劇場公開日 2021年10月15日

最後の決闘裁判のレビュー・感想・評価

全273件中、41~60件目を表示

4.5突きつけられる、人間の本質

2022年2月20日
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傑作でした。
巧妙に姿を変えながら、現代にも脈々と受け継がれる剥き出しの野蛮と残忍性。この残酷が、なぜ現代にないと言い切れる。いつの世も人間の本質は変わらないと感じます。

ダークで陰鬱とした中世ヨーロッパの描写も素晴らしく、決闘場面は呼吸も忘れるほど…終始釘付けで鑑賞しました。

史実に基づくこの作品。重複する三者三様の事実をそれぞれの視点で描き分け、そのズレにこそ潜む真実を突きつけてくる、リドリー・スコット監督の力量がすごいです。無限とも思える引き出しの数!サーの称号にも納得です。

馬上で翻るマルグリットの黒いマントは、暗黒時代を生きた彼女の人生の象徴のよう…ラストシーン、深い憂いを湛えたマルグリットの笑顔が胸に刺さりました。
あれほどに胸を打つ表情のできるジョディ・カマー、そのために観てもいいくらいの美しさ。

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めめんと⭐︎もり

4.0自分の権威を守り通そうとする男たちとそれに振り回される女

2022年2月14日
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鑑賞方法:映画館

ある出来事に対して三者三様の思惑が交差する様子を丁寧に描写した佳作。
また、1300年代後半の出来事を扱っていながら古臭さを感じさせないのは、女性の尊厳という現代社会に通じる問題を提示しているからであろう。

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御納戸色

3.5さすがに600年以上前になると

2022年2月13日
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ヨーロッパの国々も凄まじい男尊女卑、階級・格差社会だったことを再認識させられる映画。さらにそこに宗教という要素が入ってくると、もう理解不能なこともとても多い。だとすると、これから600年後には、現代にある理不尽や不条理はほとんど解消されているのかな。

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にこにこどり

3.5リドリー・スコットの「じわじわラストへもっていく」技が全開だ!

2022年1月26日
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鑑賞方法:VOD
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jollyjoker

4.0安定した面白さ

2022年1月22日
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鑑賞方法:映画館

 羅生門のような、序盤から観客の好奇心を強く引き寄せるようなパワーはなかった。 が、さすがにリドリースコット監督は上手い! 決闘のシーンに至るまでにはすっかり物語に引き込まれ、気づいたら2時間半が終わっていた。

 同監督の過去の名作に心を奪われた者としては、ここまで作るのならもっともっと面白い作品ができたんではないかという欲も出る。 次回作はどんなものを魅せてくれるのか。 安定した面白さは保証付きだが、それを越えるインパクトを期待したい。

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Garu

4.0真実など、わからない。。

2022年1月17日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

本人にも本当の自分の心などわからないと思うのよね。

だからか、彼の作品を観たあといつも何故か?

憎むべき人があまりいない。。

誰しもに共感を覚える、自分の中にもある、悪意や疑念や、リアルな感情を少しずつ感じるのです。

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ムーミン

3.5まさかの歴史ミステリー

2022年1月16日
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徐々に謎解きされる三者の視点方式
決闘裁判って凄い理屈ですね

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マルボロマン

4.0面白い

2022年1月16日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

面白かった。その時代の背景だったりが
映像も含めて凄く良かったです。
マットデイモンいいですねぇ〜!

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Toshi

3.0予告編に期待しすぎた

2022年1月16日
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14世紀フランスの史実を元にした作品。
妻・夫・元友人、それぞれ微妙に食い違う真実、誰かが誰かを陥れようとしてるのか?と思いきや、期待していた大どんでん返しがなく、起承転結の転が抜けるとこうもしまりが悪くなるものかと不完全燃焼感だけが残ってしまった気がする。

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gumi

4.0真実は1つではない

2022年1月14日
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鑑賞方法:VOD
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といぼ:レビューが長い人

4.5no. 1000

2022年1月13日
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1000作品目
リドリースコットの映像、暗い光と色使いが美しく、建前の華やかさと奥底にある闇を暗示させる。
とても好きだが、ちょっと疲れる作品

