さがすのレビュー・感想・評価
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人間の闇も映すドラマ
大阪の街を舞台に、「指名手配されている男を見た。警察に通報すれば300万円だぞ」と娘に言った父親が、その直後に失踪し、娘が父親を「さがす」映画。 映画の前半はそうした「娘の目線」で描かれているが、後半になると「父親の目線」でいろいろな「真実」というか「闇」が浮かび上がる構成は、なかなか見事であった。 現代の闇サイトを描くような映画とは知らずに観たが、人間の弱さとそこに付け込むダークな人間たちの風景を切り取ったドラマ。 「自分の父親のダークサイドを知った少女は、このあとの人生をどのように生きていくのだろうか?」といった(とても余韻とは言えない)気懸りが尾を引く感が残る。 また、大阪を舞台にしているが、少女がビラ配りをする「新今宮駅」や、工事現場にいた男を「今池駅」で見たという言葉から少女が駅で待ったりするが、これらの駅は出張時には行ったことが無いし、たぶん通ったことも無い場所だと思う。 そうした風景を見た後に、「グリコ看板のある有名な場所」が映った時には、「お~ぉ、ここは行ったことある」と喜んでしまった(笑) あと、果林島という島も舞台となるが、「実在の島?」と思って検索したら、香川県にある島のようである。 父親と娘の卓球ラリーを延々と捉えたショットは見事! なかなか見応えのある映画だった。
少女の成長
私、少女漫画読むタイプやないから
というセリフ
父親を探す冒険を経て
少女は恋をしたかしないかは曖昧だが、
少なくとも少女漫画を読むようにはなった。
父親以外の男に興味を持ち、
父親を乗り越えようとする話か?!
2時間あっという間
佐藤二朗のシリアス演技の中に紛れるいつものコミカル感最高 清水尋也さんは一緒サイコキラー役やってて欲しい😭 ミスミソウでも思ったけど血が似合う美少年最高😭 スッキ😭🫶🏻🫶🏻 ラブどっきゅん 考えさせられる系の映画でした ちょっと落ち込んだ
こんな邦画をさがしていた
本作を見たかった理由が二つ。
“主演”と“監督”。
佐藤二朗と言うと、すっかり福田バカコメディでのアドリブ全開おふざけ演技が定着。笑えるが、最近はうんざり飽きてもきた。
本来は実力ある俳優の筈。ムロツヨシも然り。
福田バカコメディでは萎縮するようなお笑い担当に追いやられるも、ひと度福田バカコメディを離れれば…。
本作が長編2作目で、初の商業作。
デビュー作の『岬の兄妹』に衝撃を受けた者としては、片山慎三監督はまた一人新たな気になる存在となり、この新作も今年の期待作の一つだった。
佐藤二朗の実力をたっぷり堪能。他のキャストも熱演。
片山慎三監督の手腕はさらに飛躍。
話の面白さ、構成の見事さ。
期待は違わず。いや、期待以上!
大阪。二人暮らしの父・智と娘・楓。
智は卓球教室を開いていたが、潰れ、今は日雇労働。生活は貧しい。妻/母を亡くしたばかり。
たかだか20円足りないだけで万引きした父に、楓は呆れ…。
その帰り道、「指名手配中の連続殺人犯を見た。捕まえたら懸賞金300万」と智。
相手にしなかった楓だったが、翌朝、父が姿をくらまし…。
父をさがす娘。工事現場で父の名を騙っていた若い男…。
見覚えが。父の言っていた連続殺人犯・山内。
追うも、逃げられ…。
が、山内の遺留品からある小島に辿り着く。
何か事件があったようで、古民家で倒れていたのは…。
3幕+α構成。いずれも“さがす”がキーとなっている。
まず、楓の視点。
ここはシンプルに、父をさがす。
連続殺人犯を見かけ、捕まえると言っていたが…?
まさか本当にやるとは…。
呆れもあるが、心配も。何か事件に巻き込まれたら…?
