JUNK HEADのレビュー・感想・評価
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ナンセンスというセンス
劇中のあちこちにグロい描写があったり、お下品にも見える造形物が出てきたり、何かとナンセンスな表現が多々ある作品と感じました。
といっても、個人的にはそれらを不快とまでは思わず、どちらかというと、ちょっとクスッとなるユーモアのように感じられました。
そして、それこそがこの監督のセンスであり、真骨頂なのでしょう。
いったいどこまで続いているのか不安すら覚える地下世界の深淵に途方に暮れ、様々な凶暴クリーチャーの襲撃にヒヤヒヤしながらも、大いに楽しませてもらいました。
只一つだけ看過できない点が。
それは、さほど長くない上映時間が、個人的には長く感じてしまったこと。
きっと監督が、表現したかったことすべてを長年かけて詰め込んだ結果、冗長となってしまったのかなという印象。
監督の制作にかける熱量には、ただただ脱帽するばかりですが、今回は「次作に期待しています!」と述べるに留めたいと思います。
世界観
フランケンウィニーをはじめとしたストップモーションアニメは大好物な私。
「グロい」という前評判が心配であったが、一人で観た(妻が既に観ていたため)。
ストーリー以上に、この映像をほぼ一人で作り上げた監督に大拍手である。
キャラクターグッズがあったら欲しい。
パンフは盛りだくさんで、絶対買ったほうが良い。
そして、ストーリーでどうしても気になる部分があり、昨日、再度鑑賞。
一人で作成は勿論、ストーリーも秀逸である事を感じた。
少子化問題や原発など(原発は考え過ぎか)、監督が映画を作成していた時期に重なる日本の出来事を映像化しているように感じた。一部では「グロい」という意見もあるが、あえて血は「真っ赤」というよりは「朱色」である、この点も監督の配慮が感じられる。全然、グロくありません。
オスカー取って欲しい。て、いうか、これが取らずして誰が取るか。
圧倒的な世界観
こうなったらホントにやだな的未来第一位になりそうなスチームパンクな世界観、地上と地下で住んでる人間が別れて暮らしているのは設定的に好き。地下に住んでるバケモノのビジュアルがとてつもなく個性的で攻撃的。DNAが不安定だからという事は元を辿れば同じ人間なんだろなという想像、そしてその答えになりそうな物語の展開で唐突に終わってしまう。
続編を切望せずにはおれないのだけど個人が7年もかけてこの高クオリティ作品を作り出したんだったら…続編はその倍待ってもいいので納得のいく作品作りを続けてほしい。日本は芸術を軽視しすぎなので金儲けのことしか考えない中間搾取業者が何を言ってきても無視してクラウドファンディングを!そしてこのキャラクター達のガチャガチャフィギュアをリリースしてほしい!私は間違いなくこの作品のためにお金を出す。
あと、「途中で終わるなら観なくていいか」とか言ってるアナタ。アナタが観に行くから続編が現実化するのだ。すぐに「ダンボーーー!!」
※予備知識無しで観に行った為的外れな表現や見解があったらスミマセン
自費出版のパンフレット1,500円を買って全3部作の製作に寄与しよう!
30分は一人で、出資を受けて作った残り70分も総勢12名(ほぼ実質数名)で
映画製作経験が誰一人いないとは思えない出来。
フィギュアも全部手作りのSFストップモーションアニメーション
最初の方こそカクカクしてるが、だんだんなめらかになる動き
グロさもあるし笑いもあるし続きが気になる!
謎の言語で全編字幕
耳に残るエンディング曲
「人間繁盛」byバルブ村の子どもたち
55Pのパンフレットには本編の解説から制作過程に機材の紹介まで盛りだくさん。
私が買ったのは既に第3版!鑑賞後に買いに並んだ時、前の4人中3人がパンフレットを購入していた。
パンフレットがたくさん売れて資金に目途がついたら、仕事をやめてすぐ次回作の制作にとりかかる!
