整形水のレビュー・感想・評価
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変身ものアニメの系譜
外見を変える整形というテーマを、アニメーションでやるのは理にかなっている。外見の変化の可能性=可塑性は、まさしくアニメーションの特徴として挙げられるものだからだ。しかし、日本のアニメはあまり整形というテーマを扱ってこなかった。もっと広く「変身」ということで考えると、魔法少女ものに代表されるように数多く作ってきた。これもある種の変身ものである。
漫画では岡崎京子「ヘルタースケルター」や、(整形ではなくダイエットだが)安野モヨコの『脂肪という名の服を着て』など、本作と類似する作品をいくつか挙げられるように思う。
整形も変身の一種だ。まるで魔法のように一夜で外見を変えてくれる整形水。外見が変われば人生が変わり、望んだ人生が生きられる。変身願望とは、突き詰めれば、今の自分に不満があるということだろう。今の自分が冴えないから、フィクションでその変身願望を満たす。
変身願望は多くの人が持っている。社会がルッキズムを克服したとしても、その願望が消えることはないだろう。この映画は人間の尽きぬ願望に根差した部分に触れているから、心底怖い。
「PERFECT BLUE」を連想させる良い意味で意地悪なテイスト、吹替え版は原音にピッタリ
映画評(作品トップ→評論から読むことができます)執筆時は字幕版を見せてもらっていたので、吹替え版を劇場で見ました。主人公イェジ/ソレ役の沢城みゆき氏ら吹替え版キャストの演技は原音の感じともピッタリで、日本のアニメファンにとってはよりアニメ度が増す効果もあって大満足でした。声優にくわしい人が最後まで見ると、納得のキャスティングであることがより分かると思います。
今敏監督の「PERFECT BLUE」を連想したと書かれている感想をいくつか目にして、私自身も初見のときに似ているところがあるなと感じました。芸能の世界が舞台、「見る・見られる」の関係が執拗に映され主人公の自我が崩壊していく描写、通販番組のテレビ画面などの作りこみ、オチを含め全体に良い意味で意地悪なテイストが満載なところなど……。人間の暗部をグサグサえぐるように描き、それが楽しさに変わっていく秀逸な作品で、個人的にかなり好きな1作になりました。
いかにも韓国っぽい題材だ。 切り口はおもしろいが、予想以上にグロテ...
いかにも韓国っぽい題材だ。
切り口はおもしろいが、予想以上にグロテスクな内容で気味が悪かった。
主人公の女性は見た目は不細工だが、性格は良いのかと思いきや、性格もかなり歪んでおり、全く応援できない。
こびりついた病理
話の展開にも表現技法にもそれほど目新しい点はなく、求心力の一つとして時折挿入されるショッキング描写も、3DCGののっぺりとしたテクスチャではいまいち痛々しさが伝わってこない。ノイタミナのイマイチ枠、程度の気持ちで気軽に観るのがいい。
ただ、作品の主眼でもあるルッキズムに関わる箇所に関しては割と細やかに注意が払われていたように思う。たとえば傲慢で他責的で自己中心的な主人公。しかし彼女の因業な性格の根源にはルッキズムという「個々人の価値観」の域をゆうに超越した社会病理が座している。本作はそこを否定しない。主人公の子供時代の挿話や周囲の男の反応などを交えながら、美への執着が個人のみならず社会の問題であることをしきりに強調する。
また主人公を清々しいくらい醜悪に描き切る、すなわち彼女を絶対に「反省」させない点も良い。むしろ彼女の過剰なまでの暴力性を通じて、本作はルッキズムなるものがいかに強固なものであるかをある種戯画的に語り出してみせる。もしここで主人公が「反省」でもして粛々と社会生活を送るとか元の醜い顔を受け入れるとかいったオチに収斂していたとしたらそれこそ欺瞞だ。あと下手に「性格のいいブス」みたいな相対化要因が出てこないのも素晴らしい。「性格のいいブス」など存在しないと言っているわけではない。そんなものを持ち出したところでルッキズムの問題はどうにもならないと言っているだけだ。
暴力と暴走の果てに主人公が辿り着く結末が単なる破滅や死などではない点も評価できる。彼女は彼女以上にルッキズムに囚われた人間の狂気によって文字通り「吸収」されてしまうわけだが、この際限のなさ、そして空虚さこそがルッキズムの本質であるといえるだろう。
ただまあこのくらいの思慮深さを湛えた作品で、なおかつ品質の高い作品などは世の中にごまんと存在するだろうから、敢えて本作を見る意味は薄いんじゃないかと思った。
うーん
主人公は見た目を気にしているが、中身より絶望的に性格が悪く、美に執着して親から金をむしりとり、字の通り肉もむしりとる。
作中では見た目が美しくなったとされるが、思い通りならないとすぐに顔が歪み、内面が滲み出て美しくなくなる。
最後はサイコなヤバい男(女?)につかまり美しいと言われた目を奪われ体の一部に。
同情できず、ただ後味悪く終わる映画…
まるで「ビューティ・コロシアム」の世界
「ビューティー・コロシアム」を思い浮かべました!
