ラストナイト・イン・ソーホーのレビュー・感想・評価
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60年代、音楽と映像のすばらしさ。
サンディ役の女の子が離れ目で自分好みだなー、と思って観ていたら、「クイーンズ・ギャンビット」のヒロインだったので、ネトフリで観ていましたよ。映画のストーリー自体には惹かれなかったが、映像のキレイさ、当時の音楽のすばらしさが本当に良かった。ジョージ・ハリスンの"セット オン ユー"はオリジナルがあったのね。
心に余裕ある時に観るべきホラー
尿意に耐えかねて、荷物を持って扉を開けた時、飲み物のキャップが落ちてパニック状態。あれ、この作品のデジャヴかな…笑?確かに思ってたんと違かったし、「もう…やめてくれ…」が続く映画だった。
ファッションもかわいい60年代。色めきだった若者と牙を向ける男たち。落とし込まれた闇が現代と絡まりながら、鮮やかで華やかなホラーへと誘う。監督が『ベイビードライバー』のエドガー・ライト氏だからって理由と、表現の是非の真相を知りたいことから鑑賞した。
作品はホラーだよ、ってことは頭の片隅にいたものの、かなり怖い…。日本の脅かし方に近い部分もあるが、重厚なドラマが作品の主体なので全然飽きない。遊園地のようにパタパタと色を変え、見方を変えていくので凄く楽しい。真相にビビるばかり。結構な緊迫感があるのは良かったが、まくし立てるところは疲れ切っていたので、正しさを見失ってしまった。本来なら「え!?」ってなる所も、「あぁ…ホント…」って感じ。お化け屋敷でいう、大丈夫な人に引っ張られてる人みたいな…笑。
肝心の性表現に関しては問題ないと思ったが、これは確かに「聞いてないよ…」ともなるし、「言っちゃダメでしょ」ともなる。核となるが故にボーダーがぼやけるため、改めて伝えることの難しさを感じた。役者も皆魅力的なんだけど、役がハッキリしていて、キャラクター本来の個性は、主人公以外あまりないと感じた。そこがホラーの難しさであり、1つの魅力でもあるが…。
この評価は単純に、自身のトラウマと重なってしまっただけなので、もう少し気楽に観れたら星4は付けてた。でも、ホラーとしては一級品だし、心に余裕があってやっと観れる作品だから仕方ない。ごめんね。笑
女優をキュートにとらえる天才エドガー・ライト
個人評価:4.3
素晴らしく2人の女優をキュートに撮れている。
序盤のストーリー展開もテンポよくポップに流れ、60年代のファッションと音楽に引き込まれる。
またサンディの魅力にこちらも魅せられ応援し、心配で見守る立場に。その分最後まで好きでいたかったか。
最後は屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカを意識した様な結末だったので、愛すべき孤高のキャラクターでサンディを終わらせてほしかったのが本音。
しかしながら流石のエドガー・ライト。リリー・ジェームズのキュートさを開花させた様に、本作では2人の若き女優をますますステップアップさせる様に、キュートで美しくとらえている。
これは観て損ないです。
昨年観たかったけど行けなくて新年二本目。
なにこれ、めちゃくちゃカッコ良い絵!
スタイリッシュにも程があります。
けしからんカッコ良さ。
ジャンルはホラーみたいですね。
ま、それは置いときましょう。
僕は知りませんが、60年代のロンドンは
危なっかしい格好良さがあったんでしょうね。
知らないけど映像の世界に見とれてしまいました。
こりゃ、憧れますわ。
さーらーに、小気味良いテンポの良さも相まって
ハラハラが心地よいです。後半に向けての畳み掛け
主人公の追い込まれて行く様も、暑苦しくない。
なんだろー。とにかく洒落てるんだよなー。
題材はかなりどんよりしてる暗い話なのになー。
よくあるストーリーなのになー。
めちゃくちゃ魅力的な作品に仕上がってるのは
監督の手腕なんでしょうねー。
ベイビードライバーも大好きな一本。
間違いない新作でした!
