死刑にいたる病のレビュー・感想・評価
全550件中、21~40件目を表示
人心掌握の天才が、快楽殺人鬼だったら
阿部サダヲはハマり役。このサイコパス感がすごい。昔、悪の教典ていう映画があったけど、あの主人公も周囲の信頼を得るのがうまかった設定。そういう人の狂気が面白いところ。
一応ミステリーなのかな。
この殺人鬼の犯した殺人のうち、1人だけが真犯人が違うから探してほしいという依頼を解決しようと奔走する。
ミステリー好きなら、まず真っ先にこの探偵役が実は犯人なのでは?と勘繰るところから始まる。
阿部サダヲは捕まえた少年少女を監禁し、ひどい拷問にかける。拷問というものの、特に聞き出すことはないから、ただ単に苦しめて殺すのが好きなだけ。
その描写が冒頭に出てくるのだが、なかなかに痛々しい。苦手な人は注意。
その中でもダントツに胸糞悪かったのが映画終盤の回想にある河原のシーン。わかる人にはわかるが、なによりもキツかった。
最後にはサプライズも飛び込んできて、なかなか面白かった。
話自体は引き込まれた
最大の欠点は、弁護士にとってなんの得にもならない(むしろリスクしかない)のに、なぜ雇用契約まで交わして主人公に捜査をさせることを許したのかという点。
あと、ラストもそれなりのどんでん返しがありよかったが、少し唐突過ぎた印象。彼女の背景には、主人公と同じ中学とか色々伏線があった(作れた)のだから、もう少しその後を予想させるというか、余韻を残せるラストができたのではないかと思われる。
ただ今日観た3本では一番満足度が高かった。
不要な残虐性がノイズ
高校生を24人殺したシリアルキラー。サイコパス。
よくあるサイコパス殺人者の話だが、自分がやってない殺人について調べてほしいと、仲の良かった青年にお願いする話。事件について調べていく過程で、殺人犯について徐々にわかっていく。
正直、肝心の謎の解決があまり面白いものではないし、うまいこと人を操っていくのも、非現実感があって映画時間内で納得できはしなかった。
また、殺しというより人を洗脳していく怖さがあるんだけど、そもそも殺し方があまりに残虐なのでそっちの方が怖い。
残虐性はこの映画にあまり必要なく、ほとんどノイズでしかない。
最後の爪のくだりも、正直意味がわからない。ここまで来て、そこ?
俳優陣の演技力がすごい!
とっても面白かったです。
久しぶりにいい映画を見ました。
阿部サダヲさんの演技力はもちろんのこと
出演しているみなさんすごかったです。
特に岡田健史さんは中学聖日記の演技力で残念に思ってたのですが
本作をみて印象が本当に変わりました。
冒頭のナレーションも合っていてうまく引き込んでいったと思います。
最後には思いもよらないところからのアプローチだったり
爽快な気分にはなることはありませんが
不思議と見終わっても不快感はありませんでした。
演じている方々の演技力や優れた脚本が元にあると成功するんだと改めて気づきました。
ただかなりグロいシーンが何回もあるため
耐性がない方にはきついと思われます。
実際自分も思わず目を背けたくなるシーンがありました。
とんでもないストーリーですが不気味で気持ち悪いだけではない
不思議な感覚に陥りました。
終始鬱々とした作品ですが一度見ても後悔しないものだと思います。
悪魔の囁き。
抑圧されて生きてきたそんな人間の心を解放させて人を自由自在に操る、そんな悪魔がこの世には存在する。
地域で評判のパン屋を営む榛村には連続殺人鬼というもう一つの顔があった。逮捕され現在公判中のその榛村から手紙をもらった主人公の雅也は榛村が立件された殺人罪九件のうち、最後の一件はえん罪だとして真犯人を突き止めてくれるよう頼まれる。
過去に学校と塾との行き来の間で通っていた榛村のパン屋だけが心のよりどころだった雅也は何の疑問もなく調査をはじめやがてのめりこんでいく。
なぜ一介の学生風情が弁護士の真似事までしてあそこまで調査にのめりこんだのか、なぜ刑務官は面会時間の終了を告げながらすぐに打ち切らなかったのか、なぜ中学の同級生だった灯里は雅也の手の傷を舐めてまで彼の気をひこうとしたのか。これらの違和感の正体がやがて明らかになる。
