名付けようのない踊り

劇場公開日:

名付けようのない踊り

解説

「ジョゼと虎と魚たち」「のぼうの城」の犬童一心監督が、世界的なダンサーとして活躍する田中泯の踊りと生き様を追ったドキュメンタリー。1978年にパリでデビューを果たし、世界中のアーティストと数々のコラボレーションを実現してきた田中泯。ダンス歴は現在までに3000回を超え、2002年の「たそがれ清兵衛」から始まった映像作品への参加も、いまや日本のみならず、ハリウッド映画にも出演するまで広がっている。40歳の時、畑仕事で作り上げた身体で踊ることを決めた田中は、74歳でポルトガル・サンタクルスの街角で踊り、「幸せだ」と語る。どんなジャンルにも属さない田中泯のダンスを、「メゾン・ド・ヒミコ」から親交を重ねてきた犬童一心監督が、ポルトガル、パリ、山梨、福島などをめぐり撮影。アカデミー賞ノミネート作品「頭山」で知られる山村浩二によるアニメーションで描かれた田中の子ども時代の情感を交えながら、田中泯のぶれない生き方をひも解いていく。

2021年製作/114分/G/日本
配給:ハピネットファントム・スタジオ
劇場公開日:2022年1月28日

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(C)2021「名付けようのない踊り」製作委員会

映画レビュー

3.5場踊り

2024年2月22日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

興奮

知的

寝られる

田中泯は言う。自身の踊りを。
それは泯の思う自身の踊りを言葉にした表現である。

また、泯の言うダンサーはダンスに為に身体造りをする。
それは違うんじゃないかと思った。と言う意見は
その場踊りの表現にも一致する。

つまりは、言葉で表現する譜
音で表現する囃子
身体で表現する舞と言うように
感じたことを表現するのに、

泯は自身の踊りをそう表現しただけであろう。

だから、名付けようのない踊り。であり

すべてが本作で完結できる泯の表現なのだと思った。

まぁ、そう言う位置付けだから

田中泯さんって?ってなった時には、この作品を
オススメするんだろうけど、
人の話をしっかり聴いて、相手の価値観を咀嚼して
対話できるような人でないと、正直辛いんだろうなw

と思う。

万人向けではないが、優れた芸術作品として評価する
ドキュメント📃◎

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tomokuni0714

4.0哲学者

2023年4月15日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

難しい

まだ言葉を人類が取得していない太古の昔は、ジェスチャーが主流だったかもしれないですね。ジェスチャーがダンスになり、発声が言葉になった。ゴリラのジェスチャー、鳥のダンス、猫言葉(猫は飼い主に話しかけてきますよね)などなど。田中さんの表現は、動物の様にシンプルで、心が身体を使って訴えかけてきます。ダンサーも絵描きも演者も哲学を言葉ではなく身体で表現するんですもんね。

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ミカ

3.5【”踊りの求道者”踊りとは何かを独自のスタンスで極めようとする、70歳を超えても衰えを見せない、田中泯の姿を追ったドキュメンタリー作品。】

2022年10月25日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

興奮

知的

幸せ

■世界中のアーティストとコラボレーションし、ダンスの公演歴は3千回を超える田中泯。好きなことを極め、心のまま生きる境地にどのようにたどりついたのか。子供時代を描いた『頭山』の山村浩二によるアニメーションを交え、生き方の根底にある思いを紡ぐ。

◆感想

・田中泯を知ったのは、多分と同じであろうが「たそがれ清兵衛」である。剣の達人、余吾を演じ、真田広之との屋内での切り合いには、釘付けになった。
その切り合いのシーンは、このドキュメンタリー作品でも描かれるが、”たそがれ・・、眼が暗くなってきた・・。地獄だ・・。”と言いながら死にゆくシーンは、正に死の踊りであった。

・その後、興味を持ち彼が田舎暮らしをし、自ら米、野菜を作る中で身体を作ってきた事も知った。今までのダンサーには無い生き方であると思った。

・更に、「るろうの剣心」シリーズで、御庭番を仕切る"翁”を演じた際の剣術アクションスピードの凄まじさにも、度肝を抜かれたモノだ。

・今作では、彼が全身の毛を剃り、ペニスに布を巻いて独自のダンスを”場躍り”として長年披露してきた姿や(当然、捕まっている・・。)フランスで、漸く世界に認められる存在になった過程が描かれる。
何より驚いたのは、彼が心酔していたのが、ロジェ・カイヨワであったことである。
ー そして、彼は晩年のカイヨワに実際に会い、”名付けようのない踊りを続けてくれ・・”と言われている。-

