最後の決闘裁判のレビュー・感想・評価
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事実はひとつ。でも主観により内容は異なる。
夫の旧友に乱暴されたと妻が訴えるが、目撃者もおらず、旧友は無実を主張。真実の行方は、夫と旧友による生死を懸けた「決闘裁判」に委ねられる。事実を3人の目線から描きながら、最後のクライマックスへと導く手法は秀逸に感じたが、同じシーンを3回見ることになりやや冗長な感も否めない。人は真実を見たいのではなく、真実としてみたいものを事実と思いこむ生き物だと思う。そうした矛盾が描かれた重厚な作品でした。
演技合戦の映画
153分と長い映画ですが、そこまで長く感じませんでした。
3人の視点によるストーリー展開も面白かった。
アダム・ドライバーとマット・デイモンの激しい演技合戦。
二人の俳優に負けじとジョディ・カマーの演技も良かった。
昔、本当にこんなことが行われていたとは
恐ろしいですなあ。
評価が高すぎるのではと思ってしまう
マット・デイモンが好きで観たが、評価が高すぎるのではと思ってしまった。史実に基づいているのでその意味の価値はあるのかもしれない。
この時代に女性が男を訴えると言うことがいかに大変なことだったかはわかる。その意味で勇気のある女性でもあるし、持ち物である妻を汚されて決闘に挑む男も愛のためとは言えない。
結果的に女性は幸せになったようなので良かったとは思うが、正直、何を知らせたかったのかよくわからない映画だった。
でも、セットや映画の規模など映画館で見たらかなりの迫力だとは思う。
迫力ある決闘シーン
カルージュとグリの友情物語かと思いきや、処世術にたけたグリと純粋な騎士気質のカルージュのプライドをかけた戦い。
3人の視点からドラマは描かれているが見る者は色んな思いが交差する。
たぶんこうだろうと思っても絶対か?といわれると言い切れない。
とにかくマルグリットの美貌は群を抜いていて、今ならこんな綺麗な嫁をもらえただけでも幸せと思えるのにこの時代は女性の扱いはひどいものだ。領主ぐらいできそうな才能があったのに・・・
決闘裁判ではひどい結末を迎え、最後にでるマルグリッドの表情はこの結果を望んでいたのかどうかわからず、見る者に委ねられる。
夫を亡くしたあとは子供と二人で生きていくが、その子供は誰の子なのかわからずじまい。誰を思って生きていったのであろう。
決闘はえげつなかったがグリには申し訳ないがカルーシュが勝って正直ホッとした。
それにしても女性を犯すシーンが何度も出てくるのにディズニー配給とはびっくりだ。
色んな目線が入っている映画
妻も泣き寝入りは望んでいなかったが、負けたらどうなるか隠して己が名誉のため決闘裁判に挑む夫。
決闘後の妻の表情は、もう付き合ってられんわ...と語っているように見えた。
夫と決闘することになる友人もなかなかどぎついコミュニティーに所属してらっしゃる。
ただ、女性が男性を値踏・支配したがる傲慢な感じも出ており、色んな目線が入っている。
女性目線で物申しますと
夫と友人は、女性も同じ筋力持ってると思ってんのか?逃げられへんし、強く拒んでるのに、相対的に弱い拒絶と捉えられてしまう恐怖。胸糞。
家で見ていたので、ドア閉めるところは巻き戻し検証してしまった。一生懸命締めてるのに非力だから招き入れてると解釈されてるのほんと恐い。
タイトルなし
私たちが通史として享受してきた男性視点の歴史を女性の視点から見直すと、男性的ストーリーの滑稽さがあらわれてくる。それぞれの立場でなにを省いて、なにを見せるかに、その人にとってはとるにたりないこと、無意識にふるまっていること、誇りとしていることが、他の立場の人を傷つけたりしいたげたりしていることが見えてくる。男性の視点では家のためにつくす影の薄く頭が悪そうな存在、または男性をたぶらかす小悪魔的存在として見られていた女性が、女性の立場から見ると自立的で知的でユーモアがあり一番生活感があり、一番まっとうな人にみえた。
馬
アダムドライバーは男前だと思った事がないのでそういうセリフが出ると本当にー?となってしまう。話としては「藪の中」なのだけれど、この映画だとどうみてもルグリがアウトです。夫も夫ですが、ルグリはもう全然駄目です。最後まで罪を認めないのは男のアホな考えに他なりません。現在でも対して変わらないかもしれないこういう事件の数々。声を上げらない女性の悲しみ。裁判でも辱めを受ける。
妻がキリングイヴのヴィラネルになって襲い掛かって行きそうでしたが。
突きつけられる、人間の本質
傑作でした。
巧妙に姿を変えながら、現代にも脈々と受け継がれる剥き出しの野蛮と残忍性。この残酷が、なぜ現代にないと言い切れる。いつの世も人間の本質は変わらないと感じます。
ダークで陰鬱とした中世ヨーロッパの描写も素晴らしく、決闘場面は呼吸も忘れるほど…終始釘付けで鑑賞しました。
史実に基づくこの作品。重複する三者三様の事実をそれぞれの視点で描き分け、そのズレにこそ潜む真実を突きつけてくる、リドリー・スコット監督の力量がすごいです。無限とも思える引き出しの数!サーの称号にも納得です。
馬上で翻るマルグリットの黒いマントは、暗黒時代を生きた彼女の人生の象徴のよう…ラストシーン、深い憂いを湛えたマルグリットの笑顔が胸に刺さりました。
あれほどに胸を打つ表情のできるジョディ・カマー、そのために観てもいいくらいの美しさ。
自分の権威を守り通そうとする男たちとそれに振り回される女
ある出来事に対して三者三様の思惑が交差する様子を丁寧に描写した佳作。
また、1300年代後半の出来事を扱っていながら古臭さを感じさせないのは、女性の尊厳という現代社会に通じる問題を提示しているからであろう。
さすがに600年以上前になると
ヨーロッパの国々も凄まじい男尊女卑、階級・格差社会だったことを再認識させられる映画。さらにそこに宗教という要素が入ってくると、もう理解不能なこともとても多い。だとすると、これから600年後には、現代にある理不尽や不条理はほとんど解消されているのかな。
真実など、わからない。。
本人にも本当の自分の心などわからないと思うのよね。
だからか、彼の作品を観たあといつも何故か?
憎むべき人があまりいない。。
誰しもに共感を覚える、自分の中にもある、悪意や疑念や、リアルな感情を少しずつ感じるのです。
予告編に期待しすぎた
14世紀フランスの史実を元にした作品。
妻・夫・元友人、それぞれ微妙に食い違う真実、誰かが誰かを陥れようとしてるのか?と思いきや、期待していた大どんでん返しがなく、起承転結の転が抜けるとこうもしまりが悪くなるものかと不完全燃焼感だけが残ってしまった気がする。
壮大なスケールでの戦闘描写が圧巻だった。 妻がレイプされたことが事...
壮大なスケールでの戦闘描写が圧巻だった。
妻がレイプされたことが事実か否か、決闘によって決めるという考え方。
めちゃくちゃではあるが、正しい方を神が勝たせるということを信じるなら問題ないのか。
また、セックスによって快楽を感じなければ妊娠することもないというのも当時の常識だったのか。
物語は旦那、レイプの加害者、被害者である妻の3人の視点からそれぞれ描かれるが、どの視点からでもレイプがあったという事実は共通している。
それなら一体何のために視点を分けたのか意味不明だが、少しずつだが見え方は違っているので全く無意味だったとは言わない。
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