シン・仮面ライダーのレビュー・感想・評価
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しっくりこない
舞台挨拶付きの最速公開を見てきた。
総じて、しっくりこなかった。の一言に尽きる。なぜなのか?見てる最中は漠然とした違和感しかなかったが、1日経って違和感の正体が具体的に見えてきた。
それは、「石ノ森のヒロイズムが感じられない。」の一点に尽きる。
私にとってライダーの醍醐味は、改造人間になった=人間でなくなってしまった悲哀にある。人として享受するはずだった幸せを理不尽に奪われ、それでも人(他者)のために、「正義」のために滅私奉公戦う、それが石ノ森のヒロイズムなのだと思ってきた。
[1.悲哀が無い]
「幸せを理不尽に奪われる」これを表現する対比が悉くこの作品では廃されてしまっている。
まずは改造前と後との対比が無い。
この作品では冒頭で、もう本郷はバッタオーグになっており、回想等でも改造前の様子は出てこない。「頭脳明晰、スポーツ万能、コミュ障…」とルリ子の短いセリフで語られるだけ。どんな青年で、何に幸せを感じ、どんな未来が奪われたのか全く想像がつかない。本郷猛の改造人間になってしまった苦悩があまり感じられなかった。
さらに、幸せな他者との対比も無い。
TV版に有った日常パートは、子供番組のお約束という側面だけでなく、幸せを謳歌する人々とその中に入れているようで入れていない改造人間との対比が、人でなくなった哀愁を強調していたように思う。翻って本作には日常パートと言えるものがほとんどない。人としての幸せを享受できない哀愁が漂ってこないのだ。
苦悩も哀愁もない、それはもはや仮面ライダーとして私には受け入れられない。童貞と揶揄されながらも教師として社会に溶け込もうと努力し、教え子を救うために素手でトラックを止めて居場所を失ったNEXTの方が、まだ、この辺の悲哀に関しては描けていた。
[2.何のために戦っているのかが見えない]
同じ戦うでも、私欲のために戦うのか、流されて戦うのか、正義のために戦うのか、平和のために戦うのか、何のために戦うのかでヒーローの格は決まるのだと思う。
だが、私には本郷猛が戦う目的が良くわからなかった。そもそも本郷猛がどういう人物なのか、今一つキャラが掴めない。1.でも述べたが、改造前の情報が無さすぎる。
父親が警官で刺された件は、序盤から匂わせていたが、種明かしは終盤近く。この種明かしが遅れたのがキャラを掴みきれない最大の要因だったと思う。父親の一件で力に対してどういう思いを持っているか、分かったうえで見るのと見ないのではだいぶ見方が違ってくる。それを後ろまで引っ張ったのはどういう演出意図なのか甚だ疑問だ。伏線は物語のスパイスだが、観客が主人公のキャラを掴んで見れるか見れないかはもっと重要だと思う。周回前提なのかもしれないが、それで初回がつまらなくなっては元の木阿弥だろう。
最序盤は、緑川博士に娘を頼むと言われたから戦っているのだが、緑川博士とどういう関係だったのか?も描かれず。恩師だったのだろうが、恩師と一言で言ってもピンキリだ。改造されたことに恨み言ひとつ言わず、初対面の娘を託され応じるのは、「優しすぎる」からなのか、恩があるからかこれも判然としない。
判然としないと言えば、ショッカーもだ。
オーグたちが各自好き勝手やっていて、組織として統制が取れているように見えない。Kが何をしたいのかもよくわからない。Kとオーグ達との上下関係や、松尾スズキ(が演じた創始者)と緑川との関係も?(そのあたりはヤングジャンプ連載のショッカーサイド漫画で詳らかになるのかもしれないが…)
蝶オーグ(ドクガンダーとイナズマンとV3の混合かな?)は、仮面の中の妹に説得されたくらいで改心する程度の覚悟なら最初からやるなよ。
敵が明確であればこそヒーローが輝くものなのに、これでは輝く物も輝けない。
結局、昔の恩師に頼まれてるうちに娘に惚れて、惚れたヨワミで言われるがままに兄妹喧嘩に介入していく、流され男にしか本郷が見えず、正義も平和も本郷の頭にあるのか懐疑的なまま泡へと消えてしまった。