韓国は整形大国だとよく聞きます(真偽の程は不明ですが、)
韓国アニメ映画は初体験。
しかも韓国映画お得意のドロドロの、ホラーです。
ブスで太っちょのメイクさんのイェジは、ひょんなことから巷で噂の“整形水“が
自宅に送られて来る。
ところが2億ウォン(2000万円位)を支払えと脅され仕方なく払う。
まず初めは顔だけ・・・別人レベルの美女に変身!
身体は別料金で、またお金を支払い施術を受ける。
そして美貌は完成(まぁ、AIとかアンドロイドか?という変わりようです)
街の男たちの視線がうるさいほどの美貌を手に入れる。
ここでTV番組で以前、特番で何回か観た和田あき子司会の
「ビューティ・コロシアム」の話題ですが、
出演者は、その美しくない容姿で、人生も不幸感が漂っている若い女性や若くない女性。
自信もない。
お金にも恵まれない。
人生に疲れた不幸を背負った女性たち。
一例ですが、その人は50代なのに老婆のようでした。
働き詰めで腰も曲がり、顔は皺くちゃ土気色の肌。
性格も暗くオドオドして俯き加減でした。
その女性が半年か一年後。
整形が完成してお披露目です。
年相応(50歳)の上品な良家の奥様に変身していました。
《人生をリセット》してしまっていました。
不幸の影は跡形なく、幸せな人生を歩んで来たとしか思えない、おっとりした美貌。
ダイエットとストレッチで美しいプロポーションも手に入れていました。
驚くことに性格も別人のように自信にあふれていたこと。
アニメ映画「整形水」の主人公イェジも、まったくの別人に生まれ変わりますが、
映画はもう少しシニカルなホラーです。
身体は別料金で、脂肪をナイフで削いでいた(この辺のアニメ技術が悪く、美しいプロポーションに
変わる手法が説得力がありません)
整形がテーマなんですけれど、飛躍しすぎていて、整形というより変身モノ。
メリル・ストリープの「永遠に美しく」にやや近いかな?
(あの映画はラストでメリル・ストリープとゴールデイ・ホーンがの整形が崩れてきて、
(ゾンビみたいになってしまうのです。)
この「整形水」も更なる悪役や殺人鬼やらが、絡んできて・・・と。
《容姿の美醜で人生が大きく変わる》
そういう意味で身につまされる部分は、大いにある映画でした。
(アマプラで配信しているので、観てみました)
アンチルッキズムの皮を被ったルッキズム主義
目に止まったのでprimeで鑑賞。
韓国ならではのタイトルとアニメと言う事で惹かれて観てみたものの何とも中途半端な作品。
そもそもアニメのイメージが薄い韓国。
実写映画やドラマには定評のある感覚だが、珍しくアニメーション。
作画演出に興味があったのだが、開始10分でお察し。
絵は綺麗だがスマホゲームのCGアニメーションレベル。
キャラクターデザインはデフォルメもそこそこで良いと思うが、動きがなんとも。
映画的演出も正直普通で映像評価としては中の下。
ただ、ストーリーさえ面白ければそれは些細な事なのだが、ストーリーもパッとしない凡作だった。
冒頭〜中盤後半あたりまで 起承転は良かったがまとめの結がうまく行ってなかった。
アホみたいな後日談を入れるくらいなら、タイトルが出たところで潔くエンドロールの方が良かった気がする。
まず、謎の液体『整形水』と言う何とも都合の良い題材がメインで、その成分や出所、作用と効果時間は不明。
命を削り己の身を捧げた両親へのわだかまりもそのまま。
事件は未解決のぶん投げ演出。
肉を移植する方法や整形方法もあやふや。
ヘラとか使ってたけどみんな凄腕造形師か何かなのかな? 到底一人でできる作業ではないが、あっという間に別人に大変身。
呆れたのはラスト。
ネタバレはしたく無いので書かないが。
なぜその状態で意識があるんだい? あまりにも突拍子の無い演出で夢オチなのかと最後まで疑ってしまった。
題材としては韓国らしく面白い。
容姿至上主義が現役バリバリの韓国らしく『整形』を通しアンチルッキズムを匂わせながら実はルッキズム主義を貫いてる作品と感じた。
正直でよろしい。
見た目がいい方がそりゃ良いよね。
結局の所見た目がよけりゃ得をすると言う誰しも当然の様に分かっている本心を正直に前に出した潔の良い所は良かった。
あと落とした缶を足で蹴り返すカットはやっぱりそう言う国なのかと思ってしまう。
