明け方の若者たちのレビュー・感想・評価
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残酷だったのかな?
大学卒業間近、ひょんな事から知り合った2人の男女の恋愛と、社会人の「つまらなさ」みたいなものをありありと描いている本作。
黒島結菜さんって、雰囲気があって素晴らしい役者さんだなぁ
自分も現在同じ年齢だし、共感する事もあるけれど、
そもそもさっさと就職出来てる時点でそれこそ「勝ち組」なんだろうし、大学時代もさぞ楽しく謳歌したんだろうなぁという描写の連続、既婚者とはいえあんなに可愛くていい子に目をつけられて付き合えて幸せな日々を送り、結果辛い別れはしたものの、あんなに素晴らしい親友に支えられて、終始幸せにしか見えなかった。
この映画のテーマとして、「幸せはいつまでも続かない」みたいなものを感じたけれど、大学を卒業しても、彼女と別れても、つまらない仕事を辞めようとしてるラストでさえ、ずーっと最後の最後まで幸せにしか見えなかった。
まぁ映画の構成上、不幸な様子ばっかり見せるのもよくないという判断なのかはわからないけど、泣ける映画というポージングを取るなら、せめてもっとこっち側を辛くさせて欲しかったかな。
ひとつだけどうしても気持ち悪くて気になってしまったのが、彼女と行為をしているところをわざわざ窓の外から見せる必要あるの?
覗き見目線で何か気持ち悪かった。
オールドボーイじゃないんだから。
音楽はどれも素晴らしい。
ただ、エンディングはマカロニえんぴつの曲よりエイリアンズの方が良かったのでは?とちょっと思ったりもした。
まぁでもあれは挿入歌だからグッとくるものがあったのかも。
「残酷だったーな、人生はー」って流れてこの映画は幕を閉じるけれども、よくよく考えたらそんなにこの映画は残酷ではないような気がしてしまった。
ああいう雰囲気っていいよね。
こういう映画を1人で見に行って、ほろりと泣いて帰るのが良かったりもする。
今マジックアワーかもしれない
マジックアワーという言葉が素敵だった。
儚く切ないけどすごく幸せ
何者になれるか分からない期待感と現実とのずれ
愛しかった人と別れ悔しくて泣いて
折り合いの付け方を知ったり、
それすらも全て愛おしい瞬間なのかもしれない
苦しいけど愛おしい20代半ば
私はいまマジックアワーの最中なんだと思った
伏線回収ダイジェストがエグいです。
明大前で飲み会、学生から社会人への恋愛、など、
「花束みたいな恋をした」を連想させたけど、
何者にもなれないな、、、みたいなセリフと
過去の日付が出てきて、音楽がきっかけで仲良くなる二人を見てると「ボクたちはみんな大人になれなかった」を連想させたけど、
…
大どんでん返しー!!!!!にあいたくちがふさがらない…。
彼女の秘密(ではないか…)はとってもヘビーだった。
彼女と連絡がつかなくなって、友達の発言で秘密が明らかになってからの伏線回収ダイジェスト!!!
辛かったー。
最初の最初から知らされていたなんて…。
横顔が似てるからって、、、
そもそも友達はいつから知ってたんだ?
だから旅行で泣いてたのね。
だから彼が「好き」って言ってもいつも反応薄かったのね…。
だから花火のときあんなこと言ったの?
(私はチョロいので、余命後わずか、とかなのかと予想していた(笑))
彼の立場からしたら、最初から真実を知ってたから
こうなることも分かってたし、もう好きだし、別れないよな。
途中別れたほうがいいと思ったりしたのかな?
彼女の本心はどこにあるのかな?
