劇場公開日 2021年9月23日

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MINAMATA ミナマタのレビュー・感想・評価

全258件中、181~200件目を表示

3.5魔力

2021年9月26日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

怖い

写真の魔力を改めて再確認できた。 写真は時を切り取り、見るものの想像力に訴えかけてくる。特にモノクロ写真は読者が着色まで想像することができ魂を鷲掴みにしてくる。あの、智子ちゃんと母のショットは水俣病の全てを物語っているような気がしてならない。

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ちゆう

2.0舐められていますね

2021年9月26日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

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川獺

4.0映画に出来ること。

2021年9月26日
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日本のメディアはドキュメンタリーを撮るのが苦手だと思う。撮る、と言うか扱い方が苦手なのかな。 スポンサーの目を気にしたり、変に偏ったり、誰も観てないド深夜に放送したり、、、 想いはそれぞれあるけれど、今の生活にはこう言った不幸な史実があった事を知るきっかけを作るのも映画の出来ることのひとつだと思う。 自分が観た映画館は休日の昼間、都内にも関わらず観客数10数人でした。 なんちゃらホテルもいいけどこっちの方が響くんじゃないかな。

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にゃす

5.0見る価値あり

2021年9月26日
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さすがジョニー・デップの演技! 写真家の物語に相応しい映像。音楽の使い方も効果的。求心力のある物語と社会的メッセージ性。日本人キャストの演技も満点。見るべしです!

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ごまめ堂

3.5なんかタイムリー

2021年9月26日
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実話を基にした話というのもあるけど、妙にリアリティがあり説得力がある映画でした。クライマックスの水俣病患者を撮影するシーンとか、静かだけど真に迫るものがありました。 ジョニデもくたびれたカメラマン役が似合ってました。國村隼も悪役なのになんであんなにダンディなんだ? 世界の環境問題を訴える映画でもあり、日本ちゃんと責任果たしてないよ?と突きつけております。

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mz

5.0すごく良い映画でジョニーの出てた作品でもトップクラスの出来です

2021年9月26日
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鑑賞方法:映画館

とても良い作品で感動しました。ジョニーや真田さんの演技も素晴らしかったです。どうしてジョニーがこの映画を作りたかったのかこの映画を観ると彼のこの作品への情熱が伝わります。 内容が内容だけに彼しか作れなかったと思いますが彼は水俣で起った悲劇が今でも似たような事が世界中で起こってると言ってます。それが問題だと。。。 映像もすごく綺麗で良かったですが子供が純日本人でなかったりと少し違和感もありますがそこはあまり重要でないと思いました。方言もちゃんと熊本弁?になってました。 これは若い世代の日本人に見てもらいたいと思いました。

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maru7

1.5水俣ではなくてMINAMATAという別の町

2021年9月26日
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鑑賞方法:映画館

映画の最初に「史実にもとづいたフィクション」と断られてしまっているので仕方ないのかも知れないが、日本の描写がおかしい。 写真家ユージン・スミス氏の物語とすれば優れた作品だと思うけど、いったいMINAMATAとはどこのことなのだろうかと思ってしまいます。 水俣市でロケすることは難しいだろとは思います。それは理解できますが、ロケ地は最初の鉄道のシーン(これも突っ込みどころ満載ですが、止めておきます)以外は日本ではありませんよね。「水俣」は記録映画の画面の中だけですよね。 建物も中はセットで日本風にしても、外観は日本的ではないし、せっかく古い車を用意して日本のナンバー風に取り替えても左ハンドル。警察官があんなに威圧的であることは、あの時代でもなかったはずです。「史実に基づいた」とありますが、病院の資料を盗むところは本当に「史実」でしょうか。他にも挙げればいくらでも出てきますが、ネタバレになるので止めておきます。 アメリカ映画です。アメリカのMINAMATAと言う町での企業による公害事件を、カメラマンを通して描いたと言うことであれば、なかなか良い作品です。 アメリカでは評価が高いかも知れませんが、私は評価しません。

