流浪の月のレビュー・感想・評価
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点数つけられないほど、、です
あの公園で雨が降らなかったら…
池袋グランドシネマサンシャインにて鑑賞。
偶然に出会った青年と少女の長年にわたる物語であるが、150分にわたって心揺さぶられる李相日監督の力作。
まずオープニング場面が素晴らしい撮影。…ブランコに乗る少女の「揺れ」に同期して揺れるカメラが素晴らしい。
その後は、過去と現在が交互に描かれていき、居場所のない少女が公演で傘を差しのべてくれた青年(松坂桃李)から「ウチに来る?」→少女「行きたい」という形で青年と少女のささやかな幸せ時間が続く。
しかし、世間はこれを「少女誘拐事件」として報道しており、警察に二人は引き裂かれる。
15年後、事件を背負いながら生きてきた二人(松坂桃李と広瀬すず)が偶然再会する。
そして様々な出来事が起こっていく物語。
この映画で「たいしたものだ!」と思ったのは、広瀬すずの同棲男(横浜流星)との激しいディープキス場面。コロナ禍になってから、これほどのディープキスは映画で観ていない気がする。素晴らしい役者根性。
また、ちょっと下世話な話になるが、広瀬すずは彼に乳揉みされるあたりも「大人っぽくなってきた感」あり…(笑)
印象的なセリフは沢山あったが、広瀬すずの「湖の時、手をつないでいたのを覚えてる?あの感触をずっと頼りにして生きてきた」なるセリフは、一人の女性の人生を背負う言葉として素晴らしい。
劇中の過去パートで青年が少女に見せている映画がチラッと映るが、『東京ゴッドファーザーズ』(or『パプリカ』)だった。李監督の今敏監督へのリスペクトが感じられた。
李相日監督の映画は、『69 Sixteen Nine(2004)』・『フラガール』・『悪人』・『許されざる者』・『怒り』など…付き合いの長い映画監督の一人であるが、本作は「眼を見張らされるショットが多かった」気がする。
交差点を映した俯瞰ショット、DV受けた広瀬すずが街中を彷徨う移動ショットなどなど。
個人的には、「あの時、あの公園で雨が降らなかったら、どうなっていたのだろう?」と思わせられる「偶然」をきっかけに、見事で重厚、また現代における様々な問題(ネット上の誹謗中傷、DVなど)も描いた映画。
実に見応えのある作品だったが、(ネタバレは避けるが)オチがちょっと惜しい…(^^;
それでも全体的には、かなり頑張った佳作だと言ってよいと思う。
<映倫No.123108>
やはり重厚感ある作品
李監督の作品は『悪人』『怒り』と観てきたので
それなりに重たい話なんだろうと予告の時から思っていましたが…
やはり李作品❗️👏👏
人にはそれぞれ色んな過去があるけれど
150分と長いストーリーの中を文と更紗の人には言えない過去が行き来して…
追いかけていく中で、何度となく胸が詰まり泣かされる場面があった。
桃李くんの寂しげな雰囲気やセリフの間が余計そうさせた感じもあったのは、その過去をラストに知ったから余計に泣けた😭
子供の頃の更紗役の白鳥玉季ちゃんの目の演技や他の演技も素晴らしくて…👏👏
そのまんま すずちゃんの更紗役に自然と繋がっていていく感じも出ていた
広瀬すずちゃんも『ちゃん』づけが出来なくなったほどに素敵な女優さんのお芝居でした。
横浜流星くんは、あまり興味のない方でしたが(推しの作品重視なもので💦)狂気な感じが出ていて、素敵な役者さんなんだと感じました。
コーヒーを淹れる桃李くんの所作や中性的なか細い雰囲気も役になりきれていて…
『孤狼の血2』を演じた同一人物とは思えない程でした。素晴らしい👏👏👏
世の中には自分が当たり前、と思っていても、他人にとっては全く当たり...
