異動辞令は音楽隊!のレビュー・感想・評価
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阿部寛の泣くシーンが好きです
阿部寛演じる刑事の再生の物語。
こういったドラマは人物のBefore/Afterのギャップと、その変化への過程への共感が物語の成否を決めていくように思う。
今回の阿部寛の演じる刑事は、「足で稼ぐもの」というかなりオールドタイプな刑事として描かれる。
熱血でありながら、傍若無人、犯人逮捕という目的のためなら手段は選ばないタイプ。流石にいまだにこんなタイプいるんだろうかと思う、ちょっと極端、漫画みたいである。
ただ、その彼も奥さんには出ていかれ、娘にも愛想を尽かされ、実母は認知症。
音楽隊に左遷された自分、そして認知症の母しかいなくなった自分を再認識させられた際に、強がっていた殻が割れて、立ち尽くして我が身の不甲斐なさを思い涙する。
悔し涙なんて簡単に言い切れないほど、さまざまな感情が溢れるような涙に見えた。
どうしてこんなことに、何が悪かったのか、どうしたら良かったのか、自責の念と共に理解されない悔しさ、苛立ち、寂しさがあったのだと思う。
そこから少しずつ変わり始める。
そのきっかけが音楽である。
娘とのセッション。支えてくれる人たち。
悲しい事件が、ドラマのエンディングに向けて物語を動かす。
この悲しい事件は予想できただけに、切なかった。
協力し合い物語は解決に向かっていく。
そして、最後のセッション。
忘れられない時間となっていった。
組織の中での人間的な成長の物語
<映画のことば>
セッションって、知っているか。
俺は音楽隊で、お前は刑事だ。
おんなじ警察官だ。
違うパート同士でセッションする、それでいいじゃないか。
最初は不本意ながらも、異動することで新境地が拓けたのなら、成瀬刑事にとっても得たものは、大きかったと言えるのではないでしょうか。
大きな組織で働く限り、本人にとっては本意でないポストに例え就くことがあってすも、そこに根を下ろして、そこで本領を発揮する。自分なりに。
組織人としては、それ以下も、それ以上もないのが宿命とも思います。
また、映画作品としても、主演が阿部寛というのも「映えていた」と思います。
ことに楽団はパートごとの「チームプレイ」が不可避的に要求される世界。
「のめり込み」というほど、同僚や部下どころか、上司まで「そこ退け」と言わんばかりの「個人プレイ」で仕事(特詐欺事案)に執心していた成瀬刑事が、音楽隊に異動したことで、周囲や家族との絆を深めたり、職場でも自分自身の立ち位置を見直したり―。
組織の中で働く者の一員としては、「人事の妙」っていうのは、こういうことを指すのかとも思います。
(ちなみに、成瀬刑事の「警部補」という階級は、一般の官公庁に引き直せば係長級=仕事の上では、いわば最前線の「斬込み隊長」という位置づけで、彼の強引な捜査手法も、けっして肯定できるものではありませんが、反面、立場としては、そういう設定も宜(むべ)なるかと思わないわけでもありません。)
冒頭の「映画のことば」は、そういう成瀬刑事の人間的・人格的なな成長を象徴するものとして、外せないと思います。
総じて、充分に佳作の評価が可能と思います。評論子は。
(追記)
子どもの頃に和太鼓をやっていたという設定ですから、もともと素養はあったという設定なのかも知れませんが…。
確かに成瀬刑事が音楽にハマるきっかけは手薄いかなぁとは思います。評論も。
ただ、結局は身を引いてしまうのですが、シングルマザーの春子が、本務・家庭との両立に苦労しながらも、音楽隊の仕事にも頑張っている姿が、少なからぬ影響を成瀬刑事に与えたと、評論子は考えます。
また、市民にも、音楽隊の演奏を楽しみにしているコアなファン(実は評論子もその例に洩れない)がいることを知ったことも、見逃せないと思います。
(追々記)
本作で、少しだけ気になることがあるとすれば、それは時々「音楽隊は左遷ポスト」という趣旨のセリフが出てくることです。
「これで失敗したら、音楽隊じゃあ済まないぞ。」
もちろん、評論子自身も警察組織で働いたことはないのですが、本当にそういう意識なのでしょうか。現実に。
映画製作上の脚色と信じたいところではありますけれども。
メンタル的にも厳しいと言われる司法警察・行政警察の中にあって、「市民と警察との音の架け橋」(評論子か住む都道府県の警察音楽隊のキャッチフレーズ)として、音楽隊のパートで日々努力を惜しまない方々に、失礼に当たらなければ良いと、評論子は思います。
(追々々記)
