最後の決闘裁判のレビュー・感想・評価
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認知の歪み
2章まではなんか普通に見れたけど女性目線の3章になってからそれまでのキャラが気持ち悪く見える作りは凄いと思った
単純な男性批判だけじゃなくて女性批判というかあのなんとも言えない気持ち悪い空間が心に残った
「地獄に落ちろ」は痛快ではあるけれど結局ここまでしないと尊厳の回復が出来ないのかという悲しさもあった
三者三様を創り出すマジック?
物語は同じ事象を三者の視点で描いたものだが、おそらくは誰の視点も真実で、真実を三者の視点で創り出したのではなかろうか?
すなわち、妻が誘ったのが事実だけど(この時点で間男の視点が正しい)、意外とあんまりだったので夫の優しさに漬け込んで、あるいは夫の方が良かったと騒ぎ出す(こうなると夫の視点が正しい)。でも、いざ、騒ぎ出すと大事になってしまって焦る…(妻の視点?)。最後は決闘で生き残った夫は早く死んで、私の希望は子供だけ…とか?
それをあたかも三者の視点で、観る者に何が真実かは、それこそ神のみぞ知るという風に思わせるマジック!
お見事でした。
最後に子供の髪の毛の色が金髪だったのは、監督の優しさかも知れない。
もう一度観たいかも?
私は語る、故に私あり
父や夫を始めとして男たちの名誉や欲望に翻弄されるマルグリット。
この頃の女性の人権が無かったことは知っていましたが暴行されても暴行罪ではなく夫の所有物に対する器物損壊罪的な扱いには驚きました。
ラストシーンの重厚な決闘シーンは見応えがありましたが一番印象的だったのは決闘中ずっと不安とは違う曇ったような顔をしたマルグリットでした。
ジャンが勝利した後もどこか浮かない顔。
男達の闘いは本人達のエゴによるものでマルグリットにはそれがわかっていたのかと思います。
結果としてジャックの罪が暴かれた形にはなりましたがこの物語もあくまで第三者の視点であり真実と決めることは出来ません。
抑圧されようとも声をあげることをやめないマルグリット、彼女自体がこの物語で示したかった真実のように思います。
私は語る、故に私あり。
所有物ではない、自分の権利を訴える、だから私は人間なんだ。
男たちの争いや欲望なんか関係ない。私と私の子供がいるそれは誰にも否定出来ない真実なんだ。
マルグリットからはそんな力強いメッセージを感じました。
素晴らしい映像美で中世ヨーロッパを体感!
舞台となった1380年代は、日本なら南北朝時代末期、1368年に征夷大将軍になった足利義満が1378年に京都室町に「花の御所」を建設してそこで政務を執るようになったので、むしろ室町時代に当たるでしょう。一休さんが将軍様をギャフンと言わせていた頃でしょうか?でも一休さんの頓智でも、裁判を平和裏に解決するのは困難と思います。
一方、ヨーロッパでは1347年から約5年間にわたりペストが大流行して人口が1/3になり、農業人口が減少して荘園制が崩壊し諸侯や騎士が疲弊・没落してきた頃だと思います。なので100年戦争真っ最中ながら、マット・ディモンは自身の領地の農業従事者減少を嘆き、親友ながらアダム・ドライバーとお金のことで揉めているのだな?と思いました。ちなみにエピローグで、十字軍に従軍、というくだりがあり、「あれ、エルサレム奪回を目指した十字軍は最後の第7回でも1270年のはずだけど?」と思いました。
調べてみたら、1300年代末期、オスマントルコ帝国が東欧に進出し、1396年ハンガリーのニコポリスでハンガリー王とそれを支援するヨーロッパ諸侯・騎士との戦いがあり、これは「ニコポリスの戦い」と教科書に書いていますが、「ニコポリスの十字軍」という表記もあるようなので、おそらくこの戦いを指していると思います。
また、「esquire」を映画字幕では「郷士」ではなく、「従騎士」と訳しており(調べてみたら本来はこちらの意味が先、騎士志願者のこと、さらにバニーガールのいるお金持ちのおじさんがいくクラブの名前だけでもありません)、さらに戦場で「knight」に叙せられることがあるなど、なかなか勉強になる映画でした。
リドリー・スコット監督らしい素晴らしい映像美で、まるで中世ヨーロッパにタイムスリップしたような感覚で映画を楽しめました。ただ、彼の代表作である「ブレードランナー」や「グラディエーター」では魂を鷲掴みされるくらいの衝撃を受けましたが、本作はそこまでではありませんでした。期待値が高すぎたのかもしれませんが、リドリー・スコット監督の歴史大作を期待するな!というのは無理と言うものです。