世の中には自分が当たり前、と思っていても、他人にとっては全く当たり前ではない、
むしろ受け入れられない、という事がある。
人はみんなが同じ方向を向いてれば、それが当たり前と思ってしまいがちだが、
例えば少しのコンプレックスやトラウマなんかで、それが全く違った方向に向いてしまう人もいる。
多分、それは少なくないはず。
この物語はそんなものを心の奥深くに抱いた人たちの悲しくも切ない物語だった。
李相日監督が『怒り』で用いたような、「こういう話、進めば進むほど良い方向に行かないだろうな」と言った感じが随所に出ていて、ちょっとダークな撮影技術もそれを醸し出していた。
広瀬すず演じる更紗と、松坂桃李演じる文のいびつな友情を越えた愛がメインストリームだが、
実は横浜流星の役どころがこの作品の肝なのではないか。
横浜流星演じる亮という男もまた、偏ったパーソナリティがあり、支配欲のようなものが本能的にあり、それで恋人を支配下に置こうとする。この点を考察すると、更紗はやはり幼少期の悲惨な環境から、こういう男性を引き寄せてしまう何かがあるのでは、考えてしまう。
映画なので、綺麗に描いてはいるが、実際に事件なんかが起きても、伝わってくるのは上辺、もしくは社会的に是認されるように伝えているだけで(要は悪は悪としておく)、このようなストックホルムシンドロームを少し変換したような関係は世の中にあるはず。多くはないだろうけど。
2時間半、あっという間とは思えなかったが、重苦しい空気が続いたので、逆に緊張感が途切れず観れた。
熱量の凄い映画
誘拐犯??
心に傷を抱えて生きる生きづらさ
すごかった
もう、すごかった。
これは役者がみんな素晴らしい。そしてそれを引き出した李監督。あっぱれ
松坂くんの技量、すずちゃんの底知れぬ演技力、流星くんのポテンシャルの高さ、そして多部ちゃんの計算と心理と合わさった一瞬の素晴らしいタイミングでの涙は正しく女優。
30前後の役者が揃いもそろって素晴らしい。
あとは子役時代と全く違和感がなかった。
どっちがどう合わせたのかはわからないが、雨の中で過去をフラッシュバックするかのような再会のシーンはすずちゃん演じるさらさが一瞬昔に戻ったようなすごいバランスでの芝居。子役のさらさも声に芯があり、子役っぽさがなくすごく良かった。
流星くんの登場シーン毎に段階を追って狂気になっていく様も全く違和感がない。この徐々にいく芝居は難しい。ちゃんとちょうどいい塩梅で段階を追っている。
多部ちゃん。登場シーンは少ないものの、ばっちり必要なタイミングと見せ場での去り際に流れる涙。女優過ぎる。さすがすぎる。
今回、キャストが素晴らしく、一つだけ違和感があったとすれば文の母親役の内田さん。最初、おとんだかおかんだか分からなかった。もうちょい違う方の方がハマったのかなぁーって。
アップシーンが多く、役者としては少しの表情の変化も全て画面に映るので神経使うと思うがお見事。
そして李監督だから、人間をすごく繊細に演出してくれるだろうと思っていたら、物凄く繊細だった。
いいもん見た
久しぶりに映画らしい映画を見た気分。
「悲劇」なのに心温まり、「孤独」なのに強い絆があり、「弱者」なのに強い。簡単には表現出来ない物語の微妙な空気感。劇中さまざまな対比が繰り返し、単純な悲恋の物語とは一線を画した出来になっている。
家庭環境の被害者は、家庭は帰る場所ではなく、さらに社会の常識という色眼鏡に晒され、寄り添うこともできない。それでもなんとか自分の居場所を築くが、そこには自分の本心も無く、自由では無い。そうした嘘に耐えてしがみついても、ちょっとした弾みで一瞬にして瓦解する。
松坂桃李に広瀬すず、若手実力派2人に圧倒されっぱなしの150分。横浜流星が期待以上の活躍で、今後も楽しみ。多部未華子もしっかり根を下ろして、安心して物語に没入できる、盤石な世界を築き上げていた。中でも内田也哉子がどきりとするくらい、母親の面影があり、現実と虚構の境に居る存在感に迫力を感じた。
主演2人は、これでまた賞レースに名乗りを上げただろう。そうした評価を抜きにしても良い映画だと思った。
今更か…広瀬すずさんの魅力。
スクリーンがエンドロールになったと同時に拍手を送りたくなった。舞台が終わった後のように。
原作の雰囲気をそのままに1番観たいところを凝縮したシーンの連続に頭は冷静なままなのに、違う…違う…と心はどんどんと引き込まれていった。
