シン・仮面ライダーのレビュー・感想・評価
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オタクの、オタクによる、オタクの為の映画を超えて、本来普通の社会派と言われる映画が取り組むべき映画です
PG12の指定は妥当でした
小学生以下の子供には見せたくない映像が多くあります
公開日が一度延期されて春休み直前になったのは、東映の興行の目論見としては仮面ライダーで育った親が子供の手を引いてというものを狙っていたのだろうと思います
でもPG12指定でその構図は崩れました
庵野監督がやり過ぎた?
違うと思います
確信犯だと思うのです
そもそも初代仮面ライダー世代はもはや60代、再放送世代でも50代のはず
親が子供の手を引いて連れてくるコンテンツなら平成ライダーでなければならないことは庵野監督なら百も承知のはず
最初から本作は子供は観に来ないという構想だったのだと思います
オタクの、オタクによる、オタクの為の映画そのものになっています
オタクが、子供の頃にオリジナルをみて、子供向けの内容で残念であった部分を脳内で、子供なりに高度で大人向けの内容に補完していたものにアップグレードする
それがシン・シリーズなのだと思います
その定義によるなら本作はシン・仮面ライダーそのものです
ではオタクの中だけで閉じてしまった同人的製作物に過ぎない?
そのようなものでも巨額の資金を集め投入できる名声と実績を庵野監督は確かに獲得しています
では何故、庵野監督はそれ程の成功を収め支持を受けて来たのでしょうか?
オタクが一般化して市場が大きくなった?
それも多少はあるかも知れません
しかし今までのシン・シリーズは社会現象になる程の注目と支持をオタクでもない一般大衆から受けていたからです
そうでなければ、あれほどの成功は説明がつかないのです
オタクの、オタクによる、オタクの為の映画であることは、今までのシン・シリーズも間違いなくそうです
しかしオタクとは言い切れないライトな層や、普通の一般大衆が押しかけるような大ヒットになったのは、彼らの心に刺さるものが密かに仕込まれていたからだと思うのです
シン・ゴジラは怪獣映画のようで、日本人とは何かがテーマであったと思います
シン・エヴァンゲリオンは、21世紀における人の生き方ではなかったでしょうか
シン・ウルトラマンでは日本人の安全保障観についての考察だったと思うのです
単なる特撮映画を観て来たといいながら実はこのようなメッセージが仕込まれていて、私達はそれを確かに受け取っていたからこそ、社会現象的な大ヒットにまでなったのだと思うのです
では本作では一体どんなメッセージが仕込まれていたのでしょうか?
自分にはシン・ウルトラマンのメッセージがさらに深化したものであったように思われてなりません
相手を一撃で殺傷してしまう力
その力を持つ事を恐れる
その力を行使することを恐れる
しかし力を持たなければ、自分も、愛するものも守ることは出来ないのです
力とは暴力そのものです
暴力で実力行使すれば、どうなるのか?
その現実を本作は映像で冒頭から観客に突きつけます
これが本作のテーマです
しかしこの恐ろしい暴力の力を私達が持たなければ、理不尽な暴力をふるう相手には対抗できず、ただ殺されるだけなのです
いくら口で平和的に説得を試みても通じない相手は現実にいる
その現実を見つめて生きていく
それが仮面ライダー本郷猛です
暴力に対抗しうる強力な力を手に入れた時、それをどう正しく制御して行使していくのか?