ラスト結末が自分としては納得できてないので、
泣く泣く減点した満点級の一本でした。
ホラーと言うにはあまりに甘美で魅惑的。
60年代のロンドン・ソーホー地区はおそらくもっと猥雑だったんだろうなぁ。
でもこの映画では妖しい空気は漂っているもののスタイリッシュでおしゃれ度増し増しな場所。街もドレスも色彩がとても美しい。
サンディのヘアメイクは明らかに当時のファッションアイコンだったブリジット・バルドーから。ひと目見たときからときめいちゃったほどにsoooキュート!いつの時代も女子の憧れですね、BBは♡
エドガー・ライト監督は前作「ベイビー・ドライバー」同様に音楽との融合が素晴らしくて60’sのサントラがまたいいのよねぇ。
夢か現実か
鏡に映るのは私なのか誰なのか
エロイーズがサンディとシンクロしていったように観客の私たちもどんどん惑わされていくー
構成もとてもよくできていて単にホラーという言葉では片づけられない完成度の高い娯楽作。
あとひとつピースがハマれば傑作になる匂いはするのだけど……。
イメージが先行し過ぎていて、ストーリーが追いついてない印象。『ベイビー・ドライバー』を見た時と同様に、映像や音楽など演出的には凝っているけど、そこからもう一つ足りないせいで、どこか「それっぽい」作品として止まってしまう。
学園もの、サスペンス、ホラーなど多様な要素を盛り込んでいるのだけど、「つぎはぎ」感が出てしまっているのも、おそらく全体を通じる軸が足りていないせい。ガシッとした背骨があれば、ジャンルを包括したダイナミックさが出てくると思うのだけど。
なお今作は、演出についてもちょいとネタ不足感。途中から演出の重複が気になった。映像的に新味が薄れていくこと、ストーリーが進展しないことが相まって中弛み。
映像的な演出や音楽の使い方でガンガン押し切っていくにしても、ちょっと足りない。ならストーリーで補完して欲しいのだけど、それも少し足りない。
めちゃくちゃ惜しい感じはするんですが……。
サンディ役のアニヤ・テイラー=ジョイをはじめとして、役者陣の華はすんばらしいです。サンディを見るだけでも作品としての価値はあります。
映像と音響に惑わされるホラーサスペンス
スタイリストを夢見てロンドンで学校に通い始めた少女が、アパートの一室を間借りしたことをきっかけに、1960年代のロンドンの夢を見るようになり、それに取り憑かれていく
主人公のエロイーズに霊感があることがストーリーの核となっていて、それが最後のどんでん返しにも繋がっていく
結局、幽霊より怖いのは…
60年代の音楽やファッション、キャバレーなどのカルチャーと現代が、夢を媒体に行き来する構成で、華やかなナイトネオンと大音響の音楽が不穏な空気を助長して、最後まで緊張感が途切れない
緩急にとんで観客の裏をかくストーリー展開に加え、役者がそれぞれハマっていて、サスペンス、ホラー、青春物、と複数の要素が楽しめて、コスパの高い映画でした
ラストで首根っこ掴まれて壁に叩きつけられたような衝撃を受けた
色々と書きたいことがあるが、個人的に最後のシーンが衝撃的過ぎたのでネタバレありの感想となることをご容赦頂きたい。
概要を簡単に。夢で60年代のロンドンにタイムリープしたエロイーズが、歌でのしあがろうとしているサンディの体験を、追体験する。序盤は華やかなのだけれど、途中から雲行きが怪しくなり、サンディは男達の性のオモチャとして扱われ、そして殺害されてしまう。その犯人をエロイーズが現実で突き止めようとするもの。
いきなりネタバレだが、サンディは生きていて、エロイーズが住み込んだ家の大家をしている。最終局面でエロイーズが心霊現象に耐えかねて、大家に相談を持ちかけたところ大家は自身がサンディであること、そして多くの男たちを殺害して家に隠していることを白状する。白状した理由は、エロイーズに毒を盛ることに成功したからだ。冥土の土産といったところだろう。
エロイーズが自由の効かない体で必死で逃げたのは自室。鍵をかけるもそこにはサンディに殺害された霊達が沢山いてまさに絶体絶命。逃げようにもドアの外には凶器と狂気を携えたサンディ。鍵を開けたらあの世行き。さらに詳細は省くが家には火の手が上がっており、このまま籠城することもできない。
すると多数の霊によってベッドに縛り付けられてしまう。壁を破ってできた霊に殺される——、かと思いきや受話器を取って「警察を呼べ」「サンディを殺せ」と言うのだ。
エロイーズが見た夢では、各男達が性的な目的で金にものを言わせてサンディを弄び、最終的にサンディを殺害した。
だが現実ではサンディが多くの男達を殺していて、男達の霊は今でも呪いのように部屋に住み着いている。