逆に言うと、ルリ子への情はこれでもかというほど描かれていたので、ルリ子との別れのシーンだけは観客(私だけ?)と本郷の感情が一致して名シーンとなっていたように思う。
3.画が無い
上記全てに関わることだが、大事な部分を説明台詞で済ませすぎだと思う。説明だけで楽しめると思うのであれば、2時間、監督が出てきてあらすじを詳しく説明する映画を作ればいい。それでは楽しめないから、画が必要なのだろう。だが、主人公の人間性も、ショッカーの非道も肝心なところはルリ子が喋っているだけで画は1秒も出てこない。
私が、このリメイクに期待していたのは、ビッグマシンの容姿をロボット刑事に寄せることでも、ハチオーグの旧名をTV版・萬画版共通でルリ子の友人の「ひろみ」にすることでも、「13人の仮面ライダー」をこすり倒すことでもなく、哀愁漂う正義のヒーローの活躍だったのだが、それを見ることは叶わなくて残念だった。
とはいえ、良かったところが一つもないわけでは無いので、箇条書きで良かったところを書き出してみる。
・まさか、この作品でコンフィデンスマンシリーズよりはっちゃけた長澤まさみ氏を見られるとは思わなかった。
・各オーグのデザインが秀逸。原典要素0かと思ったハチオーグもおっぱい装甲がきちんと元ネタ準拠だったり、蜘蛛も六角形×3でありつつ生物としての8目もあるデザインだったり素晴らしい。
・きれいな風景が多い。
・戦闘シーン…賛否が割れているようだが、個人的には凄く良かった。下級戦闘員への血飛沫溢れる一方的虐殺、クモオーグ戦、サイクロン号による空中戦、ハチオーグの高速移動、1号VS2号の肉弾戦、2号VSカマ・カメ戦、ショッカーライダーとのカーチェイス、最終決戦どれも「おおっ!」となった。確かに何をしているかわかりづらい構成も多かったが、それも味と楽しめた。
・各役者の演技…これも賛否あるみたいだが、私は全体的に良かったと思う。
・緑川ルリ子がショッカー製の人造人間。一長一短だがこの設定変更によりルリ子を女サイドキックとして明確に位置付けたのは良い試みだったと思う。何より目が光る浜辺美波がかわいい(笑)
Cyclone
仮面ライダー歴が生きてる年の半分を超えて、仮面ライダーと共に成長してきたと言っても過言ではありません。1番好きなライダーはフォーゼです。グッズはコンプリートしてるくらいには好きです。
「シン・ウルトラマン」は庵野さんが全てに関わったわけではないので、その分見たかった欲しかったシーンが少ないように思いましたが、今作は庵野さんがほぼほぼ携わっているので期待値もかなり高めでした。特典はカードでハチオーグ(変身前)と一文字隼人でした。
初っ端からいきなりの戦闘で、PG12である理由を速攻で画面に映していきます。ひたすらパンチをするんですが、その際に力の制御ができなくなったパンチで血飛沫が飛びまくります。しかも結構な量飛び交ってしっかりと殺したと明言するあたり、本郷の暴力嫌いな性格をマスク装着によって改善するというのは中々良かったです。
ストーリーはシンプルかつシリアスで、ひたすら怪人と戦い、その中での出会いと別れ、そして自分の在り方を見つけていく成長譚になっています。シリアスっちゃシリアスですが、闇堕ち的な展開は無いので安心して観れます。庵野さんなのでヤバイのが控えてるのではと思っていたのでかなり真っ当だったことに少し驚いています。
アクションはとても良くて、ゲーム的な高速アクションやバイクを用いての躍動するアクション、なんといってもライダーキックが最高にカッコいい。シンプルなライダーキックをここまでカッコよく魅せるとは…!これだけでも満足感がMAXになりました。暗いシーンでの戦闘シーンが見づらかったのは残念でしたが、Dolby?Atmosとの相性良さそうだなと思いました。
役者陣も秀逸で、池松壮亮さんは良くも悪くも昭和ライダーっぽい無骨な感じがひしひしと伝わってきました。若干棒読みくさいところはありましたが、これは池松さんの作品をそこまで観ていないというのがあって慣れてないだけなんでしょうか。後半は順応していきました。