と監督がつぶやいていました。
エンドロールがクレイジー。
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永遠の命を手に入れたが生殖機能を失った人間達が、ウイルスがまん延する中生殖機能を求めて一人の人間を送ったけど、途中で撃ち落とされて、、という話。
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全編ストップモーションで、ほぼ監督が1人で作ったらしく、エンドロールでほぼ監督の名前しか出てこないところからしてクレイジー。
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ストップモーションアニメって序盤はすげえ!ってなっても途中で飽きちゃうことが多いんだけど、今作は登場人物が全員ユーモア溢れたキャラで楽しいし、気持ち悪いモンスターの描写もアクションもなかなか見応えがあって面白かった。
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別々に存在してるように見える各階層の住人たちもちょっとずつ関係し合っていて、徐々にこの世界の全体像が見えてくるのもうまいと思う。この映画の世界自体が何かでかい人間みたいなもの(?)みたいな描写(くしゃみのとこ)もあって、全3部作構想らしいので今後またこの伏線が回収されていくんだろうな。
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これは私の勝手な連想かもしれんけど、モンスターの造形はエイリアンっぽかったし、グルートみたいな木出てくるし、主人公をこき使う階層の住人の風貌がなんとなく進撃の巨人っぽいし、途中もののけ姫のこだまみたいなやつら出てくるし、、こういうのあれっぽいなって思いながら見るのも楽しい。
観た後充実感がある。
世界観がしっかりしていて、特に設定を把握してなくてもキャラクターが可愛らしいので見ていて飽きない。
デザインが凝っていて、意外な動きをして面白いので、ストーリーが複雑で理解しきれなくても登場人物に共感しつつ流れを追えます。
また新作ができたらぜひ観たいです。
生殖器、探してます
10年間追い続けてきたクレイアニメ。
まさか、銀幕で拝める日が来ようとは思わなかった。
ストーリーは単調だが、キャラクターに個性がある。
日本語とも何語とも言えないごちょごちょした話し言葉が癖になる。
クリーチャー系が好きな人なら楽しめる。
とは言え、2時間近く歩いて襲われて蹴飛ばされてを繰り返しながら話が進行していくので間延び感は否めない。
クレイアニメが好き
クリーチャーが好き
監督に資金提供をしたい
と言うコアなファン向けの作品ではある
番人ウケなんぞ狙っていないので、期待値が高いと評価は低くなる
今回のパンフレットは自費出版だそうで、物語の続編に期待する方は是非とも一冊お買い求めいただきたい。
誰かの好きを応援するために、映画館に足を運ぶのも良いかもしれない。
ぜひ、続編に期待したい。
1番面白い映画かも?
予告を見て、なんだかよくわからない映画かなと思ってたがキャラクターがかわいかったので見たいと思い映画館へ行った。
言葉で表すのが難しいが、とにかく面白く楽しい作品。クスッと笑えるシーンがあるのもいい。
これをひとりで考えほとんど自分でやったのはこだわりというか執念というか、堀監督の魂が宿った作品ではないかと思う。
特によかったのはカメラワークと音楽。
音楽はかかるタイミングが良ければ、音センスも抜群でもう最高。
後半激しいところのカメラワークはまるでジャッキー映画でも見てるかのような臨場感!
DVDが出るならほしいし、上映期間中にもう一度見に行きたいと思った。
もちろんパンフレットは購入済み。
ここまで褒めると回し者かと思われそうだがそうではなく本当に感動したし楽しかった。
次回作に期待!!!
