劇場公開日 2021年8月27日

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「今年の夏はユダヤ系映画が多い?」沈黙のレジスタンス ユダヤ孤児を救った芸術家 ちゃっぴーさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5今年の夏はユダヤ系映画が多い?

2021年8月31日
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毎年角度を変えた、史実に基づくユダヤ系映画が製作されていますが、今夏は連続公開されているような?
「復讐者たち」「アウシュビッツレポート」の次に、本作と「ホロコーストの罪人」を本日鑑賞。
改めて戦争の悲惨な事実を知り、自分が浅学なのもありますが、是非とも義務教育の中で伝えていって欲しいなと毎回思います(映画だと何処までが史実か不明なものもたくさんあると思われるので、選定が難しいでしょうが)

さて、本作ですが、ユダヤ系でありながら、サスペンス映画さながらの緊張感が楽しめる作品でした。迫り来るナチスの追っ手から逃げるマルソーや子供たちにハラハラドキドキ。電車や木の上の逃亡劇、鬼気迫る自白シーンなどが見所です。
マルソーがレジスタンスに傾いていく経緯、その後の活躍などにもう少し触れてもらえると、劇中の流れや登場人物をより深く捉えることができたかなと感じました。
それからどうも気になったのが、アイゼンバーグのパントマイム。キレもないし面白みも感じられず、勿体無い。映画の中でもそのシーンは少なく、子供たちの心を和ますまでの力量がなくて、観ていて痛々しい感じさえありました。
でもアイゼンバーグの、ナチスに対して目には目をの復讐をするのではなく、自分たちや子供たちが生きのびることが最大の復讐であると説くシーンは胸に沁みました。「復讐者たち」でも同じような言葉がありましたが、まさに今こうしてユダヤの人たちが生きのびて、世界に史実を伝えていることが、それを体現してると言えるでしょう。
「ホロコーストの罪人」は、家族愛や裏切りがテーマで、また違った楽しみ方ができます。
でも、続けて鑑賞したら結構重くて、この手の映画は1日2本が限度かなと痛感しました。

ちゃっぴー