流浪の月のレビュー・感想・評価
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その悪意と善意の知ったかぶりが二人を深く深く傷つける
唯一の秘密を共有する二人なのに、手を携えて”ふつうの男女”の形を取りることは叶わない。そして何より、”悪意ある、親切な世間”がそれを許さない。
要所で挟まれる濡れ場シーンが禁忌感に満ちて痛々しく、終盤にその謎が明かされて、二人が背負う十字架の重さに観ているこちらも打ちひしがれます。
こういったちょっと暗い感じの役は松坂桃李がハマりますね。減量もした...
話題性はあるけど・・・。
自分のことを人に伝えたい人ばかりではない、という事
何故ちゃんと説明しない?何故否定しない?
作品観賞中、何度かそう感じたシーンがあった。但し、自分だったら・・・とは容易に考えられない、心にあまりに深い傷と闇を抱えた二人だから想像が追い付かない。死ぬほど知られたく無いこと、というよう事をフミは言っていた。敢えて説明しなくても2人は互いが抱えているその闇の存在を理解し、そっと思いやる事が出来た。事実を明らかにし適切な判断を下す、というのがいつも正義とは限らないのかもしれない。他人に避難されても、大切な人の心を守りたい、そんな切ないシーンが幾つかあった。自分にはそんな選択が出来るかはわからないが、そういう人もいるのかもしれない、と考えさせられた作品だった。
観たあとの嫌悪感
反対の意見、お叱りの反応に
なることを覚悟で投稿します。
役者がうまい、画像が綺麗。
いい映画なんでしょう。
でも、見終わった後の、
嫌悪感が今まで見てきた映画の中で
最大値。
広瀬すずの役者の成長を
見させられてるような、
プロモーション映画の要素が
激しくてまずは辟易。
多様性への理解、多角的視点を
問いたいのは充分理解しました。
しかし、映画を見終わったあと、
何も楽しい、幸せな気持ちになりません。
深淵なことが理解できない人と
いわれても、
やはり映画を観に行った観客としては、
少しでも幸せや楽しい気持ち
心を温かくする要素がほしいのですが、
この作品は全編に辛い要素ばかりで。
観ていて悲しく辛い気持ちにばかり
なり、見終わったあとの暗くなる気持ち。
ただ一言、見なければよかったとしか
思えませんでした。
映画自体は、綺麗にできた作品だと
思いますが、今日一日、憂鬱に。
邦画ってこういう志向なの?
だったら近づかないようにしようと
思ってしまうぐらい
嫌悪感のある作品でした。
個人の感想です。
映画としてはよくできてるので、
年末のショーレースで
主演女優、男優賞をとれる
作品だと思います。
点数つけられないほど、、です
あの公園で雨が降らなかったら…
池袋グランドシネマサンシャインにて鑑賞。
偶然に出会った青年と少女の長年にわたる物語であるが、150分にわたって心揺さぶられる李相日監督の力作。
まずオープニング場面が素晴らしい撮影。…ブランコに乗る少女の「揺れ」に同期して揺れるカメラが素晴らしい。
その後は、過去と現在が交互に描かれていき、居場所のない少女が公演で傘を差しのべてくれた青年(松坂桃李)から「ウチに来る?」→少女「行きたい」という形で青年と少女のささやかな幸せ時間が続く。
しかし、世間はこれを「少女誘拐事件」として報道しており、警察に二人は引き裂かれる。
15年後、事件を背負いながら生きてきた二人(松坂桃李と広瀬すず)が偶然再会する。
そして様々な出来事が起こっていく物語。
この映画で「たいしたものだ!」と思ったのは、広瀬すずの同棲男(横浜流星)との激しいディープキス場面。コロナ禍になってから、これほどのディープキスは映画で観ていない気がする。素晴らしい役者根性。
また、ちょっと下世話な話になるが、広瀬すずは彼に乳揉みされるあたりも「大人っぽくなってきた感」あり…(笑)
印象的なセリフは沢山あったが、広瀬すずの「湖の時、手をつないでいたのを覚えてる?あの感触をずっと頼りにして生きてきた」なるセリフは、一人の女性の人生を背負う言葉として素晴らしい。
劇中の過去パートで青年が少女に見せている映画がチラッと映るが、『東京ゴッドファーザーズ』(or『パプリカ』)だった。李監督の今敏監督へのリスペクトが感じられた。
