劇場公開日 2022年3月4日

  • 予告編を見る

「作者のお話?」余命10年 まっしーさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5作者のお話?

2022年3月9日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

原作小説を読んで映画視聴。

小説の作者は発刊前(後?)に亡くなられたようで、小説の内容は編集者によって改変されたものだった気がする。

2年前くらいに読んだこの本が、大好きなRADとのコラボで、映画化されると聞いてみるしかない!と。

結論から言って、内容は良い。リアルな「生」への欲望と諦めが話の流れと出演者の演技で表れている。

映画は2時間という縛りの中でどうしても恋愛をメインにして語らなければ物語が締まらないから、仕方ないが、個人的に原作の主題はやはり、「生きる」ことそのものにあると思う。

映画では、「10年で死ぬけれど、それと向き合う男女」というテーマになっている。これはこれで良い。
個人的なテーマとして少し合わなかったので2.5の⭐️なだけで、良い作品なのだろう。
原作の話に作者自身の物語を重ね合わせて映画として作り直されていると感じた。

また、音楽は全てRADが提供。
ピアノの音がほとんどの中、ピアノだけであれだけの情緒を表せるのは本当に感激する。
特に、一音一音、和音ではなく単音で表現する際の、鍵盤を叩く音がなんとも、寂しさと悲しさを漂わせている。

ただ、やっぱり音楽の癖があって、鑑賞しながら「天気の子」を思い出してしまったのは仕方のないことなのかもしれない。

主題歌の「うるうびと」は映画にマッチさせた曲。という感想。私はRADが大好きなので、すっと染み込んでくる曲に感動したが、一般の人には映画だけの曲と思われるかもしれない。
ただ、一つ言いたいのは、この曲は映画だけでなく、RADのこれまでの曲の内容にもとても良く似ていて、RADが大切にしている思いを総集したものであるということだ。
I'Novel、マニフェスト、4645などなど。
RAD好きには共感してほしい。笑

映画も良かったが、ぜひ、小説の苦悩と楽しさの入り混じった人生を味わってほしい。
そして、私は今日という日を大切に生きようと思う。「今日で人を愛せるのは人生最後だって思って生きれたら、一生分毎日愛せるから。」(byヒキコモリロリン)

まっしー