シン・仮面ライダーのレビュー・感想・評価
全262件中、181~200件目を表示
庵野独特のカメラワーク。カメラ目線多めです!浜辺美波ファンはドキドキモノかも?
今作は、今までの仮面ライダーのような変身すると完全に体も頭も変化するというワケではなく、基本的に仮面ライダーも怪人も見た目は普通の人間(皮膚の色が変わったり目の色が変わったりなど個体差はあるが)それを隠すように特徴的な仮面を被ったり、それっぽいオシャレな服を着てるっていうテイみたいです。
コウモリ怪人だけは例外でけっこうバケモノになってましたけど。。。
実はコレって大人の事情が絡んでそうで、怪人だと体全体のコスを作成するとなると、かなりの費用がかかるので仮面だけ作ってもらって服装はそれっぽい柄のを発注したほうが安くつくのかも
?
その代わり俳優陣はとても豪華に感じました。
特に、森山未來と長澤まさみの怪演技が好きです!
BGMや効果音に昭和ライダーのモノを起用していてとても好印象でした!
MARVELやDCのアメコミ映画に比べると、CGはチープに感じたのですが、仮面ライダーのような特撮系CGはこれぐらいの方が受け入れやすいのかもです。
不思議に感じたのが、ロボット刑事K が出てきたところ。。。単なるオマージュ?
ラストバトルのシーンももう少し盛り上がりを見せてほしかったかも。。。
あと本郷猛は最後死ぬ必要があったのだろうか(;'∀')
庵野独特のカメラワークは面白かったです。
しつこいぐらいにカメラ目線多いなー感はあったけど笑
いいじゃん。カッコよければ。
全ての世代のバカな男の子が「カッコイイ」と思える、思わされる作品
アマゾンズやブラックサンで大人向けの仮面ライダーが描かれたが、今回のシン・仮面ライダーがピカイチ。
・アクション(戦闘)シーン は全て違って全く飽きさせない こんなに魅せ方があったのかという秀逸な手法 だったと思う。刀での殺陣 コマ撮りのような殴り合いラストバトルでまさかの泥臭い掴み合い 終盤のトンネルのバイクアクションも最高 安っぽいCGはわざとだろうし、それでいいと思う。
オタク心もくすぐるし萌えもある 音楽もカッコイイ それっぽい説明も意味わかんなくて最高 「ショッカー」の語源説明なんてマジで最高にサイコーな無駄!
ルリ子以外、あまり抗わない。
本郷猛の結末とその後の一文字隼人が駆るバイクでの語らい。原作に近いクライマックスなのですが、そこに至る過程は、緑川父子と秘密結社が生み出したオーグメントらの物語であり、それぞれの幸福追求の話と言えばいいのでしょうか。全体的な話の流れは興味深く観ていられました。
まず、これまでの「シン・」シリーズでは、使徒や〇〇インパクト、巨大不明生物や禍威獣という、市井の人々を物理的に脅かすものとの戦いともいえますが、それらの作品で描かれた市井の人々の日常が、今回は(洗脳された街の人以外)出て来ない。今回は、絶望的な境遇からAIによって選ばれた個人が、それぞれの価値観や理論に基づき追求する幸福によって自由や権利を奪われる主人公を含む多くの人々のため、主人公は突然与えられた力に苦悩しながら、自身と最大多数人々の幸福のために戦うという点で、他の3作と大きく異なるものと理解して、鑑賞していました。
また、この作品が改造人間ライダーではなく「仮面」ライダーであることも、変身によって変化した顔を隠すだけではなく、主人公の仮面に与えられた役割も含め、大いに意味を持たせた脚本になっていたという見方もあります。
緑川ルリ子にこういう役割を与えることも、立花、滝の立場(途中から、もしやと思ってはいましたが)も、面白かったです。
ただ、Kの役割はロボット刑事に負わすことはなかったかな。あと、緑川兄は改心が早すぎではなかったかな。
緑川兄は強敵だったのでしょうが、SHOCKERは残っています。「死神組」にも言及されていたし、三種合成なんてまさにゲル〜なので、次作を作る場合もネタは豊富なはずです。
