ARIA The BENEDIZIONEのレビュー・感想・評価
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奇跡を可能にする作品世界
そういえば『ARIA』シリーズはTVアニメ版しか見てなかったなと思い今更鑑賞。いかなる露悪も介在する隙のない唯一無二の柔和な世界観は巧みな音響効果によるものなのだなと改めて実感した。牧野由依の歌声とともに「ARIA」のロゴタイトルが出てくるOP演出は何度見てもいいですね、本当に。
本作では姫屋の「呪われた船」の逸話を契機に藍華と晃のプリマ昇格試験時のできごとが語られる。『ARIA The ORIGINATION』ではアリスと灯里のプリマ昇格試験の様子が丁寧に描写されていたが、そういえば藍華のそれは割とあっさり片付けられてしまっていた。
姫屋の令嬢として生を受けてしまった藍華にとって、その輝かしい血筋はある意味で呪いとして機能していた。それゆえ、彼女は公式に定められたプリマ昇格試験に合格するだけでは一人前のウンディーネとしての自負を持つことができない。そこで晃が個人的に設定した試験をクリアすることをもって試験合格としてほしい旨を晃に伝える。
そこで晃が出した課題がこれまた面白い。夜明けまでに、薔薇の花を持って水路沿いを逃げ回る晃から一度たりとも船を離れることなく薔薇を奪うというもの。晃は幾度となく藍華から薔薇を奪われそうになる。そのたびに、藍華の水先案内人(ウンディーネ)としての成長ぶりを実感させられる。
夜明け前、遂に藍華は晃から薔薇を奪う。奇しくもその場所は、晃がプリマ昇格試験に合格した場所だった。
こういう個人的な奇跡が普遍的な奇跡のように映える作品は本当にすごいなあと思う。奇矯なアクロバットに走ることなく地道に誠実に優しい作品世界を築き続けてきた『ARIA』の粘り勝ちだ。
本作でシリーズ終了ってマジのマジなんですか…?泣
え?今回でシリーズは終わり?
今回は藍華ちゃんと晃さんのお話し。
前作に続き、ホロっと涙が出てしまいました。
この忙しい日常の中で、ARIAの作品を観ると、心が落ち着きますね。
次回は灯里ちゃんとアリシアさん、いやアイちゃんかな?
楽しみにしています・・って、あれ?蒼のカーテンコールは、今回で終わりなんですか⁈
だから映画の最後に、次回作の予告が無かったのか。
すみません、あと1作、アリアカンパニー編を製作して下さい!お願いします!
漫画の連載開始が2001年、映画の最終章公開が2021年12月、実...
漫画の連載開始が2001年、映画の最終章公開が2021年12月、実に20年にもわたり愛され、様々な人の手によって紡がれてきたのだと月日の長さかみしめて思います。
2008年に原作漫画が完結した時は、13年後に新作映画を映画館で観れる未来がくるとは思いもよりませんでした。年月が経っても、世界観が古くはならず、登場人物たちが全く風化せず、物語の軸も変わらないのは、20年間に原作者の天野先生が最初にAQUAという物語を生み出した、そこに揺るがないものがあったからこそで、流石だなあと思います。
映画は、水先案内人大手(業界No2のお店)である姫屋の後継ぎである藍華、その先輩である晃、そして藍華の後輩であるアズサ、3人の心模様を中心に藍華の葛藤、成長、決意が描かれます。
思春期の反抗心や周囲と比べての劣等感に溢れ自分のことを[粗悪品]という藍華、そんな藍華を見ながら、どんな藍華でも受け止めたいと想い、勇ましく凛々しく、そして格好良く藍華を愛する晃。
「綺麗なものが多いARIA」の物語の中で、生々しい(どちらかといえば負の)感情を描きながら、「優秀でしかも努力家」なのではなく、「努力するから優秀」なんだと自身の生き方を信じる域まで到達した姫屋の二人の姿が描かれていました。
現実の私たちが生きる上でも似たような劣等感を感じることあると思うのですが、だからこそより姫屋チームの生き方が迫ってきます。
オレンジプラネットやアリアカンパニーとはまた違う、「生きる強さ」を姫屋に感じました。