「せっかくだから自由を謳歌するって決めた!」って言っててもいつか必ず来るとわかってる別れをどう受け止めるつもりだったのかな。
でも最後に喫茶店で再会して「ちゃんと好きだった」って言った言葉はホントだから、余計辛い。
ふたりの時間が楽しくてキラキラしてて、良かったー。
ヘビー級ではなくても、私含め大人になった人から見たら、懐かしいような切ない気持ちに浸れてオススメです。
あんまり面白くなかった
それほど浮かれた性格でもないのに「渋谷ジャックしようぜ」など言葉が登場人物とマッチせず空々しい。それだけでなく全体的に行動と会話と役者さんがマッチしてない感じがする。物語は登場人物の行動を延々とスケッチするもので、先が気にならなくて退屈する。彼女と別れた後何らかの行動が始まるのかと思うと全然なく、彼女が人妻であったことが明らかになるだけだ。
原作小説を途中まで読み進めているのだけど、一人称で描かれているため、映画のような空々しさがない。映画化に際して一人称を排したのがよくなかったのではないだろうか。一人称で内面を延々語り続けるようなものなら退屈しなかったと思うのだけど、そうすると映画表現としてダサいと言われそうだ。
フジロックの日程で豪華なホテルに宿泊して、なんだこいつらと思う場面であったのだけど、原作では事故的な出来事で仕方なく豪華ホテルに宿泊する流れとなり、腑に落ちる。また、原作では「渋谷ジャックしようぜ」などのセリフはない。もう少し地に足のついた人物だ。
いくら好きでも相手が結婚していたら、ハッピーエンドは望めない
この映画は学生から社会人になる不安と希望。そして恋愛が入り交じる。
若さと馬鹿さで暴走する気持ちで婚姻関係にある人に恋に落ちる。
婚姻の何たるかも無視して恋に没頭する気持ちは誰しもあるものだと思う。だから、人間は愚かなのである。
その愚かさを愛おしく愛せる年齢にもなると、羨ましくも思える。
ただその事を若さの至りだとは正直思えない。幾つになっても恋心はあるもので、恋愛に対して悟りを開くなんて事が滑稽と感じた。
結婚はゴールではなく、スタートでしかなく、互いに育むものと気付くまでの葛藤を描く。
人にもよるが、年齢を重ねてもこういう気持ちはずっとあると思うし、思っていたい。
明け方前
大学生から社会人になる間に起きた恋愛をベースにしたモラトリアム的映画。
「ボクたちはみんな大人になれなかった」でもそう感じたけれど、青年から大人への成長過程で経験する恋愛と青春の物語に関しては、「モテキ」が圧倒的最強過ぎて個人的には見劣ってします。
特にこの映画に関しては、原作の方がより楽しめる。センチメンタリズムを映像で表現するのは難しい。
夜の黒から少しずつ明るくなっていくグラデーションが主人公らの人生に於ける立ち位置で、朝になってしまえば(大人になってしまえば)曖昧な態度や言動がすべて白日のもとに晒されてしまう。
夜明け前のブルーアワーまで遊んだ時の懐かしさはきっと多くの人が共感すると思います。
ただ、これに関しては「夜空はいつでも最高密度の青色だ」が秀逸に感じてしまうのです・・・。
でも、あるいは共感するポイントは年代によって異なるのかもしれません。
現代の20代後半くらいの人はドンズバで刺さるのかもしれません。
逆に上記作品なども観た人たちに感想を伺いたいものです。
頑張れって応援したくなる
大手企業から内定を貰い、将来に夢と希望を持つ若者たちだが、社会に出ると、抗えない仕組み、意味のないルールが、ゆっくりと積み重なり、徐々に身動きが取れなくなる。まだ、明け方だ。頑張れって言いたくなる。
伏線の張り方がとっても好きです。
若者達には生き抜いて欲しい
私が働き始めたのは30年ほど前で個人的には給料を貰えるのが有り難くて、むちゃくちゃ忙しくて覚えることも多くて毎日クタクタでした。
思い返せば多くの人から多くの事を学び、迷惑も相当掛けていましたが、見捨てずに見守ってくれた誰かのお陰で今があると感謝してます。
人生はほとんど思い通りには進まないからこそ面白いのかも知れません。
どんなに落ちこんでも、どんな辛いことがあっても明け方には光が差し込み明るい未来を感じさせてくれるから前を向いて真摯に生き抜いてやりましょう!
大学1年生の自分には早かったかな
(原作未読、ネタバレなしレビュー)
北村匠さん出演とのことで鑑賞しました。
なんと小難しい映画なのでしょう。というよりはまだ就職、恋、仕事をわかっていない若造の自分には早かったですかね。10年後の自分に見てほしい映画です。今の自分には「よくわからない」という言葉が一番当てはまります。
ベッドシーンが残念
就活をいち早く終えて、勝ち組と言われる仲間の飲み会で出会った『彼女』
社会の中で大人になる事への希望と失望に打ちのめされながら
彼女と過ごす時間が、かけがえもなくなっていく。
そして後半。
ある事情が明かされてから
彼女へのイメージが変わる、、、
風俗嬢に語るシーンは良かった
残念なのはやはり
ベッドシーンですね
あの旅行先のシーン
あんな最悪のベッドシーン撮るってことは
性の不一致で彼女は音信不通になったの??
