パリ13区のレビュー・感想・評価
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ダイバーシティ映画という分類があるのなら…
正直に白状します。
お前❗️モテ過ぎだろっ‼️
とやっかんでしまいました。
アジア系、アフリカ系、ヨーロッパ系(という言い方があるのかないのか分かりませんが、アジア、アフリカときたらこう並べるのかなという感じです、急にユダヤ系とかアングロサクソン系とかいうのも並列的ではないし、ノラの民族的出自は映画ではよく分からないので)完全制覇です。それだけやっておいて、今さら〝本当の愛〟ですか?と言いたくなります。
こんなこと言ってる自分は、やはり〝小さい男〟なんだなぁとちょっとガッカリ…😂
一方で、理性的であろうと努力しているもうひとりの自分は、それほどスッキリとは回収されないこの奇妙な群像劇がとても新鮮で気持ちよく楽しむことができました。
仕事、家族、友人関係などに求めてしまう、自分勝手な居心地の良さへの渇望と葛藤など、現代社会の発展途上の人間(若者だけとは限らない)が抱えるモヤモヤが自然体(に見えるように)で描かれています。普通に働いて、普通にもがいて、普通に悩んでる人なら誰もが共感を覚えてしまう、そんな映画だと思います。
なんとなく
フランス映画を観る度に、彼らの価値観や倫理観が理解できず、彼らの感情が飲み込めないでいたが、この映画を観てなんとなく理解できた気がする。
彼らもまた僕等と同じように迷い、悩み、ピッタリする相手を探し続けているのだと。
ラストシーンで映される壁掛け電話の本体と受話器のように、ピッタリした相手を得られたあの笑顔が、あの電話機がすべてを現しているのだろう…
わがままで曖昧な我々の存在を思う傑作
戦火のスリランカ🇱🇰から逃れてフランス🇫🇷に渡った疑似家族をシリアスに描いた2015年の傑作「ディーパンの闘い」でカンヌを制したジャック・オーディアール。
前作「ゴールデン・リバー」は何とゴールドラッシュ時代のザ・アメリカン🇺🇸な西部劇。アウェイだったろうに、ジョン・C・ライリーの代表作となる素晴らしい作品だった。
そして現代のパリ🇫🇷を舞台にした今作は、若者の孤独、不安、恋、セックス、心の振れなどを捉えた普遍的な傑作。何より愛おしい作品だった。
イエローの女子。
台湾系のエリートな家族の次女。
認知症で施設に入った祖母のマンションをルームシェア。
アフリカ系ブラックの男性。
2Wのセックス。
二人の女性と比べ健康が際立つが、それさえ絶対的なものではない。
ボルドーから来たホワイトの女性。
義理の叔父との10年間の関係。
三十過ぎて復学した大学での誹謗中傷。
3人の人生の交錯。
緊張した。
105分の中で考えられる最高のハッピーエンド。
しかしそれとて束の間。
わがままで曖昧な我々の存在をも考えることになる秀逸な構造。
今年のベストの一本だろう。
性愛トライアングル+1
アフリカ系イケメン青年、華僑のドラ娘、メンヘラ系女性の3人が織りなす人間模様。モノクローム映像のバックでは、シンセを使ったスタイリッシュな音楽が流れる。睡眠導入系アート作品の匂いがプンプンするが、なかなかどうして、ずっと興味が持続するし、先が読めない。
ジュテームの国だけあって、セックスと愛情の使い分けが皆さんハッキリしてらっしゃる。日本人の僕には到底吐けない言葉も堂々と言ってのけるあたりは感心してしまう。
第二幕の冒頭でオンラインセクシータレントが強烈に登場する。この強烈さがフリになって真のジュテームとは何なのかを考えさせてくれる。そして、なぜか心が癒されてしまった。
観終わってから2時間は鳩尾が痛かった
難しい映画ではない。モノクロで超高画質だと、まず頭がバグる。Rawでも見てるのかと違和感が残る。音楽がハマり過ぎてる。でもパッとメロディーが思い出せない辺り、よく出来てると感じる。
ストンと落ちる満足感は1度だけでは全くないが、ジワジワと何が良いのか分からない満足感で満たされていく。映画館を出て、木の葉を見たときに緑の鮮やかさに驚いた。よく言われるコトバだが、とても普遍的だ。
経済的・精神的貪しさに普遍性があり、それくらいが丁度いいのだろうと思わされた。パリは両極性を持って、上辺しか見てなかった本当の綺麗さを教えてくれたのだと思う。
音楽
予告編であの音楽が流れるたびに
絶対観たい、と待ちに待っていた作品。
なんなんだろう、あの音楽の威力は。
本編でも流れるたびに何ともいえない高揚感?が。
わたしは正直、共感するというより俯瞰的に観ていましたが、
女性ふたりの友情であり愛情であり...