映像面では、血飛沫が飛び散る仮面ライダーの強さ、ライダーのキックを受け身体が折り曲がりながら壁に叩き付けられる怪人。まさに「これが見たかった」の序盤から、伏せられていた数々の見たことある登場人物とか、見たことある場所にニヤニヤ。原作やテレビ版、「シン・」シリーズを一通り通過した人は、色々な気づきがあるでしょう。
ただ、VFXは粗が目立つ場面も多いし、大量発生型とのバトルは画が暗くて見えない(IMAXど真ん中での観劇なので、条件が悪いとは言わせない)。音楽も他の「シン・」シリーズより合ってなさを感じるなど、物足りない点もあります。
個人的には、ライダーの見た目の好みが「旧1号>旧2号>新1号・新2号」だったのですが、旧2号、新1号の良さも、改めて認識できたことが最も嬉しかったです。
リアル表現でショッカーを殴ると血しぶきが飛ぶ
TVでは一発殴ると気絶する設定でしたが、
今作では殴ると血しぶきが飛びます。
顔面を殴ると骨ごと粉砕されてお亡くなりになります。
命懸けの戦闘という緊張感がありました。
世界を良くする目的
怪人が4人出てきます。
一応それぞれに世界を良くする目的があります。
こういうの成功者に多いですね。
心理学にありました。
正義や大義のためだと止める良心が弱くなるのだと。
途中で終わってポカーン
私が勘違いしてたのか途中で終わってポカーンでした。
中ボスと思ってたのがラスボスでした。
もうちょっと説明が欲しかったです。
オマージュ
全体的な印象はストーリーの展開が忙しすぎな感じがした。
テレビで毎週じっくり見せるところがやはり2時間枠に収めなければならないからだろうが行間を端折りすぎな気がする。
初代仮面ライダーを見てきた事や石ノ森章太郎の原作を読んでいればその行間を埋めることが出来るだろう。
原作と同じように改造されて顔に手術の跡が浮かび上がるのを仮面に隠して闘う本郷猛。
そこを見れただけでジワッと来てしまった笑
ストーリー的には庵野秀明の世界観を加味したストーリーになっていて50年前のテレビ版を現代的に解釈し表現したのだろう。
細かいところに本当にニヤッとさせられる。
1号ライダーが足を負傷して2号登場と言うところは藤岡弘がアクション中に足を折ってしまい2号にバトンタッチしたと言うところとかもうオマージュ以外ないじゃん笑
13人の仮面ライダーも出てきてああここで本郷は死ぬのがなって原作を読んでいた自分は思ったがそこはラストに向けた新しい表現に作られていた。
ラストは森山未來が仮面ライダー0に変身するシーンはイナズマンとV3じゃんって笑
楽しませてくれる。
Kはまんまロボット刑事Kだし。
本当に色々とオマージュされていて楽しませてくれた。
それと登場した俳優さん達の演技がとても素晴らしくてぐっと引き込まれてしまう。
戦闘シーンは賛否両論あるとは思う。
昔、庵野秀明監督が撮ったキューティーハニーを本当はこうやって表現したかったのかなって思わせる戦闘シーンの連続。
まんまエヴァなような気もする。
ここはもう少し人と人との実際のアクションを多くして欲しかった。
ラストはやはり原作になぞっている感じがしたし続きを匂わせるラストだった。
出来ればNetflixか何かで大金を投じて何十話もかけて再度作って欲しいと思った。
それが無理なら続きをお願いします。
4DXだと、びしょびしょ&ボコボコにされます。 キカイダー、ロボッ...
4DXだと、びしょびしょ&ボコボコにされます。
キカイダー、ロボット刑事、イナズマン、V3、Black、ゲルショッカー、新1号、そして原作漫画へのオマージュてんこ盛り。
自律走行サイクロンの萌えっぷり。
敢えての昭和脚本っぷり。
サソリ姐さんだけ、ショッカーじゃなくパンサークロー。
よく考えたら仮面ライダーに詳しくないので、映画を見ても何か胸を打た...