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PAK UNTIK

4.5水俣病の歴史を学べる良い映画

2021年9月26日
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正直、映画を見る前はある程度のいわゆる左翼の活動家的な映画なのだろうと思って見に行ったが、そこまでの左翼的な映画ではなかった。 「入浴する智子」の写真は教科書か何かで見たことがあったが、あの写真の撮影に至るまでの背景、当時被害者たちの生活環境や置かれた立場、そして被害者の中でも様々な意見、考え方があったこともしっかりと描かれていて、なかなかバランスの良い映画だったと思う。

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デカ太郎

4.04日連続映画館

Nさん
2021年9月26日
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今週はいろいろ作品あって忙しいですね。 さて、水俣病。 正直に言って子供の頃学校で習ったなぁという印象で、そのせいか感覚的には過去の歴史的な出来事に近くなってしまってましたが、いまだに苦しんでおられる方もいますよね。。。 本当に公害は怖い、、気づいたら生活がグチャグチャにされてしまう。自然災害は誰にも文句が言えないが、原因があると言われるとね、、憤りを感じて抗議せざるを得ないよね。。。 病気の悲惨さを含め映像からよく伝わってきました。。 カメレオン俳優ジョニーデップ。なりきってましたね。。さすが。。

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N

3.5秀作でもなければ凡作でもない。せいぜい佳作といったところか?

2021年9月26日
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いなかびと

5.0あまりに重い現実

2021年9月26日
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色々不自然な点は確かに目につく。ヨーロッパでロケしたので水俣の漁師の家が石造りになってるとか、出てくる子役が明らかに日本人の顔ではない、とか。 しかしそういう欠点は水俣病という、おそらく世界の公害病の中でも最も悲惨な病、の前ではほとんど問題にはならない。ユージンスミスの最も有名な水俣の写真、胎児性水俣病の娘を風呂に入れる母親、が冒頭と最後に出てくる。圧倒的なシーン。 僕は胎児性水俣病の人達と同年代で、家も裕福ではない漁師の家に生まれた。生まれ場所が水俣だったら僕も病気になっていたかもしれない。 この映画が日本「水俣)で撮影出来なかった現実は水俣病が未だに終わっていないということをはっきりと表しているように思う。この映画を作ってくれたジョニーデップには感謝しかない。

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うどん人

5.0残酷な事実を上手く表現

2021年9月26日
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改めて環境汚染が悲惨な結果を生むか、 また真実は明かされない ことが多い。 ジョニーはあらゆる役を演じこなす。 アメリカで公開にならなかったのが 惜しまれる。

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Motoori

4.0世界中の人に観て欲しいと心の底から思う。

2021年9月26日
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リタイヤ寸前のカメラマンをジョニー・デップ、被害者の代表を真田広之。普通の人を演じるの久しぶりに観れた。 1971年、通訳のアイリーンに教えられて、日本の水俣病に興味を持ち、半ば強引に日本に取材に出向くジジイ。そこで実際に触れ合う事になった被害者家族達。とにかく悲惨、可哀想すぎる被害者達。プロのカメラマンは感情に流されてはいけない。と、分かっていても目の前の人達に感情移入してしまうジジイ。 この映画、悪人はいません。問題の元凶のチッソの社長さんの考え方も理解できる。自分の会社が科学や法律的に悪い事をしていると証明されてないし、まさかウチが原因だなんて信じたくないもん。お金あげるから、もう抗議運動やめてよ〜ってね。社長以外にも、チッソに味方して放火した奴も、最後は主人公に謝罪。日本人の性善説を見せられているようだった。 エンドロールで見せられる世界の環境汚染被害。多分こんなもんじゃないんだろうな。福島の汚染水放出も心配。自然と科学物資、相性悪いもんね。 なんか、オープニングからジジイに共感しちゃって、最初から最後までウルウルしっぱなしでした。 あ、最後に1つ。熊本弁を聴き取るのが、ちょっと厄介だった。わし、岡山出身じゃけん熊本弁は、よう分からんけん、微妙なニュアンスを聴き逃しとると思う。日本語字幕つけて欲しかったわ。