警察は全く動いてくれない。自分でさがす。
学校の先生や同級生男子も協力してくれるが、音信不通だった父から突然連絡が。
“探さないでください”。
私は捨てられた…? 怒り、悔しさ、悲しみ…もうイライラして、ムシャクシャして、感情が抑え切れられない。
可愛い娘ではあるが、跳ねっ返りが強く、毒舌な面もある。
『空白』では薄幸な役柄だったが、本作では強かな関西娘を、伊東蒼が熱演。2作続けてKO級ハード・サスペンスで重要な役所。まだまだ10代ながら、確かな演技力と存在感は末恐ろしい。
そんな中で見つけた父に繋がるかもしれない手掛かり。指名手配の男。
商店街や路地裏チェイス、毒牙を向けられそうになるも、その果てに辿り着いた小島。
見る側も楓と一緒になって父をさがし、謎が謎を呼ぶ。
一回だけじゃなく二度見返すと、開幕ですでに父の計画が…など伏線張られ、それがしっかりと“真相”に繋がる。楓のラストの“見つけた”にも深みが効いてくる。
3ヶ月前、山内の視点。
彼もまたさがしていた。“ターゲット”を。
SNSを通じて自殺志願者をさがし、接触。
相手は死を望んでいる。だからこれは“人殺し”ではなく、“人助け”。
報酬も貰って、完璧なビジネス。
肯定的な事を言ってるが、実際は…
ただ欲望の赴くままに人を殺したいだけ。山内は快楽殺人者。
“人助け”などではなく、ゾッとするれっきとした“人殺し”。
また一人、死を望む格好のターゲットが。
が、思わぬ邪魔が入って失敗。
逃亡。逃げに逃げ、ある小島に流れ着く。
そこであった老人に施しを受けるも、殺害。
再び都会に戻り、ある人物と再会…。
この山内のキャラは実際の事件や殺人犯がモデルになっており、確かにあれやこれや彷彿させる。
最もらしい事を言いながら、異常な殺人鬼。殺した相手(女性)に白いソックスを履かせ、オ◯るという変態気質。
清水尋也が怪演。
13ヶ月前、智の視点。
ここで伏線が繋がり、事件の背景や計画の全てが明らかになる。
智は悲しみ、苦しんでいた。
妻・公子が難病“ALS(筋萎縮性側索硬化症)”を患い、他人の手を借りなければ何も出来ず、智は親身に介護をしていた。
智は介護にうんざりし、嫌気が差していた訳ではない。妻を愛しているから。
妻が苦しんでいた。自分の力で動く事が出来ない。娘と大好きな卓球ももう出来ない。
こんな人として生きているのか分からない身体なら、いっそ…。
妻は望んでいた。死にたい。
妻は懇願した。殺して。
勿論智は真に受けなかったのだが…
智は知ってしまう。SNSに上げられていた本当に死を望む妻の声を。
智は目撃してしまう。動かぬ身体で自殺を図ろうとした妻の姿を。
智は悲しみ、苦しんでいた。そして、さがしていた。どうすればいいのかを。
ある時妻の望み通り、妻の首に手を掛ける。が、思い直す。無音になり、智は激しく泣き喚く。
この時の佐藤二朗の演技が絶品。激しく感情揺さぶられた。
全編出ずっぱりかと思いきや、開幕早々姿を消し、前半は出番ナシ。が、後半からは…
十八番のユーモアもある。
人間味もたっぷり。
滲ませる悲哀は並みの役者の比ではない。
狂気も孕む。
圧倒的に場をさらい、その動向、演技から目を離せない。
間違いなく佐藤二朗のキャリアベスト!
うんざりしていた福田バカコメディでの迷演を払拭させる熱演を、遂に魅せてくれた!
年末の映画賞、私なら主演男優賞を彼に一票投じる!
妻より先に自分が壊れそうになりそうだった時、出会ったのが…
山内。
この出会いも偶然だったのか、それとも端から山内が“ターゲット”として近付いてきたのか…?
苦しみ、妻の事、全てを打ち明ける。
山内が提案する。勿論最初は断るが………、山内は言葉巧みに、悩みに悩んだ末に、彼にお願いする。
そして、妻は逝った。山内によると、最後は笑みを見せ、安らかに。
本当に、これで良かったのか…?
遺影と遺骨を抱えて、葬儀の帰りの智と楓。
娘は泣いている。本当の事は知らない…話せる訳ない。
もし、知ったら…?
これは“有料コンテンツ”であって、無料ではない。後日報酬を渡しに言った時、山内から誘われる。
一緒にやりませんか?