また映画の中では、灯里、藍華、アリスがどんどん成長し、大人になっていっているのを感じます。後輩チームから頼られる灯里、操舵や案内技術を感心される藍華、先輩として尊敬されながら(忘れた水筒を)後輩から手渡されるアリスの描写などが映画の中で見られると、見ているこちらまで嬉しくなるというか…。
今回の映画が最終章ということですが、今回の青のカーテンコールシリーズで、灯里、藍華、アリスの成長がそれぞれ描かれ、先輩組(アリシア、晃、アテナ)の弟子への思いも描かれきったと思うので、灯里、藍華、アリスが今度は先輩側として、アイちゃんたち後輩3人を思う姿も見たいなと願っています。
また何年かかっても、三大妖精となった灯里、藍華、アリスを見るのが夢です。三大妖精となった3人が相談しながら、ヴェネツィアの行事を成功させる姿とか。
末永くこれからもARIAが愛されることを願いながら、応援しています。
ネオ・ヴェネツィアに行きたい
世代が移り変わっても変わらない物があるというか…
歴史、つながり…そしてこれから未来に繋がっていく話でした…
10年、16年経っても色褪せない世界があって、それだけで懐かしさに泣いてしまうんですよ。
今回が最終章ですけど、あの世界はずっとこれからも続いて歴史を紡ぐんだろうと思います。
また、何年かして見返す度に泣くんだろうなぁ
またいつの日か、会えると信じたい
シリーズ最終章にして最高傑作。
過去作はどちらかといえばショートストーリー集に近かったが、今作は映画として1本のストーリーに綺麗にまとまっている。
ファンには嬉しいネタも多々あり最終章にふさわしい作りになっていて、なんてことないシーンでも思わず涙が出てしまった。
原作だと姫屋は他社に比べて影が少ないイメージだったが今作を見れば姫屋のことが好きになること間違いない。
ファンムービー
前作を見逃したので、AVVENIRE以来6年ぶりのARIA。
久しぶりのせいか、冒頭のOPとアリシアさんから引き継ぎアリアカンパニーとアイちゃんを育ててる灯里の姿にグッッときた。
歳ですかね…出逢ってから15年以上経ってますからね。
それにしても、作画めちゃくちゃ綺麗ですね。
エンドロールの過去絵を見て、更に思った。
こういうのって、過去作と比較して違和感を感じるけど、天野さんの原作絵が同様に綺麗やから、違和感なく見れたし、むしろ過去作より原作に近い雰囲気を感じて凄く好きでした。
もちろん、2000年代作画のノスタルジーと柔らかさを感じるからテレビシリーズも好きです!(帰って見返した)
そして、みんな美人!アルくんイケメン! 晃さんと藍華母の作画に気合いを感じました(笑)
内容としては、言わずもがなです。
ただ、内容というよりボリュームを増やして、新人達の話を追加してほしいかった。それこそ、灯里達のような素敵な経験をしてほしかった。
60分しかないのはもったいない。
ファンムービーやから過去話になりがちなのもしょうがないんですけどね。
なんにしても、6年ぶりにARIAを見れて嬉しかったです。
帰って印象に残ってる宝探し回見て、OPEDの懐かしさで爆発しました。
泣き虫セレナーデ
以前、行ったことのあった、小樽の北一ヴェネチア美術館がそのまんま描かれていました。
外観から館内の雰囲気、階段、大きなゴンドラの展示。とても懐かしかった。
物語は、藍華のプリマ昇格試験が描かれています。
晃と藍華、この二人でなければありえない、この二人だからこその昇格試験。
素早く動く藍華と、それを鮮やかにかわす晃。
晃から「まだまだだね」のセリフが出てくることを期待してしまった私は、ダメダメのダメ虫セレナーデです(笑)
クレプスコーロで藍華に「お子ちゃま~」と言われていたアリスも、
今回で、「でっかいお子ちゃまです」とやり返してました。
ラスト、ウンディーネのイントロが聞こえてきたときには、これで終わっていまうのか、、、としみじみ。
ウンディーネが流れる中、ARIAの数々の場面に、あんなこともあったと見入って、大満足になって終了。
晃と藍華の二人の関係、素敵なセリフ数々に、こちらが泣き虫セレナーデになっていました。
そして、映画を見たあとは、無性に肉まんを食べたくなりました。
「祝福」がぴったりの作品
素晴らしかった。