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涼介

3.5企業の社会的責任

2021年9月26日
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いろいろな意味でとても重い映画。 まず水俣病については教科書で習った程度の知識しかなかったので、ここまでの惨状があり、今でも多くの人が苦しんでいる状況、そして、そのことを知らしめるきっかけにユージーンというアメリカ人(写真家)の命がけの行動が大きな影響を与えたということに衝撃を受けた。 このように「映画」が、より分かりやすく、世界に届けてくれることになればいいし、この作品をとりあげたジョニーデップは素晴らしい。 そしてやはり企業の社会的責任は重い。SDGsも重要だが、決して表面的な掛け声ではなく、こういうリアルな問題を解決していかなければならないと思った。

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tigerdrver

3.0水俣の外面と写真家の心理

2021年9月26日
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悲しい

単純

難しい

水俣、というタイトルだけに、苦界浄土に描かれているような水俣病患者の切々とした生活を写真家の目を通して見せてくれるものと思い込んでいた。しかし、実際はもっと写真家の個人的な心情とか動機に引き寄せられた形で、予想を裏切られた感があった。 写真家が水俣の写真を撮るに至るまでの全体的な流れは淡々としていて、特に非とするところは見当たらないが、物足らなさもあった。 個々人の感情の機微や、動機付けがあまりに大雑把で、記録映画のような印象のまま終わってしまったのが残念である。

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a0064

5.0ジョニー・デップ、真田広之さん、浅野忠信さん等の実力派俳優出演に惹...

2021年9月26日
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ジョニー・デップ、真田広之さん、浅野忠信さん等の実力派俳優出演に惹かれて見に行こうと思い、どうせ社会派ドキュメンタリーだと高をくくっていました。 先ずは挿入されているアメリカンテイストの音楽のカッコよさに引き込まれ、ジョニー・デップ演じるユージン・スミスの人柄、俳優人たちの迫力ある演技に引き込まれて行きました。 エンドロールの作りも素晴らしく、音楽に坂本龍一さんの名前が出てきたことにも驚きました。 後半は涙が自然と流れ落ち、公害問題の悲惨さを全面に押し出す環境映画ではなく、人の営みも丁寧に描き出し、見終わったあとは家族愛を見た感が強く残りました。 久しぶりに映画らしい映画を見ました。

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ちょこまま

4.5染み入る

2021年9月26日
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日本人はこーゆー映画をエンターテイメントとして描くのが下手だなぁ。 アメリカ人はうまい。

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shigeshigeshigeo

4.5ジョニー・デップと連帯する

2021年9月26日
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悲しい

知的

本作の監督、脚本者共に私と同世代の40代の米国人。プロデューサーは、ジョニー・デップ。何故彼らは沢山あるテーマの中で、水俣に興味を持ち本作を撮ったのか?何故に今水俣なのか?私の最大の関心は、ここにありました。 アンドリュー・レビタス監督はインタビューで、水俣をテーマにした理由の一つに、『権力に真実を語る勇気』と語っています。水俣病患者団が団結し世界を変える為に闘っていること。その闘いに触れるうちに、スミス氏やライフ社のヘイズ氏も自らの仕事の責任を果たしていくこと。単なる弱者と権力の対決ではなく、社会を変えるには草の根レベルから企業のトップレベルまでの連帯が必要であること。 2013年安倍首相は水俣病は克服したと発言。2015年原発再稼働。現在は9基を稼働中。河野太郎氏、前鹿児島県知事の三田園氏、脱原発派から再稼働容認派へ。 こういった事象は、国民の力よりも資本家や利権団体の力が大きすぎることを端的に表しています。ひとりの政治家ひとりのヒーローに、社会を変えることはできません。報道や芸術分野はスポンサーの力が大きく、取り上げるテーマに限りがあります。 つまり、私達はあらゆる階層が断絶されている社会に生きています。環境汚染、疫病、貧困、皆で生き残る為には水俣の連帯をモデルにしよう、痛みを持つ全ての人達と連帯しよう、連帯する為に自分の仕事をしよう。そういった監督の声やプロデューサーの声が聞こえてくるようでした。 今や人類は、電気やスマホといったテクノロジーの恩恵を享受しないと生活が成り立ちません。だけど、テクノロジーの発展は沢山の人の痛みの上にあります。彼らの痛みについて、見て見ぬ振り聞こえぬ振りをしていれば、快適には過ごせるでしょう。でも私は劇中の患者になり得たかもしれないし、今後患者になり得る可能性もあります。 いつのまにか、私達は人の痛みを感じる感性を1000倍に薄める方法を身につけてしまったのではないかと思いました。人の痛みを感じる感性を薄める方法を身につける事によって、現代の様な間違いを正せない社会にしてきてしまったのではないか?と。 だけど、写真や映画をはじめとする芸術は、この薄められた痛みを感じる感性を1000倍に濃縮して、私の元に届けてくれます。人の痛みを感じる事ができるから、人は人の気持ちが想像できて、連帯ができるのだと思います。

