ブルー・バイユーのレビュー・感想・評価
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この先、彼の手がける映画をずっと追い続けなければと心に決めた
世の中には限られた人にしか描くことのできない物語が存在する。韓国系アメリカ人として生まれ育ったジャスティン・チョン(監督、主演、脚本)が辿り着いたのもまさにその境地。もし彼が映画化しなければ、本作が描くマイノリティの文化背景や社会問題について我々が知る機会は失われたかもしれない。この映画で特に胸を打つのは、哀しいほど美しく幻想的な芸術性と、激しさと繊細さが相まった出演者の演技、そして主人公が自身の陥った状況を重ね合わせることでかつて実母の辿った心情に触れるという構造だ。ベトナム出身の女性と巡り合う流れも「移民」の一言では決して窺い知れない”彼らがここにいる理由”を浮かび上がらせる。そういった過去と現在、生と死、光と影を織り交ぜながら、あの全てを包み込む家族の尊さ、とりわけ娘役の放つ眩いほどの存在感を添えるのだから、これはもうたまらない。その場で拍手を送りたくなるほどの素晴らしい名演を見た。
浅はか…
今の移民制度が確立する前の80年代以前に養子縁組された移民は認められず、強制送還されてしまう。エンドロールでも対象者が沢山いることが分かる。という事実をまず知らず、過酷な環境で育った人々は主人公のように前科者もいると思う。移民、貧困、差別を背景とした社会問題を扱いながら、所々、ベトナム人女性との交流シーンや、母親とのシーンなどオリエンタルで抽象的な映像があり、緩急ある展開。だが、養母に幼い頃の恨みがあるとは言え、妻に嘘をつき、出廷をすぐに頼みに行かなかったり、金のためにバイクを盗んだりと、かなり浅はかな行動、思考回路に共感できず、本当に家族を愛しているのかと思ってしまった。
❇️負の連鎖が止まらない!
ブルーバイユー
🇺🇸ルイジアナ州バイユー地方
韓国で生まれ3歳で養子に出されてアメリカで暮らすアントニオが主人公。
白人の子供連れのシングルマザーと結婚し、貧しいながらも幸せに暮らしていたある日、些細な事で逮捕され、書類の不備などで強制送還が決定する。
弁護士料、過去の生立ち、家族、娘の不安、お金の工面、理不尽な暴力など実話ベースに基づいたストーリー。
◉83C点。
❇️負の連鎖が止まらない!
役者さんの演技が凄かった❗️
映像も綺麗で娘が可愛すぎる為に、後半は辛すぎる。ラストの泣き所は名シーンになるくらい良かったです。
🟡見所。
1️⃣再婚の子との信頼や絆が良い。
★彡血が繋がってない子供の不安。父親の気持ちがよくわかるシーンにジンとくる。
しかしこれからの不安が見ていて切ない。
2️⃣主人公の表情が素晴らしい。
★彡笑顔を見てると幸せな気分になりました。
3️⃣絶妙に落ちていく負の連鎖。
★彡この連鎖が辛すぎて、休憩挟みながら観てしまいました。
4️⃣主人公の魅了が凄い。
★彡例えるならイカつい無骨な男が笑うとなんか何倍も魅力ある男に見える感じ‼︎
5️⃣切ない!そしてせつない。
★彡ラストは本当辛かった。
間違いなく私には名シーンでした‼️
👨👩👧😢😭😤👮♀️🤦♀️🙅♂️💦🎤🏍️🚓💸⚖️❤️🩹💮
どうにかならないか
幼い頃韓国から養子縁組でアメリカに来たけど、キチンと手続きしてなかったから不法滞在で強制送還させられる
辛い境遇、貧乏、犯罪。悲しい連鎖だ。
ブルーバイユーの歌詞を初めてじっくりと噛み締めた。
悲しいけど希望がある歌詞。
1日、1日何とか着実に生きてほしい
誰のせいなのか。。。
45年から98年にアメリカに養子縁組された数万の子供は市民権を殆ど持っていない。
ほとんどが市民権を持っていないことさえ知らず、
知った時には時すでに遅く、国外追放される。
本人の責任ではないのに。
国に親に養子縁組に国外に出され、
養子先で正しい手続きを経なかったために、
30年以上アメリカで育ち、生まれた国の言葉もわからないのに、
強制送還される。
家族は皆アメリカにいるのに。
誰を責めるばいいのか。
法制度なのか。
この状況に追い込まれたことなのか。
本人の思いとは違うところで、本人への対処が決まっていく。
I choose you!
