レリック 遺物

劇場公開日:

レリック 遺物

解説

認知症に苦しむ老母の家を訪れた母娘が恐怖の連鎖に巻き込まれていく姿を描いたサスペンススリラー。森に囲まれた家でひとり暮らしをする老女エドナが姿を消した。エドナの家に急行した娘ケイと孫娘サムは、エドナが認知症に苦しんでいた痕跡を発見。2人が心配する中、突然エドナが帰宅する。しかしその様子には違和感があり、まるで見知らぬ誰かに変貌してしまったかのようだった。愛する母であり祖母であるエドナの本当の姿を取り戻そうとするケイとサムだったが……。ケイを「メリー・ポピンズ リターンズ」のエミリー・モーティマー、サムを「ネオン・デーモン」のベラ・ヒースコートが演じた。「アベンジャーズ」シリーズのアンソニー&ジョー・ルッソ兄弟が製作総指揮、俳優ジェイク・ギレンホールが製作を手がけ、日系女性監督ナタリー・エリカ・ジェームズが長編初メガホンをとった。

2020年製作/89分/PG12/オーストラリア・アメリカ合作
原題または英題:Relic
配給:トランスフォーマー
劇場公開日:2021年8月13日

スタッフ・キャスト

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(C)2019 Carver Films Pty Ltd and Screen Australia

映画レビュー

3.0【“老いという名の怪物。そして、現れた遺物。”】

2023年12月27日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

怖い

興奮

難しい

■森に囲まれた家で一人暮らしをする老女・エドナが突然姿を消した。
 娘のケイと孫娘のサムが急いでエドナの家に向かうと、誰もいない家には、彼女が認知症に苦しんでいた痕跡が見受けられた。
 あちらこちらに貼られたメモ・・。
 2人の心配が頂点に達した頃、エドナは突然帰宅する。
 最初は平常かと思っていたが、徐々にエドナの様子がおかしくなっていく。

◆感想<Caution!内容に触れています。>

・マサカの難解ホラーである。

・認知症気味のエドナは森へ行って、何かに憑りつかれたのであろうか。

・劇中流れ続ける不穏な音楽が恐怖心をじわりじわりと煽る。

・サムは、エドナの家のクローゼットに入るが、いつの間にか閉じこめられてしまう。

・一方、エドナは”ケイとサムは偽物だ。”と言い始め、ケイに襲い掛かる。何とか壁をぶち破ったサムは、襲われるケイを助けようとする。

・ケイは、到頭エドナを棒で激しく叩くと、エドナの表皮は剥がれて行く。

・ケイがエドナの表皮を剥いでいくと、やがてエドナは黒い人型になる。

・その人型をベッドに横たえて、ケイもそれに添い寝するように横たわる。サムも同様にケイの背後に横たわる。
 そして、サムが見たのはケイの背中にある黒いシミであった・・。

<今作は、あのラストシーンも含め、見る側にイロイロと考えさせるホラーである。
 認知症に罹った老女の話かと思いきや、それが発端かもしれないが、人は老いるという当たり前の事を、”怪物”と捉えた設定や、老いて行くと最後は”遺物”(黒い人型)になるというストーリー展開もナカナカである作品だと思う。>

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NOBU

3.5脱皮するお婆ちゃん

2023年9月10日
PCから投稿

月桂のカッコにsundance。見る前からわかりみがあった。
Natalie Erika Jamesの初長編。あちらでは初めての映画をホラーにするのが常道だが日本の“初監督作品”とは比べものにならない完成度にしばしば出会う。
さいきん見たのでもKate Dolan監督のYou Are Not My Mother(2021)、Parker Finn監督のSmile(2022)、Rose Glass監督のSaint Maud(2019)・・・初長編だがいいホラーだった。

ピータージャクソン大絶賛のPhilippou兄弟の初長編ホラーTalk to Me(2022)が話題になっている。(日本公開は2023年12月22日だそうだ。)
かえりみればアルバレスもピールもアスターもキャリアスタートは“初長編だがいいホラー”だった。今さら言うまでもないが、けだし演出家の力量が端的にわかる物差しがホラーなのだった。