その責任の重さと辛さ、そして怖ろしさを知る時がきた
そのようなメッセージが本作のテーマだったと思うのです
だからあれほどの過激な暴力シーンが不可欠だったのです
絶対に必要な演出だったのです
ロシアのウクライナ侵略
中国の軍事的圧力
北朝鮮の弾道ミサイルの脅威
こういったことを受けて、日本も専主防衛の範囲を拡大して反撃能力を保有する事が政府で正式に決定的されました
本作の製作期間中のことです
明らかに連動していると思います
だから本作は賛否両極端に評価が別れるのだと思います
例えこの隠されたメッセージを大抵の観客が読み取れなくても、このメッセージは意識の下で確実に伝わっているのです
本作が突きつけるメッセージを肯定出来ない人は、低評価で斬って捨てる他ないのです
自分は根っからのオタクです
本作のディテール、くすぐられる様々な無数の要素には感激し通しでした
でもなんとかオーグの考察なんかしても何の意味もないと思います
ただのオタクの戯言です
一見もっともらしければそれでよいのです
この程度で十分だという庵野監督の割り切りすら感じました
シン・シリーズがこのように重いメッセージを発してきたことは一体なぜなのでしょうか?
それはオタクの、オタクによる、オタクの為の映画を超えて、本来普通の社会派と言われる映画が取り組むべき映画のはずです
本作は、日本人の、日本人による、日本人の為の映画そのものだったのです
シン・シリーズはそれを志向しているのです
その意味で本作はまさしく、シン・シリーズの本道にある作品であると思います
変わるモノ
変わらないモノ
そして、変えたくないモノ
このポスターのキャッチフレーズ
もう意味がお分かりだと思います
継承、孤高、信頼
特撮のこととは全く別のダブルミーイングだったのです
個人として、シンシリーズでは一番好きです。
庵野監督は他人の作った3つの娯楽空想特撮を好き勝手に作ることができとても羨ましい。
1)シンゴジラには納得がいっていません。中途半端で終わっていないからです。
2)シンウルトラマンは3つの中で最低です。CGがダサすぎて本家の良さにまるで勝てていないと思う。60年台の円谷に負けている結果。2度と観ないつもりです。
3)シン仮面ライダー
個人的な感想、ネタバレです。
はじまり方が良いです。前置きがないので逆によく思いました。
蜘蛛編。他に出来る人がいないぐらいのクオリティーでした。5星
蝙蝠編。特殊メイクはなかなかの物でしたが、TVの怖さが全く感じられなかった。ギャグに蝙蝠男を使わないでほしい。1星
蠍編。現行漫画の前置きはなく、タレントが血色が良過ぎて全く怖くない。出てくる理由がよく解りませんでした。0星
蜂編。コンセプトはやはりキルビルなのかな?西野さんが血色が良過ぎてオーグじたいが怖くない。TV版のフェンシングの方が好きだな。西野さんの演技が悪くないので3星。
第二号編。当初凸凹感があり配役に不満があったのですが、さすが役者です。4星。
カマキリカメレオン編。ある意味ショックなシナリオ。蜘蛛以来の感動がありました。4星。
黒バッタ編。これは手抜きか、技術不足か?CGじゃなければな、、総合高かったです。0星
チョウオーグ、0号編。ダブルタイフーン、V3のプロトの青いスーツ、中身はイナズマンのオマージュ。てんこ盛り。最初が強過ぎで後で弱過ぎかな、、2点。
本郷、味のある深い演技のできる役者。
一文字、役者とキャラが良かった。
ルリ子、浜辺は綺麗です。5星
この無機質感が他の女の怪人に欲しかった。
サイクロン号、4つ目にする必要があったかは別ですが、またCGが多いけどなかなか良かった。
サントラ、菊池さんの効果音が頭にあるので、何を聞いても全くレベルが低すぎる。
ラスト、庵野さんは原作と石ノ森さんが大好きなんだな!5星
辛いコメントっでしたが、人にお金を払わせて観せるということは評価されることです。
ワザとなのか?