雅也はパン屋に通っていたころからすでに榛村の術中にはまっていた。そして他の人間たちも同様に。すべては榛村の手の上で転がされていた、雅也も金山も、そして灯里も。
榛村は幼少のころからひどい虐待を受けて精神のバランスが壊れたサディストである。と同時に同じ様に抑圧されて育った人間たちの人心を理解し操るすべを身に着けていた。すべてはこの榛村に操られていた。今更九件のうちの一件の無罪が明らかになったところで彼の死刑は免れようがない。彼はそれをわかっていながらなぜ雅也に調査を依頼したのか。なぜその最後の犯行だけあえて殺害方法を変えたのか。
彼は死刑を前に最後の快楽を味わいたかったのではないか。人心を操り人をもてあそぶサディスティックな快楽を。
彼はただ殺すのではない。入念な計画を立てて相手と信頼関係を築いた上で、その信頼していた自分からむごい仕打ちを受ける相手の絶望感を感じて快楽としていたまさに究極の快楽殺人鬼だった。
今回の依頼も雅也や金山、灯里たちの人心を操ることで彼らの人生を翻弄し最後に快楽を得たかっただけではなかったか。
あるいは彼らの抱える抑圧を解放させて自分の後継者にしたかったのだろうか。雅也は抑圧されてため込んだ鬱憤を晴らすかのように通りすがりの人間に暴行を加える。しかし殺す寸前に我に返る。自分は榛村の子ではない、自分は榛村のようにはならない。
しかし灯里との出会いが榛村に仕組まれていたことを知ってしまう。灯里は爪をはがしたいでしょうと雅也を誘惑する。
榛村と関わった人間はすべて人心を操られる。まるで人の心の隙間に入り込み思うがままに操る悪魔のような存在の榛村。
親による子への虐待が後を絶たず、虐待された子はまた自分の子を虐待し、数世代にもわたって抑圧された人間の心が榛村のような悪魔を生み出してしまうのだろうか。
作品はヒューマンミステリー、ホラー、サスペンスの要素を織り交ぜたような作り。二転三転するミステリー部分は興味深く見れたが、肝心のヒューマンミステリーの部分が物足りずあまりはまらなかった。観客に違和感を与えて、その違和感が解消される感覚を味合わせようという脚本はお見事。
久しぶりに面白い邦画でした。
好きなジャンルでしたが公開中タイミングが合わずやっと観れましたが期待通りの面白さでした。
阿部サダヲさんはコメディ色が強く感じますが今回の役も別作品のクズ役も凄くハマってたので幅広い役者さんだなと思います、意外にトーク番組ではめちゃくちゃおとなしい。
R-12となってましたがR-15ぐらいの方が良いかもかなり痛々しいシーンも少々あるのでグロが苦手な方はご注意。
とりあえずグロい。拷問シーンや殺傷シーンにしっかり傷が映るので私は...
とりあえずグロい。拷問シーンや殺傷シーンにしっかり傷が映るので私は苦手だった。ホラーでは無いけど、ホラーやグロいのが苦手な私にはキツかった。だからホラーは見たくないけどグロイのは見たいっていう方にはいいかも。
阿部サダヲの演技はやっぱり上手その他の役者さんの演技もよかったけど、水上恒司の演技だけは好きになれない。元々は野球一筋の子だったから仕方ないのか。
様々な人たちの関係性の描き込みが足りないかなと思った。
🌀パッケージを見て一言‼️ ★彡『ちゃんと調べてくれる?』
刑にいたる病
🇯🇵栃木県など
24人の殺害で死刑の決まった元パンの男(サダヲさん)犯人と中学生時代から知り合いだった青年。面会で伝えられた犯人の要望にのめり込んでいく。
🌀パッケージを見て一言‼️
★彡『ちゃんと調べてくれる?』ってな感じで訴えかけてきました。しらんけど☺︎
❇️岩ちゃんどこ?そしてミポリン!何故オファー受けたのか?謎多き役回り。
◉72D点。
サイコパスは理解を超えてくるなー
★彡身の回りに一人くらいヤバい奴はいるよね。人は殺してなくても予備軍はいそう。しらんけど🙃
🟢感想。
1️⃣スタートから引き込まれまれる。🎞️
★彡前半6分頃でで犯人の素性が解るあえての攻めストーリーは斬新やな。
2️⃣どんな展開になっていくのか?気になる。
★彡いくつかの謎が伏線で惹かれるストーリー
3️⃣怪我の血を舐めて看護はありえへん💢
★彡ここは減点です。ちょっとありえへん。
ここまで良かっただけに残念からの〜
ラストでは納得しましたが…
4️⃣何故レイティングがPG12なのか?
