鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎のレビュー・感想・評価
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金田一耕助も等々力警部も出てこない
まず感じたのは『犬神家の一族』。時代も昭和31年、人が訪れないような哭倉村という設定なのでピタリと当てはまる。しかもヒロイン的存在の娘沙代という名前も犬神家の小夜子と符合する。よーし、わかった!てな感じで。ついでに禁域の島に通ずる洞窟というのは『八つ墓村』からか・・・
とは言え、横溝正史風ではあるものの、帝国血液銀行の水木による回顧シーンは南方へ送られた兵士目線。明らかに水木しげるが一貫して反戦を貫くテーマを大切に扱っていた。そして諸悪の根源たる龍賀時貞の傲慢かつ征服欲の権化ぶりに反吐が出るほど憎々しく描かれ、ゲゲ郎の妻の悲惨さに涙してしまう。マモー以上に酷い奴。
帝国血液銀行という会社名も謎だったけど、アンプルMとはどんな薬品だったのかも気になる展開でした。これを国民に飲ませれば全ての戦争に勝てる!なんてところは、覚醒剤としても知られるヒロポンをイメージしたものだろうか。メタンフェタミンの頭文字なのかもしれません。色々考えさせられます。
終盤の見せ場ではキョウコツだとか幽霊族の工場にも圧倒されましたが、これも戦争をイメージしたものでしょう。上官は玉砕を叫びつつも自分は生き残ろうとする始末。さらにその上がいるのだから、みんな独裁者みたいなものですね。
さすがに最近はアニメの鬼太郎を見ることもなく、野沢雅子が目玉おやじのCV担当だと知り驚きを隠せません。やはりオヤジ世代にとっては鬼太郎=野沢雅子なのですから。
ゲゲゲ謎が全て繋がった
深刻なトラウマの扱いの軽さ
知人から「映画館で見てとても良い作品、2回見た」と聞き、見逃したなあと思っていたところ、アマプラにて発見。
元々の期待値が高かったことと、過激さを増すためのグロテスクな描写が苦手なので、あまりピンとこなかった。
ストーリーはどこかで見覚えのあるようなミステリー。
前半は謎の戦闘シーン以外、世界観を楽しめた。
後半では、ある一族の女性の苦しみ、主人公の戦場での悲惨な記憶と、重々しいテーマがチラチラっと見せられる。
人物や物語の深みを増すために扱うには重いテーマで、その扱いの軽さに後半はげんなり。
水木しげるの妖怪の絵には人の痛みを感じるが、この映画は重いテーマを扱うわりに軽々しく感じてしまい、絶賛はできなかった。
最初から演出と動きが若く手慣れてない感じがイヤだったが、全員20代...
最初から演出と動きが若く手慣れてない感じがイヤだったが、全員20代の人だけで作ったのだろうか?話のキモにしても現代日本の国歌斉唱に起立もできないような人が人から聞いた戦争中の人間を描いたような薄っぺらいキャラクター(当時の日本人手こうだよね的な)作りに辟易する。
確かに原作者水木しげるは戦争体験者であり、自らの不幸もあり日本軍は嫌いになっていたのかもしれないが、作品すべてに対して反日的な要素は見受けられない。個人的には山田長政の事は水木さんに最初に教えてもらった。私が一番危惧するのは、水面下で日本を貶めようとする人間によって、子供たちが日本を嫌いになるような話を当たり前のように受けさせられるこの状況である。
いわゆる慰安婦問題や南京大虐殺や731部隊を信じている人間は戦争時の日本を描いてはいけない。共産主義のプロパガンダがどれほど巧妙か学んで欲しいものだ。
犬神家と八墓村を盛り込んだ鬼太郎誕生秘話
『ゲゲゲの鬼太郎』と言えば、1968年に白黒映像でテレビ放映された時にリアルタイムで観ており、45年以上の時を経ても、今まだ新作が受け継がれていく国民的アニメだ。当時、小学校3年生だったが、あのテーマ曲に乗って、不気味な妖怪たちが現れるのを恐いもの見たさで、テレビの前に釘付けとなっていたことを思い出す。
本作は、そんな鬼太郎の誕生秘話に繋がる、若き日の鬼太郎の親父について、昭和31年・戦後復興の時代背景に、山奥の隠れ里・哭倉村を舞台に描かれていく。その哭倉村は、政財界をも支配しようとする薬品会社の龍賀一族が牛耳っていた。そして一族の当主が亡くなったことで、醜い跡目争いが繰り広げられる中、無惨な連続殺人事件まで起きてしまう。