何を?…なんて愚問。決まっている。
人殺し。山内曰く、死にたい人の望みを叶える“人助け”。
冗談じゃない!
が、再び山内に丸め込められ、多額の報酬に揺らぎ…。
ここから智の歯車が狂い動き出したと言えよう。
驚くべき事に、世の中には死を望んでいる人が大勢いる。
そんな人を、山内が用意した複数のアカウントを使ってコンタクト。実行は山内が。
やってみたらそう難しくはないが、報酬が期待ほどでは…。
そんなある日、山内が連続殺人犯として全国指名手配に。
やはり、騙されていたのだ。人助けなどと言っといて、殺人に加担させられていたのだ。
じゃあ、妻も…? 妻が死を望んでいたのは確かかもしれないが、それをいい事に山内の快楽の為に妻は殺された…?
今更悔やんでも悔やみ切れない。山内は外道だが、それに加担した自分も…。
暫く経ったある日、山内と“再会”。
騙され利用されていたこちらが今度は騙し利用する番。
山内を匿い、以前彼が殺し損ねた女性が死を望んでいると“人助け”を持ち掛ける。
その自殺志願者から300万円、山内に掛けられた懸賞金300万円、計600万円を手に入れる計画。
とは言え完璧な計画ではなく、山内に疑われて必死さをアピールしたり、実行中思わぬトラブルが起きたりと、智の人柄のような不器用計画がユニーク。
開幕智が言っていた「指名手配犯を見た」はまんざら嘘ではなく、この時すでに計画を進行させていた事や、“楓パート”のすぐ裏で智が近くにいた事や、山内が智の名を騙っていた事や卓球教室に居た理由も明かされ、これらを知った上でもう一度見たくなる。
山内の指示で小島の古民家へ。
山内が“人助け”を終えた後、隙を付いて彼を撲殺。さらに自分で自分の腹を刺し、“自作自演”。
そして娘も自力でこの島に辿り着く。
全てが繋がり、智も念願の大金を手に入れ、めでたしめでたし…とはいかないのが、ミソ。
片山監督はあのポン・ジュノの下で映画を学んだだけあって、確かに演出、作風、バイオレンスやエロスのインパクト、構成力、物語の見せ方…韓国サスペンスの影響大。“邦画ハード・サスペンス韓国風味”って感じ。
でもそれを単なる真似事や二番煎じではなく、しっかり自分の作品にしている手腕が素晴らしい。
智の心の闇。
山内の心の病み。
楓の心のさ迷い。
メインキャラの掘り下げだけではなく、さりげない人のゲスさや意表を付いたキャラ描写も面白い。
例えば楓、先生の自宅で世話になり、空になったゼリーのカップをマンション入り口に置いていく。
シスターの慈悲あるとは思えない言葉。楓のあの行為も分かる気がする。
山内を泊めた小島の古民家の老人の趣味は、AV収集!
自殺志願者の女性・ムクドリが特筆。「私なんて要らない人間だから」と死を望みつつ、毒舌で面倒臭い性格。人の弱さ、脆さ、気の強さ、森田望智の好助演と共に印象的。
退院してから土に埋めたムクドリの報酬を取りに。が、300万円の筈がたった6万円…。
警察から疑いを掛けられるが、疑いも晴れ…。
犯人逮捕の功績として念願の懸賞金を貰い、卓球教室を再び開いて、また穏やかな生活が…。
ある物を見つける。“人助け”の時に使っていたアカウント。アクセスすると、まだ自殺志願者が…。
悩んだ末、コンタクト。懸賞金を貰ったとは言え、生活はまだまだ貧しい。今後や娘の為。
一度手を染め、しめた味。人間の哀れな性。
が、待ち合わせに現れず。これで良かったのかも…。
しかし智に、衝撃的な行いへの罰が待っていた…。
ラストシーンは、娘と卓球。
打ち合いながら、楓が意味深に聞く。
察した智。「お前だったんか?」
アクセスしてきた自殺志願者は、楓。
無論自殺を望んでいる訳ではない。
楓はある時手に入れた山内のスマホから、山内と父の“人助け”を知ってしまったのだろう。
父を試し、信じたかったのだろう。
が、父は現れた。
さがしてさがして見つけた父。その父は、許されぬ罪に手を染めていた…。
近付いてくるサイレンの音。楓が呼んだのか定かではない。
智は罪を認め、自首したのか。それも定かではない。
ラストは憶測や見た人の解釈それぞれだが、印象的な終幕が。
見事な球の打ち合いをしていたが(このシーン、本当に佐藤二朗と伊東蒼が打ち合いしてたら、凄い!)、再開した時、球ナシで打ち合う。
卓球は父と娘、亡き母も含めたこの家族の象徴。
これは何を意味するのか…?