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バタピー

4.0本当に決闘裁判に挑んだのは…

2022年1月12日
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悲しい

怖い

興奮

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近大

4.0冬のお城は寒くて冷たいだろうなぁ

2022年1月11日
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怖い

難しい

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しろくろぱんだ

5.0実話

2022年1月10日
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14世紀に実際にあった決闘による決着を図った裁判について描く。
ジャン(マット・デイモン)は無骨ではあるが誠実、妻マルグリット(ジョディ・カマー)が夫の親友で官吏タイプのジャック(アダム・ドライヴァー)にレイプされた、と言い出す。
領主(ベン・アフレック)を味方につけていたジャックに対抗するため、ジャンは国王に決闘裁判を申し出る。
ジャン、ジャック、マルグリット三者三様の真実を描く羅生門スタイルが面白く、ラストの決闘はさすがリドリー・スコット監督、と唸らせる。

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いやよセブン

3.5壮大なスケールでの戦闘描写が圧巻だった。 妻がレイプされたことが事...

2022年1月10日
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壮大なスケールでの戦闘描写が圧巻だった。
妻がレイプされたことが事実か否か、決闘によって決めるという考え方。
めちゃくちゃではあるが、正しい方を神が勝たせるということを信じるなら問題ないのか。
また、セックスによって快楽を感じなければ妊娠することもないというのも当時の常識だったのか。
物語は旦那、レイプの加害者、被害者である妻の3人の視点からそれぞれ描かれるが、どの視点からでもレイプがあったという事実は共通している。
それなら一体何のために視点を分けたのか意味不明だが、少しずつだが見え方は違っているので全く無意味だったとは言わない。

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省二

4.03度の接吻

2022年1月6日
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当時の風習かもしれないが、現代においても洋の東西で受け取り方に違いのある行為。ジェンダーの在り方に深く切り込んだ本作において象徴的なシーン、この異様な行いを三者の立場から見る。行いに変化をつけずに、切り取り方で表現するリドリースコット。羅生門的な作品において、これは新しい発明。自供におけるマットデイモンと他者の供述におけるマットデイモンが完全に地続きで、他者のようには映さない。「あっ、やっぱりお前やってたな」そう思わせる、演技が一貫している。
夫婦の性行為における表現の違いも目がひく。それには触れぬ男と触れる女。受け身だけでよい訳ではないと思うが、宿すことを目的としている行為としての認識が影になる。馬をモチーフとしてもってくる巧さ。
同性による性差別とセカンドレイプについてもかなり切り込んでいる。プロミストヤングウーマンにおいても描かれていたが、現代的なメッセージだろう。
戦闘や決闘における活劇としての充実度は、既にグラディエーターで実証済みであるが、それにも劣らぬクオリティ。窓の少ない中世の館における日光や暖炉などの光表現の卓越ぶり。14世紀のパリの絵の説得力が物凄い。建設中の大聖堂とセーヌ川の組み合わせは絵葉書の定番か。こういう絵作りは、日本でも試みて欲しいところ。
晴れの日はない中世にあって、決闘後も重たさがひきづる。ラストはどうしてもグラディエーターとの比較になってしまう。それでも役割が続く。漸く光が差し込むラスト。さて、これも物議を呼ぶところかな。絵の選び方はあったはずだが、その絵だけは少し凡庸かも知れぬ。

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Kj

4.5最後の決闘裁判はニーチェの「悲劇の誕生」から?

2022年1月5日
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 この映画は、単なる善と悪の闘いを描いているのではないと考える。決闘の事実をもとにニーチェの「悲劇の誕生」を下書きにして作られた映画なのだと私は思う。ニーチェはこの書でギリシャ悲劇がアポロン的な造形、形象世界と、ディオニソス(バッカス)的な心象、情念の融合によってもたらされたと書いた。

 この2つの観念を人間の性格的な概念に当てはめると、アポロン的とは意識的で、かつ理性的、秩序だっていて、論理性に優れた性格を言い、ディオニソス的とは無意識的で、情動的、陶酔型の激情的性格のことを言う。この2つの性格は「理性と感性」、「静謐と狂乱」のように本来相反するものなのだ。

