劇場公開日 2022年5月6日

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「加害者側の気持ちになってしまってゾッとする」死刑にいたる病 ガゾーサさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5加害者側の気持ちになってしまってゾッとする

2022年5月8日
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2022年劇場鑑賞108本目。
殺人鬼の死刑囚が主人公の青年を呼び出して一件だけ冤罪があるから真犯人を見つけてほしい、という依頼をする話。
最初に殺人鬼の手口が説明され、思ってた以上にひどい殺し方をするので彼に対して怒りが湧いてきます。
しかし映画が進んでいくにあたって人当たりのいい話し方をする殺人鬼と、モノローグも人と話す時もモゴモゴしゃべる主人公との好感度が逆転していくにつれ、こちらも殺人鬼の人を傷つけたくなる気持ちを理解するというより同化していく気持ちになるよう作られています。
映画を観た後ショッピングモールを歩いていて「今この子全く自分に警戒していないよな・・・」と思う自分にゾッとしました。
一昔前だと、何か事件が起きると映画やらアニメやらゲームやらのせいにされていましたが、この映画はひょっとしたらそういう事件を、引き起こす嫌な力を持っているかもしれません。何かカタルシスを得られたり、教訓を得られる映画でもないので、あまり人に勧めたくない映画でした。
あまり高評価つけるとみんな観に行ってしまうので低めにつけておきます。

ガゾーサ