ユーモアと発想力の塊
アイデアは面白いがストーリーをはっきりと。
ロボットアニメだが監督一人で制作するとは思わなかった。そして、アイデアは面白い。これだけでもロボットアニメの価値はある。しかし、ストーリーが前半曖昧で、後半やっとはっきり理解できた。ここは評価したい。合格点はあげたいが、少しグロテスクな場面もあり、子供には見せられないシーンもあり2.5点。合格点はあげられない。グロテスクなシーンがなく、子供にも鑑賞できるロボットアニメなら3点。
1600年後でも愛はある
海外で先に公開され様々なアニメーション賞を獲得。日本公開時にはミニシアター映画ランキング2週連続1位に輝き、高評価の嵐。パンフレットも瞬く間に売れ、売れ切れが続出するほど。そんな凄まじい映画を作ったのは、たった1人で監督・制作・撮影などなどを行い7年間も費やした堀貴秀だった。
元々見る予定はなかったが、そんな話を聞いたからには見ないわけにはいかない。私の住む県ではたった一つの劇場、そしてたった一回の上映。ほぼ満席で評判は聞いていたが、驚いた。その時点で衝撃的だった。
どうやら、ニコニコ動画で撮影風景などを配信していたようだが全く知らなかった。前知識も無いため心配ではあったが、高評価を信じて鑑賞することに。
私は何を見たのだろうか...。
衝撃で言葉が出ない。身震いが止まらなかった。
上映が終わったあとにここまでザワついた映画がかつてあっただろうか。あらゆる所から「スゴい...」という言葉が聞こえる。本当にスゴかった...。
人間が住めないほどに環境破壊によって汚染された地上。人類は地下開発のためにマリガンという人工生命体を作り地下に送り込むが、やがて自我を持つようになったマリガンは地下を支配してしまう。
とにかく、見る前から分かっていたことだけれどもやっぱり言わせてください。堀貴秀さん、あなた本当に凄いよ。凄すぎるよ。凄すぎて怖いよ...。
圧巻のアニメーション。緊迫感のあるカメラワーク。興奮する音楽。おぞましさを感じる照明。一人でやったとは到底思えない素晴らしい出来。拍手喝采。
もう癖になる作画でずっと見てられる。あの独特な絵、一生忘れられないよ。もっとみたいな
細かな演出が非常に可愛い。
濡れたところを雑巾で拭いてその雑巾で顔を拭いたり、退屈でおしりをかいたり、ベタに顔が真っ赤になって湯気が出たり。クスッと笑えるところも多くあって、すごく幸せな気分になれる。ずっとこんな風に笑える世の中がいいな。
意外にもグロい。
モンスター?の気持ち悪さと断面や血は、R指定よく付かなかったなと思えるほどなかなかグロい。それが私はすごく好きなんですけどね。何故かグロさが可愛く見えるのがこの映画の不思議なところ。
地上の人間界の生活。全てがVRとなり、ウィルスで人口が減り続け、生身の体と接触することは無い。
地下の世界でも圧倒的に女性の方が立場が上になり、人間を神と慕う。数百年後には有り得そうだから怖い。
それなのに、まだ愛はある。現実を叩きつけられ、想像以上に胸が苦しくなる。ラスト15分前のあのシーンは思わず泣きそうになる...。協力し愛し全力を尽くす。例えそれが誰であろうと。深すぎる...。
ただ、中盤はあまり面白くない。
要素はあるもののテンポが悪くなり、前半に比べて見応えも薄い。開発に時間がかからな過ぎ?と少々の違和感。中盤で登場する者たちがワンパターンでしっくり来ず。
あと、前情報はある程度持っていた方が良かったかなと感じた。いきなり始まり、どんな話かイマイチ掴めぬまま先に進んでいくので、追いつかないことは無いのだけど分からないところが少しあった。やっぱりニコニコ動画とかを見ておくべきだったかな
ただ、衝撃的な素晴らしい映画でした。
本当に見て欲しい。是非とも見てほしい。
騙し絵の牙から初めて★4.0が付けれました。ありがとう!JunkHead!