李相日監督の映画は、『69 Sixteen Nine(2004)』・『フラガール』・『悪人』・『許されざる者』・『怒り』など…付き合いの長い映画監督の一人であるが、本作は「眼を見張らされるショットが多かった」気がする。
交差点を映した俯瞰ショット、DV受けた広瀬すずが街中を彷徨う移動ショットなどなど。
個人的には、「あの時、あの公園で雨が降らなかったら、どうなっていたのだろう?」と思わせられる「偶然」をきっかけに、見事で重厚、また現代における様々な問題(ネット上の誹謗中傷、DVなど)も描いた映画。
実に見応えのある作品だったが、(ネタバレは避けるが)オチがちょっと惜しい…(^^;
それでも全体的には、かなり頑張った佳作だと言ってよいと思う。
<映倫No.123108>
やはり重厚感ある作品
李監督の作品は『悪人』『怒り』と観てきたので
それなりに重たい話なんだろうと予告の時から思っていましたが…
やはり李作品❗️👏👏
人にはそれぞれ色んな過去があるけれど
150分と長いストーリーの中を文と更紗の人には言えない過去が行き来して…
追いかけていく中で、何度となく胸が詰まり泣かされる場面があった。
桃李くんの寂しげな雰囲気やセリフの間が余計そうさせた感じもあったのは、その過去をラストに知ったから余計に泣けた😭
子供の頃の更紗役の白鳥玉季ちゃんの目の演技や他の演技も素晴らしくて…👏👏
そのまんま すずちゃんの更紗役に自然と繋がっていていく感じも出ていた
広瀬すずちゃんも『ちゃん』づけが出来なくなったほどに素敵な女優さんのお芝居でした。
横浜流星くんは、あまり興味のない方でしたが(推しの作品重視なもので💦)狂気な感じが出ていて、素敵な役者さんなんだと感じました。
コーヒーを淹れる桃李くんの所作や中性的なか細い雰囲気も役になりきれていて…
『孤狼の血2』を演じた同一人物とは思えない程でした。素晴らしい👏👏👏
原作好きな方はご注意を
原作が大好きで期待に胸を膨らませ映画館へ。
更紗が文に対して「死ねって言われたら死のうと思った」というシーンは涙腺がブわっときましたがその後からが私個人の感想ですが酷すぎる。
あまりにも文と更紗の人生を甘く見すぎている。軽く見すぎている。
原作の伏線のようなものは所々ちりばめられているものの回収はせず。
なぜ大切なシーンを端折り物語をわかりにくくするのか分からない。
リピートは無しかなという感じです。
原作が大好きで見に行く!!!という方は二次創作でもifの世界線でもなく登場人物の名前が同じの別の作品であると思われた方がいいかと思います。
世の中には自分が当たり前、と思っていても、他人にとっては全く当たり...
世の中には自分が当たり前、と思っていても、他人にとっては全く当たり前ではない、
むしろ受け入れられない、という事がある。
人はみんなが同じ方向を向いてれば、それが当たり前と思ってしまいがちだが、
例えば少しのコンプレックスやトラウマなんかで、それが全く違った方向に向いてしまう人もいる。
多分、それは少なくないはず。
この物語はそんなものを心の奥深くに抱いた人たちの悲しくも切ない物語だった。
李相日監督が『怒り』で用いたような、「こういう話、進めば進むほど良い方向に行かないだろうな」と言った感じが随所に出ていて、ちょっとダークな撮影技術もそれを醸し出していた。
広瀬すず演じる更紗と、松坂桃李演じる文のいびつな友情を越えた愛がメインストリームだが、
実は横浜流星の役どころがこの作品の肝なのではないか。
横浜流星演じる亮という男もまた、偏ったパーソナリティがあり、支配欲のようなものが本能的にあり、それで恋人を支配下に置こうとする。この点を考察すると、更紗はやはり幼少期の悲惨な環境から、こういう男性を引き寄せてしまう何かがあるのでは、考えてしまう。
映画なので、綺麗に描いてはいるが、実際に事件なんかが起きても、伝わってくるのは上辺、もしくは社会的に是認されるように伝えているだけで(要は悪は悪としておく)、このようなストックホルムシンドロームを少し変換したような関係は世の中にあるはず。多くはないだろうけど。
2時間半、あっという間とは思えなかったが、重苦しい空気が続いたので、逆に緊張感が途切れず観れた。
熱量の凄い映画
誘拐犯??