いくら検視官が目こぼししてくれたとは言っても…。
霊安室から音楽♪アメイジング・グレイス♪なんか流れて来たりしたら、誰かが気づいて、大騒ぎになるんじゃあないですかねぇ、ふつうは。
笑いましたが…。ま、映画ですから。その点は、片眼(両眼?)をつぶることにしましょう。
人は、何か夢中になれるものを見つけると変われるという事を教えてくれる作品
予告を見て、なんだか面白そうな作品だなと気になり視聴。
内容としては、部下に厳しく犯人逮捕のためなら手段を問わないベテラン刑事の成瀬は、アポ電強盗事件を捜査している中、パワハラによる内部告発が上層部に届き刑事部から警察音楽隊への異動を命じられるところから物語は始まる。
また異動先の音楽隊は、他の業務と兼任している警察官が多くやる気も覇気もないという有様だったが、トランペット担当の来島春子からセッションの楽しさを教えられた成瀬は、気持ちを切り替えドラム担当として練習に励むようになる。
その成瀬の変わっていく姿が、徐々に周りへも影響を及ぼし音楽隊の人達も変わっていく姿を見て、周りを変えるには自らがまず変わっていく事が大切だという事を教えられた映画でした。
主人公の成瀬役を演じた、阿部寛の演技はとても良かったです。自分中心で無骨な感じだったのが、音楽隊を通して他人との関わり方を身につけていく姿や素直さといった変化を上手く表現されていました。
また音楽隊の皆さんも、徐々に変わっていく姿(演技)がとても印象的でした。
この作品を通して、改めて音楽の素晴らしさを実感することができた作品でした。
磯村勇斗さんいいですね!
すっかりファンになりました。
阿部さんは元々好きだったのですが、今回はトランペットを吹いていたお母さん(清野さん?)も好きになりました。
いい映画を見ると好きな役者が増えます。映画自体は、なぜ、急にみんなあんなに熱心になったのか、など?の部分もあったのですが、逮捕のシーンでは思わず目頭が熱くなりました。
先日「アナログ」を見た時にも感じたのですが、内容としては「ベタ」であっても、役者の力で人を感動させることができるんですね。
磯村勇斗が素晴らしい
良くも悪くも映画製作の教科書という印象。
ミッドナイトスワンの内田監督ということで
ハードルが上がりすぎていた...
本作はストーリーだけ言えば「いい話だな~」で片付いてしまうような内容。
勿論音楽の力や親子愛、仕事への情熱の描き方は良いが、心を突き動かす決定的なものがなかった。
あと、序盤のパワハラ昭和描写シーンが長い。主人公の人間スキル、演奏スキルの成長と並行して事件を追う構成は良かったが、序盤を削って事件パートの犯人をもう少し深掘りしてほしかった。
しかしそれでも★3.5なのは俳優陣の良さ。
特によかったのは元バディ坂本
楽器隊ではないのに、3番手って…何か裏があるな?と思っていたが、そういうことか笑
あの告白シーンはヤクザと家族のラストシーンを彷彿とさせた。本当に良い演技をするなあ
こりゃ映画界で引っ張りだこになるわ
ただ、同時期にビリーバーズ、さかなのこも公開されており、忙し過ぎてこちらが心配になる
一番のお気に入りのシーンはノリノリでチケットの押印をするところ!
リアリティが
あまりにも警察音楽隊の実態とかけ離れてて、物語に入り込めなかった。音楽物だし、好きな役者さんたちだし、期待してみちゃっただけに。。。いろいろツッコミどころはあるけども、警察音楽隊不要論者が、自衛隊も消防もあるから警察にはいらない、みたいなことを言うのが、決定的でした。いやいや、組織も目的も違うし、自衛隊や消防が県警のために演奏するとでも?
意外になんか泣けてきた
Amazonプライムで鑑賞。
夜一人で鑑賞。
泣きそうになりながら鑑賞。
もっとライトに観れる映画かと思いきや。。。
(^^)
やっぱり、仕事してたらさ、
組織の中にいたらさ、
こういうのってあるよね。
っていうのが共感できました。
誰しも理不尽なこともあるよね。
認めてもらえないことあるよね。
自分が心血注いできたことを全否定されることあるよね。お互い仕事だからね。
否定するのも、否定されるのも仕事のうちだかね。と頭で割り切れるよ。
でも、ハートでは納得できないことあるよ。
そんな時でも、この映画が教えてくれたのは、
今の場所で最高度に発揮すること。
今置かれた環境、仲間に感謝して、精一杯のことをすること。
それしかいよね。それしか道が拓けないよ。
過去の栄光、過去の失敗あるけど、
今を生きる。未来に進むしかない。
もちろん、過去は反省して教訓に変える。
この映画は仲間との”セッション”を教えてくれた。
役者たちもGOOD!
