明け方の若者たちのレビュー・感想・評価
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原作に頼りすぎ?
スッカスカなところも含めて、驚くほど原作に忠実というか何の演出もされておらず、これで2時間は正直キツい(原作小説は1時間で読める)。
2010年代の東京(下北沢、明大前、高円寺、渋谷)という、極めて限定的な時代と場所の若者のカルチャーをシェアできないと、原作同様とてもペラッペラな陳腐な作品にしか感じないのでは?
たとえシェアできなくても、作品が素晴らしければ、出てくる固有名詞を調べたりする気にもなると思うけど、果たしてどうなんだろう?(自分はほぼわかった)。
いろいろ事情はあると思うけど、ベッドシーンはとても20代前半のふたりのそれには見えず、せめてお風呂場で叫ぶシーンくらい全身で撮ればよかったのに…。
明け方のマジックアワーも全然印象に残らないし…。
全体的に若さを感じられなかったのが致命的かと。
北村匠海は大学生から社畜まで違和感がなく流石と思ったし、他のキャストもよかっただけに原作に頼りすぎたのが残念。
正に、時代は変わったのである
淡々と進む日常に退屈だなぁと思っていた私だが、途中からグッと引き込まれた。
不倫で泣かされるのは、女性と決まっていた時代から大きく変わったのだなぁと。
どうせなら、そのまま方向転換してゲイの道に進むのかと思ったら、そうでもなく…
まったく肌の見えないSEXシーンとか、スゴく不自然だった。凛とした美しさのある黒島さんなので、もう少し新感覚のエロスなど、表現出来たのでは?と思った。
あたしにもあったな〜、マジックアワー。
正月早々なんとなく選んだ作品。
北村さんと黒島さんは「十二人の死にたい子どもたち」で、共演済みかな。
なんかお似合いのふたり。
北村さん、セックスシーンでイッたあとに泣いてたの、なんで?そんなに気持ちよかったん?って思ってたんだけど、後半回収された。そういうことか。
なんていうか、若い時自分自身も感じてた「なんでもできそうな根拠のない自信」「永遠にこの楽しい時間が続きそうな感覚」それから、
就職して、結局なんにもできないじゃん、って表現が見事で、甘酸っぱく切なかった。
そして辛い。
明大前、高円寺、下北沢、新宿…と出てくる街並みもそれらの記憶を掻き立てる感じがあったかな。
上京組でそこら辺の街で遊んでた人たちには特に響きそう。
2022年一本目。とてもよかった。
エイリアンズの使い方が上手
キリンジさんの『エイリアンズ』が良い雰囲気の使い方なんですよ。
だけど、このシーンでこの曲を使っといて、そこで切るのってとこで曲が終わるの。
なんでって思ったんだけど続きが有った。
彼女の秘密が分かった後に聴くと、『エイリアンズ』の最後の方の歌詞と曲の雰囲気が、少し切なさも含んで感じるんですよね。
この映画のおかげで、今までと少し違う『エイリアンズ』を感じる事ができました。
松本監督、若いのに『エイリアンズ』の使い方が巧いなと思いましたよ。
キリンジさんの楽曲って、『アルカディア』のMVなんかを観ると映画向きなのかもしれませんね。
それから、ふられた後のカッコ悪い感じって、共感できる人も多いと思うの。
でも、時が経ってみると、そのカッコ悪さって、次に進むのに必要な物だったって感じられたんじゃないかな。
そもそも、そのカッコ悪さって、そんなにカッコ悪いものじゃないのかもね。
そんな感じの映画かな。
あと、北村さんはこういう自然な感じの役、しっくりきますね。
それと井上さんは、カッコいい役が合いますね。
最後に、私は配信を見る環境にないので見られないですけど、今度彼女の方からのスピンオフを配信するみたいです。
でも、私は内容を知りたくないかな。
だって、本当に夫が帰って来たのか、涙を見た彼女が終わらせる為に嘘をついたのか、真相は知りたくないもの。
私と飲んだ方が、楽しいかもよ笑?
心地良さ
ひとつの恋の終わり
主人公を通して描いた恋愛、そして若者であることの将来への希望と現実との狭間での葛藤を数年の年月を掛けてじっくり描いてます。
ただ年月の画像を映像で流すんじゃなく時間の経過を別の映像表現で描いて欲しかった。
また人物の想いを後半に掛けて紐解き、主人公の感情の浮き沈み、それに寄り添う仲間との関係を丁寧に描き、これから彼らが歩き出す道を最後にやさしく太陽が照らし出そうとする雰囲気が良かったです。
ただ心をグッと掴まえられなかった気がします。
人生のマジックアワー
黒島結菜のアイドル映画としては観れる
なんかいろいろもったいないなーっていう感じ。
決定的なネタバレになるので核心になるようなことは避けますが、好みの問題として後半彼女の真相が分かったときにNot for meの作品だなと思った。男も悪いし女も悪い。これは映画の作りではなく好みの問題。
とはいえ、核心が分かった後半のほうが作品の進度が明確に停滞してしまう。前半は逆にもうワンテンポ早いほうが良いのに…と思わされるセリフ回しや演出が多かったです。距離を縮めていく過程がぎこちなさを演出しようと作り手側の意識が強すぎたのかなと。
松本監督は、21世紀の女の子でかなり好きな短編を撮っていたのでハードルを上げすぎるくらい上げていたのもあるのでしょうが、風俗の件とか、女性に背負わせるものとか、女性監督がこの問題意識でこの捉え方をしてくるのかと思ったりもした。
北村匠海さんの演技と自分の相性が悪いのもあるかも。最後の泣き笑いのシーンも、もっとうまい演者がいるだろ…と思ってしまいました。
