最後の決闘裁判のレビュー・感想・評価
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マルグリットが求めたのは
長いし私の苦手分野の作品かなと思いながら観ましたが全然そんな事はなく、多くの方々の高評価通りとても良かったです
マルグリットの告発はあの頃の男尊女卑のひどさに立ち向かうためのものなのか、でもそれを自分の名誉のための戦いとする夫に任せる事に、子供の事を思うとあの戦いを望んではいなかったのでは
戦い後のマルグリットの表情から、どんな結末を望んでいたのかと思いました
でもラストシーンで、やっと望んでいたものを手に入れたように思えて、観終わった後はホッとしたように心が落ち着きました
あまり優しさを感じられないカルージュだけど、領主に媚びない不器用な男で、私は断然カルージュ派でした
その真逆の領主に媚びまくって出世する世渡り上手のル・グリがほんとイヤで、またそれを演じるアダム・ドライバーもあまり好きじゃないし、その上ル・グリはイケメン設定でそこにも違和感があって、ル・グリがとにかく嫌でした
ラストの決闘シーンは観応えあって、リドリー・スコット作品はやっぱり好きです
3者の視点で描かれる歴史心理ミステリー
14世紀半ばから後半の映画ですが、地味に見えてどうして、
新鮮な切り口で面白い歴史史実を描いた見応えある良作でした。
(それにしても女性には受難の歴史でした)
内容は題名の通りそのまんま。
原作はノンフィクションで、1386年のフランス王国のパリにおける
最後の決闘裁判の顛末を描いたエリック・ジェイガー作の
ノンフィクション「決闘裁判 世界を変えた法廷スキャンダル」を
基にしている。
簡単に言えば、夫の留守に家に押し入った旧友(ル・グリ)に
レイプされた妻。
妻と自分の名誉のために命を懸けた死ぬまで戦う「決闘」が描かれる。
第一章
ジャン・ド・カルージュ(マット・デイモン)の真実
第二章
ジャック・ル・グリ(アダム・ドライバー)の真実
第三章
マルグリット・ド・カルージュ(ジョディ・カマー)の真実
3人の視点で1370から1377年そして1380年、
決闘の行われた1386年までを同じシーンで、
3者がどう感じていたか?
そして如何にして「決闘」に至ったのか?
それを描いている。
とても良心的作りなのだが、それ程3者の言い分に大きな違いはない。
新事実も限定的。
嘘つきが1人もいないのですから。
だから同じ場面を3回観たりします。
カルージュが妻と初対面のル・グリに、
「親愛の印に口づけを!!」と促すシーンは3回あります。
(その時ル・グリはマルゴットに一目惚れしたらしい)
重要なシーンなのですが、ナレーションが入る訳でもないから、
マルグリットの瞳がチラッと輝いたり、
ル・グリが怪訝そうに自分の心を覗くように視線を落とす・・・
私には「あら、案外いい感じで、2人はお似合い!!」
・・・みたいに見えるだけです。
違う視点から見える新事実も少しはあるし、
ル・グリから見るとカルージュは変わった男で、
客間的に見て、カルージュが今で言うところの“クレーマー的男“で、
領地の取り分のことを、シャルル国王に申し立てて、
主君ピエール(ベン・アフレック)のメンツを潰したり、
まわりがよく見えない考えの浅いお騒がせ男で、
カルージュの欠点が目立って来るのです。
ル・グリは女たらしの自信家のプレーボーイで、
「多分マルゴットは、夫に不満で自分が迫れば喜んで応じる」
そう思ってたんでしょうね。
ところがカルージュ夫妻は予想外に「戦う意志が満々」
ピエールの仕切る裁判では勝ち目が無いと思うと、
シャルル王に訴えて、カルージュは命を懸けた「決闘」を選ぶのです。
中世ヨーロッパの常識が面白いです。
マルグリットはカルージュとの子宝に恵まれず悩んでいたのですが、
夫婦生活で絶頂を感じたその時に子どもを授かる・・・
のだそうで、レイプされたマルグリットはなんと半年後には、
妊娠して大きなお腹で、裁判の事情聴取を受けている。
運命のいたずらなのか?
性染色体の相性が良かったのか?