よく考えたら仮面ライダーに詳しくないので、映画を見ても何か胸を打たれるものはなかった。過度な期待はやめたほうがいいかな~。
シン・ゴジラがあまりにも上手く行き過ぎて、その後、シン・エヴァもヒットして、庵野秀明の作品は見なければ損のような雰囲気になってしまっているし、ユーザーも高い期待を胸に抱くわけだが、本作はそこまでではないな。
仮面ライダーがショッカーを倒していく。頭は潰されて血が飛び出るので、リアルさを出してるのかなと思うけど、仮面ライダーになってしまった苦悩みたいなところが薄いように感じた。主役の本郷猛は一応仮面ライダーになってしまったことに苦しんでいるのだがね、あまり彼に共感できない。
緑川ルリ子は良かったんじゃないかな?浜辺美波が良かった。カメレオンのオーグに殺られてしまうのだけど。
ライダーキックが必殺技のようだ。振り返ると仮面ライダーに詳しくないことに映画を観ながら気付かされたw
そして、竹野内豊と斎藤工が出てくる。シンウルトラマンでも出ていた二人だ。
女性から見たらイケメンばかりに囲まれての仕事は楽しいのかな?
話はよく分からなかった。プランナーてなんだ?緑川ルリ子の兄一郎がショッカーの代表で、彼が世界を支配しようとしているように見えたが、よく分からなかった。
子供の頃は仮面ライダーのバイクが欲しいと思ったものだが、流石に何も感じなかったな。安全第一でお願いします。m(_ _)m
浜辺美波が可愛いだけ
とにかく浜辺美波が可愛いだけ
個人的に一番大事な戦闘シーンは
戦闘員との戦闘はワンパン ぐしゃだけ
怪人との戦闘は蜘蛛オーグを除き全部酷い出来
ラストの蝶オーグ戦ですら薄暗い場面で発勁で吹っ飛ぶ→起き上がって立ち向かう→発勁で吹っ飛ぶ→数回繰り返した後唐突に弱まって隙が出来て倒せると言った具合
ストーリーは藤岡弘が演技していた方ではなく石ノ森章太郎が描いていた漫画の方を読んでいる前提でトントン拍子で説明無しで進む
総評として金掛けた同人作品みたいなイメージ
個人的に告知ムービーでテンション激上がりだった為にこの上なく残念で仕方が無い おそらく今後庵野作品は二、三週間置いてから評価確認してから観に行くか検討するようにする
これは、何に対するリスペクトかで全てが変わる。
一緒に観に行った50代の妻でさえ、「これは意見がわかれるわね?」と呟いた作品です。
私は観覧し始めて、少ししてから「あ、石ノ森漫画版の構図だ」と理解してから一気に楽になりました。
緑川ゆり子を誘拐した車を先回りするサイクロン号をはじめ、ショッカーライダーにサイクロン号で囲まれるところなど、様々箇所で漫画版の構図が使われていいます。
漫画版は一回たりとも変身ポーズはありません。
更には第二の皮膚としてライダースーツを認識しているし、サイクロン号がなければ、変身できないのもそうです。
(フェイスクラッシャーから血を吐くのは、仮面ライダー THE First以降のお約束演出?)
ラストシーンのダブルライダーの会話は、2巻のセリフそのもの。
とは言え、随所昭和初期のTVそのものを彷彿させる演出も。(当時は全体的に画面が暗かった)
スーツが堅いから足が伸びきらないとか、「本人」が演じているとか………
TV版・本郷猛をリスペクトする人たちは受け入れるのが難しい作品だと思います。
しかし庵野監督の作品は、また何か仕出かすのでは?と観るまで安心できない……
ところで安田顕さんは何処にいた??
