劇場公開日 2022年5月6日

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死刑にいたる病のレビュー・感想・評価

全568件中、1~20件目を表示

4.0分からない、を分からなければ

2022年5月10日
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 爽やかな上天気の日に、あえてこんな暗い映画なんて…と思っていたら、意外にも大入り。8、9割の席が埋まっていた。周りに気兼ねするかも…と気後れしたのは最初だけ。あっという間に深い沼に沈められ、他の人の気配どころか、底なしの孤独感。ぽつんと一人でスクリーンに対峙しているような錯覚に陥った。
 うさん臭いと思いながらも、ずるずると連続殺人の謎に引き込まれていく大学生•雅也。鬱々とした日常から逃れる憂さ晴らしのはずが、「自分だけが知っている」かもしれない真実のかけら集めに、自らのめり込んでいく。
 そんな彼と対照的なのが、白石組の常連•音尾琢真が演じる、かつてのボランティア仲間だ。中盤のワンシーンのみながら、強い印象を残す。本作では唯一、カラッとした明るさ(軽薄ともいう)の持ち主だが、榛村の本質をいち早く見抜いた人物でもある。彼と雅也との決定的な違いは、榛村の不可解さとの付き合い方ではないか。雅也は、不可解さを抱えきれず、「分かる」ことを急ぎすぎたのかもしれない。
 とにかく、阿部サダヲ演じるパン屋•榛村は怖い。事前の予想(覚悟)を、軽々と飛び越える狂気に満ちている。黒みの多い目は、何を考えているのか分からない。黙ってそこにいるだけで、得体の知れないオーラが漂っている。けれども、皆なぜか彼をやり過ごせない。彼の所業を知れば知るほど、初めは小洒落ていると思えた服装や店の作り、柔らかな物腰が、ぞっとするものに反転する。一体何を見聞きしていたのかと、自分の感覚に自信が持てなくなるほどに。
 彼を取り巻くキャスティングの意外性に加え、拘置所の面会室でのやり取りに、毎回息を呑んだ。アクリル板に反射する互いの顔が、初めは向き合い、次第に重なり合っていったかと思いきや、すっと指先が触れ合う。気付くと、そっと肩を抱かれている。透明な板に仕切られ、安全な遠い対岸にいたはずが、いともたやすく繋がってしまう。そんな危うさが、視覚的に描かれ秀逸だった。
「あなたが決めて」、「君はすごい」、「あなただけ」、「私にはわかる」、桜の花びら、きれいな手指…。冒頭から折り込まれていた恐るべき伏線に、最後は息を呑む。観終えてからも、日常の中で映画の言葉や物事に再度触れたとき、あの世界が、自分の住む世界と地続きなのだと、思い知らされる。こうやって本作について幾たびも思い返していること自体、すでに榛原に支配されつつある証なのかもしれない。

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cma

3.0サイコな怖さよりゴア描写の痛々しさが悪目立ち

2022年5月7日
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鑑賞方法:映画館
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ニコ

3.5白石和彌は止まらない。

2022年6月26日
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高橋直樹

4.0灯里役・宮崎優を世に出す衝撃作

2022年4月30日
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鑑賞方法:試写会

怖い

興奮

全体的に好キャスティングが光る。シリアルキラー・榛村を演じる阿部サダヲは、大人計画入団時に提出した履歴書の写真で顔色が悪かったことから芸名が「死体写真」になりかけたという逸話がよく知られるが、常に死んだような目をしていることもそんな印象に影響しただろう。穏やかな物腰と細やかな気配りで狙った相手の心を支配するという人物設定に、あの眼差しが説得力を与えている。

榛村に取り込まれそうになりながらも抗おうとする大学生・雅也を演じた岡田健史も、阿部とのコントラストが絶妙だ。長髪の謎の男は誰が演じているのかわからないまま、エンドロールで岩田剛典の名を見て「ああ、あの男か」とようやく気づいた。それほど見事にスターオーラを消している。

そして、雅也と同じ大学に通う灯里を演じた宮崎優。初めのうちこそ彼女の目立たず内にこもった感じが、映画の中で“映えていない”ように感じたが、次第に秘めていたものが表に出てきて、あの地味目な見かけも実は伏線だったかと驚愕させられた。過去の出演作「任侠学園」「うみべの女の子」を観たのに印象に残っていないが、本作での演技は映画関係者と観客の心にしっかりと刻まれるだろう。宮崎優を世に出す一本でもある。

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高森 郁哉

3.5阿部サダヲの“遊び”を心まで堪能する作品

2022年3月29日
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鑑賞方法:試写会

あまり穏やかではないタイトルだが、何をかいわんや…。色々な意味を示唆している。
それにしても、今作は阿部サダヲが白石組という盤石の態勢下で、存分に個性を発揮し、演じる喜びを体全体から解き放っている。
対峙する岡田健史も素晴らしいが、それ以上に目を引いたのは宮崎優。
今後要注目と言い切れるほどのパフォーマンスを披露し、良いシーンが随所にある。

