シン・仮面ライダーのレビュー・感想・評価
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温故知新
オープニングのタイヤにしびれている余韻もなく、懐かしいバイクチェイスに突入。それだけでもうニヤニヤしてしまった。びっくりするくらいなビジュアルのオーグ達に沸き、びっくりするくらい懐かしスタイルのダブルライダーに沸騰。
シンっぽい血しぶきも、独特なライダーの赤色と緑色も、ありがとうございます、っていう感じでした。ルリルリ、サソリオーグ、ハチオーグはかわいくて目を離せない魅力いっぱい。特にハチオーグが光ってました。
ストーリーはライダースタイルを維持しつつ、しっかり庵野監督の作品になっていて、さすがでした。マニア垂涎の作品になってます。
なんでこんなに面白く撮れるのか、本当にすごい。
シンシリーズは思いがけない俳優さんの見たことない個性を引き出すようで今回もいろいろ魅せていただきました。
「真の安らぎはこの世になく」を読んでの鑑賞は味わい深く、1度目より2度目、3度目と観るたびに違うところで楽しめる。
シン・仮面ライダー2号も観たい。
やっぱりもう一度観ようか。
本物のアクション
『シン・ゴジラ』を監督し、『シン・ウルトラマン』を総監修した庵野秀明監督が、昭和の子供向けSFヒーロードラマを、またも映画にリメイクした本作ですが、前2作を遥かに優る、濃密で強烈な思い入れと入れ込みが感じられる作品です。
オープニング冒頭から注釈なしで、台詞のないバイオレンスアクションシーンが次々と展開し、短いカットを小刻みに細かくつないで、いきなり早いテンポで小気味よく物語が進みます。ジェットコースターのように、観客が息つく暇なく一気に物語に引き込まれていくのは、アメコミ映画のようです。
が、ひと段落した後は物語の背景や経緯を説明するシーンになり、急にテンポが間怠くなってしまいます。ロジカルにストーリーを進行しようとして理屈っぽくなり、軽快だったテンポが滞り、観客を冷静に戻してしまうのは如何にも惜しい。よく意味は分からないがとにかくワクワクさせていた陶酔感を一気に冷ましてしまい毀損してしまいました。元来奇想天外でイロジカルな設定なのだから、科学的に辻褄を合わせようとする意義は不要で、観客に一切論理的思考にさせないように突っ走るべきでしょう。
また登場人物が少人数に限定され、而も単純に正義か悪かに峻別できるシンプルな人物設定の一方で、各人のキャラクターは凝りに凝った扮装と暴力性を持ち、各々の人物(怪人?)が非常に濃密に描写されて強烈な印象を観客に与えてくれました。
ただ、そもそもが子供向けのSFアクションである原点を忠実に遵守したがために、敢えて広大で深遠な世界性は加味されず、ストーリーが展開する時空間は極めて狭い領域に設定されています。大人感覚としては、映画としてのスケール感がこじんまりとした感は禁じ得ません。この点はやや不満が残ります。
原作のTVドラマの基本線を守って即物的にストーリーが進んでいきますが、ラスト30分辺りから、急に人間的な情感が盛り込まれ世界観が変質し、役者の演技が肌に纏わりつくような湿潤さに覆われてきました。長回しや寄せアップも増える。そして迎えるラストの池松壮亮扮する仮面ライダーと森山未來扮するチョウオーグのアクションシーン長回しは、2時間の本作の中で唯一の手持ちカメラで撮られたために、混沌とした躍動感と緊張感に満ち、久々に見応えのあるアクション映像でした。やはりVFXを使わず人間同士が生の肉体と肉体をぶつけ合うと、スクリーンにも高い熱量の迫力、互いのギラギラとした感情の昂ぶりがモロに伝播してきて、観客の潜在的闘争心を鷲掴みにして掻き立てます。庵野監督の、アクションへの徹底したこだわりと執着が強く感じられるシーンでした。
『シン・ゴジラ』『シン・ウルトラマン』が明るい画調のヒューマンドラマだったのに対し、本作は終始暗い画調で人間性が薄く無機質的に演出されたのも、庵野監督の本作への思いの深さの証左だと思います。
それは、エンドロールでのクレジットで、少なくとも5つ以上に名を連ねていたことからも改めて実感します。
鑑賞が苦行