そこに、血液銀行の男子社員・水木がある血液製剤を得る為の会社の使命を受けて、哭倉村を訪れる。この男は、水木の名前から分かるように、戦争のトラウマに苛まれる原作者・水木しげるを投影したキャラクターとして描かれている。そして哭倉村で、疾走した妻を探してその村を訪れた不思議な男と出会う。それが若かりし頃の鬼太郎の親父・目玉親父だった。
2人は、龍賀一族の跡目争いに巻き込まれる中、水木は血液製剤の秘密を、目玉親父は妻の行方を探すことを目的に結託する。その結果、哭倉村に伝わる魑魅魍魎の妖怪たちと対峙していく事になっていくのたが、そこには、目玉親父の愛する妻とのあまりに切ない夫婦物語と共に、龍賀一族の、欲に目が眩んだ醜悪な業が明かにされていく。
内容的には、思っていたものとは違い、横溝正史の『犬神家の一族』と『八墓村』の様な、昭和初期のおどろおどろしい血縁関係による憎悪や呪いが中心に描かれていた。トンネルを超えた山奥の離村、製薬会社の一族、亡くなった当主の遺影、村に伝わる神社やしきたり、謎の地下へと通じる鍾乳洞…と挙げればきりがないくらい、観たことのあるシーンが数多く映し出された。しかし、そこも逆に、同じホラー作品である、横溝文学へのオマージュとし感じられ、大人も楽しめる鬼太郎ムービーであったと思う。
何もかも素晴らしい
最初から最後まで一瞬もダレることなく見ている側が意味が分からなかったり疲れることもなく、こんなに内容が詰まっていて2時間無いなんてことがあるのかと
見終わった後様々な衝撃でしばらく席を立てませんでした
最終的に5回見に行きましたが、5回目ですらただただ感動しました
映画だけの登場人物は割と多いですが、キャラクターデザインの力なのか?声優さんや脚本の上手さのなせる技なのか?全員すんなり頭に入ってきて、混乱して詰まることが一度も無かったです。ずっとのめり込んで見られました。
水木が村についてただ山道を歩いているだけでなんだかドキドキして注視してしまうし画面は綺麗だしBGMもいいし、更に緊張するカメラワークもあり、開始早々のただ歩いているだけのシーンでもずっと目が逸らせません。そんな「目が逸らせない」状態が最後の最後まで続きます。
ラストにタイトルが表示されるまでまったく目が逸らせませんし、没入感が凄すぎて、タイトルが表示されて劇場が明るくなった後もなかなか立てません。
原作愛の籠った作品
事前知識なし
やはり鬼太郎は面白い! 子供の頃、弟と並んでTVで楽しく見ていた。...
確かにおもしろが・・・・
三白眼がカッコいい件
おもしろかったんだけど……
戦中を知り
2回目の鑑賞です。色紙が頂けました(前回は無かったのに)。隅々まで...
2回目の鑑賞です。色紙が頂けました(前回は無かったのに)。隅々まで丁寧に作ってあります。1回見た後、もう1回最初から見たいと思い、鑑賞しました。1回目では謎が残っていたので、もう1回じっくり見て解決しました。PG12ですが、理解力のある子供でないと難しいかな。子供を連れて行って質問されたら、説明するのが難しいです。戦後日本のおどろおどろしい感じ(八つ墓村や犬神家のような感じ)。そしてなんかコナンに似ています。とにかくすごく力を入れて丁寧に仕上げているのがすばらしいと思います。
大人が楽しめるアニメーション
ゲゲゲの鬼太郎の誕生直前の物語。
アニメ鬼太郎シリーズを観てなくても楽しめる親切設計。単独作品として、しっかり成り立っている。
五体満足だった頃の目玉の親父と成り上がりたい人間の水木の二人組が、山奥の辺鄙な村で起こる恐ろしい怪異に挑む。
戦後復興中の日本で、なぜか絶大な権力を握っている龍賀一族がキーとなる。しかもその一族が一人ずつ殺されていくミステリー要素が面白い!
あと、内容がエグすぎてびっくり。
思った以上に闇が深い人外の所業。女子供にすら容赦ない…誰が生き残るのか分からない不安感。全くもって子供向けじゃないアニメ😂ゆえに最高。
妖怪が怖いのか、それとも人間が怖いのか?根本的な恐ろしさを体現してくれた。
原作に繋がるエンドロールが粋だなと思った。ゲゲゲの鬼太郎ってやっぱり面白いですね、次のシーズンも楽しみにしてます〜、いつかなー。
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