とてもよかった
怪人が拳銃で撃たれて死ぬ。怪人がライダー以外に全く無敵ではなく、一般人が拳銃を使えば倒すことができることに悲哀を感じて、ゾクゾクする。すごくいい。
ショッカーがアホっぽい。そもそも人の幸福など他人が決めることなどできないという、根本が分かっていない。まったく余計なお世話で、バカが力を持つとひどいことになる見本のようだ。真面目に解釈しようとするとこんなふうに思うのだけど、実際製作する場合、敵の基本理念などどう設定するのが面白いのか、そっちの立場で考えると難しい。他にどうすればいいかすぐには思いつかない。
柄本佑がイケメン役でキメキメで面白い。ジャニーズとかイケメン役者を使わない決断がかっこいい。
途中トンネルで戦う場面が暗すぎてよく見えない。改造人間は死ぬと泡になるのだが、服も消えるのは意味が分からない。
(追記)
撮影密着ドキュメンタリーを見てもう一度見る。密着では苦労していたアクションシーンは初めの方だ。カメレオン男までずっと面白いのに、ショッカーの基地に行くトンネルのバッタオーグ集団戦からチョウオーグ戦がとてもつまらない。アクションは長ければ長いほどダメではなかろうか。絵面もつまらない。ダムとか工場とか線路とかの方がいい。
戦ってる最中にどの怪人もよくしゃべる。改めて一文字が素晴らしい。
アクションと緑川ルリコがよか!
話は、イマイチやけど。浜辺美波や西野七瀬、長澤まさみがよかよね。一文字隼人もいいやん。
石ノ森章太郎の原作に忠実かな。13人の仮面ライダーもいたしね。森山未來は、仮面ライダーV3みたいやな。シモン真人の歌がいい。そして竹野内豊が、立花とうべえで、斎藤工が滝なんやね。
平成ライダーほどの自由が無い
子供の頃はウルトラマン派で、平成ライダーも詳しくは無いけど、初代仮面ライダーのリメイクだから縛りが多くて、自由がないのは、やむなし。
リメイクであっても原作をうまくオマージュできたのがか、シンゴジラ、シンウルトラマンだとすると、流石にネタ切れというか、ある意味一番オリジナルに近く
いろいろなSF考証を追加しても、一から世界観の構築ができる平成ライダーほどの自由があるわけでなし、この時代に世界征服を目指さない悪の秘密結社の最終目的ってあまり上手くいっていない気がした
浜辺美波は、見事な演技で、作品のシンを、作っていた。
女怪人はどちらもファンなのだけど、どちらも役に合っていない気がする、過去作のキューティーハニー(今なら間違いなく、シンキューティハニーというタイトルだろう)に、比べるとも一つだし、もっと言うと怪人の数減らしても良かったと思う
本当にこれは申し訳ないのだけど、主役がマジカルラブリーに見えてしまって、集中出来なかった
庵野ワールドの役者さんがたくさん出たり、ロボット刑事Kとか、MAGIの筐体等、くすぐるネタ満載で楽しめたけど、庵野さんにはもっと時間とお金を与えて欲しいし、
自分の作ったモノに縛られず自由にやって欲しい。とりあえず次作も見に行きます
仮面ライダーのフルコーラス聞けたのは良かった
あ、そこを残すんだ?
私、仮面ライダーは放映開始当初に見てた年代なんですね。幼稚園でよく仮面ライダーごっこしてましたっけ。怪人の改造手術シーンとか、茶の間で見てると子供心にちょっとイケない気分で親の手前気恥ずかしかったりして、自分のエロ感覚の萌芽はここにあったと思ったり思わなかったり。
そんな私にとっては、平成以降のライダーはやっぱちょっと、いやかなり違う。それはそれでいいけど、仮面ライダーといったらやはり初期ライダーのあの、怪奇マンガ由来のエログロと、ソフビ人形売りつけ対象向け特撮TV番組の格好良さと荒唐無稽さとダサさがなければ、と思ってしまうのです。
で、この時代に仮面ライダーを映画にするとなったら、あのエログロと格好良さと荒唐無稽さとダサさをどんな塩梅でブレンドして辻褄の合う世界観を作って大人も見られるエンターテイメントとして仕上げるのかというのがキモであり、観客としての興味でもあったわけです。
ところがギッチョン。
あ、そこはそう説明するんだ?