浜辺美波さんはやはり最高でした。お堅いところもあるけれど、その中にユーモアのあふれる役割で、ライダーの片腕として魅力が存分に発揮されていました。用意周到を一つの作品でここまで聞いたことは無いので、今年の映画の流行ワードに入りそうな気がしています。
柄本佑さんも素晴らしい…!1号よりも強い能力を持ち合わせながら、組織下に付くことなくフリーで活動している人間ながら、一度正義に目覚めたらとことん筋を通す、カッコいい役柄でした。トークがひょうきんなところもまた良く、外見は大きく変われど一文字隼人という男に変わりはありませんでした。決め台詞がいちいちカッコいいのも良かったです。
ショッカーたちの怪人たちもまた良くて、クモオーグ、ハチオーグ、サソリオーグ、コウモリオーグ、カメレオンオーグ、そして0号、差はあれど強力な怪人たち、抜けて良かったのはカメレオンで、本郷さんの狂気じみたトーンの喋り方がとても良かったです。クモオーグの冷徹な感じもエリート感が漂ってましたし、ハチオーグは容姿端麗で尚且つ攻撃は超高速斬撃というのも魅力的でした。コウモリオーグはここだけ謎の雑CGが目立っていてあんまりでしたし、サソリオーグは一体なんで出てきたんだ?というくらい(のちハチオーグを殺すための毒のを作るため殺された)の出番の薄さだったので、そこはもったいなかったなという印象です。
今作の萌えポイント&ベスト変形賞はサイクロン号です。初代では出来なかったエンジンの噴射口を増やしての爆速や空へと飛び立ったり、とにかく1人の役者として素晴らしかったです。本郷の後ろをついてくるあたりがベスト萌えポイントでした。
年間ベスト、とまではいきませんが強く残る作品でした。仮面ライダーとの関係性がより深まった1本でした。庵野さんのシンシリーズ、やはり楽しいです。
鑑賞日 3/17
鑑賞時間 18:00〜20:40
座席 E-3
カッケー!これを毎週観たい。
子供の頃に感じていたいわゆる子供騙し部分に対して、設定と説明を加えてくれて大助かり。
シン・ウルトラマンの時も同様で助かりました。
設定が整理されていたので、すんなり没入できました。久々に時間を忘れて楽しめた映画になりました。
オマージュであろう特徴的なセリフ回し、言葉のチョイスも、没入して、積極的に思考停止して楽しんでいた私にとって、この状況でそう言うことを言う人なのだろうと、スルーしそうになってしまった。
1つ、わがままを言わせてもらうと。
「これを毎週観たい。」
想定外の展開だったけど面白かったです
いい意味で思ってた感じの映画ではなかったですが、面白かったです。
あと、2人の仮面ライダーは若者仮面ライダーとは違う良さがありました。
賛否両論にショック……
シン仮面ライダーの世界観とは、改造人間の開発と運用実験による疫病対策だった。
だから一般人の絡まない閉じられたセカイ系での物語になった。
果たしてそれは疫病に耐えられる改造人間の社会構築か、はたまたノアの箱舟計画としての地球脱出か。
人類の半数が死滅した世界での社会実験。そこで叛乱が起きたというお話。
そのように捉えられるから面白く観てました。
政府と謎のロボットKに観測されている閉じられた世界で起きた対立。例えばイチローのようなバグと緑川の叛乱……そのバグとしての脅威をどう始末していくかが、ずっと繰り返し訓練されている。実際にはショッカーも叛乱組織もないのかもしれない。
そんな中で、自立した仮面ライダーという存在が現れた。脅威というよりユニークな存在である。友情をはぐくみ戦い続ける事を誓う自由な戦士の登場に、政府の男たちは目を細め、行く末を見守ろうとしたところで物語は終わる……。
これが隠されていたプロットだと妄想して、独り楽しんでます。
何だか後半の庵野監督の作家性が、観客を置いてけぼりにしたとか言われてますが、そもそもエヴァンゲリオンやアニメのセカイ系で見慣れた展開なのに今さら付いていけないとか、あり得ない。
この否定的な意見があふれるのは、ジョーカーのときと似たような感覚。
ダークナイトのような悪役としてわかりやすい空想キャラクターを求めていたのに、現実に近いリアルキャラクターが出てきて拒絶反応であふれたときの状況を思い返すほど。
そのフィクションの世界観や設定は、自分が把握できないと楽しめないものなのか?