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ワンデーフリーパスポート2本目は今作。
「レベチな人、見つけた」にてJUNK HEADが取り上げられており、また無性に見たくなったので鑑賞。
いやいや、2回目でもめちゃくちゃ面白いです。
14万という写真を繋げて100分の映画にする凄さ。
その情報を入れてみるとより感動する。よく1人でここまで作れたな...マジすげぇ。
2度見ても面白いと思える理由としては、
やはりカメラワークやキャラの濃さにあると思う。
ストップモーションなのに実写さながらのカメラワーク。まるでアクション映画を見ているかのような気分になれ、追いかけられるシーンは音楽もよくテンション爆アゲ。1回目もそうだったが、2回目でもその興奮は抑えられなかった。
100分という尺の中でおよそ8人のキャラが個性を出し切り、見事に引き込まれる。今作で最も活躍し人気のあるアレクサンドロス達はやはり愛おしくカッコイイ。彼らの再登場には拍手したくなる。
と言った感じで、やはり面白かったJUNKHEAD。
上映館が増えていますので、ぜひご覧下さい。
何千年後の地球/人類を真面目に見据える傑作
これは労作。堀貴秀さんが7年かけて撮ったというストップモーションアニメ。地球や人類の未来を描いた実に真っ当なSFだった。傑作だった。
環境破壊が進み汚染された地球。労働力として造った人工生命体マリガンが自我に目覚め、地下を乗っ取った。
それから1600年後、人類は遺伝子操作で永遠の命を手したが、人間のかたち(=人体)を失っていた。絶滅の危機を救うべく、地下で生きるマリガンの調査を開始した。
前置きはこんな感じだったかな。
地下に潜った調査員。人間とはいえ物理的には何もなく、ロボットに寄生しているイメージ。実に非人間的だ。それに対し人間に似た体を持つマリガンの人間らしきこと。
人間とマリガンは協力して地下に生息する危険な生物たちと戦った。彼らは共存できるのかも知れない。
我々人間にとっては悲観的な世界観ながら、愚かな人類の将来を真面目に見据えた誠実な作品だと感じた。これがSFのあるべき姿だと思った。
突き詰めた魅力的な世界
じわじわとヒットの予感!
監督の頭の中を純度100%のまま、落とし込めたであろう世界観にくらった。
制作期間7年をかけて、ほとんどを監督ひとりで制作されたという。
その情熱、狂気は素晴らしいと思う。
ひとりでつくることで生まれる良さは何か?
それは、監督の頭の中を純度100%のまま、そのまま作品に落とし込めることだと思う。
一般的にモノづくりというものはほとんどが分業するものだと思っている。
それぞれのアイデア、イメージをかけ合わせて、それぞれの想像以上のものが作られていく。
これが一般的なモノづくりの方法であり、魅力であると思う。
ただ、この作品はほとんどを監督ひとりで手掛けた。
監督自身の頭の中にあるアイデア、イメージを純度100%のまま、世界観、音楽、編集、カメラアングルといったすべての部分に落とし込むことができたのだと思う。
その結果、この映画を見終わった後も脳裏にずっと刻まれる濃厚すぎる世界観の作品になったと思う。
1人の人間の頭の中の世界を高解像度で覗かせてもらえる、素晴らしい作品。
すげえ!好き! これが作りたい!だから妥協しなかった!ってのは分か...
プロと素人の境界線とは
自主制作で映像のプロではない内装業の方が撮った作品。
感想はすごく良い出来。
ストーリーはさして物珍しいものでもなく、設定もありがちなものと感じましたが、細部にまでこだわりが感じられる世界観構築が秀逸。実際に監督がジオラマで作った世界を撮影してるので、世界観どころか世界そのものを構築したのだが。
監督、脚本、撮影、ジオラマ制作、キャラクター制作、声優などなどほぼ1人で作り上げた作品だからこそ為せる業なのだろう。
さて、映画作りにプロと素人の境界線はあるのだろうか。
莫大な製作費と宣伝費を掛けてプロたちに制作された作品が思いの外あんまりだったり、学生の自主制作映画が結構面白かったりすることがままありますよね。
ただ、及第点をつけられる作品はやはりプロの方が作った作品の方が圧倒的に多いのもまた事実ですが。
当たり外れだけでいくと商業ベースに乗ったプロの作品。ただし、最近は当たりだけれど、大当たりな内容のプロの作品はすくなくありませんか?
ま、観客にとっては、作品を作ったのはプロでも素人でもどちらでも良くて、面白いか面白くないかだけが肝心なことなんですけどね。
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