阿部先輩は何役でも男くさくて熱いよ!
清野奈々、たまらん!!!
いつも、その与えられた役を最高に演じきるところがブロ!
映画最高!
阿部ちゃんファンなんだけど
んー。
鬼軍曹ってあだ名なのに走るの遅い。身体重そう。演出なのか?服装もダサすぎでしょ。これも演出?演出ならそれらしいセリフ入れてほしかったな。
ドラム叩いてる画と音が全くあってなくてもう少し上手く撮れなかったのかな
大好きな俳優さんなのにいいところどこにもなくて残念だった
刑事姿の阿部寛がツボw
ストーリーとしては、予想通りのお話。特にひねりもない。かと言って、つまらないかと言えばそう言う事もなく、それは予定調和のなせる業ですかね。
世の中の“音楽隊”と言われるものには、自衛隊の音楽隊、消防の音楽隊、海上保安庁の音楽隊、そして、警察の音楽隊とあります。これらの中で、音楽を本来の職務として行う専務隊なのは、自衛隊の音楽隊と、一部の警察と一部の消防の音楽隊だけなんですよねぇ。っていうか、むしろ、警察と消防の音楽隊は、他の職務と兼務している兼務隊の方が多い。警察だと、専務隊は警視庁とかの大規模警察くらいなんだよね。消防も同じ感じ。ちなみに、海上保安庁音楽隊も兼務隊。兼務隊だと、本来業務があったうえでの演奏活動になるんで、この作品で描かれている様な感じになってしまうんだろうなぁ。大変だな。ちなみに、これらの中で演奏が上手なのは、自衛隊。自衛隊の音楽隊って、各自衛隊の中央音楽隊とかになれば音大出た人ばっかりだし、毎日練習しているので、やっぱり上手です。
意外だったのが、光石研。光石研の役が、警察本部長だったのは意外。っていうか、捜査会議の場に本部長がくることは無いと思うんだけどねぇ。捜査会議の描写の場で「本部長」とか言っていて、且つ、制服を着ていたので、捜査本部長の所轄の署長かと思ったよ。
税金払いたくなくなるね
日本映画特有のうざいキャラ。態度悪いくせに文化祭は来いと言うクソガキと無駄に煽ってくるハゲ、刑事課より音楽隊を優遇しろとかゴネるクソアマ。
この音楽隊の描写でよくもまあ映画化したもんですわ。
認知症、今世間を揺るがす電話からの押し込み強盗、反抗期のガキ、バカにされてて可哀想なんです音楽隊と詰め込みすぎ
総じて税金払いたくなくなる映画でした。
悪くもないが飛び抜けて良くもない
逸脱した捜査とパワハラで捜査から飛ばされ音楽隊に異動させられる主人公は現代では仕方のない所。
いくら過去に手柄があろうが無理からぬ事
鬼軍曹と言われて30年、後輩にも同様の手法を求め、上司にはコンプライアンス違反で睨まれる。
さらに家に帰れば認知症の母親に振り回され、娘には「約束を破った」と詰られ嫌われ…。
刑事課から音楽隊へ異動した主人公の変わり様はあの年代なら腐るもんだが、意外に粘る(笑)
警察音楽隊をリアルに表現しているとは思わないが、人情ドラマ過ぎず、コメディ過ぎずの程好い具合に見えた。
心変わりした訳は
警察の仕組みを全く知らないが、
警察官の仕事で採用された人が畑違い管轄違いの部署に行けるんだな、と知り得た。
阿部寛さん、ドラムお上手🥁
他の楽器と違いごまかせない。元々経験がおありだったのだろうか。
初めに赴任した時腰掛けのつもりのようだったが、
終盤、後輩刑事に声をかけられても、自分の居場所は音楽隊だと明言している。
その心の変化の要因は?
音楽隊の演奏が人々への心の励ましに効果があると気づき、楽しみにし生きがいにまでしている人たちもいると知ったから。
音楽隊に半生を費やしている人がいるし、取り締まりなどの仕事と掛け持ちまでして音楽隊に励む同僚たちがいるから。
そしてその楽しみにしている人たちと同僚たちとの心の繋がりを持つことで今までに無い充実感を得ることができたから。
やはり人との繋がりの中で自分は生きている、
と感じられたのだろうと理解した。
ただ警察、大丈夫かな?