真実を知ったエロイーズは霊達と手を組んで、部屋から脱出して大団円——。
かと思いきや(2回目)エロイーズは驚くことに私の推測と霊の救いの手を拒んで、サンディ側についたのだ。サンディは歌でのし上がることを夢見ていたが、性の対象として扱われ自分を守るために男達を殺害していった。その苦しみがエロイーズは理解できると言ったのだ。サンディは悪くないと。
このエロイーズの判断がこの作品をただのサイコ・ホラーで終幕させない深みを出している。性の問題、人権の問題、自由の問題。多くの問題を提起しているようにも見えるし、それでいて、霊側についた場合大どんでん返しになるのに、敢えてそうしない構成。すごい。
この作りは私の想像の斜め上をいった。こんなエンディングは見たことがないし、思いつきもしなかった。絶賛。
最も驚いたのは上記だけれども、他にもサンディとエロイーズが鏡越しにいる映像にも驚いた。どのように作られたのかすらわからない。
ストーリーも撮影・編集・加工技術も素晴らしい作品だと感じた。
ただ、1点だけ気持ち悪い部分が残っているので4.5とさせて頂く。
「エロイーズが見た夢が現実と違った理由」が明かされていない点だ。仮に霊があの悪夢を見させていたのだとしたら、「サンディに自分たちが殺された」と訴えかけるために現実の、ありのままの夢を見せたであろう。ではサンディの怨念のようなものがそうさせたのかというと、ストーリーの根幹になる部分なのに支えが弱すぎる。
恐らく後者で、サンディにとって、あるいは女性にとって、夢を奪われ、道具のように扱われることは、殺されたと同義であることを伝えたかったのだと思う。だとしたならば、もう少し支柱を立てても良かったのではないかと思う。
とはいえ気になるのはそれくらいで、とにかく観賞後に「すごい!」と驚嘆した映画となった。大満足。
性的なシーン。出血のシーン。そして霊が苦手な方を除いて、是非ともお勧めしたい1作だ。
Good old days?
上京への期待から、戸惑いへと変わっていく流れの説得力、ロンドンに近づいて車輌にも人が多くなり、窮屈になる。周囲に敏感になり、居場所に辿り着くまでアップアップ。テンションあげてマウントしてくるルームメイトにノリが掴めず居場所が見当たらない。グループからあえて離れて笑みを浮かべる。
幻想への傾倒も一種の引き篭もり症状か。アニャの衣裳と軽やかな踊りとそのボディ、話の軸になるキャラクター設定に見事に応える。ガラスの中との見事なカメラワークで無言の掛け合い。
その中で自分を取り戻して、自立していく話しへと進むのか...などと思いきや、話しはホラー味が増長してくる。このホラーのテーマがよく掴めぬ。恐れたのは都会に埋もれていくことか?娯楽として割り切った方がわかり良いかな。
素敵な悪夢
主人公にとっては夢、
彼女にとっては現実の悪夢。
ため息の出るような、
60年代ロンドン、
だけど、
暗い所あってのハイライト。
金、力、差別、
その濁りが、
華やかさを産み、
溺れていく…
軽快だけれど、
偏った愛について語る曲と共に、
現実、過去から、
追い詰められる主人公。
クライマックスで、
語る意外な包容に、
驚きと共に涙。
呪いの様な、
神様からのギフトに対して、
受け入れた主人公は、
2021年の忘れられない一人。
光と闇
60sと現代が交錯する秀逸な構成
松原智恵子似のおばあちゃんと田舎で暮らすエロイーズ。ファッションも音楽も60sだった。おばあちゃんの青春時代だった。
ファッションデザイナーを目指しロンドンのソーホーにあるデザイン専門学校に入ったエロイーズ。一人暮らしを始めたアパートの一室での奇妙な、そして恐ろしい出来事。
夢の中は60sのソーホー。
歌手を目指すサンディが可愛かったなぁ。
てか、ここからはホラー&サスペンス。クソみたいな男たちによって堕ちていくサンディとシンクロしたエロイーズが壊れていき…
自分的には結末が残念だったけど、これは好みの問題。シラ・ブラックやサンディ・ショー(サンディって彼女から取ったのかな?)などをフューチャーした60sのテイストは好きだった。
言い方悪いかも?意外や意外で予想以上に…
ちょっと怖いけどスッキリ感味わえます
立場が弱い時代であっても女性は強いんだな、と。
いわゆる‘見える系‘ではあるもののこれが心霊系なのか他人の記憶読める系なのか分からないまま進んだため奇妙さがより際立っていた。主人公が単におかしい可能性もあったし。
これが、普段から様々な幽霊が見える描写があればありがちな‘幽霊お助け物語‘で陳腐な作品になっており途中で席を後にしていた。その場合はせいぜい、星3が良いところ。
(日本人が作るとそうなっていたかも?)