★彡アマブラは16+となってる?
事あたりが配信業者によって違うのはどうかと思うけんど。皆さんはどう思う?
★彡個人的には結構グロが多いと思った。
5️⃣岩ちゃん(岩田剛典さん)解らへん。
★彡岩ちゃんどこで出てるのか解らへんよ。
なかなかの攻めた役処に共感。
6️⃣伝えたかったのはやっぱりサイコパス。
★彡やべーよサイコパスはほんまヤバい。
サダヲサン演技凄いと思いました。
★彡中山美穂さん何故こんな役に?
活かせてない感じを受けました。
よくオファー受けたなと思うんけど🙇🏻♂️
アナタのココロの隙間をお埋めしましょうドーーン!!
原作を先に読んで映画観るぞ!って意気込んではみたが、どちらも叶わずアマプラ配信でヒッソリ観る悲しさ。
観た後も原作読みたいな〜ってなった。
個人的にはいろいろとわかりやすい演出が序盤はいいと思ったけど、だんだん鼻につく。
ハイムラと対面したマサヤとの映り込みの変化や絡み合う手、がむしゃらに1人スカッシュしたり周りから浮きまくってたりと鬱屈した心を表したり、しつこいまでの調査、資料の中でご飯を食べる日々、バイトとして雇われてるのに明らかな乱用。明らかなミスリード。
今の世の中、信頼を得るというのはすごく難しいことなのでは〜とひねた私は思ってしまう。
私なら、パンサービス♡とかおっさんに言われてもキモってなるし、自転車間違いおじさん映画館で急接近♡とかなんだかな。
BLTOとかサブイぞおっさん。思春期舐めんな。
そんな違和感ありありなのにやりこなした!ってのは逆にすごいぞって思う。なるほど、これがハイムラ式マインドコントロール!是非ともレクチャーして欲しい。
ハンニバルレクターかな?
だけど、ハイムラとそれに支配されたマサヤを含めた人々の黒々とした瞳は印象に強く残った。
信頼した人たらしによって拷問死させられる人、家庭環境などに問題をもちそこから行動を支配され狂わされていく黒い瞳の持ち主達。
家庭環境うんぬん、どんなバックグラウンドを持っている人達の僅かな心の隙を鷲掴みにして、信じさせられてしまったのだから、どちらに転んでもおかしくなかったと思うんだな〜
なんだか、途中からハイムラの方が正義だと思えてきたような錯覚に陥った私も支配されつつあったのかも。
自分ならどちらになったか考えてしまうよ。
じっと自分の爪を見てしまう。剥ぎたいか?
人を殺す殺せないで親子関係を考えるとかダメだよ。
結局は関わった人々みんな不幸せ。
ハイムラ一人勝ち。
まぁ、エンタメにダラダラ文句言ってはいけませんね。
好みでは無かったというだけです。
カップ焼きそば食べたい。
これ、ほんとに白石和彌?
脚本が悪いのか役者が悪いのか、初っ端の葬儀のシーンから中山美穂や主役の男性、親戚の親父たち、それに加えて期待していた阿部サダヲまでもが、昭和初期のテレビドラマか?と思うようなセリフ回しと演技で一気に興ざめ。。。
すべての役者が下手に見える演出は本当に「凶悪」を撮った監督か?と疑うほどの出来。
これはだめだ!
