大事なことほど小声でささやくのレビュー・感想・評価
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喪失と再生
暗く重いヒューマンドラマで、深水元基演じる四海の抱える闇が徐々に明らかになっていく構成が上手い。観ていてなんとなく時系列が前後してるなというのが感じられ、そしてそれが物語の大きなキーになっていく。序盤のジムやスナックのシーンこそややコミカルだが、深水と遠藤久美子が演じる四海夫妻のシーンになると途端に重苦しい空気が画面を支配し、夫妻の深い喪失感とそこからの再生が描かれていくのだ。
四海役の深水と妻役の遠藤の熱演が素晴らしい。特にエンクミは本当にいい女優になったなあと感慨深く感じた。やはり旦那の横尾初喜が監督ということで、彼女の魅力と演技を最大限に引き出している。役者と監督の出会いって大事ですね。あとスナックのバーテンダー役の田村芽実っていう女の子がエンディングテーマも歌ってるが、演技のほうはまあまあながら歌は上手くてびっくり。調べたらハロプロのアンジュルムというグループにいた子らしい。
唯一難点を言えば、ゴンママ役の後藤剛範がトップクレジットなのに物語のメインではなく、実質的に深水とエンクミが主演になっちゃってるところ。ゴンママの孤独感も描かれるがサブエピソードと言ってよく、どちらかというと狂言回しに近い。これは原作が連作短編らしく、その中の一編を事実上の原作としたためのようだ。そういえば他の常連客(峯岸みなみ、遠藤健慎、大橋彰〈アキラ100%〉、田中要次)もそれぞれ何か事情ありげながら、アキラ以外はほのめかされる程度にとどめられていた。とはいえ良い映画でした。面白かったです。
ひとはひとり
こんな話だっけ?
人は人を喜ばせるせるために生まれてきた
初鑑賞
原作未読
原作は『ふしぎな岬の物語』の森沢明夫
監督は『こはく』の横尾初喜
谷碧仁脚本作品初鑑賞
スナックひばりのゴンママはマッチョのゲイ
ジムで日々鍛えている
客の悩みを聞きカクテルに言葉を添えて
原作ではジム仲間のそれぞれの悩みにまつわるストーリーがあると思うが今回の映画では幼い娘を病気で亡くした四海夫婦をターゲットに絞り話が展開していく
おそらく他のジム仲間の悩みもじっくり映像化されるかもしれない
それなら連ドラの方が良くないか
四海夫婦の亡くなった娘を演じた子役がめちゃ可愛かった
エンクミ意外とうまい
配役
スナックひばりを営むゴンママこと権田鉄雄に後藤剛範
歯科医でゴンママとはジム仲間のセンセーこと四海良一に深水元基
良一の妻の四海由佳に遠藤久美子
スナックひばりのバーテンダーのカオリに田村芽実
漫画家でゴンママとはジム仲間のミレイこと井上美鈴に峯岸みなみ
ゴンママとはジム仲間で折紙が得意のシュンこと国見俊介に遠藤健慎
ゴンママとは新入りのジム仲間で反抗期の娘に悩むケラこと本田宗一に大橋彰
ゴンママとはジム仲間でミレイに惚れてるシャチョーこと末次庄三郎に田中要
筋肉
知ってるママさんに会いたくなった。
現実的ではあるけど…
女々しいのは女性ばかりではない❗前向きに進もうとしている子供を亡くしたママと、いつまでも亡くした子供を忘れられないパパの気持ちを上手くシンクロさせながら物語は進む。
パパの揺れる気持ち(子供を忘れない)と、ママのいくら子供のことを思っても戻ってこない現実が上手く噛み合わずに、ドツボニはまっていく。夫婦といえども、所詮は他人。価値観も違うし、それがすれ違い…。僕だったら離婚するけど😅ま、そこを上手くとりまとめるカマがいるんだけど、所詮は人間誰しも一人だ〰️と思って、眠ることもできない…😢
メ~テレが得意とする、深夜ドラマみたいで、他の登場人物も悩みを抱えているみたいでしたので、次も○○編としてあるのかも…。
しかしそれでは…⚡
シリーズ化狙い?
一人は寂しいけれど今更自分は変えられない大人が集うスナックの客の悩みをみせる話。
ゴリマッチョなオネエのゴンママがスポーツジムで鍛えるイツメンのアフタージムの為に作ったスナックとか、カクテル言葉がどうとかはあるけれど、ほぼほぼ歯科医の四海良一の家庭の物語。
作品のタイトルには記されていないけれど、スクリーンでのタイトル表記には四海良一編ってあったしね。
良く喋る男が何故そうなったのかをリピート含め小出しにみせて、そしてそれを掘って行く感じで、非常に辛くやりきれない悩みな訳だけど、時間の使い方が随分贅沢。
ママやスナックやカクテル等々のシチュエーションを活かす意味でも、もう少しスッキリにしてもう1エピソードぐらいみせたら良いのにという感じだし、映画じゃなくて連ドラの方がハマるかも。
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