整形水のレビュー・感想・評価

美しさを求める人間の欲望を狂気を交えて描いたサイコホラー。人間の貪欲な欲望を見事に描いていて見応え充分。吹替版でしたがプロの声優陣なのでまったく違和感なく楽しめた。ただ後半はグダグダの展開で尻すぼみの印象を受けた。
2021-139

日本でいうマナーとして髭を剃る感覚で、整形する韓国（偏見？）ならではの映画。
これに出てくる登場人物、性格が悪いか頭の悪い行動をするか、人によっては両方の、そんな人しかいないです。唯一まともなのはヒロインの両親かなぁ・・・。でも両親がしっかりすれば話の展開も変わって来てただろうから、やっぱり全滅でしょうか。
時計は見ないようにしていたので、「ここで終わりかな？」というところからまだ続きます。しかし、原液だと体が溶けるものが4倍の水に薄めただけで素人が好きなように顔を変えられる「整形水」という設定が荒唐無稽と言われたらそうかもしれませんけれど、それにしても終盤の展開はめちゃくちゃすぎないかと思いました。

　幼少期からバレエをやっていたイェジはいつまでたっても1位を取れないのは自分が醜いせいだとコンプレックスを持つようになる。タレントからは罵倒され、掲示板でも馬鹿にされ・・・噂の整形水を試すことにした。

　日本語吹替版で観たのですが、とにかく沢城みゆきが凄い！これが峰不二子なのか～と忘れてしまうくらい別人の声になっていました。日本アカデミー賞声優賞は確実です（そんなのない）。

　グロ映像も満載、サイコパスあり、不条理感あり、とホラーファン必見の作品となっています。一旦は美しくなるものの、アフターケアに失敗すると肉がただれ落ち、老化？も加速していく整形水。副作用だらけじゃん！そんなストーリーの中には誹謗中傷、外見至上主義といった社会派要素もあり、内面の醜さをさらけ出すほどの欲深さも描いていました。

　両親と一緒に暮らしているのでスネかじりの性格も丸出し。あんたらがこんな顔の子を産んだのよとでも言いたげなイェジ。まぁ、周りも悪い奴らばっかりだし、両親が一番可哀想だったなぁ。ラスト20分はさらにとんでもない展開へ・・・

　アニメとしては韓国らしい細い輪郭と、3DCGを上手く使ったことで不気味さも倍増。ただ、胸がゆさゆさ揺れる様子はちょっとエロ。全体的には日野日出志っぽい絵。とにかく整形するのはいいけど、ほどほどにしてください・・・

　魔法の水に全身を浸して施術してもらい、目を覚まして鏡を見たら全盛期の福山雅治が映っている。外に出て見ると、街ゆく女性が自分の事を二度見したり、秋波を送ってくる。男の僕でいったら、こんな感じでしょ。絶対元に戻りたくない。

　悪魔の力を使うと対価を求められる。そんな感じのストーリーを想像していたが、斜め上をいくダークな展開で自分好みの物語になっていた。

　字幕版で見たんだけど、吹き替え版も見て見たいな。

アニメと言えどもショッキングな映像が多く、スクリーンを直視出来なかった場面も幾つか…
だが、その分作品のメッセージ性は非常に高く、自分の価値観の持ち方について深く考えさせられる衝撃的な作品だった。
美に執着する人間の姿を通して、人間がもつ醜い部分や悲しい部分をこれでもかという程見せつけるストーリー展開はとても見応えがあり、今後も長く記憶に残る一作になるだろうと思う。

Googleの広告で目にしたので鑑賞。本日は1,100円でしたし。
主人公の声は可愛いかった。
もっとエグいのかと思いましたがまぁまぁでした。
最後は驚かせられました。

タレントのメイクを仕事としているイェジは、小さい頃から容姿にコンプレックスを抱えていた。女優からは罵倒され、たまたま出演したテレビ番組での食べっぷりについてネットに悪意ある書き込みをされ、仕事にも行かず両親と暮らす家の自室へ引きこもりになってしまった。そんなイェジのもとに、整形水が届いた。それは、顔を浸すだけで理想の顔に変わることができる奇跡の水だった。美女となったイェジは周りを見返してやろうとするが、周囲では不審な失踪事件が起こるようになり・・・さてどうなる、という話。
整形大国の韓国らしい作品と言えばそうだが、よくもまぁ、こんなアニメを作ったものだと呆れた。
美しくなりたいという欲望はみんな持ってると思うが、主人公は心も汚いから救いようが無い。全く共感できず。
イェジの親も2億ウォンって2000万円もの大金だから、娘を甘やかし過ぎだよ。
最初に出た女優も高飛車だったし、イケメン俳優もあんなだから、登場人物の誰一人として共感できる人が居ない。
ホラーなのはわかるが、こんなに全員がクソなのは珍しいと思った。