寄り添い合い、支えになって愛おしくなる、
とても心地よいやりとりでした。
モノクロの夜景ってなんだか凄く味がありますよね、素敵。
#29 愛を求めてさまよう3人
3種類の肌の色をした主人公たちが人を愛せるようになるまでを描いた物語。
予告編は風変わりな作品っぽかったけど、実際は終始まともで常識的な人達が物語を紡いで行く。
家族の愛や自己愛から抜け出せない主人公達が色んな人と交わりながら、本当に自分が欲しい愛を見つけ出すまでの過程が面白くて全編に渡って楽しめた。
ただ主人公を台湾出身に設定する必要性はあったのかな?しょっちゅう簡体字が出て来るところだけが唯一気になった。
あとお婆ちゃんがお母さん方のお婆ちゃんなのが不思議(奶奶じゃなくて外婆って呼んでたから)。
お婆ちゃんのアパートに住むようになった経緯もわからないし。中国語のセリフがわかったらそこんところ理解できたのかな?
ともかく凄い面白かったので普通に万人に見て欲しい。
現代パリの若者たちの姿?
オンライン試写会にて鑑賞。
現代パリに暮らす若い男女を描いたジャック・オディアール監督作品。
ほとんどがモノクロ映像なので、いやらしさはあまり無いが、全編のあちこちで性的描写が映される。
また、ドラッグ、ポルノサイトなど全体的に何か「まともでない若者たち」を描いているように見えてしまったが、これらの描写がパリでは現実に即しているのだろうか?……それは分からない。
コールセンターで働く中国系フランス人(移民?)女性(ルーシー・チャン)、黒人の高校教師の男、法律を学んでいたが不動産業の仕事をする女性(ノエミ・メルラン)、ポルノサイトでチャット稼ぎする女性。
これらの人物が物語の中で段々と繋がっていくのだが、繋がり方が中途半端な感あり。
また、現代の若者たちの姿をモノクローム映像の中で輝かせて見せようとする工夫したように思えるが、とにかく「男女がヤるエピソードが多過ぎ」て、ついていけない感じだった。
ルーシー・チャンは(裸体も披露して)魅力的に見えたし、『燃ゆる女の肖像』に出演していたノエミ・メルランも綺麗な顔立ちと裸体は眼の保養にはなったかも知れない。
<映倫No.49212>
スタイリッシュ
パリ=ロマンチックではない、現実的な描写が逆に新鮮でした。洗練された白黒映像と美しい音楽に乗って淡々と進む、ちょっとドライな恋愛と友情の物語。ジム・ジャームッシュ好きにはたまらないかも!
観光地じゃないパリ😚
試写会当たって「パリ13区」観てきました❤️
観光地じゃないパリ、移民が多い混沌とした街、そこで暮らす孤独な人々😌
Hなシーン多かったのもご愛嬌、予想外に面白かったです🎶👌
印象に残る
「ゴージャスで素敵なパリ」とは決して言えない現実的で等身大のパリが、かえって印象深かったです。登場人物もちょっと問題のある男女ばかりで、恋愛感にも少しついていけないかも?でも、そのビターな関係の中に見え隠れする愛や友情にかえってジーンと来てしまう、不思議に心に残る作品でした。
良い意味で裏切られる
群像劇は平坦なストーリーが多いとおもっていたのですが、良い意味で裏切られます。
群像劇だと思っていたものが、だんだんと塊になっていく・・・とにかく脚本がうまいのだと思います。フランス流の不条理劇かなと思いきや、だんだんと共感できる部分がでてきたり。
最後まで真剣に見ることができた映画です。様々な多様性(性別、人種、職業などなど)が、さも当たり前のように、自然に描かれているのも新鮮でした。後味も悪くなくて、最後は希望が見えたところに安堵です。そして音楽がとってもクールです!映像ととてもマッチしてました。フランス映画が苦手な人にもぜひ見てもらいたい。
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