週刊ストーリーランドの映画バージョン。
そんな感じです。
暇だったらみても良いかもしれません。
前半は良かった
前半までは良かったのに中盤位から、ん〜?って感じ
整形が題材なのはとても興味を惹かれたし良かったけどラストなんじゃあれ
整形というか改造人間
凄い話題になってたから観たけど別に観なくて良かったかな
韓国人や日本人には、とても刺さる内容。
容姿が幼い頃からコンプレックスであり、それが原因で性格がひがんでいる主人公。
彼女は整形水を手に入れて裏方メイクから人気芸能人に。
容姿が端麗になったものの、内面までは変わることができなかった。
迫ってくる男たちを外見・収入・社会的地位など表面だけで判断しており、差別意識が根深い。また、両親への態度も酷く、しつこく整形のための金銭を要求し、それが失敗したときには両親の肉を使って体を再生した。その際には感謝の一言もなかった。
容姿を変えることはできたが、自分自身を愛する方法。本当の幸せを見つけることができなかったのであろう...
常に周囲の目線ばかりを気にしていて、その評価次第で自分の価値が決まると思っている。外見は人それぞれ個性があり、やはり美醜の基準というものも存在する。それに抗ったり、変化をもたらす(整形)も一つの手段であろう。ただ、外見の美しさがゴールになってはいけない。
私たちが追求するべきは外見のみならず、人間を形作る全てを醸成させることだろう。
外見のみに執着することは、我々を形作る「人格」「徳目」「教養」などをおざなりにしてしまう。外見至上主義の風潮に流されることなく、上記を含めた総合的な自分を高めることが、末長く幸せに生きるためには必要なのではないか。
非現実な話でした
少し前にネットで話題になっていた為、気になって観ました。
実写ではなくアニメ化なので、グロさはありませんでした。
主人公の両親は大金を渡せる程お金持ちなのに、何故はやく整形を勧めなかったのだろうか?主人公は小さい時から整形をしたがっていたのに…。
主人公や両親が自分自身で整形水を使い、皮膚を切ったり皮膚を移植したりして、簡単に整形する内容だったので非現実らしいなと思いました。
ラストのバッドエンドは気になりませんでしたが、犯人の思考回路は意味がわかりませんでした…。
最後まで観ましたが、何故この映画がネットで話題になっていたのか理解に苦しみます…。
実写でもよかったような・・・
韓国産のアニメなんで、新鮮さはあるかも。
中身はよくある内容。
結末含め悪くはない。
でも・・・
鑑賞してて思えたのが、実写でもよかったような。
不気味さやら残虐描写なんか。
かなり増すような気がした。
心も整形できたらよかったのに…
美人女優のメイクをしている主人公イェジは肥満体型で地味で自信がなく陰鬱な感じなので女優には嫌われていて、いびられている。テレビの大食いシーンはネットでネタにされて……までは同情できてたんだけどね。
外見で態度変えられたり、判断されてた過去があったせいもあるんだろうけど、もー主人公の性格が酷すぎる。
間食と飲酒ばかりで自室では人の悪口をネットに書き込んでるし、仕事はしてるけど実家暮らしで親に甘えてる。
その食生活じゃその体型になるよ。
努力はしないし、全部親とか誰かのせいにしてる。
そんな人物が手っ取り早く整形水で美貌を手に入れてしまうんですが、そのお金は親頼みだし、しかもこんな顔に産んだ親が悪いんだから!と感謝もしない…。
外見のコンプレックスがなくなったら、少しは内面も変わるのかと思いきや、周りがちやほやするから変に自信過剰になっちゃってタチが悪い。
少し太ったら、まだ整形水頼みだし。
なので主人公が最後に痛い目を見る自業自得エンドだろうなと予想はしてたんですが、オチが……。
最初から行方不明のニュースが出てたり、いじわるな美人女優が急に芸能界を去ったとか、伏線らしきものはあったけど、え!?お前犯人なの!?ってなりました。
理由もちょっと私には理解できなかった。
てっきり整形水に依存して全身溶けちゃって行方不明かと思った笑
安直ですが。
てか親が可哀想。大金と自分達の肉まで与えて…。
甘やかしすぎじゃないかとも思うけれど。
結局、整形水って何だったんだろ。
ホラー要素強め。ラストが謎。