私は今もその答えをさがしている。
この面白さ、巧みさ、見応え、余韻、演出・脚本・演技など作品のクオリティー。
個人的に、『流浪の月』と並んで今年の邦画のBEST候補!
こんな邦画をさがしていた。
ぉおう....凄いな....
予告から凄い気になってた映画 最初に金槌を振りかざしてるシーンを持ってくるのは、なるほどなぁと見進めて納得 徐々に振り返る感じや、まさかのまさかの連続であんまり観たことない内容だったので飽きる事なく観続けれた みんな演技上手いんだけど、佐藤二郎は特に良かったと思う よくやるアドリブで笑わせる演技は個人的に寒くてとても嫌いだけど、こういうシリアスで猟奇的な演技の方が絶対良い 最後の卓球のシーン....凄いよかったよ この映画 本当にTwitterで自殺志願者ゴロゴロいるのが恐ろしい世の中だよ
何故人は死にたがりそして何かを常にさがすのか
2022年でこれを「死刑にいたる病」と類似させてしまうことは罪なのか、それとも当たり前なのか笑
この片山慎三監督の独特のカメラワーク面白いっすねしかも演出の仕方が視聴者をその作品の世界に誘うかの様に2時間画面に集中してしまいましたね。凄いこの監督さんは、まだまだキャリアが浅いとかだから中々劇場多くなかったからなのかな🤔
予告を観てから気になっていたこのタイトル父が突然失踪したらそりゃあ中学生でも精神おかしくなるよね
でも楓ちゃんは、それでも強かったと思いました。
伏線を上手く散りばめ〇にたい人間は、そうそう簡単に〇ねない。だから〇し屋代行は生まれるだなと思った。後は、微エロというか島で出会ったAVおじさんああいうおじさんってどうやって買うんだろうね笑
うーん🤔感想出すの難しい作品でした。だからキャストについてです。
原田楓役の伊東蒼さんは、上手すぎないかぁ?本当にこりゃ活躍していく女優さんよ「空白」の時より飛躍して関西弁も違和感なく聞けて凄いなと思いました。今後の出演に期待してます。
山内役の清水尋也さんのこのさぁ〜狂気感エグいよなこの目というかな声が引き込まれますよね。
ムクドリ役の森田望智さん初めて見た方でしたけど、上手かったです。〇にたいのに〇ねない少女を上手く表現出来てたなって思いました。
そして原田智役の佐藤二朗さんいつものおふざけさをセーブにセーブしてるんだけどたまに出る佐藤二朗節がいい味が出てるなって感じましたね。この腐れおじさんが本当に上手いし障害持ち風な男を演じる上手さは、長けてるなと感じてます。
不思議な作品で引き込まれる作品でした。
ぜひサブスクやDVDを借りて観てみてください。親の前ではどうだろうなぁ〜って感じです。
しんどくなるほどのずーんとくる重さ。
気になってた作品で、アマプラで見つけたので鑑賞。
いなくなりさがす、というのは娘が父親を捜すだけではなく、父親が妻の思いを探し続けたのではないか、と思った。
娘は厳しい家庭環境に育ちながらも、典型的な中学生かと思いきや、父親より一枚上手ですべてを達観し、すべてのことを知っていたのでは、とも彷彿させる。
こんなに重い作品だとは思わなかった。
すごい映画だった
何も変哲もない普通のシングルの父親と娘。
くだらない事を言い合ったりして、過ごしているごく普通の家庭だった。
そんな生活をしている中で、ある事件の容疑者がこの近くにいる。それでその男には、懸賞金がかけられていて、捕まえる事が出来るかもしれない。そんな一言を残して、父親は、失踪した。
始めは、なんの変わりもない映画だなと観ていたら、だんだんと佐藤二郎の演技に引き込まれいた。
物語が進むにつれて悲しい事実と共にその事を知った娘の行動が何とも切ない気持ちになった。
自分にも身近な人が同じ事を起こしたら、どうするだろうか?