謎は謎のままとして、余白を楽しむ余裕はないのか?
描かれなかったところを自分の想像力で埋められないのだろうか?
シン仮面ライダーは充分にエンタメしていたし、ライダーやサイクロンのカッコ良さもあり、そしてバットマンのような孤高のヒーロー感もあった。
独りでありながら独りではない、友情を得て、共に旅立つライダーの去る姿は、日本の孤高なヒーローとして認められても良いのではないか……。
思い入れでしかないと言われればそれまでかもしれないが、しかし映画は観客個人の思い入れがないと心の歴史には残らないのも、また確かなのだ……。
緻密な編集と絵作り×昭和特撮のおとぼけ
はて、何が賛否両論なのかさっぱり。
そんな真顔で腕組んで向き合うような作品じゃない。楽しくて、熱くて、とぼけてて。キャッキャしながら見る映画です。
編集と構成の見事さは、さすがの庵野秀明。キレキレなカット割りに、印象強い絵作りと音楽。テンポよく進むストーリー。印象的な風景が多すぎてたまに絵葉書に見えたりもしますがw、にしても寄りも引きもレイアウトがよくて美しい。人物を真ん中に置く、堂々たる絵作りなども感嘆ですね。無二の個性を感じます。
昭和のヒーロー特撮らしいどこか間の抜けた感じも、作品全体をとてもチャーミングに仕上げてます。この辺はそもそも社会派の作品を原点とする『シン・ゴジラ』とは違う感じですね。根っこがエンタメ。
昔の特撮を見た時の「フフフ」な感じが、ちゃんと残ってます。けれど映画としての完成度がしっかりしてるから、作品がグダッとしない。技術があるから許される遊び。
池松壮亮のヒーロー然とした演技はたまに笑えたりしますが、それはそれでよし。その他役者陣の芝居も、ちゃんと演技方針が当てられているのがわかる。中でも柄本佑の芝居が見事。森山未來も相変わらず素晴らしいですが、今回は柄本佑が特筆すべき存在感でした。
興奮して、ニヤニヤ笑えて、熱くなれる。
個人的には仮面ライダーが表情で語る、細やかな芝居が面白かった。まぁ表情変わんないんすけどね。
庵野秀明が間違いないことを再確認できました。
想像より度直球に仮面ライダーでした。
世界設定などには、一応納得できる設定が追加されていますが、ストレートに仮面ライダーでした。美術や撮影チームなども全面協力なのでしょうか?期待を裏切ることなく仮面ライダーです。
基本的に映画としての面白さはありますが、熱心なファンでない限りはおすすめしません。
庵野監督の悲しみを忘れると怪人、悲しみを乗り越えるとヒーローの定義は面白いと思いました。
原作と初代への愛が・・・
庵野監督の原作(石ノ森章太郎)と初代仮面ライダー(TV1作目)への愛がこもった、こもりすぎた作品だと思った。
制作発表時の庵野監督のコメントからある程度は予測してたが、ここまでとは⁉️
私は好きです。
最近(平成、令和シリーズ)の仮面ライダー好きには受け入れられないかも。
