「最後、急につまんない」ノイズ プライアさんの映画レビュー(感想・評価)
最後、急につまんない
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離島で農家を営む藤原が作るイチジクがブレイクした。
地方創生応援税5億円が交付されることが内定し、
藤原は島民から期待の星ともてはやされる状態に。
そんな時に元服役囚が就職のため保護司と共に島を訪れた。
元服役囚はそこで保護司を殺害。その直後に藤原の娘が消えた。
実は近所に行ってただけだったが、藤原と松山は元服役囚を疑う。
怪しい容貌と反応だったため。で、もみあって偶然殺してしまう。
時期が時期だけに、親友の駐在と共にこの件をもみ消すことにした。
やがて保護司の死体が見つかり、警察が大勢で島に上陸。
藤原らの犯行と知った町長の感じ悪い態度に、つい松山が撲殺。
やがて嘘をつき切れなくなった駐在が罪を全てかぶって自殺する。
こういうドロドロの状況下で、突然島民に一斉メールが飛ぶ。
犯人は藤原で、元服役囚の死体は藤原の畑に埋まってるとのこと。
こうして全てが明るみに出て、藤原は一人で罪をかぶって収監。
メールを流したのは松山で、実は最初から藤原を陥れる計画だった。
何故なら松山は藤原の優秀さに嫉妬し、その妻に横恋慕もしてたから。
獄中の藤原は全てを悟りつつ、妻に松山を信じてやるように言う。
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藤原竜也の作品って、やっぱりどこか犯罪や狂気と縁が深いよなw
今回は孤島の農民役なのに、やっぱりそれに巻き込まれる。
多くが死んで、事態もどんどん悪化し、目が離せない展開に。
ところがこれが、上述のメールで急に解決してしまう。
まあそれはええのやが、このテの映画には感動なんて無い代わりに、
「なるほど!」と納得させられる何かが欲しいところなのやが・・。
残念ながらそれは皆無やったなあ、かなり尻すぼみに感じたわ。
終盤に入ったあたりから、もう松山以外に疑わしいヤツがおらんし、
しかも裏切ってた動機は藤原の妻への横恋慕くらいしかないもん。
その予測を超えた何かなど無く、そのまま終了。
しかも藤原は裏切りを知りつつも、それ以上の手を打たない。
そのへんの心理もよう分からんのよな。
最初、正当防衛みたいな殺人をもみ消した判断は分かる。
島おこしで大事な時期で、それが島のためでもあったから。
駐在が藤原の罪をかぶったのも、同様に島のためなんよな。
でも藤原が逮捕された時点で全てが終わりなんやから、
もう全部話してもええんとちゃうのか?
しかも自分を裏切ったヤツを守る必要がある?
全ての面で自分より劣る松山の気持ちを理解してやれんかった。
藤原はそう言うが、劣る相手の気持ちなんて分からんがな。
何も悪くない藤原が全部かぶる必要なんてあるんかいな?