仮面ライダーに思い入れ無しで、「シン」シリーズとして観ました。
庵野秀明監督の作風って、ワザとなのか、ガチでこれなのかって分かりづらい所あるんですよね。
いただけないと思ったのは、アクションですかね。カメラブレ過ぎですよ。
後、CGもワザとなのか、ガチでアレなのか、分からない(笑)演出は、まあ、庵野節?って言うのですかねー。
その為、役者の演技もヘタかワザと分からない(笑)感情抑える演技か、ただ棒演技なのか、特に本郷猛に感じて(笑)葛藤的な感じがしないんですよ。ただ、ルリ子に付き従ってる感じだけで。(苦笑)
ルリ子と心通わす感が余り感じられず、正義の心も親が警察官で殉職して云々と言われても主人公の行動に直結する感が無く。(2号もそうなんですが。)
ショッカー自体も緑川家の家庭の事情が、世界征服にーっていうのも「エヴァ」みたいなもんだし。まあ、良いんですけど。(笑)
個人的に良かったってのが、他の怪人達も仮面ライダーと同型で、仮面被って改造されてるという統一されている所でしょうか。(長澤まさみだけ「おやっ?」って感じでしたが(笑))
後、役者が他の「シン」シリーズと被ってるのは何なんですね。事務所?
血飛沫も最初が凄く、後はそこそこで、しかもアクションがカメラブレまくりなので、残虐感が弱く、その辺しっかり観せて欲しかったかなと。
映画そのものも面白いかと言われると正直「う〜ん」って悩む感じで、面白く無いとも言えないんですよね。まあ、人選ぶかな〜。
引っ掛かる人には良くて、そうじゃない人には、ダメダメでしょうね。
個人的には「シン・ウルトラマン」の方が、全体的に演出や演技の突き抜け方、映像的にも合致してた感があります。
今回の「シン・仮面ライダー」は、最初に書いた通り、「どっちなの?」って感じがあってモヤモヤ感がありました。
個人的に、ワザとどうか抜きにして、「駄目だ」って思ったのがアクションですね。ブレすぎ、分かりづらい。最後なんか、疲れきっての掴み合いでしたからね。(笑)
ライダーの佇まい"だけ"を観にいきました
冒頭ライダーの殴打で血飛沫がバシャバシャ飛ぶのは最高だったが、それが頂点という感じ。庵野作品を観に行ってこんなこと言うのは野暮かもしれないが、相変わらずのステージクリア型構成は食傷気味だし、何よりアクションが酷くて、動きのあるシーンはほぼすべてCGIで、しかも作りがお世辞にも良いとはいえず、暗過ぎて位置関係すらわからない。実写シーンも手ブレばかり。ライダーの造形は好みだったけど ほぼ立ち姿を観に行っただけという…
浜辺さんのビジュアルはまるで綾波のようです。
ウルトラマンの一件があったこともあり、長澤まさみが出てきたときポリコレ的に冷や冷やしてしまった… とにかくフラストレーションが溜まりました。
庵野ファンには勧めたい!
仮面ライダーシリーズをちゃんと観たことないから仮面ライダーファンにはどう写ったのか分からないけど、庵野作品を追ってきた人には嬉しい演出がたくさんあって楽しめた!
強いていうならエヴァ要素が強すぎたかな…
庵野作品群としてみれば面白いけど、これ単体で見た時に楽しめるかは人によるかも笑
映画の尺に納めるのがもったいない
エヴァンゲリオンやシンシリーズを観ていたからこそ、映画を肯定出来たと思うし、エヴァンゲリオンを思い出すシーンがあった
仮面ライダーの世界観、アクション、登場人物の心情を120分ではまとめきれていなくて、もっとじっくり観たいシーンばかりだった
駆け足だから、いつのまにか戦闘が終わっているし、いつのまにか相手への気持ちが変化している
映画を何部作か複数作るか、連続ドラマにしてもいい内容量だと思う
パンフレットを観て初めて誰が演じている敵なのかわかった敵が多かった
これはさすがに無理
率直に言って、今作は無理でした。
「シン・ゴジラ」や「シン・ウルトラマン」等、昔からの人気コンテンツをリブート作品を庵野秀明が手掛ける仮面ライダー作品。
自分はどちらも好きでしたが、今回は微妙な要素が多いです。
自分は平成ライダーを観ており、「クウガ」や「アギト」を観ていた世代。
今回の初代の仮面ライダーは主人公の本郷猛と2号の一文字隼人、怪人がショッカーという事以外はそんなに知識が無いです。
好きだったのは、