マイナス点は、主人公 本郷の冒頭のシーンで、意図しない改造だったはずなのに受け入れるの早っ⁉️と思ったのは私だけだろうか。
あと、劇中音楽が物足りない。シンゴジ、シンウルトラにしても、もともとの音楽を使用しつつ、シンの新しい音楽を入れていた(エヴァ除く)が、今回は新しい劇中音楽で心に残ったのが予告に使われた音楽ぐらいで、その他は、全て初代TVシリーズの音楽に持っていかれたと思う。
もしかしたら、庵野監督の望む音楽があまり無くて、初代の音楽ばかり使用したのでは?と勘繰ってしまった。
正直なところ完成度は低い。原作愛は0
ストーリーは物足りない。どこが盛り上がるシーンなのか一切わからず仕舞い。
映像面では、昭和レトロ感を出そうとしているのかもしれないが、かえって違和感を感じた。
見せ場のアクション面では、全てにおいて迫力に欠ける。
映画とは関係ないかもしれないが鑑賞回数に応じ特典を配布する売り方はやめて欲しい。
映画の価値が下がる。
ちょっと違和感がありますね
やっぱり仮面ライダーと言えば 変身シーンだよね 仮面を脱いだり付けたり素顔になるのは、違和感が あと首元が出てるし 内容も難しい用語でなかなか入らなかった 特撮ではなく ヒューマンドラマですね
庵野「シン」フォーマットに準じ
仮面ライダー
映画は大人向け
テレビ放送は子供向けといった
方針だった東映によって
1971年から放送された
ヒーローシリーズ
単純な勧善懲悪なものと違い
陰鬱でストイックな雰囲気に
当初は人気が伸びず
加えて本郷猛役藤岡弘の
負傷降板もあり急遽設定された
一文字隼人で大きく普遍的な
ヒーローものに転換すると
これが大当たりし一転
社会現象となった
そこから休止期間を挟み
設定を時には大きく変えながら
未だに続いているシリーズ
である
今作はその仮面ライダーの
ゴジラやウルトラマンなどの
庵野秀明による「シン」
フォーマットに基づき再現された
初作をモチーフにしたリブート作
例によって
「最新CGで旧作当時の
特撮テイストを極力再現
(+アニメ調レイアウト)」
といった方針で
・バタ臭いせりふ回し
・仰々しい演出
・低予算感
といったものは据え置きで
設定は現代感のある解釈
だからMCUやトランスフォーマー
などのようなバリバリCGゴリゴリCG
の迫力あるシーンなんてのを
求める人にはまた酷評でしょう
まあ話題作なんだから
わからんでもないけど
いいかげん毛色をわかりましょう
とも思うけど
今作では改造人間
「バッタオーグ」にされた
本郷猛が緑川親子の手助けで
ショッカーから逃げ出し
追手と戦うという図式は
同じものの
本郷が力を欲したいきさつや
ショッカーの背景に
富豪が開発したAIに
「人類の幸福」を考え
それを実行するよう託し
その思考に基づいて
救済(と言う名の征服)
という今っぽい目的に
変わっています
まぁもともとショッカーの
首領の正体地球人だとか
諸説あるのであくまで
原作を踏襲した感じ?
