郊外の鳥たちのレビュー・感想・評価
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変わりゆく中国で失われゆくもの
意図不明…
公式サイトで予習すべし。
公式サイトで監督のインタビューを読んでから観るべし。でないと、そのディテールの説明不足(観客に委ねられた空白)を理解しづらいかもしれない。時制の混在は、それぞれが時間対称となっていることを意識して読解せねばならないだろう。そしてクライマックスの時間軸から逸脱した輪廻の外側にある「死」にも似た静寂が、青い鳥の目線でのラストカットとして提示される。時制の混在は数か所で交差するが、一方は「見ることを暗示」させる大人から子供へ提供する双眼鏡、もう一方は「見られないように」する子供から大人への測量機への蓋が象徴的に描かれるが、これも監督のインタビューを読んで腑に落ちた。なるほど。まあ、若い才能を理解するのは、彼らの未熟?であるが故の「描く=映画的に説明」の不足を補完するために、ぜひ公式サイトに目を通してから作品に浸ってほしい。犯人がバレたりするタイプの作品ではないのでね。
個人的にビンゴ!
タルコフスキーがスタンドバイミー作ったらこんな感じかな?この監督チゥションの長編一作目だそうです。
個人的にズームの多用は少し鼻についたけど世界観は好きだ。次回作楽しみ!
地方の新興都市(監督の故郷、杭州)地盤沈下を調査する測量チームの1人が主人公で、廃校で自分と同じ名前の子の日記を見つける、、、。
以降マルチバース、並行世界的に話は進む。
子供の仲間達と測量チームもわざと被る様にキャスティングされているが、同一人物なのか、過去なのか、未来なのかもあやふやで、時々望遠鏡の向こうや、噛んだガムなんかが世界が交差する接点となるさりげないSF感。
測量される旧市街、瓦礫の山と鳥が居る森の中のコントラスト、、絵のトーンは違うけどタルコっぽいと思う。
まあ、失って行く純粋さとか郷愁って、ちゃんと自分のどっかに、または別な次元に並行してあり続けるんじゃないか?ってテーマだと私は勝手に受け取ったけど、、「一体何がいいたいんじゃ!」と怒る人も居るのはわかる。
はっきりとしたストーリーが好きな人には向かない映画です。監督も「真実は映画の外にある」って言ってるし。
中国映画若手代表のビーガンは2本とも観て新鮮だったけどちょっと自分には長過ぎたのよ。だけど楽しみな監督が1人増えて良かった。
関係無いけど20年くらい前、仕事で杭州に一週間くらい居た事がある。地方都市とはいえ結構大きい街で、空いた時間で市場を見学させてもらい地べたに並べてある動くズタ袋(中はヘビ)や、おばちゃんが店先で猫を捌いて売ってる所をさらっと観て捌き方を覚えた、、もちろん撮影禁止。
自宅に帰ってウチの猫達に「オレは君達の捌き方知ってるから言うこと聞くように」と自慢した良い思い出。
都市開発は悪じゃない
地盤沈下により退去命令が出た町で、地質調査の一環として測量をする男達と、廃校になった学校に残された日記の話。
測量技師の一人「ハオ」と、同名の少年が書いた日記の内容を行ったり来たりしながら見せていくけれど、日記がどのくらい前のことなのかわからない、というかそれ程昔のことではないようで、そこから感じるものといえば、あー子供の頃ってこういうのあるよねという程度。
タイトルの部分にかかってくるものあります?
しかも遊び心なんだろうけれど、ガムの件が余計でそこに注視してしまうと話しが訳わからなくなるというね。
少年達の小さな冒険的なものを見せたかったのだろう部分も結局中途半端、開発により失ったものを見せたいのであろう部分も取って付けた感があって、特に何も刺さらなかった。
他に何かあったのを読み取れなかっただけ?
あの時のあの場所が愛おしく思う。
日本で配給される中国映画に限って今昔物語が多い気がする。もちろん作家によって表現方法は違えど、どれも魅力的に思う。中国と日本はなんだかんだで地続きな文化圏だと信じているタチで、そういう意味ではこのノスタルジックで切ない感覚は共感できるものがある。夢と被せながら、現在と過去を行き来することで境界線が曖昧になる感覚は、歳のせいかこれまた痛いほどあるある。
なんでもないことが楽しかったあの頃
分かりにくい
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