心に傷を抱えて生きる生きづらさ
衝撃の!というよりは、あまりにも「気の毒な」ラスト…そしてポップコーン容器でアイス食べたくなる映画。
まず、更紗の少女時代を演じた白鳥玉季ちゃんの、天真爛漫かつ純粋無垢なキャラクターが特筆に値するものがありました。
また文字通り体当たりの演技を披露してくれた広瀬すずさんも、もちろん素晴らしかったです。
そして十代終わりから三十代への幅広い役どころを違和感なく演じきった松坂桃李さんの好演も見事でした。
かなりイラつく、ウザい役作りの横浜流星さんも。
私にしては珍しく、役者さんへの賞賛から始まる、真面目な滑り出しレビュー?いやいやいや、油断しちゃダメですよ…
この映画切ないですね。
私には更紗の気持ちも文の気持ちも痛いほどよくわかりました。
ロリコンとかそういう不埒な気持ちじゃないよ!
“自分を救ってくれるかもしれない”寂しく、いたいけな少女へ対する純粋な優しさ。
“自分を救ってくれるかもしれない”ちょいと年上のお兄さんに惹かれる純粋で淡い想い。
決して結ばれることも報われることもない、お互いの純粋な心。
痛いなぁ…つらいなぁ…純粋であればあるほど、結末はド腐れきった世間で、残酷にズタボロに引き裂かれる運命にあるんだよなぁ。
トロッコに乗って逃げて行ける夢の国があればいいのに。
それもきっと地獄なんだわー!(筋少ネタぶっこみました)
私が純粋だからわかるんだって?冗談じゃありません!私はもう穢れきってくたびれきった、ただのオッサンです!でも!わかるんです!わかるんです!←大切なことだから二回言いまs…
幼少の頃から亡き母に「あンたは、繊細過ぎる。女の子に生まれてきた方がよかったのに」とかは言われ続けてはきましたけれど(笑)
女装した時も、そこそこ純真でちょっと天然ボケしたOLという設定ですけれど (๑>• ๑)テヘペロ
レビューでしたよね…今回も使う恒例の『閑話休題』
正直、少女時代の更紗と青年時代の文の出会いと別れのパートが印象的すぎました。
なので更紗が大人になってからのパートにはあまり感情移入できなかったです。
タイトルにもある月が物語に何度も描かれていて、何かを暗示していたと思うのですが、アホの私には、ちょいとよくわかりませんでした。
流れゆく雲の合間の、紺い月明かりの美しさには魅せらましたけれど。
衝撃の…というよりは、その紺い月明かりの下で晒されるのは、あまりにも「気の毒な」ラストでした。絵面は衝撃的すぎましたけれどね!
((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
結局、文は超米且〇ソだったのですね。女性と交わるには、あまりにも自信がなさすぎる体だったのですね。
(ここ、わかっちゃう人にはわかっちゃうから、ネタバレ設定でレビュー公開しました)
考えてみると性別問わず、大人を前にした時の文の自信なさげな“おどおど感”はぱねぇ感じでしたもんね。
思えばそこへの伏線は、いくつも張られていたのですが、あまりにも予想外・想定外すぎて、全く考えが至りませんでした。
文が語っていた「墓場まで持っていきたい秘密」とは、決してロリコンっていうニセ性癖なんかじゃあないとは思っていたのですが。
まさかなぁ…
調てみると、先天的にそのような病気?があるそうです。
「できそこないだから根っこから引き抜いた」お母さん、先天的な要因は、あなたに責任があるかもですよ!
調てみたサイトで、こう記されていました。
[母親のお腹の中にいる時には、母親が食べる物によって影響を受けるということもあるようです]
何食べてたん?アイス?ケチャップぶちまけすぎのオムレツ?
しっかしあのアイス美味しそうだったなぁ。
上映中の期間限定で、あの容器と同じプリント柄のポップコーンの容器でアイス売ればいいのに。
底のほうに、そこそこ残ったアイスを劇場売店で売ればいいのに。もちろんスプーンはふたつで。(大盛じゃないところがミソ)
名前は、そのまんま『流浪の月』(量が少ないので税込み価格330円)なんてロマンチックなネーミング♡←自画自賛ときたか…
( ´•д•`; )
カップルで食すにはピッタリじゃん!
あっ…私…いつもぼっちだゎ… o(*>Д<)ゝ <チクセウ!!
