼い犬とまた会いたい暦に、栞は並行世界で会いに行く事を提案する。
並行世界やそのマシンにやたら詳しい栞。この研究所の所長の娘だった。
成功するか疑心暗鬼だったが、暦はあちらの並行世界へ。飼い犬と再会する。
が、その世界では…。飼い犬は生きていたが、祖父が亡くなっていた…。
マシンを勝手に使った事で怒られるも、これを機に親しくなった暦と栞。
プライベートでも学校でも常に一緒。まるで兄妹/姉弟のように…いや、いつしか惹かれ合う。
二人の将来までも考えるように。
が、本当に“家族”となってしまう…。
暦の父親と栞の母親(研究所所長)が再婚。
本当に兄妹/姉弟となり、惹かれ合っても結ばれぬ事に…。
悩んだ末に二人が決断したのは、駆け落ち。
この世界ではなく、並行世界へ。
惹かれ合う少年少女が親同士の再婚で家族に…って、あの少女漫画みたい。
『ドラえもん』で大昔に家出する話はあったけど、こちらは前代未聞の並行世界への駆け落ち。
計画通り並行世界で目覚め、約束した落ち合う場所に向かうが…。
子供時代の並行世界体験同様、決していい方向へとは向かない。
まさかの悲劇が…。
落ち合う場所に向かっている途中、栞が交通事故に遭う。
二人は元の世界に戻るも、栞は意識が戻らない。
パラレル・シフトと事故が原因で、栞は身体と心が分離。
こちらの世界では栞は回復の見込みなく眠り続け、並行世界では事故の遭った交差点で“幽霊体”として留まり続け…。
こんな事になってしまったのは自分のせい。自分を責める。
例え親同士は再婚しても、その子供同士は結婚出来る(という事は、あの少女漫画は禁断の恋じゃなくOKな恋)。それを知り、さらにショックと後悔…。
本当に取り返しの付かない事を犯してしまった。
そんな暦が選ぶ道はただ一つ。
栞は救う。
学業の傍ら、研究所で方法を探す事に没頭する。
学業も卒業し成人になり、研究で成果を上げるも、栞を救う方法を見つける事は出来ず。
ほとんど自分の殻に閉じ籠もり、盲目的な状態の暦に、助手が。
聡明な若い女性。実は彼女とは高校時代のクラスメイトだったが、暦は覚えておらず。
和音であった。
『僕が愛したすべての君へ』とのリンクもちらほらあったが、和音の登場により、こちらとあちらの並行がより克明に。
和音と言っても、こちらの世界の和音。
あちらの世界の和音は暦と結ばれたが、こちらの世界では結ばれず。
暦に想いを寄せているのは明白だが、良き協力者、理解者として支える。
和音視点で見ると切ないが、暦視点ではもっと切ない。
彼の想いは眠り続ける栞にしか向けられていない…。
そんな時、遂に唯一の方法を見つけ出す。
それは、自分と栞が出会わない世界。出会わなければ、栞は事故に遭う事はない…。
終盤は『僕が愛したすべての君へ』の序盤シーンがそのまま挿入。
これはこれで意味ある構成だが、ちと新味には欠けた。
また、専門的な用語や設定、あちらとこちらの並行世界が絡み合い、『僕が愛したすべての君へ』より複雑な印象を受けた。
でも、作品的にはこちらの方が深みや面白味があった。
ヒロインもこちらの方が好み。
謎のシグナルや交差点の幽霊(栞)の伏線も回収。
『僕が愛したすべての君へ』はハートフルな物語だったが、こちらは切ない。
切ない中にも、ハートは込められていた。
愛した君との別れ。
でも、別の世界で必ず巡り合い、また僕たちは恋に落ちる。
『ママレード・ボーイ』で始まり、『バタフライ・エフェクト』でもあった。
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