振り返ってみればハリソン・フォードもラッセル・クロウも強いけど悲しみを抱えた主人公だったので、それが感情移入し易く、映画に没入できる理由の一つだったのかも?とも思います。一方、本作のマット・ディモン扮する主人公ジャン・ド・カルージュは現代の価値観ではやや微妙な人物なので(史実に忠実なのかもしれません)、残念ながら、そこまでの感情移入ができず、一歩引いて観ている感じでした。
とはいえ、観る価値のある映画です。
相対主義的な時間配分に飽きてしまった
多様な読み解きが可能な瞬間を収めるのが映画の目指すとこなのに、それを1/3ずつやられると、だれてしまう。この意見自体がトキシックなのかもしれないが、マット・デイモンの役は喧嘩を吹っ掛けるのが下手過ぎないか?母親がお父さんは、気難しいけれど、社会を見抜く力があったとお小言言われていたけれど、その通りだ。フェミニズムで語られているけれど、エンパワーメントというより、無常感が強い。
なるほどの出来、長いけど
なるほどの出来。
全体を3部に分けて、最初の2つで典型的な男の物語でありロマンでありファンタジーであるものを描く。1つは良き夫としての男の物語、2つ目は既婚女性とのロマンスに生きる男の物語。どちらも今まで散々に描かれてきた物語であり、さすがリドリー・スコット、映画としても良く出来ている。
そして第3部、女性側から見るとそれがいかにエゴイスティックに脚色されたものであるか。男性への付属物としてしか見られない女性が、男性が作った規範から逸脱すると目された時に、どのような地獄が現出するのかを丁寧に描いていて、男としてはやはり頭を抱えながら反省するしかないのですね…
こうした演出の都合上長くなるのはまぁ理解できるが、それはそれは居心地の悪いものではございましたよ…
脚本のお陰かもしれないが、あの歳になってこうしたアップデートができる御大もさすが。
「Say kiss me 」も男のファンタジーだったんかな、と考えちゃいます…
あ、あと、ベン・アフレックが今回良かったですね。いつもとちょっと違う感じのでもクソ野郎で。見直しました。
女性の表情
事前に、三者の視点からストーリーが進んでいくことが分かっていた為、2人の男性をめぐるマルグリットの表情に特に興味を持って見た。
マルグリットは、いつも微妙な表情を出していて、内心はどんなだろうと考えさせられた。
最後の闘いで、自分の身が危うい状況にならないとしたら、2人のどちらに勝ってほしかったのか、。
グラディエーターの様なエンターテイメント性は無いが歴史は学べる
日本人には、中世欧州は分かりにくいのだが、この映画を観て中世を学ぶことができる。
今とは違う国の情勢、家族の価値観、宗教観、王政の位置付け、裁判の仕方などが、セリフや表情からから感じとることができる。
こんなことは映画でしかできない。
同じ内容を、視点を変えてみるのも面白い。
俳優も、微妙に演技を変えている。うまいと思った。
決闘の場面で、グラディエーターの戦闘の様な迫力があれば良かったのに。
そうすると、歴史的に正しくないか。
フランス北部は曇り空だが、ローマは晴天であることは事実。
玉をとるか、名誉をとるか
それぞれの視点で描く三者三様の物語。見事なまでに性格やレイプ事件までの経緯が丁寧に描かれていて、同じストーリーのはずなのにミステリー要素とサスペンス部分が見事に使い分けられていました。
まずは実直な騎士であるジャン・ド・カルージュ。王のために戦う純粋な騎士ではあるが、長官である父親の跡継ぎや妻マルグリットの持参金も目当てだったという男。地代を払う金もないが、戦績で王に認められようとする忠誠心豊か。直属上司ともいえる奔放なピエール伯爵(ベン・アフレック)に対しては快く思ってないし、伯爵とズブズブになっていった元親友ジャックとも疎遠になっていく。
ジャック・ル・グリは神に仕える道に入ろうと思っていたがやがて従騎士(squire,esquire)へとなり、税金集めに精を出しピエールとも仲良くなる。名誉よりも実利主義を選び、やがて女たらしで腐敗した権力者の道に進みそうな雰囲気の男前。
真実は闇の中というほどでもなく、マルグリット視点の第3章では“真実”という言葉が流されるので、むしろ彼女が男尊女卑の中世世界で勇気を出して法廷に訴えるといったことがメインなのだろう。MeToo運動や詩織さん事件といった性的被害を告発することを鑑みれば、女性差別や女性人権問題が高まる中にあって、非常にタイムリーな作品だとも言えるのだ。
凶作や疫病によって苦しめられていた平民たち。そして金のない騎士といった貴族社会の不条理をも描き、そしてラストの決闘シーンは圧巻!『ロック・ユー』みたいに馬上の槍だけではなく、地に降りてからも剣や斧でまさしく死闘を続ける。こんな裁判があっていいのか?!神のご加護を・・・
ラスト・・手に汗握る緊迫感に圧倒される!
