劇場公開日 2022年2月11日

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ブルー・バイユーのレビュー・感想・評価

全64件中、61~64件目を表示

4.5事実の重み。メロドラマすれすれだけど、事実の重みと複層性が支える。...

2022年2月11日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

事実の重み。メロドラマすれすれだけど、事実の重みと複層性が支える。女の子がいい。溺れかけたイメージとベトナム難民の船、女の子の髪の染色と、ベトナム人の彼女の髪など、イメージの重なりも美しい。

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えみり

3.0事実は映画よりも酷なり

2022年2月4日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:試写会

平和で閉鎖的な島国の日本では考えられないこと。
アメリカの養子縁組や移民と司法制度の社会問題をノンフィクションのように鋭く訴える意義ある作品。エンディングで現実を知り考えさせられる。
これを監督・脚本・主演で創り上げたジャスティン・チョンの気概に尊敬する。

その手法としてドキュメンタリータッチの手ぶれを活かした撮影とカラーディングで効果的に表現している。
全体的に物憂げな雰囲気で気が滅入りそうになるが、その分家族愛に溢れるシーンが印象的に光る。

子を持つ親なら誰しも痛いほど共感し胸が締め付けられるだろう。観た後に家族の絆をもっと大切にしたいと改めて思わされる。
それには娘役のシドニー・コウォルスケの愛くるしさが一翼を担っている。

ただ主人公アントニオや前夫と同僚の警官2人の行動にしっくりこない展開もあり少し強引なストーリーだったようにも感じた。

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もの語りたがり屋

3.5子役が凄い!

2022年2月3日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

美しい音楽と映像にのって淡々と進む物語は、リアルでドキュメンタリーのよう。アメリカの養子縁組制度の闇を知り、憤りを感じました。悲しくて切ないのですが、所々に人々の善意が感じられるのがせめてもの救い。何とも言えない気持ちにさせてくれる作品です。。

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tomoboop

3.5これも1つの「移民の歌」

2021年12月10日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

悲しい

幼少時に養子としてアメリカに移住したはずが、手続きの不備により不法移民扱いとなってしまった韓国系男性の苦難を、やはり韓国系アメリカ人のジャスティン・チョン自ら監督・主演で描く。にわかには信じがたいも、これが実際に起きている問題というのが移民の国アメリカらしい。
アジア系である事、前科持ちである事ゆえの差別を扱った作品に『クラッシュ』(クローネンバーグ作品じゃないほう)があったけど、こちらも貧困事情が絡んだどうしようもない負の連鎖が描かれる。ストーリーに終始漂う不安・情操感を煽るため、ザラついた16ミリフィルムでの映像が功を奏している。劇中で妻役のアリシア・ヴィキャンデルが歌う「ブルー・バイユー」が、辛いながらも幸せに生きたいという自身の願いと、忌まわしき記憶に苛まれる夫の心情それぞれを表す。夫にとってこの歌は「移民の歌」でもある。
ただ肝心の人物描写が弱い。主人公の妻の前夫である警官の立ち位置がブレていたり、主人公がフラッシュバックとして頻繁に思い出す記憶も抽象的すぎて、かえってノイズに。何よりもその主人公が後半で取る行動があまりにも浅はかなので、感情移入がしづらくなってしまうのが辛い。ジャスティンは色々とやりたい事を詰め込みすぎたか。『シャン・チー』そっくりなシーンにはちょっと笑ったけど。
でも決して悪い内容ではないし、何よりもアメリカと移民という切っても切れない社会事情を知るには最適。カンボジア難民から全米のドーナツビジネスで財を成した男の半生を追った『ドーナツキング』と併せて観るといいかも。

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regency