泣ける。どうしようもない憤りに。。
脇役の描写が乱暴
ベトナム難民の女性一見いい脇役な感じがするけどいまいち病気であることの意味が感じ取れない。元夫の心の変遷が全然描かれないまま普通よりいい人になるのはヒドすぎる。その相棒の悪者ぶり描写が幼稚すぎて見てて疲れる。主人公が短絡的なのはちゃんとした教育を受けてないことなどうかがえるからいいんだけど、それ以外の人々もちゃんと愛情持って作り込みなさいよと思いました。
主演・監督・脚本の魅力
養子縁組した癖に数年たって国外退去。
はああああ?っていう理不尽な現実の話。
黒人差別よりもアジア人差別の方が、最近はあるあるなんだろうか。covitの事もあるしなあ。
というのではなく これは法的な理不尽話。
最近 親ガチャという言葉をよく聞くが養子縁組ガチャも
これ見るとなかなかのもの。
全体的に流れる雰囲気とか曲などのアレンジも素敵で
この先 どうなるのか気にならない感じで二回目に見たりするともっと楽しめたり泣けたりしそう。
最後の最後に こう持って来ちゃうかーって言うのが
私的には 感情の持って行き方の雰囲気で韓国を感じた。
日本人監督脚本は こう言う感じにはしないかなあって
思いましたが、どうでしょう。
貧困、働きたくても仕事がない。
たぶん 病気しても病院も行けない彼ら。
仲間はいる。貧困層内で。
たぶん 根はいいやつだし。
でもお金いるから ガラスブチ破ってバイク盗難。
これは国外退去ですよもう。
これって 弁護士も相当だと思ったなあ。
お金ないやつにお金持って来いって言ったら そうなるでしょうよ。
日本の方が 探せばもちょっと人権派がいそう。
(それはそれで ちょっと行き過ぎじゃない?って思う事も最近よくあるが)
最近も我が国で不法滞在外国人に対して、入管のやり方に大きく反発してる事件ありましたが
アメリカだと「当然ですけど なにか?」みたいなものだ。
外国人犯罪に対して司法が 「もう 私たちに判断させないで。知らんわ」みたいになっちゃってる日本。
問題ありますよ。
最近、狛江の殺人事件のむごたらしさで火が付いて
フィリピンの刑務所収監中の極悪日本人にやっと警察
も国もフィリピンも(!)本気出しましたが、日本の役所全般、国外とか外国人とかはもう「考えたくない雰囲気」あるのはどうかと思う。
この映画の中で 随分とのどかにパーティーしてたベトナムコミュニティだって 日本だともうちょっと問題ある感じだと思う。
彼等は実習生という名の下にやって来て
今ではかつての中国系を抑えて外国人犯罪のトップになってますから。
警察側が必死に捕まえて司法が片っ端から網の外に逃してるイメージ。
映画に戻ると
子役の女の子やシングルマザーの彼女の歌声の素晴らしさ。
ベトナム人女性の佇まい
などなど 引き込まれる要素が多く
夜中に見たのに眠くもならずに見終えてしまう吸引力ある作品を生み出す彼の才能は素晴らしいのだと思った。
女の子が髪の色を彼と同じにしたがったり
その後 彼があの顔で金髪に染めたりするんだけれど
あーこれってアジア人は やらない方がいいかもなあーという感想は持った。ちょっと素行悪そうにしか見えぬ。
自由な国と言うより雑な国
市民権を持たない養子縁組って何?
根底には奴隷制度のようなものがあるのかな?
移民に対して対応が雑過ぎてムカつきましたが、
映画は面白かった。
映画を観てると、犯罪を犯さずに生きれば良かったん
じゃないか?と思ったけど、
エンドロールを観てるとそう言うわけでもなさそうだし、
主人公のような境遇はままあるわけで、
その道を選ばないと生きていけないじゃないかと
思いました。
こう言う時の悪い仲間って頼りになるしね!
だけど、現実はそう甘くなく制度の問題に差別も
絡まって雁字搦めで観てて息苦しくなりました。
ただ家族といたいだけ。
本当にその通りで、空港のシーンはとても感動的でした。
主人公の幸せな未来を想像して今夜は眠ります。
気にはなってたがなかなか観ようとしなかった作品。 蓋を開けたら強烈...