優しい性格の本郷猛がショッカーを倒す時に殺人を行う行為の葛藤が良かったし、暴力を振るう時に流血が出る事で命を奪う残酷さが表現出来ていて良かったし、自分が好きだった「仮面ライダークウガ」の要素が観れて良かったです。
また、実写撮影のロケーションが非常に美しいです。
工業地帯の背景や線路、電柱を背景に固定カメラで映す背景が美しく、しばしばエヴァンゲリオンらしさを彷彿とさせられました。
あと現在発表されているキャストに関しては、ヒロインの浜辺美波や怪人役の西野七瀬のビジュアルが様になっていました。
何故ダメだったか。
一番はアクションシーンです。
あまりにもCGに頼り過ぎている気がします。
仮面ライダーのアクションは実写でやるからこそ凄く格好良く見えるのに、安っぽいCGばっかりでやってしまったが故にかなり滑稽に感じてシリアスな場面で笑いそうになってしまいました。
あと本郷猛についてですが、確かに殺しに対しての葛藤は良かったものの、テーマに沿った概念のように見えてしまっていて人間味を感じない所に引っ掛かりを覚えます。
「シン・ウルトラマン」でも主人公は人間ぽくない所が多々見受けましたが、ウルトラマンという人間ではない生命体だったために受け入れられました。
しかし、今作の主人公は人間です。だからこそ人間らしさを出した方が良かったと思います。
あと、怪人を多く出しすぎたからかテーマや内容も詰め込み過ぎです。
一つのテーマに絞ればそこをもっと深く描けてたと思うのですが、いかんせん2時間に纏めるとごちゃごちゃしてしまいます。
庵野秀明は個人的に好き嫌いが分かれますが、残念ながら嫌いな方の庵野秀明作品でした。
生命の食物連鎖
人は自分に責任をあまり感じず、他人のせいにしたくなる。しかし、事の深刻さになるまではそれに気づかない。変わるべきは自分にあり、自分の命を絶つまで他者に尽くす覚悟がある人は本当にすごいと思いました。人のキャラクターは昆虫と同じで食物連鎖のように、様々なキャラクターの人がいるようにできている。新しいものが生まれれば、いつか滅びるか変異をする。常に永遠の支配はできない。どんな政権でも結局チャンピョンや新しいキングが現れます。
シン・シリーズはより多くの人にその作品を知ってもらうための1つの手段。今まであんまり仮面ライダーを知らなかったが、見たいと思えるようになりました。ファンには懐かしさがあります。ダメなところがあまり感じない映画でした。
リスペクトかチープか?
もはや290レビュー。
流石です。
TV版ブラックは未見。
原作、オリジナルライダーリスペクトの庵野氏ならでわの出来だと思います。ある意味当時のライダーの呪いにかかった監督が、そこから抜け出られなかった様を観にきたとも言える。
今ライダーに「新」をつけてやる以上新しい技術や解釈は当然必要で熟考されたと思うが、やはらオリジナルに執着する故に妙なレトロ感やチープさも付き纏う感じがしました。マーベルと戦う気は無いと思うけど等身大ヒーローだと比較は避けられないわけで映画館に来る人の目が肥えてしまっている事も考慮が必要かと思います。なんかレトロを楽しみつつも、世界の特撮レベルとのズレに悶々としながら見てしまった。
これがリスペクト!これがチャレンジ!とも言えるけど、、それが予算の無さの言い訳だとしたら悲しい。
特殊造形は(蠍オーグ以外)素晴らしかったが美術セットがかなり割りを食った様に見えてしまった、、、アニメだとゼーレな感じすぐ描けるんだけど、セットでやるとたとえただの暗黒でも日本のスタジオはどこも狭すぎる。あ、、いや、これもオリジナルリスペクトなのかもしれない、、。
今回一番得したのは間違いなく浜辺美波だろう。全てのカットが美しかった。撮影部の入れ込み具合が伝わる。
皆んな被り物があるんでよくわからないけどKは桃李君かな?色んな石森キャラがチラチラ出て来て昔のOVAジャイアントロボ的に楽しい。
なんだかんだ言ってかなり楽しんだし、気分が良かったので二駅手前で降りて歩く。
ライダーカードはメインの2人でした。
もう一回行くかな。
※結局3回みた。
スプラッター自主制作ライダー
うーん。とりあえず賛否分かれるだろーなというのが第一の感想。
池松壮亮ってこんなに演技下手だったっけな?とかシン・ウルトラマン、シン・ゴジラ時空と世界つながってんのかな?