まったく皮肉な結果です。
冒頭のシーンは決闘の準備をしてるカルージュとル・グリ。
イザ、スタート!!
と身構えたら、
突然場面が過去に切り替わったのですが、
2時間、決闘に至る諸々の事情を語り、
お待ちかねの決闘の場面が始まります。
「死をもって決着をつける」
その凄まじいこと!!
見物人たちは目が爛々と輝かせて、
「殺せ!殺せ!!」の大合唱。
カルージュが負けた場合マルグリットは裸で引き摺り回されて、
生きたまま火で焼かれる・・・決まりだったんです。
それを知って、さすがに動揺するマルグリット。
まぁ当然、私はカルージュを応援してます。
男と男がメンツを懸けて死に物狂いで戦う。
(マット・デイモン、格好よかった!!)
「決闘」の勝利者が「正しい行為者」
変な理屈です。
この決闘が歴史的に最後になった!!
その理由は、何だったのでしょう?
(日本の江戸時代も不義密通罪は、市中引回しで打首・・・)
でしたね。
やはり、あまりにも野蛮・・・
ということでしょうか。
事実はひとつ。でも主観により内容は異なる。
演技合戦の映画
評価が高すぎるのではと思ってしまう
迫力ある決闘シーン
カルージュとグリの友情物語かと思いきや、処世術にたけたグリと純粋な騎士気質のカルージュのプライドをかけた戦い。
3人の視点からドラマは描かれているが見る者は色んな思いが交差する。
たぶんこうだろうと思っても絶対か?といわれると言い切れない。
とにかくマルグリットの美貌は群を抜いていて、今ならこんな綺麗な嫁をもらえただけでも幸せと思えるのにこの時代は女性の扱いはひどいものだ。領主ぐらいできそうな才能があったのに・・・
決闘裁判ではひどい結末を迎え、最後にでるマルグリッドの表情はこの結果を望んでいたのかどうかわからず、見る者に委ねられる。
夫を亡くしたあとは子供と二人で生きていくが、その子供は誰の子なのかわからずじまい。誰を思って生きていったのであろう。
決闘はえげつなかったがグリには申し訳ないがカルーシュが勝って正直ホッとした。
それにしても女性を犯すシーンが何度も出てくるのにディズニー配給とはびっくりだ。
色んな目線が入っている映画
妻も泣き寝入りは望んでいなかったが、負けたらどうなるか隠して己が名誉のため決闘裁判に挑む夫。
決闘後の妻の表情は、もう付き合ってられんわ...と語っているように見えた。
夫と決闘することになる友人もなかなかどぎついコミュニティーに所属してらっしゃる。
ただ、女性が男性を値踏・支配したがる傲慢な感じも出ており、色んな目線が入っている。
女性目線で物申しますと
夫と友人は、女性も同じ筋力持ってると思ってんのか?逃げられへんし、強く拒んでるのに、相対的に弱い拒絶と捉えられてしまう恐怖。胸糞。
家で見ていたので、ドア閉めるところは巻き戻し検証してしまった。一生懸命締めてるのに非力だから招き入れてると解釈されてるのほんと恐い。
タイトルなし
馬
突きつけられる、人間の本質
傑作でした。
巧妙に姿を変えながら、現代にも脈々と受け継がれる剥き出しの野蛮と残忍性。この残酷が、なぜ現代にないと言い切れる。いつの世も人間の本質は変わらないと感じます。
ダークで陰鬱とした中世ヨーロッパの描写も素晴らしく、決闘場面は呼吸も忘れるほど…終始釘付けで鑑賞しました。
史実に基づくこの作品。重複する三者三様の事実をそれぞれの視点で描き分け、そのズレにこそ潜む真実を突きつけてくる、リドリー・スコット監督の力量がすごいです。無限とも思える引き出しの数!サーの称号にも納得です。
馬上で翻るマルグリットの黒いマントは、暗黒時代を生きた彼女の人生の象徴のよう…ラストシーン、深い憂いを湛えたマルグリットの笑顔が胸に刺さりました。
あれほどに胸を打つ表情のできるジョディ・カマー、そのために観てもいいくらいの美しさ。
自分の権威を守り通そうとする男たちとそれに振り回される女
さすがに600年以上前になると
真実など、わからない。。
予告編に期待しすぎた
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