ダサ要素、そのダサさのほうを残しちゃったんだ!?みたいな。
自分の好みにしっくりくるような塩梅ではありませんでした。
本郷と一文字が初めて出会って交戦する時のチャチな映像など、どうしてわざわざチャチに作るのか、残念ながら私にはその意図がわかりません。
でも昔の仮面ライダーへのオマージュはもちろんちょこちょこあって、本郷が脚を怪我したことで一文字が仮面ライダーになるところなんか、おおっ!そうきたか!って感じ。ダブルライダーvsニセライダーとかもワクワクしますね。
あとは、ツンデレ姫緑川ルリ子の抒情パートも良かったです。ブレンド具合が好みじゃないな~と若干斜に構えて見ていた私も、遺言シーンでは涙してしまいました。
それに一文字隼人が一文字隼人らしく描かれていたのも仮面ライダーと手を結ぶ2人の名が立花と滝であったことも良かった。
あ、一番スリリングで怖かったのは冒頭のオートバイで2台のトラック(ダンプだったっけ?忘れた)から逃げるシーンでした。
最後は懐かしの主題歌で締め。
菊池俊輔大先生の音楽は半世紀経っても素晴らしいです。
※本郷の『優秀で正義感があるけどコミュ障で故に就職に失敗』な設定に笑いつつ納得。
藤岡版の学生のくせにオヤジ臭く説教臭い堅物なんて、今の時代に現実感無さ過ぎるもんね。
※私はかつて蜂女のエロさに衝撃を受けた幼女だったので、ヤンデレ風味のヒロミちゃんは可愛いとは思ったけどピンとはきませんでした。
緑川ルリ子の"ツンデレ"設定は、庵野監督の確信犯的な趣味
「シン・仮面ライダー (IMAX)」。
『シン・仮面ライダー』(2023)は、『シン・ゴジラ』(2016)、『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』(2021)、『シン・ウルトラマン』(2022)から続く、アラ還(アラウンド還暦)の夢を次々と叶える、庵野秀明監督の「シン」シリーズで括られる話題作。どんな実力のあるクリエイターが望んでも手が届かない、日本映像史の伝説キャラクターの映画化は、庵野監督だけが持つカリスマ性に引き寄せられる社会現象でもある。
すでに「シン・ジャパン・ヒーロー・ユニバース」(https://sjhu.jp/)というクロスマーケティング的な枠組みが始動しているが、映画としてのユニバース作品が登場するのかしないのか、それも庵野氏の掌のうちにある。
『シン・仮面ライダー』は、一度見では消化できないほど観念的な情報がギュッと詰め込まれているという点において、庵野監督らしい仕上がりになっている。日本語字幕がないと、マスクの下で喋る重要なキーワードが一度では判別しづらい。2度3度と見る愉しみのある作品になっている。
アスペクトはシネスコ画角なので、IMAXで観る必要はない。入場者特典のポスターが欲しければ別だが、画質・音質を求めるならドルビーシネマだろう。
本作を特徴づけているのは冒頭のスクリーンに投影される「映倫/PG12」(12歳未満の年少者の観覧には、親または保護者の助言・指導を必要)のマークである。オープニングの戦闘シーンで仮面ライダーはショッカー下級戦闘員に対して尋常ではない血しぶきをあげるほど、殺人を展開する。これは"For Adults"といっていい。
とはいっても、原体験としての”仮面ライダー”は、庵野監督にとっても子供時代のものだ。あえてこういった演出になるのは、今なお脈々と続いている子供番組仕様と一線を画す必要があったから。子供が見てはいけないのではなく、決して子供騙しではないホンモノを目指している。
だから『シン・仮面ライダー』は、必殺技の名前を一切発しない。石ノ森章太郎先生が主題歌に込めた、"ライダーキック"も"ライダージャンプ"の掛け声はない。一方で、"変身! トォー"もない寂しさ。1号、2号それぞれの変身の決めポーズは歌舞伎の見得のように残している。