とか細かい事がどーでもよくなるような緊張感のない戦闘シーン。特にラスボスと肉弾戦、、と言っていいのかレスリングしてんじゃん的な展開に白けてしまった。
良かった点は入場者特典のカードと長澤まさみ嬢の怪演(雑な扱いに草w)です。
アマプラ会員特典で観るならありだと思います
スイカ割りだと思えばいける!
®️12だったのでドキドキしながら鑑賞。
あーーー、確かに。
流行らせてはいけない理念やスイカ割りかな?って位の血液とかは、好き好きかもしれないです。
仮面ライダー○マゾンが大丈夫な人はクリアできると思います。
映画館で、子門真人さんの歌声を浴びることができて幸せでした。
ショッカーてサステナブルなんだ…
とか、
エンドロールでえ?出てた?って驚いて、パンフレット購入してしまいました。
庵野監督の手癖を感じた
子供だましをしたかったのか、大人向けに再構築したかったのかよくわからない作品。大人向けとして観るにはダサいし間抜けが過ぎる。子供向けにしては話が煩雑な上に雰囲気が陰鬱過ぎる。
だから、子供が「難しいけどかっこいい」
を感じ、大人が「観れないことはない」と渋々最後まで観るような作品を狙ったのではないだろうか。一般的にはそれを子供だましと呼ぶのだけれど…。
ただ、自分としてはアクションがかっこよかったのは最初の怪力無双だけだったし、全編通して古臭い…いやむしろダサいのは観ていてキツかった。
面倒臭い意見になるが、カメラアングルがすごくウルトラマンだったりカットの切り取り方がダイコンフィルム版ウルトラマンだったりしたのがすごくうっとおしかった。ショッカーのやりたいことが人類補完計画だったことも相まって、庵野監督の存在を強く感じずにはいられなかった。
また、プラーナがどうとかいうちょっとしたSF要素を入れるのも庵野監督の悪い癖だ。率直に魂とか体内エネルギーとかふわっとさせておけばいいのに、なぜ扱い切るつもりのないSF要素を入れるのか。
ただ、本郷一文字の設定に忠実だったり、ニセライダーや瀧が出てきたりはファンとしてちょっと嬉しかったかな…
シン・仮面ライダーは闘う!
『シン・ゴジラ』『シン・ウルトラマン』に続く、庵野秀明による往年の特撮作品を現代リブートする“シン・シリーズ”。
その第3弾は…
迫る地獄の軍団から我らや世界の平和を守る為、
ジャンプ!キック!
仮面ライダー!