気にはなってたがなかなか観ようとしなかった作品。
蓋を開けたら強烈なメッセージが胸に刺さる映画で一瞬にして彼のファンになってしまいました。
最後までフィクションだと思ってたんですがエンドロール流れたら鳥肌が立ちました。
辛くて悲しくて怒りも込み上げます。
悲しすぎる
ラストが、悲しすぎて涙が止まらなかった。ジェシーが、やばい。観終わった後のモヤモヤが止まらない。
必死に生きようとして、もがいても理不尽な仕打ちに苦しむよくある主人公だけど、リアルに同じ時間を生きてる人達にこういうことが起きてるんだと、考えさせられる。
ラストが辛いので、点数低め。
脱亜入欧で、破滅型自己憐憫な話。この映画で涙するべきでは無い。
養子縁組の問題点は理解出来るが、このストーリーはあり得ない寓話に感じる。
カメラワークがドキュメンタリー風を気取って、ゆらゆら揺れるのが汚く見える。
ベトナムと朝鮮が分断国家だったので、共感を得るための脚本なのだろうが、朝鮮はまだ、戦時下。ベトナムはアメリカがベトナムに負けて、47年も経過している。祖国を思う気持ちに、二人の共通点は無い。
そもそも、この主人公は1988年に養子縁組でアメリカに来ている。つまり、1985年生まれの37歳。2000年から20年以上経っているのに、市民権の事を知らなかったなんて考えられない。それで、定職につかないで、軽犯罪を重ねていたのでは、破滅型の人間にしか見えない。
そもそも、元旦那のどこが悪くて、主人公のどこが良いのか?それが全く分からない。
元旦那の白人の同僚が、黄禍論だけで、この主人公を暴力を使って、差別する根拠が分からない。いくらなんでも、自由と民主主義の国のはずだ。
この主人公は何より先に定職を見つけ、金を稼ぎ、きちんとした出産と法定弁護費用を稼げは良かったと思う。法定弁護費用が5000ドルと言うが、出産も同額の費用はかかったはずである。
まさか、再び、犯罪に手を染めるとは、全く理解出来ない。本当は評価したくないのだが、女の子の演技を評価したい。
引き続き、同じ様な話なので『タルサ俺の天使』を見た。こちらの映画も自己憐憫な話だったが、大変に良かった。
誰にも選ばれることのなかった男の物語
「誰にも選ばれることのなかった」辛さをかかえながら生きるアントニオは3歳の時に韓国からアメリカへ里子としてもらわれてきた。生みの母に水に沈めようとされた遠い記憶や、義父に虐待されていても助けず一緒に逃げようともしなかった義母。そして今、まさに強制送還されようとしている彼の「どうして僕をもらおうとしたの」という義母への訴えはそのまま、養子縁組しておきながら国籍取得の不備で国外へ追放しようとするアメリカへの問いかけに
思える。
そんなアントニオを支えるのが愛する妻と義理の娘、そしてがんを患うベトナム難民の女性だ。
頑張ってもうまく行かない時もある、という死にゆく彼女の言葉は、正論で残酷だ。しかし、実母や義理の母もそうだったのかもしれないと、彼女たちに許しを与える優しさにも満ちている。
アントニオを水から救い抱きしめてくれた実母の感触を思い出すシーンは、溺れるような状況の彼にやわらかな癒しを与えてくれるよう。彼は知らないままだが、かたくなだった義母もまた彼を見捨てなかった。
ついに強制送還されようとする空港で。彼を選び一緒に行こうとする妻にここに残れと止めるアントニオ。娘たちのために残ることを選ぶ妻。しかし義理の娘は、そんな彼に駆け寄りすがりつく。「私はパパを選んだ」「パパもお前を選んだ」。
選ばれることがなかった彼が、全身全霊で強く求められ、彼もまた心から選ぼうとする時がようやく訪れた。希望の光がほのかに浮かぶだけに、法律が阻むその結末はあまりに辛く切ない。
音楽も美しい
貧困を描いた映画は全てに抜け道がなくて相手を思えば思うほど悪い方向に向かって行ってしまって救いがない…。
お金が入ったら何処へ行きたいかの問いに「ここがいい」と答えるアントニオが印象的。
ジェシー役も本当に素晴らしい。二人の関係がアントニオの人柄を映し出していた。
エースが意外といい奴だったのが救い。
都合良くハッピーエンドにはならない事は分かってはいたけれど、どうか再び家族が逢えて幸せになって欲しいと願わずにはいられない。
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