Ribbonのレビュー・感想・評価
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今後に期待で賞
いつかや平井の年齢から四半世紀も経ってしまうと、
あの頃、自分がどんな感じだったか忘れてて、
共感できぬまま終わってしまった…。
さらに、学校行かないで、ほぼ好きな音楽系のバイトばっかりしていたから、
作品制作とか学校に絡んだ想い出もないからなー。
また、コロナ禍での学生たちの想いだから、なかなかに入り込めなかったおばちゃんです。
でも、のんさんの頑張りは拍手ですね。
映画監督としては、今後に期待で賞ということで…。
あっ、エンディングの曲、個人的に苦手です。
日本語詞って、メッセージ強いし、
好みじゃないと、それだけでマイナスになっちゃうんだよねぇ…。
教科書的な評価はいらない。このまま突っ走ってほしい!
高視聴率をあげたテレビドラマの映画化作品がヒットする傾向がずっと続いている。いつのまにか観客もそのような作品に慣らされ、いかにストーリー、展開に破綻がないかに目を凝らして、少しでも突っ込みどころがあると批判するという風潮が続いている。もちろん、脚本、演出のしっかりした映画は観ていて安心するし。満足感もあるだろう。
しかし、そのようなメインストリームからはずれた、作家性の強い作品を作り続けている作家も大勢いるのだ。
この作品は、商業性と、作家性がなんとも言えないバランスで両立している作品だ。監督の自分の表現したい映像と、観客にも楽しんでもらいたいという願望とが、ぎりぎり、うまく融合している作品だ。
導入部の主人公が彷徨するシーンや、全編を通してのribbonの映像は、この監督がなんとしても映像化したかったものであろう。中盤からの二人芝居の連続はなんとも言えない不思議な空間を作り出している。後半からは、監督の若さ溢れる疾走感がいやでも伝わってくる。
ほこりの被った映画の教科書を引っ張り出してきて、脚本が荒いとか、導入部のシーンはいらないとか、はては、ribbonの映像自体不要だどかつまらない感想が多い。教科書的評価からすればそうかもしれないが、そんなことはどうでもいいのだ。この監督には人をわくわくさせる不思議なエネルギーを感じる。つまらない評価など気にせず、このままの感性で突っ走っていってほしい。次回作が制作できる環境にあることを切望する。
映画人のん
2022年映画館鑑賞11作品目
3月27日(日)チネラヴィータ
1400円
のん長編映画初監督作品
脚本も主演ものん
ジャンルとしてはコロナ禍映画である
そんなジャンルはないのだろうがとにかく青春映画というよりコロナ禍映画である
美大生がコロナの影響で発表の場を失い自作の作品をアパートに持ち帰る話
ヒロインと家族と親友と旧友が主な登場人物
っていうかほとんどそれ
どちらかといえばコメディー
少しファンタジー
タイトルはリボンだが『ちびまる子ちゃん』『お父さんは心配性』『ねこねこ幻想曲』のりぼんとは関係ない
リボンは何を意味しているのかよくわからない
『包帯クラブ』の包帯みたいなものなのか
ヒロインとその身内とのやりとりを見るにつけ風刺というかコロナ禍で右往左往している一般大衆のことを小馬鹿にしているような気がした
ベタな効果音も手伝って
だが自分は別にカチンとは来なかった
若手女優が初めてメガホンをとったわりにはわりと良い
関西出身者ならではのどうせなら笑かそうという精神が反映してるのかもしれない
彼女は干されているらしいが実際はそうではあるまい
彼女の方からテレビの仕事を極力断っているのではなかろうか
映画のペースの方が彼女に合っているのかも知れない
作り手の伝えたいことがちゃんと分かる良作です
のんは才能あるだろうな〜と思いつつも「まあ初作品だから黒歴史っぽいイタイ作品になるだろうな」とたかをくくっていましたが、予想外に良く出来ています。
卒業を迎える美大生。コロナ禍で卒業制作展が中止となり、自粛期間中の主人公のんのお話。思いのほか、ストーリーもしっかりしています。最後に親友の平井の作品とで、お部屋で卒展、という伏線回収の仕方なども見事ですね。