最終章との位置付けの本作、始まってすぐその熱量が伝わってきます。
ネオヴェネツィアの世界は端々まで美しく、それを彩る音楽もやはりまた美しい。
そして彼女たちウンディーネの描かれ方が実に瑞々しいんですね。
そして作画。特にアップが素晴らしく、前作「CREPUSCOLO」をまた上回る表情をたくさん見せてくれました。
それと脚本の密度がすごい。
今までのようにそれぞにスポットが当たる構成でなく、しっかりと二人を描いている為、より深みのある作品に感じました。
正直、何で最後がこの二人なんだろう?と多くの人が感じたのではないでしょうか?でも観賞後には何だかそれがすごく納得できるんです。
この二人で良かった、とても相応しかったと感じました。
それは二人の関係性だけでなく、作品全体を示すようなテーマだったと思います。
想いが繋がり、そして紡がれる。
まさに「祝福」がぴったりの作品でした。
「世界観にどハマり」
今年91本目。
一番好きなアニソン歌手May'nが在籍していたFlying Dogが音楽で、「ワンパンマン」などのJ.C.STAFFのコンビなので最強かなと思います。
前作も見ましたが世界観にハマってしまった。
アキラさんが好きでARIA社長が可愛過ぎる。
もふっ、やりたい。
名言はノートに大事に書きました。
幸せな時間でした
映像と音があんなに心地よいと感じたのは本当に久しぶりだったと思います。
もっと、もっとあの世界にひたっていたかった・・・間違いなくそう思わせる作品でしまた。
また、エンドロールの破壊力たるや、「家に帰ったらアニメまた最初から見るんだ」という衝動がふつふつと沸き上がるものでした。
ただし、この作品は初見で楽しめるものでは決してありません。そこのところはわかっておいてもらいたい。
しかしながら、映画館でARIAの世界に浸れるのは、このうえない癒しの時間です。ぜひ放送版アニメ等々視聴の上、劇場に足を運んでいただきたい。
劇場三部作の中で一番期待度は低かったが一番良かった
ARIA The AVVENIREはまさかの劇場版!ARIAの新作が見れる!という意味では
内容どうこうではなかったと思います。新キャラとしてアイちゃんの同僚として
あずさ、アーニャを出しつつ、アテナさんが出せない苦しい状況をああいう演出で乗り切った。
3本立ての代わりに内容は薄くならざるを得ない状態でした。
※ARIAの楽曲とはどう考えても相反するロックごっこの西沢幸奏をEDに
採用したのは最悪でしたが。
ARIA The CREPUSCOLOは鉄板のアリス主役かつ、アテナさんに佐藤利奈を使うという
英断を下して、結果的にはこれが大当たりでした。しかし内容的にはテレビシリーズから続く、
アリスやアテナの相手を思うが故のすれ違いの延長線上。話に不満はないものの、新鮮さには欠ける印象でした。
そんな中で迎えた「ARIA The BENEDIZIONE」。はっきり言えばキャラ人気は決して高くない姫屋のエピソードが蒼のカーテンコールのラストか~というのが見る前の印象。
実際、藍華と晃の関係性はテレビシリーズでしっかりやってるので、どうにもパワーダウン感は否めない・・・。
と思わせておいて、、、、なんですかこれ?!気合入れすぎでしょ。
歴史のある姫屋だからこその「レジェンドゴンドラ」を藍華が受け継がないというところからスタートして、3期のOriginationではOPのなかでさらっと終わった藍華のプリマ昇進試験。
通常の試験開始⇒最後にグローブを取って二人ともSDキャラで号泣。だったのを
「⇒」の中に実は・・・・。と盛り込んでいるので隙間感はあるものの、あれはずるい。
そして、2期Natural屈指の号泣回である、灯里とゴンドラの別れの姫屋版も盛り込む。
そして、これまでの劇場2作と最も異なるのが、過去二作は出てくるキャラ皆にスポットがあたる
(もちろん主役はいるにしても)ようにしていました(キャラ紹介的な側面もあるんでしょうけど)。
しかしARIA The BENEDIZIONEは終始テレビシリーズに近く、話をきちんと描くことに特化した印象。その為、灯里やアリスもほぼ聞き役に徹しています。まあ社長に至っては出てなくない?!