鼻の下を伸ばして近づいてくる男が気味悪くて見てる途中泣いてしまいました。
思わずギュッと抱きしめたくなりました(←気味悪い男)
これは妄想なのか誰かの記憶なのか夢なのか自分の将来を暗示しているのか、などなど考えてるうちに完全に世界に引き込まれた。
散りばめられた60年代の音楽や情景と現代がうまくシンクロしていた。
報復の仕方はあれだがサンディが強い女性でスッキリしました。
不憫な過去にもかかわらず元気なサンディにもお前だったのか!と思いつつ、安心もしたし元気そうでよかった!という謎の感情になった。
殺める位追い詰められていたから不幸には変わりはないが。
最後、霊として現れた清々しい表情をしたサンディとエロイーズの指タッチに最初の涙とは別の意味で泣いてしまいました。
予告は正直つまらなそうだったが見てよかった。直観は大体当たるが稀にこういう作品に当たるからフラッと映画館に行くのがやめられない。
見所はあるけど、可もなく不可もない展開で少し退屈。
万華鏡の様なホラー映画
わざわざ年の最後にホラー映画などと思いつつ冬休みの暇つぶしで観たら、思いがけず面白い映画でした。
主演の可愛い女の子は一人二役だと思ったら別々の女優さんだったり、懐かしのテレンス・スタンプが出ていたりでキャスティングにも驚かされましたが、なんといっても凝った極彩色の映像の素晴らしさ、ホラーなのにヒネリの効いたミステリー仕立てなところが斬新でした。死んだ母親のエピソードは少し思わせぶりでしたが、前半から後半へと急展開する脚本の妙が、毎度おなじみのホラー映画ばかりを撮っている日本の某監督たちの作品とは全く違う新感覚のホラー映画に仕上げています。
60年代のロンドン・カルチャーに憧れる少女が主役だけに、使われる音楽も私の年代には懐かしいものばかりなのも嬉しかった。しかし、彼女のレコード・コレクションにビートルズのものが一枚もなかったのが不思議...?
セクハラおじさん亡霊コメディ
デザイナーを目指しロンドンの大学に通うことになったエロイーズがある古めかしい家の屋根裏を借りたことで60年代に同じ部屋に住んでいた少女の人生とリンクする話。
前半の60年代ミュージックとオシャレな雰囲気ですごく好きだったのでできればこれで最後まで行ってほしかった。特に60年代にエロイーズが入っていく最初のカットでショーン・コネリーの『007』の看板が出てくるカット胸踊ったし、鏡を介したエロイーズとサンディの描写も良かった。
でもセクハラおじさんの亡霊が出てき始めてからちょっとそれがポップになったり、最終的にゾンビっぽいのがちょっと残念。女性が男性に感じる恐怖をホラーとして描いてるのは良いんだけど、その恐怖が必ずホラー的な恐怖な訳でもないのでそれでひとまとまりにされちゃってるのがな。
暴力を振るわれたり、夜に知らない人に後をつけられてるような怖さは確かにホラーの怖さなんだけど、男性が下心のある目線を向けてくることに対する感情って体の内側からジワジワと恐怖が湧いてくるって感じ。それまで100点満点の1日をすごしてるのに急に話しかけられた瞬間に60点ぐらいになる感じ。無視すれば良いとかの問題じゃなくて話しかけられた瞬間に気分がマイナスになるんだよ。分かるかな?(笑)
劇場何度もエロイーズに「かわい子ちゃん」みたいな感じで話しかけてくる男が出てくる描写があるならその恐怖の感じ描き分けて欲しかったな。
でも、警官のじいちゃんに対するミスリードの仕方はとっても的を得ていたと思う。絶妙にまともな人にも見えるし絶妙にキモいんよね。普通に「この町の女の子は全て把握してる」とか言ってるじいちゃんキモイやん。「君の名前の曲だよ」とかめっちゃキモイやん(笑)(笑)
多分あのじいちゃん男性主人公の映画だったらちょっとおかしなお助けキャラみたいな感じなんだろうけど、若い女の子が主人公だったらお助けキャラにはならんよ(笑)昔偉い人だろうと今何をしてる人だろうと、急に話しかけてくる男性は女性からしたら"ストレンジャー"でしかない。
そしてサンディ側で出て来る時も警官だとしても他のおじさんとあんまり気持ち悪さ変わらないっていう。ほんとにちょっとまともかな?ぐらい。
ホラー描写はそんなに怖くないんだけど冒頭のキラキラ描写で心踊ってるから油断しててめっちゃビックリします。
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