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ミカ

5.0抑えた演出、抑えた演技、抑えた音楽が静かに胸を打つ

2021年9月25日
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大吉

5.0【報道/報道写真家とは】

2021年9月25日
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報道や報道写真家というものは、本来こういうものだろう。 戦地に赴く報道写真家もそうだ。 仮に自身の身の危険があっても、世界に何か伝えなくてはならないとのモチベーションはもとより、黙っていては何も知る術がない僕たちにとっても、こうした信念は重要なことだと思う。 ユージーンからアイリーンに、被写体に対してエンパシーを持ってしまうことは、カメラを向ける方の精神や命も削ってしまうとの助言もが印象的だ。 考えさせられる。 しかし、結局、エンパシーが撮る側の強い原動力になっていることも確かだ。 こういう作品で、日本の暗い部分がテーマになると、どうしても日本の民族主義的な考え方の人から抵抗が示されたりするが、報道写真家は、国家主義や民族主義を基本としているのではなく、洋の東西を問わず、一部の全体主義国家を除けば、伝えることに主眼を置いているのだ。 長崎の原爆跡を撮影したアメリカの報道写真家ジョー・オダネルが、原爆の非人道的な部分に触れ、当初は、自国のために、多くの写真を表に出さなかったが、核兵器の悲惨さを目の当たりにした経験から、核開発競争や原発の危険性を世に問わなくてはならないと認識を改め、「焼き場に立つ少年」をはじめとする写真を公開したことをご存じの人も多いと思う。 原爆投下で亡くなった幼い妹を火葬するために、おぶって焼き場で順番待ちをしている姿を収めたものだ。 報道とはこういうものだと強く思う。 ユージーンが、1枚の写真が1000の言葉に匹敵すると言いながらも、多くの住民から賛同を得るために、言葉を尽くし話しているところも印象的だ。 これが、人間の持つ本来の力ではないのかとも思う。 この作品は、2013年、水俣を日本は克服したと当時の首相が言ったことに対して、辛辣な評価をしている。 何をもって、克服したと言っているのだ。 ところで、公害というと、大気や環境汚染など思いつくが、近年の大雨による盛り土の崩落も同じ類の問題だと僕は思っている。 長年、自治体による条例では効力が薄いとの強い訴えに対し、検討するポーズは見せながらも、建設会社の利潤への影響を考え、常に法制化を見送ってきた政府並びに行政の責任は大きい。 水俣病に対する政府や行政の対応の遅さも、問題を大きくしたことは間違いないのだ。 取り返しのつかないところまで来ないと理解できないのは、水俣病も、イタイイタイ病も、四日市や川崎の喘息も、原発事故も一緒なのだ。 これは、決して忘れてはならない。 この映画は、水俣病を巡る人々の戦いを通して、未だ解決されない世界中の公害問題への警鐘も鳴らしている。 エンドロールのテロップ付きの数々の写真がそうだ。 この作品はアメリカ映画だが、アメリカの水の汚染問題もエンドロールには複数示されている。 当時大統領だったオバマ氏が、水道水の汚染問題は解決されたと言いながらも、その水道水を飲むように促され、コップに入った水をなめる程度しかしなかったことが広く報じられて、支持率が急落したことも、それほど昔のことではない。 報道とは、リベラルも保守も関係なく、こういうものだ。 それが普通だと言えない方がおかしいのだ。 今や、世界を脅かすものは、戦争や紛争だけではない。 公害も温暖化も感染症も、これらを助長する企業も、放置する政府や行政もそうだ。 この作品を通じて、報道、或いは、報道写真家の重要性とは何か改めて考えさせられた。

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ワンコ