もうひとつは贅沢すぎる豪華俳優陣。主人公で仮面ライダー1号/バッタオーグとなる本郷猛を演じるのは、池松壮亮。作家性の高い監督作品に人気の中堅俳優だ。ヒロインの緑川ルリ子は浜辺美波。言わずと知れたメジャー俳優だ。中盤から仲間となる仮面ライダー2号は柄本佑。
とくに長澤まさみの"サソリオーグ"は、仮面ライダーではなく政府機関に呆気なく制圧されてしまう。登場シーンが一瞬すぎて、"長澤まさみって出てたっけ?"となるのは必至。ストーリー上もサソリ毒の伏線だけのためにある。
"オーグ"とは"AUGMENT(オーグメント)で、"本作における改造人間のこと。"コウモリオーグ"(手塚とおる)は原作シリーズにおける"蝙蝠男"にあたる。周知の通り"仮面ライダー"は人間とバッタの合成改造人間であるが、本作では"バッタオーグ"となる。
大森南朋は声だけで"クモオーグ"を演じ、声だけという意味では、"ロボット刑事K"(石ノ森章太郎の漫画作品)を彷彿とさせる、"外世界観測用自立型人工知能ケイ”を演じる松坂桃李もいる。ちなみに松坂桃李は歴代ライダーではなく、侍戦隊シンケンジャーのシンケンレッド。
本田奏多が演じたのは"カマキリカメレオンオーグ(KKオーグ)"だが、"ハチオーグ(ヒロミ)"の西野七瀬以外は、いずれも顔が一部または全部隠れている。本田奏多は、仮面ライダー2号(柄本佑)のライダーチョップでマスクを破壊されて顔が見えるものの、緑のペインティングで認識は不可能という有様。有名俳優の使い捨てには予算の余裕度がうかがえる。
"カマキリカメレオンオーグ"は、3体(人間+カマキリ+カメレオン)合成オーグメントで、死神グループが開発したとされているので、これで死神博士(イカデビル)やゲルショッカーのエピソードにつながる続編への可能性を残す。
本作は仮面ライダーTVシリーズの前半と、石ノ森章太郎の原作漫画のダークヒーローエピソードをベースに、庵野秀明の人類解釈の総集編になっている。見れば見るほどエヴァンゲリオンとも酷似している部分が多いが、それはむしろ庵野監督自身が仮面ライダーを原体験としてエヴァに昇華させたともいえる。
人類にとっての現世と心の世界ハビタットワールドの概念が出てくる。
ショッカーに洗脳された人々が取り込まれる「ハビタット(システム)」という言葉は、現存する国際NGOのHabitatと同名で、「誰もがきちんとした場所で暮らせる世界」を本作では精神世界レベルまで拡大解釈している。
生物の生命力の源を"プラーナ"と呼び、あらゆる生物における魂のようなもの。プラーナを圧縮して増幅することで改造人間のオーグメンテーションを支える。一方で、物質的な肉体を捨てて、プラーナを"ハビタットワールド"に転送して幸福を得られるというのが緑川イチローの考え方だ。
洗脳されたショッカーの信者を解き放つことを"パリハライズ"という。人工子宮生まれの生体電算機と自らを表現するヒロインの緑川ルリ子(浜辺美波)が、"パリハライズ"を可能とするプログラムを作り出し、兄でありショッカーの幹部である緑川イチロー(森山未來)を救い出そうとするエンディングへ向かう。
50年前の仮面ライダーを見たことのない世代には、場面転換が唐突すぎると感じるかもしれない。いきなり崖の上にライダーが現れたり、敵の先回りをしたり、これこそが仮面ライダーの様式美なのである。30分番組の省エネ手法だが、それだけでただ美しい。
序盤シーンで山小屋が時限爆弾で破壊された直後に小屋内にあったサイクロン号にすぐに乗れるのは、仮面ライダーの様式美そのものである。
ただし敵が崖から落ちて爆発して終わるという安易な手法は使っていない。本作ではライダーキックの美しいシルエットを徹底的に見せる。