優しさに飢えている人達
ハイムラがシリアルキラーになったのは幼少期の虐待が原因ですよね。彼の背景をもっと知りたかったです。ハイムラは人の優しさに飢えていたからこそ、逆に善人を演じることがうまかった。救いを求める人達へのマーケティングに長けていて、自己プロデュースも上手い。シリアルキラーとまではいかなくても、もしかして似た様な詐欺師くらいは私達の周りにもいるかもしれないですね。グロいのが苦手なのでいろいろキツかったです。
凄い映画だけど、再視聴は出来ない。。。
「面白い・つまらない」では表現が出来ない。
「好き・嫌い」では・・・嫌い。弱い者が理不尽に惨殺されるという展開、さらには映像描写までされているのは、不快感を感じる。
でも「心に刺さり、凄い映画作品」だと思う。
全く部外者の観客なのに、プロローグでいきなり足を引き摺り込まれるように心掻き乱されて、もう、榛村の思う壺に陥る。。。。
映画という時間制限があるので「何だ?何故?」と思う点もあるので、原作を読んでみたいという気持ちと、もう嫌な気分を味わいたくないという気持ちが3:7くらいの割合。
「よくわからない部分を、観客が考える余白がある」と捉えて・・・・
9件目の「根津かおる」は、個人的に雅也の推理「榛村が犯人」だと考える。
高校生・礼儀正しい・爪を剥ぎ取る・・・などの法則を破り、逮捕されたこと、死刑判決を受けたのに、何故雅也に「冤罪だから君に調べてほしい」と依頼をしたのか・・・・・
個人的な感想は「榛村は趣味である完全犯罪ルーティンに飽きて、自分の死(逮捕と死刑宣告)と引き換えに、新しい遊びを実行したくなったのでは?」と。
雅也を「こちらの世界に引き入れよう」としたり、金山をとことん追い詰めたり、灯里も同様に・・・更には看守すらも支配して、脱獄をもワンチャン画策して楽しんでいた・・・・
勝手にそう考えてます。
「むごたらしい資料映像を見ながらカップ焼きそばを食べる」「面会室までの徒歩ですっかり看守と楽しげに会話する榛村」「血まみれで強引なキスをされているのに、受け入れる」など・・・・数秒で異常さを的確に表現しているなぁと。
「金山はわかりやすいミスリードで、真犯人は母親、もしくは母親がラストに大きく絡んでくるかな」と予測していたのですが、灯里とは・・・
演じていた「宮崎優さん」、そして雅也役の「岡田ささん」も初めて知る役者さんでしたが、素晴らしかったです。
そして阿部サダヲの輝きのない大きな黒目が、本当に凄まじい・・・・つい最近「不適切にもほどがある」を見終えた直後だっただけに、ギャップショックがとても大きいです(笑
これはあくまで物語だけど、考えつき作品にする人間の怖さ。。。。その作品のモチーフとなると数々の現実や歴史がある。。。。特に物語の根幹にある「虐待の負の連鎖」。。。他人事のようで、自分が、家族がいつ巻き込まれてもおかしくないと痛感させられる。
自分ごとと思えない世界の話・・・
テーマにしたいことも言いたいこともわかるんだけど・・・
なんか不思議と語りたいことが湧き出てこない映画・・・。
なんか没入できないというか、関係ない世界の話に見えちゃうというか
自分に何か影響を与えるものにはなりえなかった・・・
「世の中にはこういう人もいるんだろうなー怖いなー」という感想にしかならなかった。
面白く印象に残るが登場人物が好きになれない
グロテスクなシーンは目を背けたくなり正直気分が悪かったが、ストーリー展開が面白かったので最後まで集中して見ることができた。
役者の演技もとてもよかったが、登場人物がいずれも好きになれなかったため、ストーリーには入り込めるもののどの主要キャラクターにも感情移入ができず置いて行かれてしまった。
作品としての完成度は高いと思ったが、もう一度見たい、この映画が好きだと思える作品にはならなかった。
他の映画と比べるべきではないかもしれないが、同じサイコキラーの登場する作品でも、羊たちの沈黙のレクター博士はとても好きなキャラクター。やはり自分がその映画を好きだと思うためには、登場人物をいかに好きになれるかもかなり重点を占めているなと実感した。
ただ最後まで見せる力や演出、役者さんの演技はすごい映画だなと思ったので、一度は見ることができてよかった。
ラストシーンは鑑賞後にさっぱりした気持ちで終われるものではないかもしれないが、この映画のオチの付け方としては良いものだったと思う。
有象無象のひとつ
はじめはいいんだけど、謎のために用意された謎って感じでダルくなってくる。
あの筋でいくならロン毛の弟はどうなったか必要だし
主人公の父親がアレな理由も判然としないし、
パン屋の養母についてもうちょっとあるべきだったと思う。
主人公の母親の秘密も「それだけ?」って肩すかしだった。
サダヲが怪演なのは分かるけどレクター博士というには深みが足りない。
”病”というより性癖みたいでタイトルもミスってる感が否めない。
「羊たちの沈黙」あるいは「ダークナイト」あたりと比べてるとやっぱりキツい。
有象無象のひとつ、凡作と言わざるを得ない。
超切れ者の殺人鬼
天性の人たらしで人を洗脳する残忍な天才殺人鬼を阿部サダヲが感情なく上手に演じている。
拘置所内でも同じ事を楽しむために人を操ったと考えると恐ろしさに拍車がかかった。
水上恒司が必死に食らいついている感じも見所の一つだと思うが、非凡さを感じさせる。
監督の白石和彌はバイオレンスを得意とするイメージを持っていたが、ある意味バイオレンスの極みのような映画だったように思う。
全550件中、21~40件目を表示