ヒットマンズ・ワイフズ・ボディガードのレビュー・感想・評価
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アクション映画を見すぎたのだろうか・・・
長々と続くカーチェイス、頻繁に起こる銃撃戦。アクション映画の定番だ。しかし、どれもこれもいつか見たことのあるシーン。ああ、またかと思う。十数年前に見た時の興奮はもうない。ストーリー展開も目新しさを感じない。
もちろん、この映画を楽しむことのできる人たちが存在することは知っている。
たぶん、私がこの手のアクション映画を見すぎてしまったということだろう。
しかし、アクション映画が封切られるたびに、何か驚くような工夫がされているのではないかと期待して映画館に足を運ぶ。
残念ながら、この映画はその期待に応えてくれなかった。
前作から下ネタもアクションもパワーアップ、サルマ・ハエックがバカみたいに活躍する21世紀の『リーサル・ウェポン3』
前作から4年後。ボディガードのマイケル・ブライスは、ボディガードのライセンスを剥奪されて精神的なダメージを克服出来ず自堕落な生活を送っている。カウンセラーのアドバイスで、イタリアのカプリ島でのんびり過ごしているところを突然銃撃戦に巻き込まれる。間一髪のところでブライスを救ったのは宿敵ダリウス・キンケイドの妻ソニア。ソニアはある組織に拉致されたダリウスを奪還するためにマイケルをスカウトしに来たのだった。否応なしに奪還作戦に参加させられたブライスだったが、このソニアがとんでもないスキルを持った肝っ玉母ちゃんでまたしてもブライスは延々振り回されることに・・・。
かなりオーソドックスなバディものだった前作からさらにスケールアップしたドタバタアクションと下ネタギャグが痛快。あえて喩えるとレネ・ルッソの代わりにサルマ・ハエックが大暴れする『リーサル・ウェポン3』みたいな感じ。ブライスがカウンセリングの一環でボイスメモに毎日感想を残すとか『ツイン・ピークス』みたいなことをやったり、劇中も色んな映画ネタがブチ込まれていて楽しいです。前回も登場していたソニアが今回はバカみたいに大活躍、サルマ・ハエックがラテン魂を全開にしてこれでもかと悪党どもを殺しまくるのがメチャクチャ痛快です。とにかくギャグとアクションが満載で、エンドロールの一番最後までギャグがパンパンです。
何気に今回キャストが豪華でフランク・グリロ、モーガン・フリーマン、アントニオ・バンデラスが参戦。特にアントニオ・バンデラスの起用は恐らく『デスペラード』リスペクトで、サルマ・ハエックとの共演には懐かしさが漂います。前回から続投しているのがヤク中の弁護士セイファートを演じているリチャード・E・グラント。前作の後に出演した『ある女流作家の罪と罰』でオスカー他色んな映画賞で助演男優賞にノミネートされて名優の座についたにも関わらず、本作でも超絶にバカな演技を披露しています。
前回と同じく、サントラの選曲センスも見事。ライオネル・リッチー、ロマンティックス、エイス・オブ・ベイス、チム・マイア等を絶妙なタイミングで使っています。
前回もそうでしたが、今回もカーアクションが壮絶。エンドロールを見るとクロアチアとブルガリアのクルーが大活躍していることが判ります。本作の屋台骨になっているのがブルガリアの映画製作スタジオのNu Boyana Film Studios。前々から気になっていた会社名ですが、ロンドンとポルトガルにも拠点を持つ会社で元々はブルガリア国営企業だったとのことで、そりゃ大規模なセット撮影が出来る施設も持っているはずです。今後も同社が関わっている作品には注目していきたいと思います。
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