後ろ髪が出ているデザインも
違和感を感じる人もいると
思いますがより人間がベース
そしてバイク乗り「ライダー」
である点を強調して
人間らしいシルエットを
絶妙に残した感じ
そこから戦闘員を倒すときの
過去のTV版からは考えも
つかないようなゴアなシーン
このエクストリームさに
引き込まれるところが
ありました
「政府筋の人間」として
二人のスーツの男が出て来ますが
「シン」シリーズでおなじみの二人
この二人と黒いアルファードだけで
政府の人と表現してしまうのは
スターシステムというか
憎い演出だし
低予算オマージュをたくみに
やるなぁと感心しました
ラスト付近で明かされる
二人の名前もそうだったのか
というサプライズ感
敵に関しても
「何を幸福と捉えるか」という
ある種の倒錯を抱えた敵ばかりで
ライダーと同じ何らかの哀しみを
背負いながらそれを半ば洗脳的に
覆い尽くされ道具にされている
といった背景を与えられ
必ずライダーが戦って倒す
わけではなくサソリオーグの
ように政府筋の人員で
倒されてしまうあっけないのも
いるあたりシン・ウルトラマンで
冒頭であっさり倒されてしまう
怪獣達に似たところもありました
庵野さんこういうのも好きね(笑)
今回のライダーのビジュアルも
それらの世界観を反映したもので
後ろ髪が出ているフォルムも違和感を
感じる人は多いでしょうが
あくまで人間がベースであり
葛藤を背負ってヒーローになっていく
存在として絶妙なポイントに
感じました
何かが欠けたままの人々が
時には衝突することで
どちらかが死に至るものの
その瞬間に真理を見いだす
庵野さんのエヴァンゲリオンや
ウルトラマンで見いだしてきた
人間の本質や理不尽さ
そして信じられる部分
テーマが伝わってくる
作品だったと思います
結局、元祖を見ないと何もわからないということなのか
シン・ウルトラマンも映画館で観た人間です。なお、仮面ライダーについての造詣はあんまり深くありません。
良い意味でも悪い意味でも、ダイジェスト版の感が否めなかったです。恐らく、ある程度仮面ライダーについての知識がある方はテンション爆上がりでしょうが、そうでない私のような人は(シンウルに比べると、纏めるの大変だったんやな)という気持ちになります。
見どころは柄本佑氏演じる2号が加入してからです。ただ、コアとなる1号のエピソードがあんまりに薄いので(てか、ほとんど逃げてばかり)、1号が男前に散るラストの場面についてもそこまでの思い入れがございませんでした。
なお、他にこの作品をご覧になられた方から、池松氏が棒読みだったのが微妙とのコメントをいただきましたが、多分これ指定が入ったのではないかと。MOZUの演技キレッキレだったし。
多分元祖に寄せた結果、あのキャラになったのだと思いますが、もう少し抑揚をつけても良かったんでないかと思いました。
一方、浜辺さんの役については、何故かちょいちょい感情の起伏あり。で、特に感情の起伏についてのコメントが無いので、少し情緒不安定気味な娘さんだなと思ってしまった。無論、浜辺さん自身は素晴らしい役者さんだと思ってます。あくまでこちらも指定が入ったんだろうなという観点で。
この2人のエピソードが光速で流された後、やたらと人間臭い2号が出てくるので、ぶっちゃけ2人のエピソードも2号加入のための前振りにしか思えず。
で、更に森山氏演じるラスボス。
個性が無い訳がなかろう。
なので、個人的にはもっと本郷、いえ、1号を映える存在にしてほしかったなという気持ちにしかなりませんでした。
なお、帰宅して藤岡弘氏版のライダーを軽く見ましたが……
先生。普通にかっこいいんですけど。
シンウルトラ+キューティーハニーかな
最初の特報からしてけっこうやっちゃってる感がしたのでキューティーハニーふたたびかと思っていたのだけど、そんなことはなかった。それが仮面ライダーのダンディズムなのかもしれない。ゴジラがもともと長編映画フォーマットなのに比べると30分ものなので構成はウルトラマンに近い。数体の敵を次から次へやっつけながら、博士ファミリーの物語に集約。個人的にはショッカーという組織がファミリーサイズなのがスケール感として、、ってくらいで戦闘に次ぐ戦闘は悪くはない。やっぱりアクションのアイデア、サービス精神というのは見事なものだと思いながら、やっぱりひょっとしてこれアニメでやったほうがクオリティは高かったのかもとは思ってしまう。動画のクオリティに比べ、アングル重視で画質にあまり興味ないのもそう思わせる要素なのかも。日本人のスタイルとコスチュームとアクションはアニメのコンテではどうにもならないものがある。ただ、それすらも初期の仮面ライダーオマージュと考えるとまあありなのか、と。