「新聞記者」を「テラフォーマーズ」テイストで特撮映画にしてみました。的なつまらない映画でした。
仮面ライダーを観に来たはずなのに途中からパーマンみたいでしたし、刑事だったロボットが悪の組織で活躍してました。
制作側が「俺、ここまでの設定しってんだぜ!」とか「この解釈はこれだぞ!」な感じでドヤ顔して自慰行為してる姿が見えてくるようです。
これ好きだわ。それでいい。
これ、なんか良かったわ。好きな感じだわ。自分の感想としてそれでいいわ。自分は庵野ファンなんだろうな。強くそう感じた。チャンネルが合うんだろうな。ただし、手放しで他人に勧められるかと言えばそうではなく人を選ぶので星一つ減らして星4評価としました。
凡作だっていう人がいるのもわかる。別にストーリーが凝ってるわけでもないし、リアルで不自然の無い展開でもない(ツッコもうと思えばいくらでもツッコめる)。チープ感?を感じる人もいると思う。でも、なんか特撮としてこれでいい気がした。
なんか庵野が「カッコイイ」と思う「放映当時の特撮仮面ライダー」を磨き上げた感じ。行ってしまえば金のかかった同人映画。
庵野と同じように「カッコイイ」と思えればこの映画が楽しめる。この演出自分は好きだわ。
好きなものは仕方ない
個人的には、『シン・ゴジラ』よりも、『シン・ウルトラマン』よりも、強い愛着を覚える一本だし、近年の「並な仮面ライダーたち」と比べても、やはり庵野監督の世界観ゆえに、ハイレベルな作品に仕上がっていることも、間違いないと思う。
かっっっっっっっっっっっけぇ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!
バッチバチにキマってる画面のかっこよさ
ただあるいているだけでもたたずんでいるだけでもとにかくかっこいい、かっこいいだけじゃなく悲しさや苦しみを背負ってたたかってるのがにじみ出てて最高〜〜〜〜〜〜!!となりました
5回みたんですけど見れば見るほど物語の情報もまとまってくるしバチバチにかっこいい画がガンガン脳みそに入ってくるので脳汁がめちゃめちゃ出ます
台詞回しもわたしはめちゃめちゃに好きです。
本郷さんが震えながら喋るシーン、全てに優しさと悲しさと決意がにじみでていて、仮面ライダーの悲しい運命を背負いながらたたかっているのがわかる…
庵野さんそしてささえてくださったすべてのスタッフの方々、いつもいろんなこと言われて本当に大変だと思うけどこんな素敵な映画をこの熱量で撮ってくれて感謝しかないです、ありがとうー!
カッコイイ!!
とにかくカッコイイ!!
特にサイクロン号。
映像も特撮も昔感あって、個人的には良かったです。
ただ、ストーリーが子供向けに感じましたので、2時間は少々長く感じました。
シンゴジラや、シンウルトラマンみたいにストーリーも面白ければ2時間あっという間ですが、悪をやっつけるという内容であれば、1時間半くらいで十分かな~
役者の演技すごい良かった!
シンシリーズはゴジラから見て楽しみにして見に行きました
仮面ライダーは子供の頃少し見てたくらいです
役者さんの演技が良かったと思いますね
葛藤して暗い雰囲気で話す池松さんやさわやかな一匹狼の柄本さん マッチしてたなぁ
風景の綺麗さは映画館の大画面で見るから惹きこまれましたね
特に最後のバイクで走るシーンはすごい好きです
ただ・・ゴジラやウルトラマンであった被害を受ける一般市民があんまり出てこなかったので現実に溶け込んだ特撮の世界っていうのが見たかったです。
ショッカーライダーとの戦闘シーンは暗くてよくわかんなかったです
にわかですいません!ただ楽しめました!配信されたらまた見たいです
呪縛
まぁ、こんなものかなぁ・・・と思いながら鑑賞。「シン」と言いながら、パターンが古いなぁ、なんて思って映画館を後にして、丁度録画しておいた『仮面ライダー』の第一回放送を見たら、なんと最初の展開がほぼ同じで、怪人も一緒。なるほど、元々の作品をベースにしているのかと分かったら、今回の映画のなんとなくダレる感じも分からないでもない気がしてきた。でも「シン」ではないよなぁ。上映中時計見ちゃったし。
完全にノスタルジー。いろいろ盛り込んでる感じで。完全CGみたいなと...