Relicはすごいホラーではないが作家の人となりや人生への溜息があらわれる佳作だった。たとえば(はちどりの)キムボラがホラーをつくったらいいホラーができるにちがいないという予感。ぎゃくにいえば荻上直子や蜷川実花や三島有紀子や河瀬直美がホラーをつくったらどうだろうというニュアンス。動機が創造性なのか自己顕示なのかという話。

Imdb6.0、RottenTomatoes92%と52%。ジャンプスケアもないしVFXもないし行間に込められたドラマなので一般評はこぼしたが批評家はprosが占めた。

『Relicには衝撃的な展開や仕掛けはなく血なまぐささもない。Natalie Erika Jamesは普通の会話から恐怖と緊張を掘り起こすのが得意でスリラーの定石を使って親が徐々に衰弱していくのを見る恐怖という単純だが衝撃的なものを描いている。』
(Wikipedia、Relic (2020 film)より)

娘にとっての母、孫にとっての祖母、それぞれの観点が描かれる。落ち着いた質感で母娘の葛藤や認知症を語りつつ、不気味な何かに変容していく母(祖母)。雰囲気も語り口もYou Are Not My Motherに似ていたがホラーというより家族ドラマの印象をもった。“女性らしい”という形容は今では偏向になるのかもしれないが女性らしいホラーだと感じた。

人生でおこる現象はホラーに仕立てることができる。Natalie Erika Jamesが認知症の母を介護した体験が映画Relicになったのは間違いないし、もとより創作とは体験にもとづいてそれを脚色したものだ。日本でも変な背伸びなんかしないでじぶんの体験にもとづいたホラーづくりから映画キャリアをはじめればいいのに──と素人としては思うのだった。

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津次郎

2.5【批評家さんは絶賛の映画のようです!が、私にはよくわかりませんでした💦そこが考えさせられます】

2023年4月16日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

怖い

・2020年公開のアメリカのホラー映画。
・母 ケイと娘 サムの2人は、ケイの母であるエドナ(≒おばあちゃん)が失踪したと警察から連絡を受けて、田舎町のおばあちゃんの家に行く。ひとしきり家内を探すも見つからなかったが、数日たつと突然、家の中におばあちゃんが戻っていた。失踪中どこにいたのかも教えてくれず、異様な雰囲気だけが漂うおばあちゃん。まるで何かに憑依されているかのように。果たして、ケイとサムは、そしておばあちゃんはどうなっていくのか という大枠ストーリー。

[物語]
・うーん、ホラーなんですが、設定がファンタジー過ぎるといいますか、ぶっ飛んでいる(地に足がついていない)感じがして、正直共感しづらい部分が多かったです。一族の呪い的な匂いを感じますが、その背景がいまいちピンとこないんですよね。
・オチも「あぁ、そうなるかぁ」という感じでした。

[演出]
・ギリギリのエグさ表現は良かったです。エグすぎて観れないこともないですし、ちょっとエグくすることでホラー感を醸し出してくれます。

[映像]
・際立って感じたことはありません。

[音楽]
・際立って感じたことはありません。

[演技・配役]
・母 ケイ(エミリー・モーティマーさん)と、娘 サム(ベラ・ヒースコートさん)の仲睦ましい感じが素敵でした。年頃のサムと母が描かれると大抵はぶつかることが多いイメージですが、おばあちゃん思いのサムの優しさなど、なんだかいい子過ぎて。この母娘の関係がホラー映画の中の救いのように感じました。

[全体]
・総じて、やっぱり、ちょっとぶっ飛んだ設定に感じてしまいました。ぶっ飛びを感じない、他のファンタジー系のホラー映画と何が違うのか・・・ファンタジーな設定をリアルに感じれる物語運びがされていないことでしょうか?設定ありきで、恐ろしい事象が発生していく×その原因や過程も不明瞭なまま物語は終盤に向かって進んでいく。うん、そうですね、消化不良なまま、次の食べ物を食べる感じです。笑
・だがしかし!です。実は本作品は批評家支持率92%、平均点は7.65点/10点満点のようです。私の見方が悪いだけかもしれません💦
・そういう意味では、「なぜ私は共感できないんだろう」と考えさせてもらえる映画でした。ありがとうございました。

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3104arata

2.5不気味

2022年7月4日
iPhoneアプリから投稿
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アンディぴっと