「阿倍サダオの凄さ」死刑にいたる病 ハンバーグさんの映画レビュー(感想・評価)
阿倍サダオの凄さ
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役者のそれぞれの演技が絶妙に絡んでいる作品でした。
特に光っていたのは、やはり主演の阿倍サダオさんでした。どこにでもいるような優しい雰囲気のあるパン屋さんから何人も殺す事を厭わないシリアルキラーまでの幅がすごいと感じた。
とても激しい表現をするでもなく、静かにあるがままの怖さを演じていた。
他にも幼少期から洗脳されていた子供から大人になった人物を演じた岩田剛典さんもすごかった。
完全にオーラを消して、落ち着きのある恐怖を描いた。
阿倍サダオさん演じるシリアルキラーは、人の心を掌握しながら、相手の信頼関係を構築して、それを壊して殺してしまうという性癖の様な心の病に似たもの持っていた。
この作品では、何人もの人殺しが悪い。
人の心を操る奴が悪い。
そういう事よりももっと根本的な部分があるなと感じた。
今に生きる人達が当たり前の様に生活していてもどこかで自分の事をを褒めてもらいたいという欲求がある。
それを求めていても、誰かがしてくれるわけではない。
誰もがそんな中で生きている中で簡単に心を奪われてしまう事ができてしまうという怖さを描いた作品だと感じた。
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