そこから逃げ出したくなる様な気持ちになるのかもしれない。
佐藤二朗を侮るなかれ
近年、おもしろアドリブおじさんみたいになってる佐藤二朗はやっぱりいい役者なんだと再確認できる作品。 タイトルの「さがす」の意味がそれぞれの登場人物にあって奥が深い。 舞台が大阪ミナミの一番ディープな土地なのも良かった。サブキャラ達はちゃんと関西人顔の役者でわかってるな感があった。 展開はまったく想像がつかなくて楽しめた。 こういうのが映画だなと思う。 ほんと面白かった。
ん~結末が~
最後まで良かった
最後の最後の結末が~~~残念
ここまで残酷で行ってて正義見せちゃいましたね脚本 監督
見る側は映画でいて欲しかったです
残酷は最後まで残酷で行ってなんぼなんです
正義入ってきちゃうと急にR指定じゃなくなるんです
そしたら最初から正義側の主張の多い方がいいんです
最後の最後にがっかりしちゃうから
そうすると映画の印象が良くなく記憶に残る映画にはならないのです
伝説になる映画は最後の最後まで残酷なんです
スポンサーなんてどーでもいいんです
どれだけ裏切るか 残酷に裏切るか
だとクソ残酷映画好きは思いました
事件の残酷さより不愉快が勝つ。
女性の裸って必要?
脱がせる前のシーンや裸でもピンボケしてくれたら想像できるのに、、、。
そのくせ犯人の性癖ブレてるし。(--;)
中学生の男の子が女の子に付き合ってるならおっぱい見せろと言うシーンも不快だし、そのシーンを父親が見ていて、
父親が目を逸らしていたら、父親目線の複雑な気持ちに移入出来たかもしれないけど、しっかりチラ見してて、見るんかい。と心の中でつっこんでしまった。
事件の残酷さよりそっちの不快な気持ちが勝ってしまった。
男性から性的な嫌なことをされた経験がある人は不快になる内容だと思う。
内容は、事件を模しているけど
正義でやってる風に見せかけているだけで
犯人のサイコパスな思考が言語化されていないので、ニュースで事件を聞いてるのと変わらなかった。他人事で表面的。
大阪の撮影はガチの一般人写ってて笑った。確かに、ヤバい人多いもんね。笑
闇が深いのか?深くないのか?
片山慎三監督は、ポン・ジュノ監督の助監督を務めた経験があり、作風がどこか似通っている。
実際に起きた事件をヒントにすることが多くいそうで、
この「さがす」でも、
「座間9人殺害事件」や京都の「ALS嘱託殺人事件」そして
「相模原障害者施設殺傷事件」など複数の事件を連想します。
すべて胸苦しくなる事件ばかりで、直視して苦しい映画で、
気が重くなるばかりでした。
佐藤二郎の妻の公子は、長くALSを患い「人間のうちに死にたい」と
「殺して!!」と頼む。
しかし二郎さんどうしても果たせません。
「自殺サイト」で獲物を漁っている介護士・山内(清水尋也)に結局は頼んでしまう。
山内は自殺志願者を殺してやる・・・
あるいは「一緒に死のう」と誘いながら、
実は楽しんで殺人をしているサイコパスで、
「本当に死にたかった人は一人も居なかった」うそぶく。
このセリフは、「座間9人殺害事件」の犯人が確かにそう言ってたのだが、
「死にたい・・・は、生きたい・・・」の裏返しの叫びなんだろうか?
映画でも本当に死にたかったのはハンドルネーム「ムクドリ」さんだけだった。
(ムクドリの森田望智は、私的には唯一、共感できるキャラクターだった)
片山慎三監督作の猥雑さ・・・まったく猥褻とは別個の、ゴミ溜め感。
「自殺サイト」の住人が実は生きたい人の集まり・・・で、
自殺幇助の人助けのつもりが、快楽殺人?に変わり、
安楽死を頼まれた夫は、殺人幇助を依頼してしまう。
そして佐藤二郎と清水尋也の共犯関係に発展して・・・
どれも、これも現実!!