とはいえ、黒島結菜さんを否応無しにも好きになってしまうシーンの連続で、アイドル映画としては合格点以上だったと思います。
【”こんな筈じゃなかった・・”学生の頃、何物でもなかった”僕”達が就職し、現実の厳しさに直面した”僕”と”彼女”の姿をシャープな視点で描いた作品。大人になる事の厳しさを描いた作品でもある。】
ー 冒頭の、僕たちの飲み屋のシーン。
内定を取った”勝ち組”として燥ぐ若者達の中で、静に酒を飲む美しい横顔の女性を”僕”は見つけた・・。
そして、彼女は携帯を無くしたと言い、”僕”に電話を掛けさせ、”私と飲んだ方が、楽しいかもよ・・”とメールを送って来た・・。-
◆感想
・印象的なイントロダクションである。
そして、美しき”彼女”(黒島結菜:最初、ナカナカ名前が出て来ず、”えーっと、「カツベン」に出演していた女優さんだよなあ、綺麗な人だなあ・・、”と”僕”と同じようにヤラレタ私である。)と”僕”のクジラ公園での二人飲み会。
- このシーンが、中盤同じシチュエーションで繰り返される。
但し、”彼女”が言った”ある言葉”を入れて・・。
巧い作品構成である。”僕”が”彼女”とセックスした後に流した涙の理由が氷解する。-
・楽しく、自由で、翌日の事を考えず夜明けまで飲んでも大丈夫だった日々は終わり、”僕”は出版社に、親友の尚人(井上祐貴)も同じ出版社に就職する。
そして、”彼女”はアパレルの道へ進む。
- ”僕”達が夢を語るシーンと、”僕”が総務に配属され、地味な制服を着て判を押したような毎日を過ごすシーンの対比。
尚人も、営業の旧弊的な体質に不満たらたらである。ー
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だが、配属が希望通りに行われることは稀である。
そして、総務部が、劇中でも”僕”の先輩(山中崇:日本映画の名バイプレイヤー)が”僕”に言う通り、”総てを務める”重要な部署であることは、書き添えたい。
象徴的に描かれた、作業員が指を落とすシーンで、先輩が冷静に”僕”に落とした指を氷で冷やす事を指示する姿。
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・”僕”と”彼女”の夢の様な旅行のシーン。
ー 上記に記したように”僕”が”彼女”とセックスした後に流した涙の理由が、この時点では良く分からず・・。で、後半ヤラレル・・。ー
・冒頭の飲み会で矢鱈と”勝ち組”を強調していた男と数年振りに会った”僕”。”勝ち組”であった筈の男は、いつの間にか、ネズミ講に嵌っていた。
だらしのない格好で、“一緒に事業を・・”と誘う男の姿。
- 年月は、その人の生き方次第で、最初は”勝ち組”(嫌な言葉である。)でありながら、知らないうちに”負け組”になるという事を、辛辣に描いたシーンである。-
・”僕”のところに”彼女”からラインが来なくなり、仕事も休み勝ちの”僕”の部屋は荒れ放題・・。
面白くない仕事をする中で、唯一の愉しみだと思っていた彼女とのデート。だが、彼女には”ある事情”が起きていた・・。喫茶店で戸惑いながら、説明する”彼女”。そして、このシーン以降、”彼女”はフェイドアウトしていく・・。
- 何とも遣る瀬無い気持ちになり掛けたら、親友の尚人が来ていて、部屋を片付け、甘すぎる飲み物を淹れてくれる。とてもとても、良い奴である。
優しき人間性の発露。辛い状態の”僕”にとっては、尚人の存在は、非常に大きい。持つべきものは、善性溢れる友人であるよなあ・・。-
<会社に辞表を提出した尚人。(大丈夫か!と40路のおぢさんは、思ってしまったぞ!)
”僕”と尚人は、且つての”勝ち組”飲み会をやった居酒屋(おばちゃん役の濱田マリさんが絶妙に良い。)で、グラスを交わし、夜遅くまで飲み、尚人は、
”朝まで飲んでも大丈夫だった時は過ぎた・・”と語り、二人は別れる。
“僕”は”彼女”と最初に飲んだクジラ公園を独り、訪れる。
ベンチに置かれた、空になったハイボール缶が二つ。
そして”僕”は、明け方まで飲んでも良い時代は確かに終わったのだと、改めて気づくのである。
”彼女”の思い出と共に・・。
見事な脚本であり、カメラワークであり、北村匠海さん、黒島結菜さんを始めとした若手俳優たちの演技に魅了された作品である。
今やベテランの貫禄も出て来た濱田マリさん、山中崇さん、佐津川愛美さんが、脇をガッチリ固めている作品でもあります。>
66歳のおじいちゃんには、ちょっとしんどい映画
50代の俺には沁みる…
俺たちの頃はバブル後半。みんなが企業に研修と言う名目で缶詰?状態で囲われそれをを楽しんだ。
ノリノリだった。当時の彼女ともこのまま上手く続くんじゃないかと夢を見ていた。
勝ち組?を信じて就職したって結局は企業の中の歯車として続けられるかって今も昔もたいして変わらないんだよね。
男女関係にしてもそう。
男は引きずる(笑)
いいSEXしている(って勝手に信じてる)って思っていたなら尚更。
2人の絡みシーン中途半端に引っ張りすぎだよね。
SEX見せるのならガウンなんて要らない。
短くていいからスパッと切り込んで欲しかったわ。
匠海くんだってもう大人なんだし。
若い頃やらかした事って歳とった時思い出しては『恥ずかしー』って笑ってしまう。
そんな事を思い出させてくれる作品。
2021年っぽい
あまり共感や感動する事も無く。 でも作品で流れる音楽のセンスは良かった感じ。
お祭りするための渋谷ジャックが夢って、なんて世界は小さくなってるん...
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