すごかった
もう、すごかった。
これは役者がみんな素晴らしい。そしてそれを引き出した李監督。あっぱれ
松坂くんの技量、すずちゃんの底知れぬ演技力、流星くんのポテンシャルの高さ、そして多部ちゃんの計算と心理と合わさった一瞬の素晴らしいタイミングでの涙は正しく女優。
30前後の役者が揃いもそろって素晴らしい。
あとは子役時代と全く違和感がなかった。
どっちがどう合わせたのかはわからないが、雨の中で過去をフラッシュバックするかのような再会のシーンはすずちゃん演じるさらさが一瞬昔に戻ったようなすごいバランスでの芝居。子役のさらさも声に芯があり、子役っぽさがなくすごく良かった。
流星くんの登場シーン毎に段階を追って狂気になっていく様も全く違和感がない。この徐々にいく芝居は難しい。ちゃんとちょうどいい塩梅で段階を追っている。
多部ちゃん。登場シーンは少ないものの、ばっちり必要なタイミングと見せ場での去り際に流れる涙。女優過ぎる。さすがすぎる。
今回、キャストが素晴らしく、一つだけ違和感があったとすれば文の母親役の内田さん。最初、おとんだかおかんだか分からなかった。もうちょい違う方の方がハマったのかなぁーって。
アップシーンが多く、役者としては少しの表情の変化も全て画面に映るので神経使うと思うがお見事。
そして李監督だから、人間をすごく繊細に演出してくれるだろうと思っていたら、物凄く繊細だった。
いいもん見た
久しぶりに映画らしい映画を見た気分。
「悲劇」なのに心温まり、「孤独」なのに強い絆があり、「弱者」なのに強い。簡単には表現出来ない物語の微妙な空気感。劇中さまざまな対比が繰り返し、単純な悲恋の物語とは一線を画した出来になっている。
家庭環境の被害者は、家庭は帰る場所ではなく、さらに社会の常識という色眼鏡に晒され、寄り添うこともできない。それでもなんとか自分の居場所を築くが、そこには自分の本心も無く、自由では無い。そうした嘘に耐えてしがみついても、ちょっとした弾みで一瞬にして瓦解する。
松坂桃李に広瀬すず、若手実力派2人に圧倒されっぱなしの150分。横浜流星が期待以上の活躍で、今後も楽しみ。多部未華子もしっかり根を下ろして、安心して物語に没入できる、盤石な世界を築き上げていた。中でも内田也哉子がどきりとするくらい、母親の面影があり、現実と虚構の境に居る存在感に迫力を感じた。
主演2人は、これでまた賞レースに名乗りを上げただろう。そうした評価を抜きにしても良い映画だと思った。
今更か…広瀬すずさんの魅力。
スクリーンがエンドロールになったと同時に拍手を送りたくなった。舞台が終わった後のように。
原作の雰囲気をそのままに1番観たいところを凝縮したシーンの連続に頭は冷静なままなのに、違う…違う…と心はどんどんと引き込まれていった。
これまで広瀬すずさんの出演されてる映画を何作か観ているがあまりしっくり来ることがなくてどうしてそんなに人気なのか分からないままだったが、今回の作品で彼女の印象がガラリと変わった。更紗本来の天真爛漫さを纏いつつも、抗うことの出来ない数々の試練に真摯に向き合う姿は感動的だった。
松坂桃李さんの魅力は存じ上げているつもりだったがまだこんな表情もあるのか。底知れない俳優さんだ。
更紗と文の放つ台詞が心に刺さり、現実とは離れた世界の話であるようで根底の部分にあるテーマはとてもシンプルで且つ手放しちゃならないものだと実感する作品だった。
久しぶりに映画熱の上がる作品でした。ありがとうございました。
個人の意見・見解ですので・・・
この李相日監督の作品は初めてで、小説も未読での今作の鑑賞でした。
うーん150分この内容は、自分はどうしても長く感じてしまいました……何故だろう。泣けるシーンは、あったし共感出来る所もちゃんとあったのに、どうしてもベットシーンや「いやいやそうはならんやろ」みたいなツッコミな所がありやや残念だったなと思いました。亮君の彼女を心配する余り過剰な束縛や暴力的になるシーンはどっぷりと見入ってしまいました。それだけの映像や暴力シーンだったので飽き飽きはしませんでしたが、出てくる人がなんかみんな嫌な人達だなと思いました。ファミレスなどにいるババァ共はどうして群れになって1人を徹底的に潰そうとするのか……
そして冒頭からの更紗と文の関係性初めはお互い初々しいですが、更紗の事情を知ってからの文の行動は、行き場を失った少年少女からすると本当に救いだよなと思いました。どうして親と言う物はここまで子供にクズなのか本当に不思議でありません😱。さらに「世間一般」ではどれだけ優しい大人が子供の事情を知り預かったり側にいるだけで誘拐された子と誘拐犯という関係に戻ってしまう。そういった見解になってしまうのは、仕方ない事だが、大人の汚い部分がより見えて19の自分にはまだ早いのかなと感じました笑そして豪華キャスト陣だったので3.5にしました。
これが原因でパラサイト半地下が中々見れないのかも知れない、
最強純愛の恋愛ドロドロ映画だなと思いました。少し評価は低くつけます。
多部ちゃんがただただ可哀想で仕方がなかったぞ!
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