それよりも、これちゃんと「映画」になっている、という点に感心しました。何が「映画」か、っていうと、作り手であるのんが、伝えたいことが分かるな、と。モチーフはコロナですが、要は「観てもらえない、評価されない苦しさ」というクリエイターが持つ本源的なものがテーマになっている。
親友の平井は自粛中もコッソリ大学に忍び込んで作品を作っているが、観てもらえなければ意味がなく、最後はぶっ壊してでも持ち帰る。のんも自身の作品の最初の(多分、現時点では唯一の)ファンからの「カッコいい」の言葉があって、モチベーションがあがる。
平井がクリエイターの闇の部分。常に向上心を持ちつつも、一歩間違えればルールを犯してしまう。主人公は世間に折り合いを保ちながら創作するクリエイター、でもモチベの維持が難しい。田中のようなファンがほしいものの、距離感が掴めない。
主題のリボンは「想い」「感情」の象徴ですね。だから最初のシーンでリボンのお化けみたいな服を着て大学から出るのんが「重い〜、重い〜」って。卒制が出来ない美大生の想いが重いって、ダジャレですよね。それが色んな場面で効果的に登場する。
女優のんは、やっぱこの子はパッとした表情で場面を支配してしまう、根っから演者何でしょうね。普通のシーンやセリフ回しが上手いとは思えないけど、主役やるために役者になったような存在感を出せる子です。
もっともっと多くの人に観てほしい
3/22、テアトル新宿で観てきました。東京でもこの1館のみで、しかも午前中1回だけの上映です。みぞれ混じりの冷たい雨の降る平日の午前ということもあってか、観客は20人足らずでした。
あまちゃん以来ののんのファンであり、本欄の好意的なレビューである程度期待していたとはいえ、この圧倒的な熱量に心から揺さぶられました。単純なストーリーで2時間ですが、まったく退屈しませんでした。親友、両親、妹、中学生時代の同級生らとの交わりが、丁寧にまたコミカルに描かれていて、感情が伝わってきます。体当たりの演技だけでもアカデミー賞ものだと思うのに、脚本や監督までもこなしてしまうとは。怖ろしい才能の誕生だと思います。
あえて言えば、美大生の娘を持つ母親が、娘の作品をゴミだと思って勝手に捨ててしまうというのは、主題にも関わる重要なシーンですが、ちょっと無理な設定だと感じました。(のん以外の配役もとてもいいと思いますが、母親役が小泉今日子だったらなあと。)
もっともっと多くの人に観てもらいたい。本当にそう思って、初めてレビューを投稿します。願わくば、世界中の人に観てもらいたい。コロナ禍に真正面からぶつかった作品を他に知らないし、コロナ禍の世界中の人に共通するテーマだし、さらに言えば、コロナ禍でなくても、表現者の思いは理解されると思います。
舞台は武蔵美でしたが、最後のクレジットに奈良美智が出てきたのは、びっくりしました。主人公の作品の制作に奈良さんが協力したのでしょうか???
必要な描写の少なさ
のんが観れて満足
コロナ禍の2020年、美大生のいつかは大学卒業制作展が中止となり、1年かけて制作した作品を持ち帰ることになった。喪失感から何も手につかない彼女は、心配して来てくれた母や父とも衝突してしまった。妹のまいもコロナに過剰反応し、親友の平井も苛立ちを募らせた。そんな中、コロナ禍により決まっていた就職先の内定を取り消されてしまった。その後、絵を描くきっかけをくれた同級生の田中と再会や、平井が自分の描いた絵を持ち帰りたいと言った事をきっかけに、自分の未来を切り開くため途中だった作品の制作を再開する、という話。
色とりどりのリボンがいつかの心を表現しているようで斬新な演出だった。
今よりワクチンも打って無い2020年の方がコロナで怯えてたなぁ、って思う。大袈裟なようだが、何年か経って観たら、こんなかったよなぁ、って言えるようになれば良いなと思った。
のんは、キレ芸も観れたし、相変わらず可愛かったし、のんファンとしては満足だった。
成程と思ったり
のん 脚本・監督・主演・編集 新人賞のクオリティだ!凄い!