完全にノスタルジー。いろいろ盛り込んでる感じで。完全CGみたいなところは少し興醒め。盛り上がりがあるようなないような。次はV3が出てくるのかな。
面白いライダー映画
ある評論家が「面白いライダー映画」だが「面白い日本映画」ではなかったと評しました。
私はそれこそ庵野監督への素晴らしい賛辞であると思います。
多くの巨匠が有名になるにつれ業界のドル箱としての役割を負わされ、高尚で高級な「日本映画」を撮らざるを得ないのに対し、庵野監督はいつだって自分の作りたい物しか作りません。
別の評論家が「大衆が出てこない。社会とのつながりが無い」と批判していましたが、本質が見えていない意見だと思いました。
ゴジラ第一作は超越的な国難にさらされた日本国民こそが本当の主役である映画。
ウルトラマンは超科学や巨大生物、人知を超えた存在への憧憬とロマン。
そして仮面ライダーは孤高のヒーローにして異形の化け物が己の存在に苦悩するドラマ。
と、庵野監督は作品毎に異なる本質を理解し、映像化しました。
だからシン・ゴジラは国民映画、シン・ウルトラマンはお茶物TVの延長、シン・仮面ライダーは昭和のチープさを残しつつカルトなヒーロー映画となったのです。
仮面ライダー大衆が出てこないのは当然です。
だって端から見れば化け物同士の殺し合いですから。
私は庵野監督よりやや下の年齢ですが仮面ライダーを初めて見たのは新聞のTV欄の下の広告写真でした。
三つ目の昆虫人間(クモ男)と凶暴な歯を持った化物(それがライダーでした)を見て、この作品にはウルトラマンのようなヒーローはいない、気持ち悪い化け物同士が戦うんだと思ったのを覚えています。
その後番組を見るにつれ、この異形の姿にかっこよさを感じるようになっていきました。
そして漫画版の怪人が組織内の成り上がりや野心を抱いているのを見て人間臭いと思ったものです。(子供心に大人の汚い世界を見させられた気分でした)
庵野監督もおそらくは初期の怪奇番組としてのライダー、2号が登場してからのヒーロー番組、漫画版の暗い大人の世界と重層的な世界を堪能したのでしょう。
孤高のヒーロー、されど打算的な政府と協力せざるを得ない、そういった大人の事情、純粋なヒーローではいられない苦さ。
つまりヒーローでは無く、ヒーローになろうとした男達のストーリー。
本作の本郷と一文字はそれらを表現していたと思います。
トンネル場面のCGがチープと言われますが、別シーンにそうと判らない程の精緻なCGがあることからして本来のクオリティは相当高いものだと思います。
それをあえてチープにしてスピーディな、しかも暗くてよく見えないものにした。これも庵野監督のこだわりだと感じます。(2回目鑑賞では多少目で追えたけど)
この映画が爆発的にヒットしないのはある意味当然でしょうが、伝説として語り継がれていく作品ではあると思います。
爽快感ゼロ
コスチューム、バイク、CG演出は素晴らしく、オリジナルのオマージュも完璧でした!しかし、爽快感ゼロ。。ゴジラ、ウルトラマンの気持ちよさ、爽快感が全くありませんでした。次の「シン」シリーズに期待します!
深すぎる原作愛+エヴァ要素が入ってちぐはぐ
結婚式で初代仮面ライダーへ扮し披露宴に臨んだという庵野秀明氏。その愛の深さが窺い知れ、この人が描く仮面ライダーが前作の内容からどうなるか予想出来たのと、ライダー作品の知識皆無ゆえ見送り予定だったが、本作の冒頭25分を特別配信で見てしまい、その冴えわたる演出に負け劇場へ足を運んだ---結果、概ね想定通りの話だったがラスボスの目的が呼称が違う“人類補完計画”だったのにビックリ。過去の一件で人に絶望したラスボス、彼は過激組織"ショッカー"に所属する幹部で人類を魂だけの理想郷へ送り出す計画を立て、その組織でバッタの怪人(劇中ではオーグと呼称)に改造された主人公が仮面ライダーを名乗りラスボスの妹であるヒロインと共に計画阻止に奔走する---てのが大まかな話。目的が世界征服は流石に…と感じたか現代風にアップデートした事で【シン・エヴァンゲリオン劇場版】のセルフオマージュになり、そこへシン・ゴジラから続く独自用語と小難しい理屈が飛び交うアニメ調の会話劇、とどめに監督の仮面ライダー愛が炸裂してるであろう原作再現演出などが集約された本作は、これまで以上に尖り倒したストーリーに変貌していた。
もちろん、エヴァから続くハッタリの効いた戦闘演出と描写は健在で、仮面ライダーの怪力がもたらすスプラッタ撲殺表現、一撃必殺も頷ける超高度からのライダーキック、ジェット噴射で空を飛ぶバイク、ハチ怪人の高速移動攻撃に量産ライダーの一糸乱れぬバイク追撃など冴えわたる部分もある、しかし大半は前述の会話劇に何で出したか謎の前作ヒロインの役者が演じるサソリ怪人のギャグパートは恥ずかしくなり、それまでの話の流れ上自然な展開とわかってもラストバトルが泥仕合めいた地味戦闘の末、エヴァかな?と既視感ある精神世界での語らいで締められる、どうにも本作は盛り上がり難い作風だった。
以上、粗削りで盛り上がりずらいとはいったが観た事自体に後悔はない、強いて言うなら派手な戦闘を求めると肩透かしを食らうので注意。
人間味臭い仮面ライダー!