そのお陰で、藍華と晃の関係性がブレることなく、そして無理もなく話を纏めてる。
EDではウンディーネの新録と併せてAnimationから続くこれまでのARIAの場面写真を流されてまた号泣。深夜アニメ発なのに15年も続くARIAだからこそですね。
1期のオレンジの日々や灯里が過去に行って水路が出来る話など、15年も前のエピソードなのに
今でも思い出して泣ける。こんな作品は他にないですよ。
なんとか4期・・・難しければOVA展開でもいいので・・・やってほしい。
最後に、テレビシリーズを知らずに見に行っても話が分からないと思うので、
そこは最低限Originationまで見てから行きましょう。その辺を知らずに批評するのは論外です。
蒼のカーテンコール 終劇
前回同様に、ちょっと大人になってるあかりたちを見るだけで涙が出てくる。相変わらず映像は綺麗だし、音楽もとっても良き。それだけで、心が浄化される、、、
愛華の昇格試験についてよく分かった。非凡で自分の才能に対して劣等感を抱いていたが、努力をすることで才能をつけていく。アキラさんに憧れ愛華自ら試験ではなくアキラさん流の試験をしてもらう。そこだけで、らしさを感じ取れ感動する。そこからは、もう何も言えん。
良き。尊い。
長い間、応援してきた終劇。お疲れ様でした。とても良かった。語彙力なくて言えないけど、凄いいいです。
2人の絆を見せつけられました。
(レビュー)
本編はまさに藍華ちゃんと晃さんの絆の物語
「蒼のカーテンコール」では、原作やアニメで描かれなかった部分を描写されますが、
本編はファンが描いてほしいと思っていた部分を描写してくれていると思います。
原作者・スタッフ・関係者の方々は、ファンのニーズに的確に答えてくれました。
「灯里&アリシア」と「アリス&アテナ」の2組とは明確に違う、
2人の「絆」を感じることができました。
ARIAが好きなら、絶対視聴するべきですね。
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(個人の感想)
好きな作品ほど、その作品が終われば寂しい気持ちになると思います。
なんか自分だけ違う世界に取り残されたような…
「蒼のカーテンコール」が本編で終幕するということで、そう感じる人も多いと思います。
でも、いざ視聴すると、不思議とそうは感じなかったんですよね。
原作補完のお話がメインというのもあるでしょうが、
本編は2人の「出発」が描かれているので、
コチラも頑張ろう!って気にさせてくれるんでしょうね。
ARIA随一の「元気が出る」お話だったなぁと思います。
正直、何で「藍華&晃」が最後なんだろう?って前作の時に思いましたが、
そういうことなのかな?って妙に納得できる自分がいます。
ところで、『あまんちゅ!』も完結しましたね。
『ARIA』と、天野先生の新たな「出発」を心待ちにしております。
良いお話でした。
これで本当に最後なんですかね?惜しいなあ。
ほのぼの系アニメでこんなに感動した事は無かった。
結構皆ウルウルしてました。私も思わず目頭が熱くなりました。
今回は姫屋の晃と藍華がそれぞれプリマに昇進した時の話がメインで感動的な内容でした。
しかも誰にでも何処でも通じる内容です。
是非彼女達の思いをプレゼントとして受け取って下さい。
それと映画と直接関係ありませんが、コロナ禍が終わったらまたイタリアのベネチアに行きたいですね…映画見て懐かしくなりました。
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