倒された敵は泡となって消える。ショッカー関係者は情報漏えい対策として融解されるという設定。これには子供心にひどく怖かったドクダリアンが人を食べて服だけを残すシーンを思い出した。
原作の「13人のライダー」のネタから、大量発生相変異型バッタオーグ(ショッカーライダー)がクライマックスで出てくる。元タイトルの"13人"から本郷猛(仮面ライダー1号)と一文字隼人(仮面ライダー2号)を外した11人がショッカーライダーで、劇中では緑川イチローの両側に並ぶ(左に6人、右に5人)。
エンディングで、プラーナとして魂だけとなった本郷猛と、体を共有しながら新"1号+2号"となって新サイクロン号で疾走して終わるのは、石ノ森章太郎の漫画と同じ帰結である。そもそもショッカーの本体である大ボスの人工知能のアイや、その"外世界観測用自立型人工知能ケイ”は倒されていない。
TVシリーズで仮面ライダーをアシストした"おやっさん"こと、"立花藤兵衛"がいないなぁと思ったら、最後の最後に一文字隼人に「名前を名乗らない人間は信じない」と言われて、竹野内豊が「立花」と答える。原作には執事の「立花」も出てくるので名前を同じにしただけかもしれない。斎藤工は「滝」。滝は同じく原作に登場したFBI捜査官・滝和也を彷彿とさせる。
そのシーンでは、"コブラオーグ"の登場もコメントされており、『シン・仮面ライダー2』を作れる余地を残した。
最後に2度見、3度見で楽しいシーンをいくつか。
やっぱりヒロイン緑川ルリ子の"ツンデレ"設定は、庵野秀明監督の確信犯的な趣味。浜田美波の起用は綾波レイ似に尽きる。コウモリオーグシーンではルリ子似のコピー人間がたくさん出てきたりもする。エヴァのマリやアスカのように、ルリ子が本郷猛を「信用しない」と突き放したかと思ったら、着替えのシーンでは「私から離れるな」と甘える。悲しみにくれる女性に「肩を貸して」なんて言われるのは作家の願望そのもの。
ハチオーグ/ヒロミ(西野七瀬)の口癖は"あらら"だが、様々な"あらら"を指折り数えてみると、あらら✕8回。
オープニングで仮面ライダーが初登場するシーン。ルリ子が這って逃げる瞬間、一匹のクモが彼女のブーツに取り付くところに注目。これが次の山小屋のシーンにつながる。
その山小屋で、本郷猛が改造人間となった自分に驚愕するカット。洗面台でグローブ、そしてヘルメットを外して、自分の変容に驚いた本郷猛が慌ててヘルメットを被りなおすとき、すでにグローブをはめている。オヤオヤ。
クライマックスで11人のショッカーライダーに追いかけられるシーンは、いくつも登場するサイクロン号の数が合わない。そのために自走するサイクロン号の設定があり、スペアがあると想像することにする。
(2023/3/17/TOHOシネマズ日比谷/Screen4/F-16/シネスコ)
(2023/3/18/丸の内TOEI/Screen1/K-12/シネスコ)
変わらぬもの、変わるもの、変えないもの
平成から令和と仮面ライダーも
どんどん進化していて、もはや原型を留めていない。
もちろんいまの仮面ライダーもかっこよいのだけど
まぁ元来の仮面ライダーとは違うなぁと、
昭和女は思うわけです(笑)
やはり仮面ライダーのカッコ良さは
原点でもある仮面ライダー1号や2号なのです🦗
それが本作で現代に現れたらそりゃ胸熱です🔥
.
.
池松壮亮演じる本郷猛も
柄本佑演じる一文字隼人も、
しっかりとオリジナリティを保ちつつ、
現代風にもなっていてよかったです。
怪人たちもいいですねぇ🦂🕷
エンドロールを見て初めて豪華すぎるキャストに
驚きました。
唯一分かったのはカメレオンのあの子かな🤣
緑川イチロウ(森山未來)の戦闘シーンは
森山未來の華麗な舞踊を見ているようで
とても美しかった。さすがです👏
.