何も予習もせず鑑賞しました!
シン・ゴジラのように携わる方々の奮闘ぶりを描く映画なのかなぁと思ってました!
葛藤・苦悶・成長等本郷たけしの内面をえぐる仕立てにしている。戦闘シーンも殴り殺す感じの生々しさをしっかり見せてるしCGをふんだんに使用した迫力満点の戦闘シーンにしている。仮面ライダーのかっこいいイメージものこしつつ人間味臭さを加えた大人向け仮面ライダーなのかぁと感じました。
誰がために戦う?
最初に言っておく。俺(このレビュー)はか〜な〜り長い。
(今回、めっちゃ短くするつもりだったけどやっぱり無理でした。ごめんなさい)
さて、本題!
石森章太郎のプラーナだけを受け継いだ。(敢えて石森と表記する。)
そんな印象を感じた。
マニアックなほど特撮愛に溢れた面子が集ってライダー話やウルトラマン話を創作しようとしたなら、それはもはや「自分自身の解釈」を展開するしかない。それは本当によくわかる。
けれども、これだけネームバリューのある人が東映の看板を背負って50周年記念作品を創るならば、もう少し観客に寄り添ったものにすべきではないかな?
「変えたくないもの」を守り抜いてくれた事は良い。
しかしながら「切り捨てたもの」の中に大多数の観客が望んでいたものも多く入っていたのではないかな?
シン・ウルトラマンは良かった。換骨奪胎の中にも往年のマニアックでコアなファンが望むものはすべて入っていた。しかしながらシン・仮面ライダーはどうだろう?
石森章太郎氏が作品に籠めたものについての庵野さん個人の解釈に過ぎないのではないか?
もちろん悪くはない。しかし、観客に寄り添う視点がそこにあったのだろうか?庵野さんの自慰に過ぎないんじゃないか?
そうなってくると、もしかしたらシン・ウルトラマンまでもがただ単に庵野さんの解釈がコアなファン目線と同一方向に向いていただけなんじゃないか?
本当は観客の観たいものの事なんか考えていなくて、偶然観客の希望と合致しただけだったんじゃないか?との疑念が湧いてくる。(観客の希望ったって往年のかなりマニアックなファンに限定されるしなぁ)
庵野さんはいったい「誰がために」戦って(作品撮りをして)いるのかなぁ?
息子が「規模のデカい同人誌じゃん」という感想を漏らしたがその通りなのかもしれない。
これなら、45周年記念作品の「藤岡弘解釈」の方がずっと良かった。
平成ライダーが忘れて(捨てて?)しまった昭和ライダーの熱き魂と人生訓の重要なテーマを若い世代へのバトンとして受け渡したい!という強い思いが胸を打った。
本作は単体としては面白かったが、「仮面ライダーファン」としては引っかかる点やモヤモヤする点も多々ある作品であった。以下に記す。
【良かった点】
・泥臭いまでにリアルな戦闘シーン。
(冒頭の畳み掛ける荒々しいアクションも、終盤重要シーンでの頭突きも説得力があって良かった。)
・2号の初の変身ポーズシーン(やっぱりこれしかないよね♪)
・奥多摩の小河内ダム(笑)&カットやアングル面で第1話再現度の高さは嬉しい。
・Iがイチロー、Jがジローかと思ったんだけど?そのあとKになったって事はJは「ジョー」だったの?