庵野が自らメガホンを取るのは『シン・ゴジラ』以来。『シン・ウルトラマン』は『シン・エヴァ』を手掛けていたからもあるが、庵野が自身で監督したかった理由も分かる気がする。
『仮面ライダー』は正義のヒーロー対悪の秘密組織の勧善懲悪ではあるが、その根底には、改造人間の苦悩や葛藤もある。やりようによって深いドラマにもなり、何だかそれが『ウルトラマン』より庵野の作風に通じる。
勿論、庵野のオタク心も加味した上で。
さて私は、ゴジラやウルトラマンはそれで育ったくらい好き。
では仮面ライダーはと言うと…、実はあんまり見ていない。
世代的には『BLACK』『RX』で(『RX』の主題歌は超カッコいいんだよね~!)、見てたのはそれくらい。
再放送とかで『V3』『アマゾン』『ストロンガー』などをちらちら程度。初代に至っては見た事ナシ。
U‐NEXTで初代ライダーが配信されており、去年この『シン』に向けて見始めたんだけど…、2号一文字が登場して藤岡初代カムバック前で止まり、最後まで見てない。何と言うか途中で飽きてしまい、つくづく私はゴジラやウルトラマン派なんだなぁ、と。スミマセン、ライダーファンの皆様…m(_ _)m
ちょっとかじった程度。でもその分、ゴジラやウルトラマンと違ってまっさらな状態で見る事が出来た。
Wikipediaによると、『仮面ライダー』の売りは“特撮ヒーロー×怪奇ドラマ”。ショッカーの改造により人間と生物を合成したグロテスクな怪人が登場。
でも実際見てみると、造形やメイクやスーツや特撮もアクションも結構チープ…。東宝や円谷プロより予算が少なかったであろう事は見て明らか。加えて、演出や脚本や演技などもお粗末な点多々。
ヒーローとしての魅力や面白味は充分だけど、クオリティー面でゴジラやウルトラマンよりハマれなかったのが、自分の正直な意見。
今回の『シン』もそこら辺が不安要素だったけど、ある意味そこが充分にも活かされていた。
現代リブート。だから現代感覚に合わせて、幾らでもシリアスにハードにダークに出来た筈。
今は何でもリアル志向。例えば、バットマンが『ダークナイト』になったように。
でも…もしも、クリストファー・ノーランが『仮面ライダー』を手掛けて、超リアルでシリアスなのを見たいか…?
『仮面ライダー』は(ゴジラもウルトラマンもだけど)、大前提は特撮番組。アナログ感やチープさの残り香があってこそ。
その辺、本作は絶妙。庵野ならではのシリアスさやダークさがある一方、オリジナルのようなチープさやCG感丸出しだけどアニメーションのような画作りもある。
ハリウッドのような全て本物に見えるリアルさとは違うのだ。日本の特撮は、特撮の醍醐味あってこその特撮なのだ。
無論オリジナルよりかは遥かにアップデート。
スピーディーな演出、カット割り、アングルもさることながら、小難しい用語や台詞が飛び交うお馴染みの庵野スタイル。
サイクロンやガジェット類もスマートに。
CGを使ってより改造人間バトルをユニークに表現したアクション。
やはり、ライダーキック炸裂やサイクロンに乗っての疾走は興奮。
伊福部ゴジラ、宮内ウルトラマンと同じく、菊池俊輔の音楽をアレンジバージョンや原曲のまま使用。BGMだけではなく、SEも所々使用。EDのメドレーは激アツ!
もうこれらは“シン・シリーズ”の定番と言っていい。
オリジナルは“○○男”の呼び名だったけど、今回は“○○オーグ”。
クモにコウモリにサソリにハチ…オリジナルの怪人たちが“シン・姿”で登場して、ファンには歓喜モノだろう。
勿論オマージュシーンも。私が分かったのは、対クモオーグ。ダムでの闘いは第1話と同じ。再現したシーンもあった。
かじった程度の私以上に、詳しい方ならもっともっと…いや、全てが見所だろう。『仮面ライダー』に浅いのがちと悔しかった。
尚このオーグたち、公表されてる西野七瀬や手塚とおる以外にもシークレットで超豪華な面々が演じ声も当てており、これは是非ご自身の目で!
やはり大きく様変わりしたのは、作風やドラマ面。
明朗なヒーロー活劇だったオリジナルとは違い、先述した通り改造人間となった故の苦悩、葛藤。
開幕シーン。ショッカー基地から逃走。追う戦闘員と闘う。
その際、超人並みの力で相手を瞬殺。たった一発で相手の顔や身体を潰す。
パワー強化された改造人間なのだからそれくらい出来て当然ではあるが、オリジナルでは描かれなかったバイオレンス血描写は衝撃的…!