のんが描く等身大の青春ファンタジー
正直言って、それほど期待していなかったのだけど、彼女の持つ不思議なバイタリティと、絶対的な存在感に惹かれて劇場に足を運んだ。作品はもちろん未熟なところがたくさんあったけれど、観て良かった。処女作でよくこれだけの映画が作れたものだと驚いてしまった。
のんは、コロナ禍という未知のパンデミックの中で、自分が感じていること、思っていること、興味があること、好きなこと、嫌いなことなど、まさに等身大で表現する。けれど、重々しい雰囲気は一切ない。中盤は思わず吹き出すようなコミカルなシーン満載で今を生きる若者たちの日常を描く。
でも、心の中では、アートへの探求が止まらない。それが苦しい。美しくも物悲しいファンタジックな映像は、タイトルである「リボン」を巧みに使いながら、ラストシーンへと我々を誘う。
オープニング、身体中にまとったリボンを引きずりながら「重い」というセリフ。それがどこに繋がっていくのか。僕はきっと内面との対峙なのだろうと思っていた。けれど主人公の気持ちは、外へと向かっていく。重さとなっていた全てのリボンが身体から抜け出し、作品へと昇華する。
「ゴミじゃない」というラストシーンのセリフは、コロナで全てを諦めざるを得なかった、同世代の若者たちへのエールだ。風に舞うリボンは、まさにその気持ちの表れだ。
「あなたは一人じゃない。あなたを見ている人が必ずいる。あなたの努力は無駄なんかじゃない。」伝えたいことがしっかり表現できているじゃないか。ああ、やはりのんは只者じゃなかった。次世代を担うアーティストなんだ。
このレビューは、これからの活躍に期待を込めた僕から監督へのエールにしたい。
監督するより、もっと演じてほしいな
画面では相変わらずの魅力爆発のんさん。(いつ能年玲奈さんと呼べるのだろうか?)瞳がいいんだよなぁ、良い演者さんだなぁ〜、カメラ映えするなぁ〜って見てました。
本作はのんさんの脚本・監督作品。素晴らしい才能ですね。映画を一本取り切るって・・・作品として発表できるって・・・素晴らしいですよ。岩井俊二さんや特撮の特撮の樋口さんまで参加されているなんて・・・なんとまぁ贅沢な一本です。そして、描かれるのはコロナ禍の若きアーティスト達。のんさん自身も創作活動されていますから、作り手側の心の叫びが詰まった今だからこそ作れる1本なのかなぁって思いました。
ただ・・・面白味に欠けちゃいました。残念。
もどかしさや鬱憤をコミカルに描くあたりは良いなぁとは思いましたが、すごく肝心なクライマックスで冷えてしまったんですよね。あの親友との夜の所業は、創作素人の僕から見ると「作品や作り手への冒涜」に見えちゃって。どうなんだろ?創作者達は共感できるのかなぁ?それと、のんさんの女優としての引き出しの少なさを感じてしまったんですよね。親友とのぶつかるシーンって、まんま「海女cafeでのアキとユイの衝突」だったし、ただの駄々っ子の甘えん坊にしか見えないし、そもそも主人公の葛藤が「ほんとに悩んでる?」って感じだったし・・・。
やっぱり、自身ではなく実力ある監督さんや脚本家さんに生かされる女優であってほしいと思いますし、きっとそうであろうと思います。いろんな芸能界のしがらみがあるんでしょうが、活躍の場を広げてほしいなぁ、切に願います。
のんの想いを全力で受け止めた!
