「すごかった」流浪の月 こばさんの映画レビュー(感想・評価)
すごかった
もう、すごかった。
これは役者がみんな素晴らしい。そしてそれを引き出した李監督。あっぱれ
松坂くんの技量、すずちゃんの底知れぬ演技力、流星くんのポテンシャルの高さ、そして多部ちゃんの計算と心理と合わさった一瞬の素晴らしいタイミングでの涙は正しく女優。
30前後の役者が揃いもそろって素晴らしい。
あとは子役時代と全く違和感がなかった。
どっちがどう合わせたのかはわからないが、雨の中で過去をフラッシュバックするかのような再会のシーンはすずちゃん演じるさらさが一瞬昔に戻ったようなすごいバランスでの芝居。子役のさらさも声に芯があり、子役っぽさがなくすごく良かった。
流星くんの登場シーン毎に段階を追って狂気になっていく様も全く違和感がない。この徐々にいく芝居は難しい。ちゃんとちょうどいい塩梅で段階を追っている。
多部ちゃん。登場シーンは少ないものの、ばっちり必要なタイミングと見せ場での去り際に流れる涙。女優過ぎる。さすがすぎる。
今回、キャストが素晴らしく、一つだけ違和感があったとすれば文の母親役の内田さん。最初、おとんだかおかんだか分からなかった。もうちょい違う方の方がハマったのかなぁーって。
アップシーンが多く、役者としては少しの表情の変化も全て画面に映るので神経使うと思うがお見事。
そして李監督だから、人間をすごく繊細に演出してくれるだろうと思っていたら、物凄く繊細だった。
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