娘の伊藤蒼が「さがし当てた」父親は、もう昔の父ではなかった。
娘の決断が、唯一まともな人間の行動だった。
「岬の兄妹」みたいに2年後に観たら、
がっつりハートを掴まれるのだろうか?
自分の中では消化しきれていない作品だ。
☆☆☆
楓が父を探しに行く《果凛島(かりんとう》の海が
とても綺麗で、古い家屋や猫に気持ちを助けられた。
てんこ盛り…
一言では言い表せない、様々な要素を含んだこの映画。ドヤ街、介護疲れ、安楽死、嘱託殺人、エログロ、サイコパス、親子愛。。父親の犯罪がバレずに良かったと思う部分と、ラスト娘は全てわかっていたことの悲しさ、結局は母親を間接的に殺していたことがわかってしまったことの残酷さ、切ない。佐藤二朗、清水尋也も良かったが、伊東蒼が素晴らしかった。重苦しい展開の中で、関西独特の軽いノリがアクセントとなっている。ラストは本当に警察を呼んだのだろうか、見た人に委ねる形だが、娘が勝ったという一言に、本当に呼んだのだと思う。
奇跡のラリーは良かった
Amazon primeで視聴。
いろいろな過去の事件を想起させる構成とは知らなかったので、自分的にはうっかり見てしまい、気分が重くなってしまったなと言う感想。
とにかく伏線回収までの時間が長く、かつ時間軸が遡ったり語り手がころころ変わるので、邪魔が入る自宅でじっくり見るのは結構難しい。
そのためかあまり集中出来ず、ALSの患者が首を絞められ(自殺偽装?)亡くなったのに誰も疑わないのか、とか自作自演の自傷、ハンマー撲殺、その他もろもろ、日本の司法、警察を舐めすぎじゃないかと思うご都合主義展開が鼻についてしまった。
あと、楓が同級生男子に助力を求めた際、彼が楓に「おっぱい」を見せろと要求するくだりは心底不快だし、物語の進行上、中学生の楓にそのような行動をさせる必要性があったのか、監督脚本家含め、制作側の見識を問いたい。(実際映像で見せてるかどうかの問題ではない)
ただ、主人公の娘、楓役の伊東蒼ちゃんの演技が全編通して凄まじく上手かった。ラストのラリーも良かったです。
何をさがす
語られる視点が変わるごとに、真相が明らかになっていきます。 佐藤さんの、やっぱり笑いを取りにいく演技。 ムクドリさんとのやり取りが良かったなあ。楽しさと哀しさと。 フィクションなので、あり得ない展開もいっぱいあったけど 死んでしまいたいとか、死んで欲しいなーとか、 やっぱり死んで欲しくないとか。 そういう人には言えない気持ち、よく分かる映画でした。 そして、やっぱり清水くんはいいわ。彼のサイコパス感が好きです。 楓ちゃんが見つけたものが、何だったのか。 そこに希望や未来はあるのか。 俳優さんたちの表情が 悲哀に満ちていて素晴らしかったです。
意表をつく衝撃作
冒頭から万引きで捕まるダメ親父、こともあろうに中学生の娘に身元引受人のSOS、芸人顔負けのあくの強い佐藤二朗さんが主役だし、てっきり、しっかり娘の奮闘ぶりを見せる漫才の完熟フレッシュのような趣のブラックコメディかと思ったら、途中から一変、普通のやさ男の猟奇殺人のサイコホラーになってしまいました。
それもホーキング博士もかかった難病ALSの闘病の悲惨さやニュースにもなった自殺幇助事件を絡めて、カンヌで特別賞を受賞した安楽死がテーマの「プラン75」にも似た社会派ドラマのスパイスを添えている。
ところが片山監督は硬派かと思ったら中学生の男子がおっぱい見せろと迫ったり、緊縛エロビデオが好きな変態老人まで出して観客を翻弄する曲者でもありますね。
世の中の綺麗ごとにあえて物申す本音主義、観客の意表をつく衝撃作であることは間違いありませんが、こんな劣悪犯罪ドラマに子供を巻き込む製作陣の節操のなさは頂けません。
全296件中、81~100件目を表示