はい。良く私のやんちゃレビューを覗きに来て頂きました。ありがとうございます。
この映画ですが上映館が少ない。製作がイオンなのに系列の映画館でやってない。まあ察しはつきますが、言いません。
もうすでに語っていますが・・・私は朝ドラの「あまちゃん」が大好きなんですね。岩手県には行けなかったんですが東京のロケ地、御徒町には何度も行きました。
アメ横センタービルです。
ここはGMT47の活動拠点です。(GMTとは地元の意味、47は都道府県の数です。勿論AKBグループのパロディです。AKBグループはのちにチーム8を立ち上げました。フィクションが【のん】フィクションになったんです。)
GMT47の出世頭は松岡茉優。次は山下リオです。
のんの映画は「私をくいとめて」以来です。その前は「星屑の町」散々語ってるんですが・・・
惚れた弱みと申しましょうか・・・
そのフレーズが多いよ‼️
わざわざ新宿まで行ったんですよ。劇場はテアトル新宿。お久しぶりでござんす。昭和の匂いの映画館。前に観たのは「ヒミズ」か「呪怨」か「冷たい熱帯魚」いずれにしても凄い前だよ。でも音響は良くなっています。
最近はテアトル系でもシネコンにかかるからね。そもそもこのご時世。映画を観に新宿にいっちゃあダメでしょうが!
いやね都内はここだけなんだよ。しょうがないでしょ。渋谷はちょっと苦手。新宿はもっと苦手。だってね1日の乗降客数が350万人って!なんですか!世界一なんですか!なんですか、こっちは迷子の迷子の子猫ちゃんだよ。
こちとら限界集落の住人なんじゃ!我が区内は全部無人駅じゃ!
そんなわけは無いですね。
映画はガッチリコロナ禍の映画です。主人公のいつか(のん)は美大生です。親友は平井(山下リオ)
嗚呼・・・GMT47かよ!盟友ですよ。もうね丁々発止のやりとりが楽しい。
そして、いつかのアパートのピンポンがなる。まあ家族なんですが・・・お母さん、お父さん、妹。もう笑いの刺客。笑ってはいけない・・・的なね。
まずはお母さん(春木みさよ) 重装備でやってきました。原発作業員か!でも料理好き、掃除好き、いいお母さんです。しかし余計な事を言ってしまう。そしていつかの大事な絵を捨ててしまうんですね。勿論・・・
はい。出ました。のんの十八番、キレ芸! ゴミじゃねえんだよ‼️
お父さんが来ました。お母さんよりは軽装備。でもなんか持ってます。なんと!さすまた!ソーシャルディスタンスだと。大体ね。さすまた持って歩いてる奴っていますか? 職務質問されたって、当たり前田のクラッカー。
暫し脱線。私もごく最近職務質問されたんですよ。大通りの信号に従い左手のレーンに。すぐ後ろに交番。ボーっと、立っているおまわりさん。はい。私に職質。
防犯登録を確認させてもらいますか?
なんじゃ!それ!暇つぶしか!ある言葉が頭にうかんだ。
行き掛けの駄賃って知ってますか?
知りません・・・
まじか?やや先輩も来た。同じ質問。
知りません・・・
なんじゃあそれ!私は10代から知ってるよ。けっして難しい言葉じゃない。
小難しい事、言いやがって・・・顔にそう書いてた。
落語の一眼国か!私がおかしいのか?知識がある方が間違いなのか?
