劇場公開日 2022年2月25日

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「たとえ報われなくても、社会規範に抵触するとしても、愛することをやめてはならない!」愛なのに tomatoさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0たとえ報われなくても、社会規範に抵触するとしても、愛することをやめてはならない!

2022年4月23日
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愛する人に愛されない登場人物たちがどうなっていくのか、その展開に引き込まれ、成り行きを大いに楽しんだ。そして、ふと思ったのは、これは、社会規範と恋愛についての映画なのではないか?とうこと。
社会通念上、女子高生との淫行は許されないが、ブラトニックな恋愛ならばどうなのか?不倫はいけないことだが、愛情のない、肉体だけの関係ならばどうなのか?
少なくとも、古本屋の店主にとっては、「愛する」という心の作用こそが最も重要なのであって、セックスは、それに従属するものでしかない。それは、女子高生の両親や警察に一切言い訳をしないことや、愛する人であっても、セックスだけの関係となることを拒否することから明らかである。
そして、それが、映画全体のメッセージでもあることは、愛のないセックスを続けていた男が、最もこっぴどい形で叩きのめされることからも明らかであろう。
古本屋の店主が言う(叫ぶ)ように、「愛する」という純粋な感情は、どのような形であっても、否定されてはならないのである。

tomato