劇場公開日 2022年11月3日

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「生涯かけて描くテーマをさらに掘り下げて」パラレル・マザーズ とぽとぽさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5生涯かけて描くテーマをさらに掘り下げて

2022年11月3日
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アルモドバル作家主義 × 母の物語 = 先祖から子供へ世代の移り変わり。母と娘のその先、奥へ。前作『ペイン・アンド・グローリー』で私的な物語を描いたペドロ・アルモドバル監督が自身のキャリア/フィルモグラフィーにおいて描き続けてきた大きな割合を占めるテーマに帰還。厳密には『P&G』も母についての物語ではあったが…。主演を務めるのはもちろん彼のミューズ=ペネロペ・クルス。だけど忘れてはいけない歴史があったということも掘り下げるスペイン内戦。(両監督ともそこまで詳しくないが)例えば大林宣彦監督の晩年のように、近年そうした戦争の記憶という部分への比重が大きくなっている気がする。画は赤を基調にした色彩感覚で魅せてくれる。それ故か、今まで気になったこと無かった気がするが、背景が合成みたいに見えるときがあった。

とぽとぽ