自らの力に戦慄する本郷。この力は悪の組織による恐ろしい産物なのか…? それとも…?
自分が緑川博士によってショッカーと対する為に改造された事を知る。
この力は闘う為、守る為。
しかしそれでも本郷は苦悩する。
何故自分が闘うのか…? 何の為に闘うのか…?
闘うのは一人じゃない。取っ付き難いが、常に寄り添い、サポートしてくれる人がいる。緑川博士が息を引き取る前、託された。娘を守ってくれ、と。
闘うべき理由、守る相手。
共に立ち向かいながら、答えを見出だしていく。
池松壮亮の本郷猛は賛否分かれるだろう。
やはり本郷猛と言ったら、藤岡弘、が演じた真っ直ぐな正義感と熱血漢。
“シンジくんタイプ”の本郷なんて本郷じゃない。私も本郷を池松が演じると聞いた時、驚いたもんだ。
しかし主人公像も庵野カラーになった時、熱血漢じゃ合わない。
庵野が常に描くのは、悩み苦しみながら闘いに身を投じ、己の宿命を切り開いていく若者。
複雑な内面で、優し過ぎる新たな本郷を、池松が体現。
その分、周りが彩る。
真面目な本郷に対し、ラフな一文字。この性格付けはオリジナル通り。
当初は敵同士。同じ能力を持ったライダーバトルは見もの。
やがて共に闘う。相棒であり同志であり、友。
そして1号から2号へ。“継承”の物語でもある。
柄本佑が助力。
対するラスボスは、チョウオーグ。正体はルリ子の兄、イチロー。彼もまた改造強化され、変身。仮面ライダー0号。何だか『BLACK』『RX』のシャドームーンを彷彿させた。森山未來が怪演。
竹野内豊と斎藤工が意味深な“○○関係者”役であちらからマルチバース出演!?…と思いきや、そこそこ話に絡み、最後に名前が判明。そう来たか~!
キャストのVIPは浜辺美波だろう。
いつものキュート系じゃなく、クールで出来る“用意周到な女”。
終始彼女の魅力にメロメロ。だから(ネタバレだけど)途中退場した時はがっかり!
だけど、あのビデオメッセージにはまたヤられた。
庵野も狙って撮ったのであろう。彼女のPVと言って過言ナシ。
それは冗談だとしても、彼女こそ真の主役なのは間違いない。
『シン・ゴジラ』『シン・ウルトラマン』の例を挙げるまでもなく、賛否両論は必至。
本郷もルリ子もまるで別人。
ショッカーも違う。戦闘員は「イー!」と言わないし、死神博士や地獄大使も出ない。
何より作風。こんな暗い『仮面ライダー』なんて見たくない!
…でも、昔のまんまやったって意味はない。
今新たに『仮面ライダー』を“改造”する。何が出来るか、何を描けるか、何を伝えられるか。
賛否の声が出るのは仕方ない。人それぞれの仮面ライダー像があるからだ。
明朗なヒーローとしての仮面ライダーも仮面ライダー。庵野が描く複雑な仮面ライダーも仮面ライダー。
一つのヒーロー/キャラ像から様々な受け止め方があるという事は、それほど魅力に満ちた存在。
庵野は自分の色を出しつつも、娯楽やヒーロー活劇、ファンなら喜ばずにはいられないネタを織り込み、“用意周到”。
仮面ライダーは世界の平和を守る為、人間の自由の為、闘う。
シン・仮面ライダーもそれらと我々の興奮と感動の為、マスクの中に思いを秘め、風を受け、闘う!
キャスト4人による2日間で全国の映画館を回る行脚。
我が福島には、柄本佑が。北海道から南下し、再び東京で合流するというハードスケジュールの中、貴重な話を聞かせて頂きありがとうございました。ご苦労様でした。
トーク終わって、記念撮影。
私は真ん中の通路席に座っており、ちょうどそこに佑氏が!
距離的に2mくらいの至近距離で、ワォ!