<今や、邦画界の重鎮と言っても良い田中泯の本業は矢張りダンサーであり、70歳を超えても農作業で鍛えた身体のしなやかさは健在であると思った、ドキュメンタリー作品である。>

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NOBU

4.5犬堂監督のトークを聞いて☆増えました

2022年6月20日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

目黒シネマにて『アメリカン・ユートピア』との二本立て+犬童一心監督のティーチインイベントに行ってきました。

田中泯さん、カッコいい。語彙力アレですけど、ほんとに。ダンスのためのトレーニングをするのではなく、畑で鍛えた体で踊るとかね、ほんと憧れます。使える体、本能的なしなやかさ、存在美。

下駄や素足も似合うけど、コンバースもむっちゃ似合うというね。

自分がしたいのも、ジャズのような施術で、その時のその場でその人との関係で生まれる、正にセッション。場踊りならぬ、場セラピーとでもいいますか。
コンティニュアムをするようになってから、余計にその感が強くなっています。目指すはシームレスで流動的な体。。

そして、上映後の犬童一心監督のトークがとっても良かったです!

「こういう人がいてすごいでしょっていうドキュメンタリーにはしたくなくて、ただ踊りの映画が撮りたくて。もともと踊りの映画が好きなんです。」

そういうとこ好き。そういうスタンスだから泯さんも撮らせてくれたんじゃないでしょうか。

観客の質問にもたくさん答えてくれたのですが、あまりの回答力の高さに、思わず私も質問してしまいました。

・・・

Q、泯さんの言葉があって、そのイメージをアニメーションとすり合わせていくのは大変な作業だったのではないですか?(山村浩二さんがイラストレーションを担当している)

A、とりあえず2年間動画を撮りためて脚本を考えたのだけど、その時すでにアニメーションのイメージがありました。山村浩二さんは大学からの付き合いなんだけど、泯さんも山村さんも、似てるんですよ。面倒くさいんです、2人とも。自分ならもっと簡単に済ませてしまうようなことも、あえて面倒くさいことを選んでまでやると言うところがあって。
一部、シネカリという技法が使われているのですが、シネカリってやり直せないんです。直接フィルムに傷を付けて描きこんでいくので、失敗したら終わり。それが泯さんにも繋がるという事で、どうしても山村さんがやりたいって。

・・・

ものすごいリスクと時間をかけて作られたのを知ると、また印象が全然違います。
今のCGはすごいなー、かっこいいなぁ、で終わってた所でした。

本来ドキュメントなら、インタビューがあるものですが、この作品にはありません。
泯さんは、今でこそ芸能人ぽくなってきましたけど(←監督の言葉を拝借)、本来は経歴を並べるのも好きじゃないし、自分で教えたり、学校作れみたいな話を「嫌悪の極み」と言ってしまうような人なので、映像を残せた犬堂監督との信頼関係はすごいと思います。泯さんも犬堂監督をリスペクトしているのがわかります。

田中泯さん一白水星(酉年)×犬堂監督 四緑木星(子年)
うんうん、なるほど、合ってます。

泯さんの持ち味を殺さず、邪魔をせず、たんたんと撮り溜めた2年分の動画から、魅力的な表情を厳選し続けた監督も、充分面倒くさい人だと思いますよ(褒めてます)!!
実際にメゾン・ド・ヒミコ後の15年前から泯さんの踊りは見続けていたそうですから。

サインをもらいながら(ミーハー笑)、もう一つ質問しました。

Q、泯さんが真っ赤なハイエースで自然道を走ってくる場面は、待ち構えて撮ったんですか?

A、あれは僕たちが先に到着してたから撮れて、西部劇をイメージしてるんです。笑

と、答えてくれました!
あーーー、ずっと聞いてられる!笑

ちなみに、公式サイトの大泉洋さんとの対談はめちゃめちゃチャーミングな泯さんが見られるので、是非見てほしいです。
ちなみに、私は本編観た後に見て正解でした。

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osinco
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