スーパーノヴァ
劇場公開日:2021年7月1日
解説
コリン・ファースとスタンリー・トゥッチがカップル役を演じ、20年の歳月をともにしてきた2人が思いがけず早く訪れた最後の時間に向き合う姿を、イギリスの湖水地方の美しい風景とともに描いたヒューマンドラマ。ピアニストのサムと作家のタスカーは互いを思い合う20年来のパートナーで、ともにユーモアや文化を愛し、家族や友人にも恵まれ、幸せな人生を歩んできた。ところが、タスカーが不治の病に侵されていることがわかり、2人で歩む人生は思いがけず早い終幕を迎えることとなる。最後の最後までともに生きることを願うサムと、愛しているからこそ終わりを望むタスカー。それぞれが相手を思う2人は、ある決断をするが……。無口で不器用だが熱い情熱を胸に秘めたピアニストのサムを、「英国王のスピーチ」でアカデミー主演男優賞を受賞したファース、人をひきつける才能を持ち周囲に笑顔をもたらす作家のタスカーを、「ラブリーボーン」で同助演男優賞にノミネートされたトゥッチが演じる。これが長編2作目となる新星ハリー・マックィーン監督が、オリジナル脚本で撮り上げた。
2020年製作/95分/G/イギリス
原題:Supernova
配給:ギャガ
スタッフ・キャスト
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ぱっと見、このタイトルからSFスペクタクルを想像してしまったが、本作はその真逆にある愛に満ちたヒューマンドラマだった。20年間連れ添ったパートナーどうしが繰り出す旅路。窓を過ぎゆく湖水地方の景色は息を呑むほど美しく、二人が交わす会話もウィットに富み、互いを思い合う温もりに溢れている。初めから不治の病をちらつかせるのではなく、会話の中でごくナチュラルにその要素を浮かび上がらせていく語り口も非常に巧みだ。その上、劇中で語られる”超新星”をめぐる逸話がとても神秘的な印象を刻む。曰く、かつて爆発した星たちがもたらした物質によって人間の体は生成されているのだと。この辺りから本作のタイトルが人の生命を象徴するものであることがわかってくる。そして運命の決断。タスカーは、パートナーの記憶の中で永遠に輝き続けることを選んだのだろう。観る側に様々な賛否を呼び起こす結末だが、その点も含めて深い余韻を残す作品だ。
2022年12月13日
iPhoneアプリから投稿
とても考えさせられる作品でした。
病気が原因で、日に日に忘れてしまう状況の中最愛の人とどう最後を迎えるか。
相手を思うからこその決断だけど、本当にそれが最良なのか、お互いに辛い最後だと感じました。
ハッピーエンドじゃないけれど、いい作品でした。
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好きな俳優二人共演という事で楽しみにしていたが、うーん今一つかな?
男二人キャンピングカーに乗って旅行中、イングランドの情緒ある風景が映しだされるが二人の間には重い空気が漂う。段々と二人の置かれている状況が分かってくるが、直接的に話をするわけでは無いのでこちらが推測するだけだが、作家はアルツハイマーの様な進行性認知機能障害に陥り自殺を考えている模様。ピアニストはその恋人を最後まで看取ると決心した所でその事実を知り戸惑う。作家の難しい態度になんだ?だったがそういう病気で気難しくもなる訳だ。それでも温かく見守り理解してくれる家族があり二人の支えとなっていたと思う。
どうしても自分に置き換えて考えてしまうが、自分の愛する人の負担になるなら死を選んでしまうのは分からないでも無い。しかし実際最近身近に40代半ばでその様な道を辿った人がいて、本当にそれは家族が居た堪れない気がした。もうちょっと何か足りない気がした。
自分が認知症になったら?
パートナーが認知症になったら?
と。
ゆっくりと流れる時間のなかで、
2人の気持ちが痛いほど感じられた。
ラスト、見た人に委ねられた気がするけど、
自分は、やはりサムはまだ乗り越えられてなく、
でも忘れないで欲しいという言葉を
守ってるようにも見えた。