auマンデー『最後の決闘裁判』
早めに鑑賞するつもりが、10日遅れになりました。
あのグラディエーターの監督作品に、マット・デイモンとアダム・ドライヴァーにベン・アフレック
マットとベンさんは、脚本にも参加って事で、見応え十分の史実を元にした中世フランスの物語
戦友であり旧友でもある2人
無骨で要領の悪い男をマット・デイモン・・・・
上司に可愛がられる要領のいい色男をアダム・トライヴァーが演じて・・・
アダムが、マットの妻を襲うってストーリー
このストーリーを3人の気持ちと目線で、3つのストーリーで描かれれ最期の決闘裁判へと繋がる。
その中で、気になったのは義理母の行動・・・・ですかね。
まぁ奥さんに対しての裁判に立ち会ってる人達の質問が、今では全てセクハラ的に卑劣・・・
それに耐え忍ぶも・・・決闘で主人が負けると自分も火あぶりの刑になると知り愕然@@!
で、最期の死闘はあのグラディエーターを凌駕する緊迫感と凄まじさ!!!
格闘技好きとしては、猪木vsアリ、高田vs武藤、シウバ・ヒョードル・ミルコの対決レベルに手に汗握りました^^;
敗者の惨めな姿に目を覆いたくなりますが、勝者こそ真実って事で決着します。
今年観た中では、今のところ一番かも!?
本能と倫理の中で動物としてあるべき姿かも知れない
GIジョーにしようか迷ったが事前知識もなく歴史にも詳しくないが当日に敢えて選んで鑑賞した、予想外に面白くて引き込まれていった 第一章から三章までそれぞれの視点から構成されており同じ場面を見ることになるが 章毎にそれぞれの思いや感情が感じられて自分の中でいろんなジャッジメントを繰り返していた、真実とは何か現象なのか?現象の中の事実なのか思いなのか?それとも神なのか?
事実に基づく作品は面白い、戦闘シーンも迫力ある映像で最後まで飽きさせない
ちょっと 長いかも?
男尊女卑 これ、今の若い人に理解出来るだろうか?
昔から 変わらないのですねぇ
この映画も モヤモヤしたままの終わり方ですが 最後 子供の笑顔で癒やされました。
感情が揺さぶられっぱなしだった
長尺なのとハードな内容だというところから観るのを悩んでいた作品。
結果的には観てよかった。
数百年も前を描いているのに圧倒的に「今」の作品だった。
ものすごい緊張感。
感情が揺さぶられる。
見終わった後は疲れ果てていた。
凄い作品だった。
※暴行シーンがあるため、フラッシュバックなどもあるかもしれません。
体調をみつつ鑑賞してください。
よく分からない映画!モザイク無し
説明・表現不足!観賞後???ってなる!ところどころ映画のストーリーに関係無いにも拘らず群衆の仕草、表情が映される、惑わすだけで不快
やっぱりハズレ無し。さすがリドリースコット
アダム ドライバー体張ってます!主演女優フリーガイと全然印象違って素敵です。Ben Affleck最初分からなかった。痩せましたね。ただ自分は歴史物は字幕で見るなら舞台がフランスならフランス語で見たい。そんなこと出来る訳無いから吹き替えが良いですわ。英語で見させられると雰囲気台無し。
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