30代の人なら分かると思いますが、週刊ストーリーランドを彷彿とさせるストーリー展開に、ルッキズムという現代テーマを取り込んだ話だと思いました。また今敏監督の影響も強く受けている作品だと感じた。

週刊ストーリーランドの謎の商品を売る老婆のお話はフォーマットとして優秀なんだと思いました。

故・今 敏監督の影響が大きいのではと感じた、ダークファンタジー。
落ちが読めないまま、ラストまで一気。

序盤は、主人公がだらしないくせに傲慢で、外見ではなく「心」が醜かったから、あまり乗れなかったのだけれど……
中盤以降、だんだん身につまされて、いろんな感情が刺激されました。
ラストに至っては、単なる整形の話にとどまらず、まさかのすごい斜め上な展開に驚いたのなんの。

なかなかエグイ描写がいっぱいで、実写でやると「ソウ」シリーズ並みに人体損壊だらけになっちゃう。
また、整形の仕方は「T-1000」（ターミネータ2）になっちゃう。
そういった意味で、エグさをうまく包み込むアニメーションだからこそできた表現でありました。

アニメは日本て過信しない方がいいね
実写は韓国の方がお金も掛けてるし役者も上手いし優れてるのは知ってたけど、日本にはアニメがあるんだよって思っていたが、アニメも韓国キてますね
ストーリー展開も上手く出来てる
整形水、恐るべし色んな意味で面白い

自己管理能力0では、折角手に入れた美貌も保てない。外見だけ整えても中身がダメなままでは幸せになれないね。

心の整形水とか記憶の整形水も必要ね。

ラストきもっ！ホラーじゃん！(最初からホラーなんだけど、また違うホラー)

今年120本目（合計184本目）。
　※　ここの「オンライン試写会」で当たったものですが「感想をお願いします」という一方、85分の映画ですが「61分（1時間1分）以降のネタバレは避けて下さい」とのことなので、そこには触れないことにします。

　さて、こちらの作品。
オンライン試写会では、韓国語に日本語の字幕がつきましたが、どうも実際の公開日（9/23）には、「日本語吹き替え版」と「韓国語版（字幕版）」が2つ用意されるようです（シネマート心斎橋さんなど）。

　※　アメリカ映画等ではよくありますが、韓国映画では珍しい類型？

　さて。
まぁ、お世辞にも「いい顔」とは言えない主人公が、ある薬を顔に使用したら…という趣旨のお話。日本以上に顔が重視され、整形手術も何度も行われる韓国では、物語自体は架空のものとはいえ、「あっておかしくはない」映画の類型だろうと思います。

　そうすると、あら不思議、誰も「元の主人公」に見えないような姿になってしまうのですが、それがもとでいろいろなもめごとに付き合わされたり、親には困惑されたり（あなた誰？とか）、はてには…という趣旨の、やや短め（85分）の映画です。

　日本と同じく、ツイッターやyoutubeなどの文化を前提にした内容がありましたが（上述通り、私が見たのは韓国語版（字幕日本語）ですが、それら自体は多少の差はあっても日韓共通で、「韓国独自のIT技術や文化を知らないとわからない」という類型はないと思います。

　一応、分類としては何になるんでしょうか…「コスメホラーアニメ」なのでしょうか…？
とはいえ、お隣の国ですし、「誰だってかっこよくなりたい、かわいくなりたい」という考え方は変わらないものですし、そうそう理解に妨げがあるものではないと思います。

　評価に関しては、上記のような特異な事情であること（先に見せていただいた代わりに、感想をお願いします、ということ）、また、減点材料があるとしても（ある・ないも含めて、ネタバレになりうる）書くと、ネタバレになるので、「便宜上の」フルスコアにしました。

　…。一見すると「女性向けの整形をテーマにした韓国アニメ」と思うかもしれませんが、お隣の国とはいえ「手術を繰り返して無茶苦茶な顔になる」「手術を繰り返してお金を浪費する」という類型は隣国ではどうもあるようで（日本でも破産まではしないまでも、何度も手術するというのは想定可能）、「問題提起型のアニメ映画」という扱いになるのかな、と思います。

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　（減点なし／特殊事情）　上記の観点から、「わかりやすい」「わかりにくい」も含め、ネタバレになる要素がありますので、便宜上、減点は一切行っていません。
（逆に言えば、感想文を書いていますので「なんじゃこりゃ」というレベルでもありません。61分（1時間1分）からのネタバレ禁止なので…あまり書けないんです。ごめんね）
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自在に容姿を変貌させる整形水を手にした女の顛末を描いた作品。外見至上主義による冷たい視線や劣等感が生み出す抑えようのない怒り。しかし、美しさを手にし、タガがはずれた女は破滅の道を辿っていく… 今作は満たされぬ承認欲求と果てしない美への欲望の悍ましさを極限まで再現している。さらに、アニメだからこそ表現できる恐怖を味わうことができ、サイコホラーとしても非常に上質な作品です。めちゃくちゃ面白かった！