検索しておけって言ったけど多分しない。私がおかしい人だからね。
閑話休題、その後妹のまい(小野花梨)も来ます。いや、お姉さんに負けてない。喋る喋る。
この映画はのんの企画、製作、監督、主演。いわばのんそのもの。公開が伸びて今時になったけど、もっけの幸いじゃね。(難しい言葉じゃないですよね)
エンディングの桜を観てて、そう思いました。
春よこい。早くこい。日本にも、ウクライナにも。
読んで頂きありがとうございました。
初期のコロナ禍と今の違いに気づく
コロナ禍における物語ってでき始めているが、まだその渦中ということもあってまだまだ作り方が難しそうだ。
本作もコロナ禍真っ最中の物語。しかもテレビで報道されている新規感染者数を見るとコロナ禍の序盤だ。こんなに少ない感染者数なのに今以上にいろいろと制限されていたなとか、どれくらい予防すればいいのかわからないから極端な人もいたなとか、すでに懐かしくなってしまう。
自営業の人や会社経営の人ももちろん大変だが、コロナ禍で苦労している人は高校生や学生のような気がする。何しろ学生たちの一年間はその年しかないのだから。部活動や学んできたことを発揮する場がなくなってしまうのは本当にかわいそう。
卒業作品展が中止になった美大生の物語だから、自分には共感できない気もしたが、そんな心配は不要だった。いろいろとその後がハッキリしないところがあるのはスッキリしないが、それもあまり目くじらを立てるほとではない。それなりに楽しめる映画だった。
モラトリアム期って大切だね
新型コロナウィルス感染拡大による社会活動の自粛の影響は、さまざまなところで発生しています。
学生、生徒、児童、といった学校生活でもその影響は少なからずあるようです。
学生期って、社会人になるためのモラトリアム期だと思うんです。このコロナ禍での社会活動の自粛は、学生たちからこの期間をすっぽりと奪い取ってしまいました。
この映画ではそんな中で、いつかや平井たちがどうやって奪い取られたモラトリアム期を埋めていくのか?といった心情を描いていきます。
その試みは成功しているとおもいました。
未完成の卒業作品を「壊して」持ち帰ってくるくだりは、とても良かったです(このシーンはこの映画の肝だと思ってます)。
リボンが何のメタファなのかはよくわかりませんでした。
おそらく、のんさんが好きな方か、美大生の方を想定した映画?
今年65本目(合計338本目/今月(2022年3月度)7本目)。
大阪市では2週間遅れ、それもミニシアターで1日2回という寂しい状況の中見に行きました。
もうすでに多くのレビューがあるし、結局のところ、「コロナ事情と芸術活動」という論点、さらに、「のんさん」の応援枠という解釈が普通なのではないか…と思います。
特に初監督である(ここの公式サイトより)ことも考えると、ある程度わかりにくい点や、妙にストーリーが飛び飛びになっている点等はあるものの、そこは減点対象ではない状況です(それまで0.5単位で引いてると、新しい監督さんが委縮しちゃう)。
個人的には上記の通り、大阪市では2週間遅れ公開でここである程度の情報を得ていたので、行政書士試験合格者の目線で、「コロナ事情の中でも芸術活動はどこまで許されるか」といった、憲法論的な論点がどこまであるか…という点は意識して見に行ったところです。
(逆に言えば、「私が」この方の「積極的な」ファンではない以上、「ファンサービス映画」という解釈は、「私には」できない)
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(減点0.3) 2時間ほどの映画で、多くの方が触れている通り、初監督といった事情もあり、わかりにくい点や描写が抜けている(恋をしたいのかしたくないのか、趣旨がわからない男性が出るところ等)のは事実です。ただ、何がなんだかわからないという点はないし、お話自体は架空としても「コロナ事情で芸術活動はどこまでできるか」という論点それ自体は史実として実際に現在(2022年2月)も存在し、この点について触れられていた点は評価は高いです。
一方で、明らかに犯罪行為を助長しかねない点もあり(「武器」らしきものを持っていくシーンや、不法侵入を想定できるシーン)、これらの点のサポートがない状況です。
少なくともコロナ事情も2年になり、大学1年で入った方は今はもう3年生になっているという状況です。もちろん地方によっては実際にやっている(=オンライン授業ではない、という意味)学校もありますが、ほぼすべての大学、高校で事実上、オンライン授業になっているのが実情でもあります(換言すれば、入学式と卒業式と、最低限どうしても出ないといけない授業以外は、オンラインになっている)。
その中で、いくら学生証など身分が明らかであっても、武器を携帯したり、それら施設に勝手に入るのは、やはり法律的にはまずいです(もっとも、せいぜい厳重注意程度にしかならない)。
(減点0.1) 要は、本映画の趣旨は、「監督の応援枠ではない」という観点では、「コロナ事情で芸術活動などはどこまで許されるか、均衡関係をどう取るか」という問題提起、そこにつきます(憲法21条(表現・集会の自由)、22条1項(国内移動の自由))。
リアル日本でも、コロナ事情で緊急事態宣言であった時でもこれらは制限されておらず(事実、マスク反対だの宣言反対だのの集会自体は、何ら規制されていない。これを規制すると憲法論になってしまう)、それは映画内でも同じです。
ただ、映画の趣旨的に、特に「コロナ事情と芸大生(美大生)の芸術活動の、政策と活動の均衡」という観点があるのは明らかで、その部分は存在はするものの、その問題提起は足りていないように思えます(ある程度は読めますが…)。
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結局のところ、「コロナ問題の中での美術芸術活動の在り方」という論点か、「のんさんの応援枠」という観点で見るか、それ以外なら、上記の論点で見るだろうというところで(多分、それ以外の論点ってないと思う…)、そうであれば3番目の観点で見たときの感想です。
初めての監督とのことですが、確かにわかりにくい点、ストーリーが追いかけにくい点などあることはありますが、意味不明なこともないし、上記のように明確な問題提起はないものの、「コロナ問題での芸術活動の在り方」という、およそ他の映画でやらないような題材を扱っている、それ自体は事実で、これらに興味があれば一押しかな、とは思えます。
「ゴミじゃない…。」
世界観に頼りすぎでは?