前置きが長い気もするが見たいものを見せてくれる…がエンドロール…
県庁の星とオケ老人を混ぜたような映画で期待しているものをそのまま見せてくれる良い映画だったと思う。
根本的にエンタメ作品なので細かいことをツッコむよりも、頭空っぽにしてみたほうが良いです。
暴れている阿部寛って新鮮だったのでそこも良い。
後半の憑き物が落ちたときの演技の方が自然な感じはしましたがw
不満点は2点。特に2点目がでかい。
1点目は、前半部分の「熱血すぎて暴力的な刑事が現代のコンプラに馴染めずに左遷されてやさぐれている描写」が割と長く冗長に感じる。
その分後半以降のカタルシスにつながるのかもしれないが、刑事が改心していく描写が納得しきれない、わりと軽いので、それなら前半部分も削って良かったのでは?と思う。
2点目はエンドロールが髭ダンだったこと。
普通にいい曲だと思います。ヒゲダンも別に嫌いじゃないです。
ただわざわざ音楽隊!の映画で直前まで音楽隊の演奏してて気持ちよく終わったところに、何の関係もないヒゲダンが流れてきたのは意味が分からなかった。
普段邦画見ないんですが、邦画のこういうところ嫌い。
スポンサーの都合とか色々あるのかもしないけどさぁ…
内容が昭和チックでやり過ぎでしょう
今時あり得ないほどの古臭い熱血刑事、仕事仕事で娘からも見放されるダメ父親
今時そんな人いるかぁ?最初から内容盛り過ぎなんだよーーー
そこからの音楽隊に左遷。当然グダグダから始まり…そこからの逆転。
って初っ端で設定が大げさ過ぎて見てられない。
その後はもう結果が見えてきたので早送りで見ました。
最後はやっぱりそうなるよねぇ
ストーリー自体はありがちだけど、阿部ちゃんの表情がどんどん変わって...
ストーリー自体はありがちだけど、阿部ちゃんの表情がどんどん変わっていく姿は良かったかな。
みんなでセッションする楽しさは伝わってきました。
何も考えずに観るにはちょうどいい映画です。
愛知県警察音楽隊
税金泥棒と言われても仕方ない最悪の警察官。バッジを没収されて民間のバンドに出向中ならともかく少なくとも警察手帳を装備する警察官には違いなく部署が警視庁音楽隊なだけ。あとは人種差別してる連中かキャリアか花形部署の連中かの違いだけ。専門外の部署に飛ばされて悔しいのは理解出来るが周囲に八つ当たりなんて論外だし最悪だし。文句があるなら警察庁警務部(人事部に相当)に文句を言えばいい(所轄の分際で本庁殿に異議申し立てなんて言える訳がないから現場に八つ当たりするしかない最低な警察官)。それから全員が文句を言い合い喧嘩が絶えずにチームワークとは無縁の警視庁音楽隊。嫌なら辞めろ。そんな連中に税金から給料が支払われると思うと吐き気がする。まだ賄賂漬けな悪徳政治家の方がマシ。仕事あるあるだが好きな仕事して給料貰えるなんて超ラッキーでしかない。99.9%の社会人が嫌な仕事を割り切って給料貰って生活してる。我慢出来なければ転職。強制労働じゃないんだから無理して仕事するより代わりはいくらでもいる。最後に捜査したいなら休日に捜査すればいい。休日は自由なんだから自由時間を捜査するのは自由。捜査結果を捜査本部に報告すればいい。但し、警察官として報告するのではなく民間人の通報として報告すればいい。要は刑事としてのメンツが大事なのか刑事の真似事をしてでも捜査の役に立ちたいのか。
タイトルからいえばコメディーですが。
犯罪スレスレの強引な捜査、部下へのパワハラなど、
昭和なスタイルを貫く刑事が、告発されて、
まったく違う部署へ左遷されてしまうという物語。
左遷先が音楽隊というのがおもしろいですね。
設定からいえば、コメディーになりそうなんですが、
そうしなかったのが
正解だったのかもしれない。
内田英治監督の作品は、ハードな展開をしていくイメージが
あるんですが、この作品は、ストレート、かつハートフル。
ただ、犯人逮捕の流れがなあ。もうちょっと違う
展開はなかったのかなあ。
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