とまで考えてしまうなぞの演出でした。。。
内容が
『ぼくたちはみな、大人になれなかった』とかぶるかなぁ
フジロック
フジロックの代わりに行った豪華ホテル(MALIB HOTEL)泊まるシーンで「これフジロック何回分!?」てセリフがあったけど、フジロック行くのって結構お金かかるんだよ…ってなって思わず計算しちゃった
•フジロック👉チケットと宿代で1人およそ77,000円
※3日通し券が49,000円+自分がいつも泊まってる民宿は4泊で28,000円(キャンプなら4,000円で済むけど
•MALIB HOTEL👉宿泊料1人84,000円
※おそらく劇中と同じ部屋、かつフジロック期間中の7/29土から1泊で検索
※まぁフジロックと同じ3,4泊とかだったら「何回分!?」てなるか
【なんか懐かしい。淡々としていて起伏がなくても最後まで観てしまう映画】
・2021年公開の日本の恋愛青春映画。
・北村匠海さん演じる「僕」と黒島結菜さん演じる「彼女」の恋愛模様と、就職した「僕」のモヤモヤが淡々と描かれていく という大枠ストーリー。
・カツセマサヒコさんの原作小説(2020年刊行)を映画化したもののようです。
[お薦めのポイント]
・大学生活をサークルなどで没頭した人は「懐かしさ」を感じると思います
・「それいる?!」くらいのびっくりの展開
・「僕」の同期の尚人君が清々しいほどに爽やかイケメンで観ていて気持ちよい
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
[物語]
・就活~就職後の「僕」と「彼女」と仕事が淡々と描かれる物語で起伏はないのですが、どこか気になって続きを見てしまう世界観。観終わった後の達成感などはないのですが、不思議な懐かしさを覚えました。学生や社会人になって間もない方にはどう見えるのでしょうか?飲みに行ったり、夜更かししたり、直コミュニケーションを取りづらい現状のコロナ禍では、共感できる人は少ないかもしれません。しかし、コロナ前に卒業したり、社会人経験を少しやられている方は、割と共感できるのではないかと推察します。
[演出]
・ラストシーン、早朝の闇に若干の青がかかった空とテロップ。淡い思い出がよみがえり懐かしさを感じずにはいられませんでした。
[映像]
・際立って感じたことはありません。
[音楽]
・際立って感じたことはありません。
[演技・配役]
・北村匠海さんの演技がリアルすぎて、自主制作映画のような「本当のリアル」さを感じました。一つ間違えば、三文芝居のようにも感じたり、一つ間違えば学生の作った映画のようにも感じてしまう。でも、そうはならない。絶妙なラインで演技されていたような気がします。
・黒島結菜さんの大人っぽさと子供っぽさが入り混じった演技も素敵でした。
・「僕」の同僚役の井上祐貴さんの演技・役柄、かなり好きでした。最初は、嫌味な同僚、になるのかな、と思いきや、滅茶苦茶良い奴。清々しいほど爽やかで良い奴。こんな友達が欲しくなります。笑
[全体]
・演技の部分で書きましたが、一つ間違えば「学生の作った自主制作映画」のように思えてしまうほど「本当のリアル」を感じました。でもそうはならない。その微妙なラインを保ちつつ、淡々と物語を魅せてくれます。その流れが気になって、最後まで観てしまう。決して、大きな盛り上がりはないのですが(驚きの展開は1か所あります笑)、それでも観てしまう。これがこの映画の素敵な点かと。
・今回は、ながら観したこもとあり、詳細な台詞などまでは覚えていませんが、要所要所に哲学的なワードも盛り込まれていた気がします。もう一度、腰を据えて鑑賞したら、青春時代にモヤモヤしていた過去の自分に対して刺さる思考を与えてもらえるかもしれない!とちょっとワクワクします。そんな簡単には何とも言い難い映画。楽しませていただきました。ありがとうございました。
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#全体3.4 #物語3.5 #演出3.4 #演技3.6 #配役3.4 #映像3.3 #音楽3.4
明大卒としては刺さりすぎる。「恋愛」と「学生からの社会人の葛藤」のどちらも深い。
最初のシーンは明大前の居酒屋から始まる。設定は明大の4年生。本当に明大生がよく行く居酒屋であり、ここで自分と重ねてしまった明大卒は少なくないはず…。
黒島結菜さん演じる「彼女」はいい意味であざとく、天真爛漫で、まっすぐに見つめてくる、本当に魅力的な人物で、見る人誰もが一目惚れしてしまうことに共感してしまうだろう。
あんなあざとい誘い方ありますか…?お酒のチョイスがハイボールというところもまたGOOD。私も缶のハイボール飲める女になろう。
2回目のデートは下北沢。これもまたビレバンからの演劇からの餃子の王将という大学生らしい、重ねたくなるデート…。目覚ましのエイリアンもよかったですね…。
黒島さんの服装も古着っぽくて、とってもかわいい。時系列ずれますが、超ネタバレですが、お別れをするときの服装、清楚系でしたね、本当は古着が好きだったりするのかな…?