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大塚史貴

4.0極めて残虐で怖いキャラクターが登場するホラー

2025年8月24日
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鑑賞方法:その他

怖い

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ある

4.0洗脳されちゃう

2025年8月23日
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鑑賞方法:VOD

怖い

怖くて観ることを躊躇していた作品
十代後半の女性をターゲットにした殺人鬼
人あたりも柔らかく穏やかで
見た目は優しく"いい人"に見えるが…
仲良くなった後
痛ぶりなから殺すその光景は
目を伏せるほどの心理的なショックが大きい
世の中にはこういうサイコパスな人間
がいることに驚く
警察の留置所で話す大和(阿部サダヲ)
の演技が見事で
筧井雅也(岡田健史)との
二人の掛け合う会話のシーンに引き込まれる
弁護士でもない雅也が事件を
追い詰めていく過程と自分の母の
生い立ちを絡み合わせていく
オモシロさもあるので深みが増して
先の読めない展開に釘付けになる
観た後はグロくて嫌な気分にしか
ならないけど
阿部サダヲさんと岡田健史さんが
本当に上手いので
特に大和を演じる安部さんの表情や
巧みな言葉は変に魅力的に聞こえ
拒むことができないほどの
"怖さ"があった
心理的には参ってしまう作品です
ラスト…灯里の存在も怖かった

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しろくろぱんだ

4.0久しぶりに目を逸らしたくなりました

2025年8月22日
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鑑賞方法:VOD

怖い

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SING SING

3.5いろいろう〜ん。

2025年8月13日
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鑑賞方法:VOD

怖い

ドキドキ

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新れいすけ

3.0毒には毒をて話

2025年8月10日
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笑える

ひとあたりの良い、評判の高い隣人が
もし殺人鬼だったら?
怖い。
以上

阿部サダヲさんは炭酸水を真水に変えてしまっているので、作品が悪い
阿部サダヲさんは悪く無い

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ハシーム

3.0残虐描写の印象が強くて

2025年7月18日
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鑑賞方法:VOD

怖い

地域の高校生ばかり24人も殺し続けるのはさすがに無理がある。

それにしても、残虐描写の印象が強い。

川に花びらをまく伏線の回収もなかなかのインパクトがあった。

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惑星

3.0かなり残忍です

2025年7月12日
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鑑賞方法:VOD

怖い

知的

驚く

阿部サダヲがシリアルキラーを演じますが、まず序盤がかなり残忍なため苦手な人は見ないほうがいいです。
このシリアルキラーと昔に少し関係のあった雅也が中心に物語は進みます。
その中でも中盤に次々とわかっていく雅也の周りにいる人とこのシリアルキラーとの接点が、
明るみに出てくる流れはとてもサスペンス好きとしては面白かったです。
ただ、ラストはもっとスッキリ終わって欲しかったと思いました。

あと、あまり知らなかった女優さんの宮崎優さんがとても印象に残りました。

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たけお

4.0久しぶりにゾワゾワしました

2025年6月22日
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鑑賞方法:VOD

 自宅で動画配信サービスを利用して視聴しました。

 鑑賞中はずっとゾワゾワすることができました。なにかとても大きなクライマックスがあるわけではないのですが、ずっと緊張を強いられる感じ、というのでしょうか、主人公の雅也が持つ鬱屈さと知能犯と相対する緊張感や不穏感がずっと画面を漂っていて、良い意味でずっと気を張っていました。

 死刑囚である榛村に操られる人々と、操られていることを自覚しているのかしていないのか真犯人を探す雅也。メインキャラクターが知能指数の高い犯罪者、対峙する場面が狭い面会室、というところから、自分としてはどうしても「羊たちの沈黙」を思い出しました。
 面会室のガラス越しに相対する場面では、ガラスに映る榛村や雅也の顔は良い演出だと思いつつ、あるはずのガラスを越えて手が触れるシーンや肩を触られるシーンは、少し分かりやすくし過ぎなのかな、という印象も持ってしまいました。
 榛村を演じる阿部サダヲさんは、明るい役の印象が自分の中で強かったため、こういった演技は新鮮だったし、違和感などなく、飲み込まれるような感覚になりました。特に最後、雅也が自分の思い通りにならなくなったと分かった瞬間からの興味のなくなり方なんかは、とてもリアリティがあり、それまでの楽しんでいる感との落差が見事で、すごい役者さんだな、と改めて感じました。
 若干配役で気になったのは、岩田さんの金山の配役です。演技力が、とかではなく、表現が難しいのですが、どうしても岩田さん本人が持っているビジュアル的なイメージと劇中の金山のイメージが違った気はします。
 最後の1分ほどのシーンは、かなりドキッとさせられました。あの展開、とても良かったです。