しかし俳優陣が豪華だった。浜辺美波は庵野キャラにはピッタリだった。池松の70年代ダークヒーローっぷりもよく、柄本佑の2号もバランスとしてよかった。
俳優陣の演技…声がいい‼︎
仮面ライダーは平成ライダーしか知らないのですが、そんな無知な自分が見ても原作へのリスペクトを感じるつくりであり、CGの安っぽさや早すぎる展開も、
俳優陣の演技と、いい声でカバーされていました。
なんか、みんな声がよかったです。
顔が隠れたオーグたちの声が、誰なのか…鑑賞後に答え合わせをして驚きました。
いい声だった…短い時間の登場でもインパクトありました。クモ先輩呼び‼︎
シン・ゴジラに出演した竹野内豊、シン・ウルトラマンに出演した斎藤工が出演したのも、シンシリーズ3作の集大成らしくエモい演出でよかった。
シン・ゴジラとシン・ウルトラマンは、庵野監督お得意の軍隊、軍兵器、軍用語炸裂、秘密組織、組織間の軋轢、お国事情的な話…がでてきましたが、仮面ライダーには基本なく。
庵野監督の作品を見慣れていると、これまでとは違うなとも感じます。国家vs敵という構図ではなく、個人の葛藤に、視点が置かれている。スケール感はシン・ゴジラやシン・ウルトラマンほど壮大ではありませんが、その分、俳優個々の演技が際立ってました。
可憐な女の子のイメージがある浜辺美波ちゃんのシリアスな演技も見ものです。
池松壮亮くん演じるどこか素朴さのある本郷、対してちょっと軽い雰囲気の柄本さん演じる一文字、いい塩梅でした。一文字の登場時間って後半30〜40分程度?だと思うのですが、そんな短い登場時間のなかで本郷と一文字の絆が感じれました。
仮面ライダー、仮面ライダー2号、ほぼ初見ですが、楽しかったし、最後は泣きました。賛否両論あるなかですが、私はよかったと思います。
なにより、ライダーキックかっこいい‼︎
それ全部「わざと」です
思ったよりずっと好きなタイプの作品でした。
映像もセリフもストーリーも全部がメタ視点から発せられていると思いました。
「仮面ライダー」の原作なりテレビシリーズなりのメッセージ性が、現代ではもはやストレートに伝わることはないことを完全に理解した……いや、それを諦めたところから始まっている作品という感じがするからです。
みなさん、それ、全部わざとなんですよ。私はそう思います。
普通におもしろいぞー
色々とみなさんのレビューを見てビミョウな映画になってるぽかった、
けど、さっき映画を観てフツーに面白かったです。
面白くないレビューもありますが、自分の目で見てください。
少しは、嫌な部分もあるかもしれません。
でも十分おもしろいと思います。
安定した期待感がもたらした作品
内容は、1971年週刊ぼくらマガジンに連載開始され同時期にTVドラマシリーズ化された石ノ森章太郎原作『仮面ライダー』の当時の背景を踏襲した上で、知らない人にも楽しんでもらう事を目的として作られた仮面ライダー再認識娯楽作品。印象に残った台詞は『父さんは死の間際にまで他人の事を心配した。。。』本郷猛が自分の過去を吐露する場面での一言。戦いたくない優しいヒーローの自問自答する葛藤が非常に切なくやり切れなかった。印象に残った場面は、数えきれない程あり構図としての独特のバランス感覚がずば抜けて凄い。風景もさることながら建物の中やカメラ配置📷緊張感演出にあえて挑戦する手ブレブレ撮影など見応えは抜群でした。監督の仮面ライダーに対する真摯な姿勢が伝わって来ます。好きな境遇は、終始子犬の様に震えている主人公、本郷猛役池松さんの役柄が矛盾した理不尽に立ち向かう姿として新鮮で、緊張感と暴力性が混乱していい感じに感情移入出来ました。終始プラーナ(サンスクリット語で中空に漂う力)とハビタット世界が会話の中で繰り返され会話についていくのが大変で時には眠気も襲いました。パンフ最後の最後の文面に、庵野秀明が妻モヨコ夫人に対する感謝の意が表されていて身近に居る人を思える微笑ましい文面にホッコリした良い気分になれました。身近な人に対して素直に気持ち伝える事の素晴らしさを感じます。愛ですねーこれからも面白い作品を期待してます。
全886件中、701~720件目を表示