これまで広瀬すずさんの出演されてる映画を何作か観ているがあまりしっくり来ることがなくてどうしてそんなに人気なのか分からないままだったが、今回の作品で彼女の印象がガラリと変わった。更紗本来の天真爛漫さを纏いつつも、抗うことの出来ない数々の試練に真摯に向き合う姿は感動的だった。
松坂桃李さんの魅力は存じ上げているつもりだったがまだこんな表情もあるのか。底知れない俳優さんだ。
更紗と文の放つ台詞が心に刺さり、現実とは離れた世界の話であるようで根底の部分にあるテーマはとてもシンプルで且つ手放しちゃならないものだと実感する作品だった。
久しぶりに映画熱の上がる作品でした。ありがとうございました。
帰りに原作本を買って読んでしまいました。
いいね
いやぁ、良いですね、素晴らしかった。もうね、良いなんてもんじゃないね、Fです。E超えちゃってFです。わかります?Fランクって意味じゃないですよ?バリバリSランクですからね。あの、アルファベット順に並べるとEの次がFでしょう?だから、良い(E)を超えてますよって、そういう意味です。くだらないですね。でも、こんなくだらない事言えちゃうくらい、興奮してるってことなんだよね。伝わってるかな、これ。伝わってほしいな。原作読んだ人も、読んでない人も、ぜひ観てほしいです。自分の正義は本当に正しいのか、常識に飲み込まれてはいないか、そんな風に自分を見つめ直すきっかけになってくれるんじゃないかな。原作読んだ人は「もうオチとか知ってるし…」って思うかもしれないけどね、映像として見せられる、いや、"魅せられる"とね、また違った世界が見えてくるんじゃないかなって思いますよ。失望させられるってことは、まず無いだろうしね。原作に忠実に作られてるよ、とても。愛を感じる。あと、高校時代、僕に無理やり読まされたよって人達もね、五等分の後とかで全然いいからね、ぜひ観に行ってほしいな。あ、でもね、これは忠告なんだけどね、カップルでは観に行かない方がいいと思うな。いや、これはね、1人で観に行った寂しい男の妬み・僻みとかでは断じてないですよ。断じて。心優しき男の善意100%の忠告です。まぁ、なんでかって言うとね、after talkがね、絶対に盛り上がらないと思うんですよね。まぁ〜〜〜弾まないと思いますよ、話。テニスボールかと思ったら泥だんごでした!ってくらい。もうね、ゼロバウンド。卓球で言うゼロバウンドですよ。「あのシーンめっちゃ感動したよね🥺」とか「あそこの○○くんめっちゃかっこよかった〜🥰」みたいなの、全ッッ然無いですからね。ただひたすらに重い、暗い。まぁ唯一話せるとしたら倫理観的な話になると思うんだけど、これはね、やめといた方がいいと思う。男女で倫理観の話なんてしたらね、99%雰囲気悪くなりますからね。別れる原因に十分なり得ると思いますよ。まぁ、これに関しては、「あいつ意味わかんない!」ってお互いに愚痴り合ってればいい部分だと思いますね、私は。あと、もう1つの理由としてはね、広瀬すずちゃんがね、ちょっと魅力的すぎるんだよね。あまりにも。あれはいくら彼女ちゃんのことが好きでもね、目を奪われちゃいますよ。おっふしちゃうの。おっふ。僕なんてさっきから余韻おっふが止まらないからね。こうなるとね、隣にいる彼女ちゃんにはね、嫌でも伝わっちゃうと思うんだよね。女の勘は鋭いってよく言うし。やっぱりこれも別れる原因に十分なり得ると思う。まぁ、その他諸々の理由で、カップルで観に行くのはあんまりお勧めしないかな。家族と、友達と、あるいは1人で観に行ってみてはいかがでしょうか。んー、まぁ、こんなとこですかね。あんまり語られても見る気失せるだろうし。あ、待った、あと1つだけ。この映画ね、すごく良いんだけど、観る側が推測で補わないといけないシーンがちょっと多いんだよね。最後に関しては、映画だけじゃ完全に理解するの不可能だと思う。だから、観終わったら図書館か書店で最後の30ページくらいをパラパラって読んでみてほしいな。そうすれば全部わかると思う。はい、これまで。映画のレビュー書くのくそおもろいやんけ。
重いのに飽きることない見事な作品
すず様ファンとしては
濃〜い内容をこの2人で…
横浜流星の脱皮
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