ベル・エポックでもう一度のレビュー・感想・評価
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ロマンチック
客の設定した時代や背景、更には思い出まで完全に再現する。こんな仕事があればちょっと関わってみたいかも。
妻に見捨てられたヴィクトル。彼がリクエストしたのは1974年の運命の女性との出会い。この女性が誰かすぐには明かされず、結末もどうなるのかなかなか分からない。更にはどこまでが演技なのかもわからない。
ヴィクトルに恩返しがしたい息子の友人。
脚本家でありながら、マーゴット役を務める女優のマルゴとは恋愛関係にある。なかなかうまく行かない2人の関係が仕事にも持ち込まれる。この辺はちょっといい加減にしてと見てて思う。
でも最後、2人で1974年の出会いを再現する場面はとてもロマンチック。
オトコとオンナの性(さが)
フランス映画(フランス人?)って、
食事や入浴と同じように性行為を扱いますよね。
その「当たり前でしょ」という感じが、
セックスに対して、
特別な、ある意味ですごく大切な意味を持たせたがる
日本人にとって、
退廃的というか、乾いた感じを与えるのかな、
なんて思いながら見てました。
オトコはエゴイスト。手に入れるまで必死。
オンナはリアリスト。イビキは耐えられない。
情に厚いヒロイン役のドリア・ティリエ、
奔放で情熱的な妻役のファニー・アルダン、
ふたりの女性に翻弄される
ふたりの男の物語。
ラストシーン。
マフラーをわざとらしく落として去る妻、
座ったまま優しく見送る夫、
ふたりは、
元サヤに収まるのか、
それぞれの道を歩むのか、
どちらの解釈が「ハッピーエンド」なのか、
考えさせられた。
いろいろフランス映画らしい所は好き
昔日本で、家族ごっこサービスがあったのを
思い出した
お金を払うと俳優が家族を演じてくれる
その中には、この映画みたいに過去の一場面を
再現したいという客の希望もあっただろう
でも、同じシチュエーションで同じセリフを俳優が
上手く演じていても所詮は作り物
本物とは「違う」部分に違和感を感じて
しらけてしまったり惨めな気分になったり
しないのだろうか、と少し思った
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やたら早口で畳みかけるようなセリフ回し
テンポの良さ
正直に思った事をぶつけ合う
オシャレ
えっち
優しくも易しくもないが何故だかどこかハートフル
いろいろフランス映画らしい所は好き
「大切なのは単純化ではなく、複雑さを受け入れる事」
設定が面白かった
元人気イラストレーターのヴィクトルは、世の変化に付いて行けず、仕事を失い、妻からも見放されていた。息子はそんな父に友人が始めた、タイムトラベルサービス、をプレゼントすることにした。それは、利用客の過去を映画の様に再現する体験型のサービスだった。ヴィクトルは妻と出会った1974年のリヨンをリクエストし、指定された場所を訪れると、そこには当時のリヨンの街並みが再現されていた。用意された70年代ファッションに着替え、髭を剃って少し若作りしたヴィクトルは、思い出のカフェで、女優マルゴが演じる妻マリアンヌと出会った。そして、その女優マルゴに恋をし・・・という話。
タイムトラベルを実際に映画撮影の様に再現するなんて面白いアイディアだと思った。
初めて会った時のトキメキを思い出すことでパートナーに対する自分の気持ちを認識したり、前向きな気持ちを取り戻したり、別れて過ごしてみて解るパートナーの良さを再認識する、など大金使ってでも得るものがあったんだろうと感じた。
女優マルゴに恋をして、別荘まで売り飛ばし金を作って、ダメだったというのも含めて面白かった。
大麻や乱交シーンも当時は普通に有ったのかな、って楽しく観れた。
マルゴ役のドリア・ティリエが美しく魅力的だった。
うーむ、結局中身より若々しさってこと?
あれば利用したいと思う素敵なサービスが舞台です。うん、高そうだけど、使ってみたい。でも、間違っちゃうと主人公みたいに金注ぎ込んじゃうんだろうなぁ、僕。
フランスの男女関係の考え方なんでしょうかね、どーにも下半身が柔らかい方々ばかりでてくるんですよね。ま、それはそれで良いのですが、結局そこなの?大事なのは?って思ってしまいました。
うーむ、もしかしたら僕はロマンを求めすぎなのかもしれませんがね。本作の予告編見た時は、夫婦感の冷め切った状態をサービスを使うことで、出会ったころの何かを双方が思い出して、、、みたいな展開を予想してましたが、主人公は女優本人に狂信的に恋しちゃうし、でそれが原動力になり、イキイキと仕事して、身なりもキチンとして、奥さんは不倫相手が逆にみすぼらしく、オッサンに見えて来る。
で、奥さんが「やっぱり貴方が良いわ」ってのは、人としてではなく今の不倫相手より刺激あるから旦那に戻る。まぁ、バイタリティ豊かな奥方ですから夜の相手をしっかりしてくれること含めて、必要なのは刺激。
安易すぎないかなーー?
作中セリフで、「いつまでもで出会いを繰り返すことはできない」って良いのがあるんです。だから夫婦として続けるにはなにが必要?って知りたかったのですが、結局若々しさ、、、って、本末転倒な結末に著しくガッカリしたわけです。
この監督は人の中身を好きになったことないのかな?