 この映画では、マット・デイモンの演じたカルージュがアポロンであり、アダム・ドライバーの演じたジャック・ル・グリがディオニソスそのものなのだ。カルージュを突き動かす行動原理は理性と秩序であり、キリスト教的絶対正義である。他方ル・グリを動かすのは、情動と感性、激情的なアンチキリスト的行動原理である。

 ニーチェは反キリストの立場を取ったが、ここで示されたル・グリの行動は明らかにアンチキリストである。その点からもこの映画の意図は明らかだと思う。つまりカルージュにより示されるキリスト教的絶対正義が、アンチキリストのル・グリを打ち負かし、正義と秩序を世界にもたらすのだと。だがしかし、本当にそれだけなのだろうか?それならばなぜマルグリットは命が助かったにも関わらず、晴れやかな顔をしないのか。

 ここからは私の独断とある種偏見なのだが、ディオニソスはギュンニスとも呼ばれている、女男という意味だ。今でいえばLGBTともいえる。つまりある意味、性において自由なのだ。他方アポロンであるカルージュのセックスといえば目的が子作りにあるのは明らかだ、それが悪いと言っているのではない。しかしこの先死ぬまで名誉のために秩序と正義に生き、厳格なキリスト世界の中で暮らすことが、本当に自分にとって幸せなのだろうか。彼女はきっと疑問に思ったはずなのだ。其疑問の象徴が建設中のノートルダム大聖堂のように思える。キリスト世界の勝利の聖堂が、なぜか暗く幽霊屋敷のように描かれているのは一体なぜなのだろうか。

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グリンリーフ

4.0昨年見逃してしまったのですが、ようやく見れました! 時代背景がわか...

2022年1月2日
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興奮

知的

昨年見逃してしまったのですが、ようやく見れました!
時代背景がわからなくても話にはついていけますが、背景がわかっていた方がよりこの物語を深く理解出来そうですね。それぞれのシーンはそれぞれの立場からの振り返りがあり、心のあり様がよくわかります。最後の決闘シーンは圧巻でした!それにしてもジョディーカマーの美しいこと...

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Yoshi K

3.5羅生門の手法で描いた中世版「テルマ&ルイーズ」

2022年1月2日
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昨日、黒澤の「羅生門」を観て、翌日に本作を観ることになった。すると両作とも手法が「羅生門」スタイルだったので、出来すぎた偶然に驚かされた。何よりも今にしてもなお、その映画手法が世界に影響を与え続けている黒澤監督の偉大さに頭が下がる。

「羅生門」は平安時代の強盗殺人レイプ事件をめぐって、被害者とその妻、犯人と、最後に目撃者の証言をそれぞれ映像として描き、人間のエゴをむき出しにしていく作品だった。
本作は、中世ヨーロッパの封建領主間におけるレイプ事件をめぐって、領主と被害者の妻、加害者の領主の3人の証言を、やはり別々に映像化して、どれが真相なのか観客に想像させるものである。

これは黒澤作品と違い、3人の証言がまったく異なるわけではなく、「妻と加害者に合意があったか否か」だけが争点となっている。そして時代背景、宗教裁判の実態を考えれば、状況証拠としては真っ黒だから、羅生門手法は①妻の証言で犯行に至る経過やその後の反響が徐々に明らかになっていく点や、②領主双方の人間性が別々の観点から膨らみをもって描かれている点――に効果を生んでいる。
両者とも自己の非を認めないことから、最後は領主同士が戦って「真実」を決定することに。中世騎士の戦いはリドリーには手慣れたもので、今回も最後の決闘シーンは息をのむ迫真性に満ちている。
その中でレイプに対し泣き寝入りせずに、世間や家族と戦いながら真実を貫く女性の姿を描くことが本作の狙いであり、女性にとっては痛快極まりないだろう。中世版「テルマ&ルイーズ」といった趣が面白い。

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徒然草枕

4.0この時代には強い女性が

2022年1月1日
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興奮

期待せず歴史も知らずに鑑賞。
日本もそうだけど女性の主張や自立が出来ない時代に、立ち向かった彼女に圧倒された。

強い者が真実の証。
真実は戦いで証明されるのか(..)

子供が金髪で安心した。

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yuu