(でもJの造形はモロにキカイダーだったよね?あと、緑川兄が蝶ならイチローじゃなくてゴローでええやん?(笑))
と、まぁ、ツッコミどころは多いけど楽しかったのは間違いないので「良かった点」の方にしときます。
・「脚本単体」は良かった。「映画単体」としてなら良かった。
・2号の軽い雰囲気は、令和というフィルターをかけた再現度としては悪くないと思った。
・13人ライダーや(そのあと6人というこだわりもw)ラストの一文字に宿る本郷など原典or原点を重視する制作姿勢(71年の漫画はTV版の「原作」ではないけどね。)
・ニヤリorクスリと笑わせてくれる数々の小ネタ
【引っかかった点】
・こんなの「本郷さんじゃない!」
どうしてもここだけは譲れない。
本郷さんは知性・身体・精神のすべてを鍛え上げた「漢の中の漢」だ。
「コミュ障の無職」なんて本郷さんじゃないんだ!
昭和の男性観には
「強くなければ生きていけない。
優しくなければ生きる資格がない。」
というものがあった。
「優しさ」の前に「強さ」がなければ、誰かを守る以前に自分自身が生きていけないのだ!
平成30年のあいだにすっかり「強さとは優しさの事である」とか「強さとは愛」だとかのすり替えが行われてきた。
令和の男性観として、先ず「優しさ」が強調されるのはなんとなく納得するが、結局改造される事で「強さ」を手に入れている。自分自身の努力によって、ではないんだなぁ、、、。
改造された悲哀とか「人間ではなくなってしまった凄まじいまでの慟哭」とかが「労せずして力を得た」というメリットに相殺されてしまって胸を打たないのよね。
仮面ライダーを始め、サイボーグ009やジャッカー電撃隊などに通底する「平和を守るために人外と化す苦悩」がどうにも感じられないのだ。
シン・ウルトラマンはハヤタではなく神永でありリピアであったから「別物」として面白く鑑賞出来た。
シン・仮面ライダーも、いっそ「本郷猛」でさえなければ!
そう思ってしまう本作であった。
・幹部怪人達5体がどーも雑魚感が強い。クモ先輩は結構良かったけど斃されるときはギャグだったし。
長澤まさみの無駄遣いは笑えたけどね。カマキリにゲルショッカー風味を加えてくれたのも面白かったけど。(死神カメレオン、どうしても使いたかったんだよね?(笑)蠍が女性なのはサソランジンを彷彿とさせるから違和感無し)
でも5人ともサイコパス過ぎる。悪役だって(描かれずとも)1人1人背景にはドラマがあるべきだが、ほんっと同情のカケラも抱けないただのサイコパス。これが令和ってコトなの?
不快感しかない。
・ルリ子がアヤナミ過ぎる。
(生体電算機は涼宮ハルヒ(長門有希)ではなくファイブスターストーリーズのファティマを連想して頂きたいものだ)
外見もそうだし、ルリ子の最後のメッセージもすでにアヤナミの二番煎じ。
ハチオーグはちょっとアスカが入ってたし。
そもそもショッカーの目的は人類補完計画なのか?もう勘弁してくれ。
・↑とゆーことは、シンジ=ゲンドウ=庵野=本郷 ?
でもって、ルリ子=アヤナミ=ユイ ?
結局、庵野さん自身が抱き続けた対人関係の悩みを投影した「他人と触れ合うことで対人関係を知り、人間的な感情表現を獲得していく」ってのが本作の最重要テーマってコト?
(それ(一般的な感情表現)をもっともよく教えてくれるのが一文字だから、本作の一文字はめちゃくちゃ好感度が高い!)
それなら、結局「TVシリーズや石森章太郎の魂」は継承してないじゃん!?
小ネタの踏襲(オマージュとは呼んでやらん)に見られる「外側の模倣」に過ぎないでしょ。そこに「魂」はないんだよ?庵野さん、、、。
う〜ん、映画単体の出来として星4をつけるつもりだったけど、これじゃ「仮面ライダー」としては減点せざるを得ない。
本郷さんじゃないのも当然。この本郷は庵野さん自身なんだ。
それじゃあ「往年の仮面ライダーファン」が観たかった映画にならないわけだよ。庵野を投影した本郷猛なんて誰も望んでいないよ。
これは「仮面ライダーの皮を被ったエヴァンゲリオン」だ。モヤモヤの正体はこれだ。
仮面ライダーじゃないんだよ、この映画は!