時間旅行のツアーはいかが?如何なもの(by原田真二) ようこそタイムトラベルサービスへ
絢爛豪華なセットと衣裳。さすがセザール賞美術部門賞受賞作。フランス映画界の層の厚さも感じました。
アントワーヌ(ギョーム・カネ)の会社、タイムトラベルサービスが凄い設定。小さな町全体が巨大な映画セットで、役者の暮らす家も現実なのか別のドラマのセット(虚飾)かよくわからなくなってしまった。
ヴィクトルはマルゴに夢中✨😍✨になる。そりゃそうよ。ドリア・ティリエ素敵だもの。妻のマリアンヌ(ファニー・アルダン)はあのお年なのに親友と浮気し放題だし。息子からのプレゼントだし、バチは当たらないよ。それが、途中で役者交代(チェンジ)はないでしょ。マルゴは社長のアントワーヌの彼女だったなんて。
別荘売り払ってでも延長オーダーするヴィクトル。わかるわかる。
そんな会社が実在したらと思わされる懐の深さがこの映画にはあります。
ただ、1974年のべル・エポックでの運命的出会いの相手がマリアンヌで、結局、丸く収まってしまうのが、ちょっと残念。だって、ヴィクトルはマルゴに恋したのだよ。いいのよ、浮気でもなんでも。
浮気なかみさんにお金残して死ぬのなんかまっぴらだ。高い相続税払ったり、どうせ国費の雑収入になるだけなら、こういうふうにパーっと使いたいもんだ。
フランス映画は詩的。
個人的にフランス映画、ちょっと苦手だったんだけど、この映画も理解の及ばない表現が沢山あって、ストーリーを深く追いかけられなかった。自分の感覚の鈍さに落ち込むと言うか、やっぱりフランス映画は難しい…。
解説を読むと、年配の元イラストレーターが、倦怠期な妻との関係を取り戻すまでのハートフルなドラマかと思ってたけど、やに図らんや、確かにそれもあるのだけれど、もう一組の男女、主人公の過去を再現している脚本家と、若かりし頃の妻を演じている女優との恋の行方も同時進行に描かれています。
こっちがメイン?と思うほどちゃんと描かれていて、言うなれば、二組の男女の恋の行方は如何に、のお話しでした。
なかなかユニークで夢のある映画です。
伴侶を見つめなおす時
やっぱり若いほうがいいわけね。
この映画はマルゴを魅力的だと感じられるかどうかにかかっているかと思われます。
男性向け、というか女性が好きな人向けの作品。
不思議な映画
入りがすごくもたつくんだよね。1974年を再現したセットにいく映画だから、早く1974年にいってほしいんだけど、事情説明が長い。そこをもたせるためもあると思うんだけど、時系列をいじってくるのね。これについてくのが少し大変。
ようやく1974年の状況になってからは、普通に流れてくのね。1974年あるあるなんかもあるんだろうと思うけど、フランスのそのときの状況知らないから、そこは解らないけど。
主人公は奥さんとの出会いの場面を再現すんのね。そこから、奥さんを演じる女優と主人公の恋愛模様と、女優と社長の恋愛模様のダブルドラマになってて面白い。
主人公も、若い頃の奥さんが好きなのか、目の前の女優が好きなのかが、二重写しになってて面白いのね。
そして、ラストは、現実では主人公を追い出して、不倫中の男との再婚を考えてた奥さんが、「やっぱり主人公がいいわ」ってなって1974年に来るの。
ここで主人公の顔が浮かないのがいいね。主人公が好きなのは、1974年の奥さんなのか、それを演じた女優なのか、いまの奥さんなのか。そこを描ききらずオープンエンディング。
仕掛けが多くて、そこが面白いとも言えるし、だから観づらいとも言えるし、良い作品なのか解らない不思議な映画だったよ。
あの頃の思い出に恋をして
主人公のヴィクトルは時代においていかれここ数年まともな職にも就けず。妻のアントワーヌにも愛想つかれしまいには家を追い出され浮気もされる。
そんな居場所をなくしたヴィクトルが映画の撮影セットで自分望む場所を体験できるサービスに没頭するストーリーである。まぁ予告で映る通りの内容である。
もちろんヴィクトルが選んだ時代は妻のアントワーヌと初めて出会った時代場所である。当初はその時の思い出に浸りその思い出に恋をしていたのだが没入していくうちに段々とアントワーヌを演じる役者に恋をしてしまう。そこで役者から現実を突きつけられて再度悲しみに暮れるところに最後は妻もこの体験サービスの場に登場し2人であの頃の思い出に恋をし二人の仲を取り戻す事となる。
最後の妻もこのサービスを利用して2人であの頃の思い出を共有するシーンは素敵なんだがそれまでの過程が個人的にはピンと来ず面白さを感じない。
あまり過去にこだわったり振り返ったりする性格ではない事やこういう擬似体験にどこか不好みなところがあるのが原因かもしれない。
このサービスにハマり別荘まで売ってとにかくお金を注ぎ込むヴィクトルの姿が途中からキャバクラの様な場所にハマってしまうおじさんに見えてしまった。
決して悪い作品ではないけどまだまだ人生が未熟な自分には早かったのかもしれない。
ヴィクトル夫妻の様に人生を重ね、大切な思い出時代を持っているとより作品に没入し楽しめるのかな。
個人的にはこういうサービスが現実にあってもおそらく興味はないと思う。
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