思っていたよりホラー要素+グロ要素強め。
登場人物全員が極端で性格も恐ろしく悪い。
整形や外見至上主義に対して訴えかける何かとかはない。
ラストはただひたすらグロくて謎なバッドエンド。太もも……。
成形大国「韓国」だから作れた映画
(原作未読、ネタバレなしレビュー)
なんとも斬新で胸糞悪い映画なのでしょう。「韓国は日本よりも男尊女卑が酷く、不細工だと人として扱われないレベル」だと聞いたことがあります。だから韓国はみんな整形をするのだと。そんな人の闇を描いた映画でした。
それぞれ出てくるキャラもクズばっかりでみんなの憧れの芸能界は人間の底辺として映っていませんでした。整形をテーマにする映画は日本にはほとんどなく、斬新で新しく感じました。日本人にはまだリアリティにかけるものかもしれませんが、プチ整形などがある現代ではとてもリアルな作品でした。
映像としてはいまいちです。シンプルにCGの完成度が低く、歩き方など違和感しかありません。ひと昔前の日本CGアニメのようです。グロいシーンの完成度も低いです。
まさに、世にも奇妙な物語のような作品です。ぜひ皆さんも鑑賞してみてください。
思ってたより…
以前評価されていたから見てみたら思ってたより酷い作品でした…。
色んな人の感想にもありますが、題材だけで活きてるって感じです。
特に酷いのがアニメーション。3D(?)アニメーションですがかなりチープに仕上がってます。
FFやバイオハザード等の3Dアニメ作品がありましたがあちらの方がまだレベルが上です。昔の作品なのに。
個人の感想としてはお国柄の事もあるのかもしれませんが、容姿が悪くて性格がねじ曲がる人の本質はどこも変わらないのだろうなと感じました。
悪い方へ行くと自業自得だなぁ…って。
そういうとこ考える部分があるのは良かったかもしれないです。
唐突のホラー展開はちょっと見ててしんどかったです。(悪い意味で)
題材と多少の考えさせられるところでなんとか☆2です。
唐突のホラー😅
醜い女性が美しくなって世の中に復讐するが、
欲望が過ぎてしまい結局はバッドエンドという話はいっぱい
あるので、この物語が他と同差別化するのか期待していたが
何もかも中途半端に終わってた。
普通に考えても醜いイェジが美しくなって何もかも手に入れて
やる為に、様々なことを踏み台にしてのし上がって行くのが展開としては
正解なんじゃないかと思う。
しかしイェジのガツガツしたのし上がりは描かれていなく、
グダグダで人気女優になってたりしてメリハリが全然なかった。
両親に対してクズっぷりを発揮しているのだからその部分は結構重要ではないかな。
イェジのキャラ設定がフワフワしてると思う。
が、整形水というホラー要素が組み込まれているのだから、
今回の様な展開もありだとは思う。しかし、それなら最初から
もう少し伏線を強めに張るべきではないだろうか?
醜い女の世間への復讐っぽい話はラストで唐突にホラーな展開に
なって終いには訳のわからない合体とか、怖いというより
笑ってしまった😅
合体以外のネタは隠すほどのものではないので
ジフンセンパイの生い立ちを深く描き偏執的な美への執着を
もう少し見ている人に理解というか、納得させる描き方が必要だと思う。
またアニメーションのクオリティが低いのもビックリ。
昔あった子供がやってたゲーセンのプリティーリズムかよって
思っちゃったよね😅
醜い女性が美しく変身と言えば、漫画の累は面白かったな。途中までしか読んでないけど😅
あと百田尚樹のモンスターって小説も同様の内容だったけど、あれもスッキリしない
イマイチな話だったなー。
美は簡単じゃない
思ってたストーリーとは違う‼️
面白かったけど‼️
気の狂った整形ストーリー。
最後のシーンなんて整形水関係なくね?
どーゆーこと?あぁ!ミリ先輩!そんなところに!
親マジでどこいった?捜索願いだした?イェジ?ソレ?
どの写真使うのかな??
動きがカクカク(笑)このご時世ある意味怖い。あれ製作昭和だっけ?まあ韓国製だからなのかな?
※自分の事可愛いなんて思わなかったけど、
彼氏からの可愛いで今日も生きられる。ありがとう。
私は愛されてる。自己暗示❗️
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