のんも出演していた「8日で死んだ怪獣の12日の物語」からのつながりから出来た作品なのだろうか?岩井俊二と特撮監督の樋口真嗣が関わっているのがエンドロールで気づいた。それ以前、映画を観ている時点で「8日で死んだ・・・」と同じコロナ禍を別の側面から描いたもんだなぁと思っていたが、繋がっている点が多く驚いた。
内容としてはコロナ禍で学校が閉鎖され卒業展も中止になった美大生の話。泣きながら自分の作品を壊すなど、今だから描ける事をリアルに残したことは良いことだと思った。
着想は素晴らしいと感じたが、作品としては疑問が多く残った。要らないシーンが多く、必要なセリフが足りてなかった。観てる人はわかりきってるが一言足りてないと映画の中の世界では成り立たない。観てるとわかるけど、なんで描かれてる人はそれで理解できるの?ってモヤっとする。
「おちをつけなんせ」よりは相当良かったがそれでも満足には達しなかった。エンドロールが一番良かったが、そこでかかる曲はその曲で正解なのか?「おちを・・・」でも感じたが、、、
のんのアーティストとしての世界観を否定するつもりは無いし、映像美を含めて良い作品と感じたが、映画としては別の人に監督と脚本は任せた方が良かったのでは?というのが私の評価になる。なんかチグハグ。
ボクだけのもの
のんさんの長編映画初監督作品ということでどのような作品なのか?とワクワクしながら観に行きました。
これが処女作なのか…!という思わぬ衝撃にやられました。多少拙い部分はありますが、作家性も抜群に発揮されており、主演・企画・監督・脚本・編集を一手に担う手腕にも驚かされました。
コロナ禍という今もまだ扱うのに難しいテーマも物語にビシッとハマっており、学生達の苦悩もしっかりと描き切っています。強いていうならばせめて去年に公開されていたらもう少しテーマがしっかり伝わったかなと思いました。
時間を無駄にしてしまっている消費の感覚も映像的に表されていましたし、マスクのせいで互いの顔がわからないというのもコロナあるあるを体現しているかのようでした。
主人公いつかの両親や妹のコロナ対策も独特すぎて面白かったです。母親はひたすらの厚着、父親はさすまた持って突撃、妹は完全不審者と似た者同士だなーといつかと一緒に観客の自分も思ってしまいました。母親は罪悪感の無い人間なので好きではありません(なんだかコーダの母親を思い出すようです。)
どこかイライラしてしまっている登場人物の心情もしっかり伝わってきますし、夢への熱を再燃させる再起動の物語としても面白く仕上がっていました。サンボマスターの主題歌も最高でしたし、リボンアートの美しさは惚れ惚れしてしまいますし、今から次回作が楽しみです。その前に「さかなのこ」ですね。ギョギョギョ。
鑑賞日 3/8
鑑賞時間 11:55〜13:55
座席 D-10
のんちゃんの才能を感じる映画
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