ひょっとしたら写真を上げた公式Twitterに写ってるかも?…と思ったら、前の席の人の手に被ってギリ写ってなかった。
ちょっと恥ずかしかったもんね…(^^;
ただただ、面白い!
監督、面白かったです。本当に。
庵野監督本人がドキュメントだかでおっしゃってました、「お客さんに、面白い、と思ってもらえる映画を作りたい」。本作パンフにもそのメッセージはあふれています。
好きすぎるマニアだからこそ、趣味作品だと批判されるのも分かった上で、それでもなお面白い映画を作りたいという情熱が結晶してました。
手に汗握るという表現がありますが、戦闘シーンが終わって気がつけば、拳を握ってて文字通り手汗でした。
最高です。
これから見に行かれる方は、ヤングジャンプで連載中のスピンオフコミックを多少読んでおくと、難しいと言われるストーリーがすんなり入ってきます。
CGはひどいが、面白い
評価が、真っ二つになってるが、シンのなかではシンゴジに次ぐ面白さ。
庵野節全開演出堪能しました。
悪かったのは、相変わらずの地上波ライダー並みのCGとラストバトル!
映画キャシャーンかと思た。
シン・シリーズの中では4番目に面白い
仮面ライダーはおおまかな話の流れくらいしか知らない状態で見に行きましたが、仮面ライダーってこういう話なんだろうなぁというのが最初から最後まで続く映画でした。
他のシン・シリーズのように「!?...そう来たか...」といった驚きはないですが、仮面ライダーが好きな人が楽しくリメイクしたんだねぇ😃という愛着は感じられると思います。
私は仮面ライダーにまったく愛着がなかったので「けっこうおもしろくないな...」と感じましたが、敵の幹部に用事があるときはかなりフランクに、実家からみかんたくさん届いたんでどうぞーくらいのフランクさですぐ会いに行ける幹部だったのが面白かったです。
あと主人公に爽やかさが乏しく、清潔感がないのでコートとか何か臭そうな感じがするのが気になりました😩
わかるんだかわからないんだか…
仮面ライダー世代ではないので、そもそも「あの仮面ライダーが帰ってきた!」かどうかはわからない。
正直、仮面ノリダーの方が幼心に記憶がある。
と、いう状態で見てみましたが、うーん、良い点と悪い点が交互に襲い掛かってくる。
【好きだった点】
・冒頭、正義のヒーロー的な「殺陣」ではなく、暴力シーンとして描写。すごくリアル。
・孤独相と群生相。バッタだしね。
・さそりオーグが「人間の重火器」で対応可能とした点。
・蜂オーグの二人がかりの剣術。「あらら」が最後はクセになる。
【何を見せられているんだ…、となった点】
・蝶オーグとルリルリの精神世界(?)
・せっかくの群生相とのバトルなのに画面が暗すぎて何しているかわからん。
・二号さん。飄々キャラなんだろうけど 逆に知性が足りなく見える。
・セリフの棒読み具合、演技の棒具合、全体的にヒドくね?
【総評】
庵野監督が「大人になって、カネもチカラも手にいれたから私の好きな仮面ライダーごっこをホンキでやったよ!」みたいな映画。悪くない。むしろ好き。
庵野監督の映画はテンポが良いので見ていて飽きない。
それはそれとして(たぶん、庵野監督が)心の対話的なものが好きなんだと思うけど、見ている方はダレてくる。なぜここにテンポの良さを持ってこられないのか。
仮面ライダーが好きなら見るのも一興。
考察するもよし活劇を楽しむもよし
舞台挨拶のテンションが低めでした。
冒頭から迫力のバイクシーン。
やっぱりライダーはこうでなくちゃ。
ライダージャンプからの宙返り。空中での動きの美しさは当時のまま。
回転数多め。
ライダー愛溢れる映画でした。
心が躍る主題歌の凄さを再認識。
大勢のライダー達との戦いの場面はちょっと解りにくかった。
最後の体がぶつかり合う戦闘シーンは良かった。
全てに感謝したい気分。
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