死刑にいたる病のレビュー・感想・評価
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正直お腹いっぱい飽きてきた"遊び"
あまりおもしろくはない
すごいね、君は --- みんな彼のことを好きになる阿部サダヲ vs 親に抑圧された子供は総じて自己肯定感が低い岡田健史。この生きにくい世の中で鬱屈したものを抱え今にも爆白しそうな人々が行き着く先の一種"ヒストリー・オブ・バイオレンス"や、その中でタイトル通りのことなんかにも目を向けた社会的意義のある作品かと思いきや……良くも悪くもミスリードで一筋縄では行かない。流石は『凶悪』監督 ×『さがす』脚本 = そりゃこうなる?
"彼は決まったやり方で"、毎回似た監督らしい題材 --- 今回それを超えるだけの新鮮さを自分の中で見出だせなかったのが残念だった。分かりやすい部分で言えば『凪待ち』の主人公がダメだと知りながらついついギャンブルしちゃう前の内面的揺らぎを端的に表す、カメラの角度の付け方みたいなのも、本作でも見ることができた。中でもやっぱり主人公2人がガラス1枚を挟んで対面する面会シーンは、ガラスの反射も用いた演出で見応えあった。時に二人を重ね同一視するなど、観客もまたその場に居合わせたかのように、この【魅力的な和製ハンニバル・レクター(?)によって】深淵を覗き込み心の中を読まれるような巧みな印象操作まんまと術中にはまる。一方で、だからこそ、途中途中プロジェクターで壁に投影するような演出には正直戸惑った。きっと演出の意図としては、それまでに十分観客を引き込めているはず(+過去のことだから視覚的イメージで補わないといけない)だから、ここでこういうことしても作品に集中してもらえるだろう的な読みだろうか。
決めてよ、お母さん決められないから。じゃあここで疑問が浮かぶかもしれない、『凶悪』とどう違う?正直、監督の大ファンというわけでもないので未だに分かっていない。例えば『セブン』『ゾディアック』、そして開き直ったようにそれら連続殺人鬼を定義する極め付きのドラマシリーズ『マインドハンター』と【フィンチャー = シリアルキラー/殺人事件のステレオタイプ的イメージ】があるように、白石監督にも一定の薄暗く血生臭く暴力的なイメージ(ともはや監督の相棒兼分身?音尾琢真)が付きまとう。だから気になる人は見てみるしかない。安心してください、今回も胸糞ですよ?
白石和彌監督のヴァイオレンスを気味悪さに振った作品
久々にラストシーンで声が出た。白石和彌監督が得意とする血の映える描写に戦慄し、心理をまさぐる気味悪さに慄く。余韻で心臓が未だバクバク…。
一番最初に認識した監督であり、かれこれ『日本で一番悪い奴ら』から追っている。しかしながら、相変わらず鋭利な表現をドラマにもヴァイオレンスにも触れるのはさすが。お手の物って感じ。今作もヒーヒー言いたくなるような凄惨さが漂っているし、作品を追う度に逃げられない感じがしてくる。本当にその辺が上手い。ちょっと『冷たい熱帯魚』ぽくありつつ、PG12によく収めたなと思う。
殺人鬼から届いた手紙から始まる、冤罪の証明。この作品に漂う、目に見えぬ「囚われ」が充満。知らず識らずのうちに自身も身動きを取れないような感覚に陥る。その中で垣間見える心理戦がスリリングかつダイナミック。シリアルキラーの造詣を深めたからこそ見えてくる、異質な普遍性がより世界観のおぞましさを引き立てている。そんな脚本は高田亮氏。色々書いてるけど、こんなサスペンスもイケるのか…。作品のテンポも非常に重厚で、小説を読んでいるような感覚に近い。ジャーナリズムの形骸を使いつつ、個々の心理に落とし込めているから凄く恐ろしい。
そんな主演は阿部サダヲさんと岡田健史さん。阿部さんはとにかく目が強烈で、このあともトラウマ級に思い出すはず(笑)。岡田健史さんも声が魅力的で、重いトーンが背筋を凍らせる。実は2人がそれぞれ寄りかかっている部分があるからこそ、対峙する時の答え合わせと駆け引きがソソる。宮崎優さんも年々深みが出てきて良い。『うみべの女の子』といい、作品の袖を引き出してくれる。今後も注目したい。
何故に怖い映画なのに興味が引かれるのか。それは、そこにある心の深層に光るモノが美しく見えてしまうからだと思う。相変わらず裏切らない面白さ。必見です。
好かれる殺人犯
白石監督、音尾琢真さん
舞台挨拶つき先行上映会へ✨
白石監督は人生二度目です♪
音尾琢真さんは初❤️
もともと観ようと思っていた映画なので、二人の登壇が嬉しかった!
欲を言えばもちろん、阿部サダヲさん、岡田健史君が居ればもう最高でしたが笑
貴重な二人のお話が聞けて良かったです!
ありがとうございます!
さて映画ですが、、、
殺人犯の話なので、目を覆いたくなるようなシーンありますので、気をつけて
狐狼の血が観れた人は観れると思います笑
やはり阿部サダヲさんが凄い役者!
監督が、阿部サダヲさんの目の黒い部分に凄い深い闇があってそれを撮りたかったと、この原作なら阿部サダヲさんだと面白いだろうと起用したと話されてました。
岡田健史君もどんどん表情が変わってくるのがわかる。良い俳優さんです。
阿部サダヲさんと岡田君のガラス越しのシーンは見もの、二人が重なりあったりするところが怖い
なんか色々考えていた結果、全部予想が外れた
そんな展開
すごく凄ーく心理戦です。
観る人は覚悟してみた方が良いです。
観た人同士で話したくなる
育てて殺す
2022年4月17日
映画 #死刑にいたる病 (2022年)鑑賞
シリアルキラーって人たらしで、好人物が多いというのがリアルに怖い
そう聞くと、この役は #阿部サダヲ さんじゃないとできなかったんだろうな
#岡田健史 くんも影のある演技がよかった
@FansVoiceJP さん試写会ありがとうございました
日本映画のシリアル・キラー
オンライン試写会にて鑑賞。
こんなサイコパスでシリアル・キラーを描いたリアル映画は、日本映画では珍しいのではないだろうか…。
30年以上前に観て、超絶的に怖かった『羊たちの沈黙』のハンニバル・レクターを思い出すような映画だった。
しかし、日本のシリアル・キラーは「周りの人達に好かれるパン屋をして、信頼関係ができた若い人達を時間かけていたぶった後に殺していく…」あたり、レクターとは違った怖さで唯一無二の存在……という気がする。
スプラッタホラー映画で表現されるような鮮血が飛びまくるような残虐シーンではないが、いたぶり方が身近すぎて怖ろしい分、眼を背けたくなるほどであった。見ちゃったが…(笑)
本作で印象的なのは、阿部サダヲの「眼」。
その「眼」が、優しさを表現する人間だったり、無感情に見える殺人鬼っぽかったり…。
面会室で阿部サダヲと岡田健史が対面するシーンで、二人の顔を重ねる撮り方が構図的に見事。
「日本映画にもハンニバル・レクターに負けないシリアル・キラーがいるんだよ…」というドラマを、観てみたい方にはオススメ!
<映倫No.122825>
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