.
「3」なのは、121分の長尺の割には
内容がちょっと追いついてない感じでしょうか🤔
やはり特撮ヒーローものは30分くらいが
ちょうどよい。映画にするなら90分くらいが
ダラダラとならずいいような気がします。
仮面ライダーと庵野どちらに軸を置いて観るか
この監督の絵造りが好きなので予備知識なく勇気出して観てみました。前2作にある終末感がなく、そうかこれは仮面ライダーだからな、と途中から観る角度を変えてみたり。映画の選び方は人それぞれですが、庵野作品はある程度論理的に物事が進むので、脚本の矛盾が気になって話が入らないような事がなく安心できます。後半の表現は他の方が仰せのように「エヴァで慣れ」てます。
少し半端に振れれば「キャラ映画」と言われそうな内容ですが、きちんと物語だったのは初期ライダーが築き上げた枠組みや御約束事を守られていたからなのでしょうね。幸福とは何?という擦られ続けるテーマをあえて淡く描き、大人ヒーローの心情をデン!と前に置く潔さが決め手かなと思います。
過去作に見た哲学や社会派な雰囲気と遠く戸惑われる方もいるのでしょうが、これが庵野監督自身を築いてきたもので、スクリーンを通してその「よさ」を共有させられている感覚がなんとも面白いですね。
映画を観た後、初代ライダーを観ました!
仮面ライダーBLACK RX世代で初代ライダーは観た事がなかった、庵野監督作品なので観に行った。
エヴァのような演出もチラリとあり、庵野さんの映画に出てきた役者さんが勢揃いしていた。
途中テンポが遅く感じたのでセリフは早回しでも良かったような…
帰宅しすぐにU-NEXTの初代仮面ライダーを観て、映画のこの部分をオマージュしているんだぁ!とわいた!
初代ライダー1、2話だけでも観て欲しい。
感情移入がしにくかった
幼少期に仮面ライダーは初代〜RXくらいまで好きで、かなり見ていた者です
その視点からの感想を書きます
庵野監督が手掛けるので、かなりリアル寄りの展開にしてくるだろうと予測してたら、その通りだった笑
これは原作あったのかな?
脚本が庵野秀明と書いてあったから、かなり脚色されているように思う
ただ、それぞれのキャラクターの背景など説明不足の状態で身内が死んだり、急に泣き出したり、戸惑ってたり
なんでこいつはこんな感情になってるんだろう?と疑問が前半に多く出てくる
特に本郷猛への感情移入の出来なさには驚いた
まるでエヴァのシンジくんのように突然震え出したり、泣き出したりして、なんなんだこいつは?感を終始感じてしまった
本郷猛って、藤岡弘のゴッツイ奴をたくさん見てきたから...
なにこいつ?って思っちゃった
過去にも真仮面ライダーって作品で、グロ系の作品あったけど、主人公がこんなにメソメソしてなかったしなぁ
そして、それぞれのキャラが死んだ時に泡になって綺麗に消滅してしまうため、これまた感情移入できない
ルリ子が死んだ時も泡になって綺麗さっぱり消滅してしまい、本郷猛は泣いていたが、こちらはポカーンとしてしまった
敵キャラが泡で死ぬのはいいけど、味方も泡で消えるのはちょっとなぁ
これも原作の設定だったのかな?
あと、シリアスなストーリーに対して、絶望的にBGMがマッチしていない
いや、初代ライダー作品の時の効果音やBGMを、そのまま利用してきたからすごい懐かしかったんだけど、とにかくマッチしてない
冒頭で説明した本郷猛のコレじゃない感がすごく、ストーリーはエヴァっぽいのにBGMだけライダー
仮面ライダーとエヴァ両方好きだけどちょっとこれは、、、
全体的にはストーリーも仕上がってて、アクションもそれなりに楽しめたから、よかったけど、最高!とまではいかなかったかな
原作知らないからこういう感想になってしまうんだろうか?
仮面ライダー原作はどこかで読めるのかな?
少し探してみようと思います
全262件中、181~200件目を表示