 映画とは直接関係のない完全に蛇足な話ですが、白石和彌監督の作品は「孤狼の血」シリーズしか見ていない中、主人公と恋仲になる女性の配役が、本作と孤狼の血(1作目)と、個人的に自分のどストライクすぎます。ということで白石監督の他の作品もそれ目当てに見てみたいと思います。(笑)

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kame-pukupuku

2.5チープさが邪魔をしてシリアスに振り切れない

2025年6月15日
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あ

4.0阿部サダヲわるい

2025年6月13日
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愛嬌あって人当たりの良いシリアルキラーに関わった皆んなが洗脳される

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ゆうき

4.0こえええええ

2025年5月25日
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怖すぎる
サダオなんで目から光消せんの
サイコパス役似合いすぎ、
唯一無二の映画

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🌞

3.5恐ろしい点は2つ

2025年5月16日
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鑑賞方法:VOD

怖い

知的

1点目、前半かなり直視し難い残虐シーンがあります
最もぞっとしたのは終盤手前、冒頭シーンの意味が
わかった瞬間でした
2点目、本当の怪物は恐ろしさをオモテに出さない。
本人が気づかぬ間に心に入りこみ、狂わせる
これこそが真に恐ろしき。
そうしないと生きられない歪んだ愛の異物
まさしく死刑にいたる病

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トーリ

4.0タイトル回収が素晴らしい

2025年5月10日
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鑑賞方法:VOD

興奮

知的

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ゆさ

3.5見応えのある作品だけど、胸糞悪い話だ

2025年4月17日
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鑑賞方法:VOD

マインドコントロールに長けたシリアルキラー
といってしまえば、カッコいいけど
精神はただの弱いものいじめと、命の尊さをわからない人にあらざる物です
能力があっても、獣なんですよ
社会に害する物は排除対象
賞賛すべきでは無い
そこはしっかりと心に留めておかないといけない

マインドコントロール時の光の無い眼はさすが阿部サダヲだ
恐ろしい
ただ、拷問のシーンでは狂気のオーラが無い
この男は不能なのかな?
性的欲求より、拷問の方が快感に感じる人間はいるだろう
たが、残虐な行為には、性的欲求が付随する
場合によっては、残虐行為が性的興奮を増長させる
しかし
彼にはそれがない
この事が犯罪者をヒーロー扱いさせてしまうことになる
実際、彼のことを悪い人と思わないと言わせていましたね
あれを言わせた以上、作品の中で彼を人非人であることを証明しないといけない

この作品において、彼をヒーローたらしめないためにも、性的暴行を描くべきだったと思う
いかに、醜悪であるかをみせて、彼をおとしめてこそ社会的意義があると思う

マインドコントロールの能力や頭脳ゲームに終始する限り、悪もまたヒーローに祭り上げられる
”羊たちの沈黙”シリーズもそうですよね

映画は原作以上に、犯人のの心理を補足して分かりやすくしているようです
それは評価できる
ただ、結末にオリジナルの追加シーンを入れたのは賛否両論あるかな
まあ、ホラー映画の最後のどんでん返しのような軽い気持ちでやったんなら、監督権限でいいでしょう
そうでなければ、原作とは変わってしまう

気になったのは、最後の面会で、今日は時間をいくら使ってもいいと言われた事
もしかして、翌日に死刑がおこなわれるのかな?って思いました
たしか、本人には当日までわからないはずだけど
職員にもマインドコントロールをしているようなので、教えてもらったのかな

宮﨑優という女優は初めて見ました
古い言い方ですが、エッチな感じがとてもいい

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nakaji

4.0それでも僕はやってない(23人殺ってる)

2025年3月8日
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僕はこだわりの殺人鬼!

被害者と信頼関係を築いてから、
懇切丁寧に殺すのだ!
「なぜ?どうして!?」と、困惑する姿がたまらんのじゃー!

調子乗ってたら警察に捕まったわ
やっちまったわー
警察に罪を立件されたけれども待ってれ!
違うって!他の殺人は確かに僕だけど、
その殺人は僕じゃないってば!!
その1件だけは違うんだってば!!!
そんな雑な殺人を僕がするわけないじゃないですかー!ヤダー!!

近所の顔見知りの大学生君に頼んで真犯人を探してもらおう!!
頼むぞ学生君!
僕の無実(別に無実ではない)を証明してくれーー!!
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あらすじからして面白い

内容も面白かった

バイオレンス映画好きな人に勧められたから、
おそらくバイオレンスなだけのクソ映画なんだろうなぁと、思ってたけど内容面白かった。

冤罪を扱った作品は数あれど殺人鬼が
「その殺人は俺じゃないよっ」てのは、なかなか見ないシチュエーションかも。

前半数分のエグい表現を我慢すれば、普通のミステリーだったわ。

単純に真犯人気になるものね。

阿部サダヲってやっぱ演技上手いな、狂人が普通の人として暮らしてる演技上手いな。
深い闇を感じる目の演技マジよかった!

演者の演技みんな良かった

日本映画のわりにテンポいい作品なので非常に見やすくて好感が持てました。

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魔星
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