配属される前の夢を語る感じ、そして配属された後の現実はつまらないながらも同期同士でアイデア語り合うシーン、数年後に夢を語れるのもまた若さだねっていうのも、またリアル。「彼女」の方からそういえば仕事辛いって話出てこなかったな…。
原作も大好きな私からすると、2点。1点目、なんでラブホのスイートルームにしなかったの…?!あのシーンのはしゃぎっぷりが大好きだからあそこのシーンみたかったのになぁぁぁ。枕投げはしてくれてよかったけど…。
2点目、最後のミカさんに彼女のことお話しするシーン。あそこはどう表現するんだろうなぁと思ってたけど、まぁ原作通りではあったものの、もっと感情の強い揺れ、見たかったなぁ…。原作はあそこが本当に号泣したシーンだからこそ…。
でも総じて原作そのままの雰囲気で、曲もマカエンで最強にあっていた。ヤングアダルトはこの映画のためにできたのか?!ってくらい笑ハッピーエンドへの期待はは、曲としてとても好き。斬新だなぁと思いました。
原作また読みたいなという感想。映画もまた5年ごくらいに見たいな笑
固有名詞が多くて、伝わる人には伝わる映画
最近公開してる邦画は似たような雰囲気の恋愛映画が多いけど、どれも等身大ではたからみると少し変わっている2人の関係性の形を描いていて、結構好きだなぁと思う。
まずは前半の部分!「初期のラッド」とか当時の少しサブカルな固有名詞が多くて、かなりターゲットを絞ってるなぁと。私は20代前半なのでその当時はもう少し若かったけど、ラッドのトレモロとか有心論とか当時は「知る人ぞ知る」だったよなぁと。
「今の」20代後半にしか響かないだろってことが多いなと思った。
大学生から社会人になったときの理想と現実のジレンマとか、朝まで仲間と飲むとか、うまくいかない恋愛とか、人生のマジックアワーが共感できた人には、ぐっと感情移入できる映画だと思う。
後半部に入り、2人の関係性に関する秘密が明かされる。あの宝物のような日々や2人の関係は「不倫」なんて言葉では言い表せない・言い表さられてたまるか、という気持ちになった。
元々私は不倫や浮気の関係や心情を肯定してるのであれだけど、この愛の形については否定したくなる人も多いと思う。前半部分で「不倫」ということを隠したまま2人の宝物のような日々を見せることで、より多くの人が2人に感情移入できたのだと思う
20代後半が自分語りしたくなる映画
主人公ほどの野心はなかったけれど、社会はもう少し生きやすい世界だと思っていた新入社員の自分と重なって心にきます。やりたい道を選んだはずが会社に勝手に進路を変えられる。そして仕事を続けていくとやりがいと安定で悩み、結局勇気が持てず気付いたら20代後半になって何やってんだろうと思うのもあるあるなのかな、と。
肝心の恋愛は急展開でびっくり。どちらも本気で好きだったと信じたい。だけど彼女は本当に好きだったなら最後のお別れは突き放すくらいしてあげないと。あんな表情で「ごめん」だけではもしかしたら自分の元にいつか帰ってくるのではという邪念が拭いきれないのも無理はないかなと思ってしまいました。
最後にこの映画の肝はなんと言っても謎の同僚。めちゃくちゃ良い奴。大手勤務、イケメン、仕事できる。なのに結婚も彼女もいそうにないという不気味な存在。
彼は夢の話を主人公と一緒になって熱く語ってくれたり、数日会社を休んでいたら心配して家まで来てくれます。彼がいなかったら主人公は心身共に疲弊して社会からフェイドアウトしていたかもしれない。一度フェイドアウトを経験した私としてはとても羨ましい存在でした。いつか私も彼のようにそっと気遣える優しい存在になれるよう生きていこー。
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