庵野さん、どうかそこに気が付いて欲しい、、、。
コブラオーグの匂わせからいって続編を作る可能性は充分にある。
もし作るなら誰もが待ち望む仮面ライダー像を描いてもらいたいものである。
p.s
ラストの「立花」と「滝」
私は漫画で本郷家のじいやである立花を知っているからさほど気にならなかったが、TVシリーズしか知らない息子は「あんなのは、おやっさんじゃない!」と非常に受け入れ難かったようだ。その気持ちもわからないでもない。
「ここでこの名前出しときゃファンは喜ぶだろ」って観客を舐めてる印象も受けるしな。
庵野監督よ。「独りよがり」はそろそろ卒業してみないか?
※今、皆様のレビューを新しい方から300件くらい拝読させて頂いて気付いた事2つ。
・庵野さんは仮面ライダーにそれほど強い思い入れがないのではないか?
初期ウルトラマン制作陣に対するような深いリスペクトが無いんじゃないか?
・樋口さんがいないと、ここまで暴走するのね。
シン・ウルトラマンが面白くなったのは
「庵野さんの中でウルトラマンへの想いが強すぎて好き放題にぶっ壊すことが出来なかった」「樋口さんという良心回路の存在があった」
という見解に至りました。慧眼の皆様、良い観点をありがとう!
(さて、残り430レビュー、マラソンしてきまーすw)
じわじわ来る良作。仮面ライダーの魅力を再確認するこだわりの一作だが…CGはちょっと
原作仮面ライダーは未視聴世代です
しかしながら演出の方向性のしっかりした良作
ライダーキックなどのアクション、原作オマージュであろう後ろ髪が出ている変身後シルエットなど、過去の思い出を現代的な美しさに置き換えるアプローチは単純に素晴らしいと思う。逆にこの点を感じ取れない人は、評価は低いのではないかと思う。
俺の好きなものはこれなんだよという、まっすぐな映像が多かったと思う。
登場人物の掘り下げが甘いといわれるが、すべて見終わってから振り返ると、個々の怪人はあくまで仮面ライダー側の引き立て役であり、あくまで”ヒロイン”と”仮面ライダーの継承”のお話なんだということが分かる。
そういう意味では、1回目で分かりにくいというのは仕方がないかなと思う。
大体マーベルとか大衆映画は、悪の親玉がいて、そいつを倒せば大団円という構成が多いわけだが、そういう構成が多いのは初見の人にも間違った見方をされないようにするからなんだなと。
この作品はその点の損をしている。
また、割と看過できないのでが、単純な3DCGのクオリティの低さ。
映画でやる以上は、マーベル作品あたりと見比べてしまうのがお客として当然なのではと思うが、一言でいうとショボい。
制作費の問題かもしれないし、演出・あるいは経験値不足だと思う。
アニメ的な戦闘シーン(後期ドラゴンボール的なやつ)は、アニメライクなストップモーションを使ったりと工夫していたが、正直実写でやる作画としては厳しかったのではと思う。
全体としては、見て良かったと思う。
風を受けないと変身できないという、現代ヒーローには久しく見なくなったクソ設定…もとい欠陥機能も大まじめにやることに意味がある。
風を受けるだけで観客に期待感を与えられるのだから便利というかなんというかw
こういうのでいいんだよ、を地で行った感じ
仮面ライダーの原点をまた再確認しよう、と観客に思わせてくれる良い映画だった。
懐かしい気持ちになりました
小さい頃、平成生まれなので昭和ライダーのことはあまり良く知りませんが、再放送で仮面ライダー1号をたまに見ていました。
話の内容は遠い記憶となって思い出すことができませんが、仮面ライダーの曲だけはずっと耳に残っているのでとても懐かしい気持ちになりました。
友人がSNSで面白かったと発信していたのと、仕事が落ち着いたので久しぶりに映画館へ足を運びこの作品を鑑賞しました。
最初の戦闘シーンでの血飛沫に少し驚きましたが、楽しく最後まで見ることができました。
(小さい子供には見せることが出来ませんが…)
戦闘シーンは効果音があるけど、それ以外は全くと言っていいほど音楽がなくずっと静かなシーンの連続でした。
でもそれも気にならない位、役者さんの演技が良かったです。
最後はちょっと悲しくなりましたが、まとまりがあって終わり方はとても良かったです。
ただ戦闘時のキィーン!という効果音がモスラの鳴き声に聞こえてめちゃくちゃ気になりました。
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