劇場公開日 2021年12月31日

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「【なんか懐かしい。淡々としていて起伏がなくても最後まで観てしまう映画】」明け方の若者たち 3104arataさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0【なんか懐かしい。淡々としていて起伏がなくても最後まで観てしまう映画】

2022年4月9日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

・2021年公開の日本の恋愛青春映画。
・北村匠海さん演じる「僕」と黒島結菜さん演じる「彼女」の恋愛模様と、就職した「僕」のモヤモヤが淡々と描かれていく という大枠ストーリー。
・カツセマサヒコさんの原作小説(2020年刊行)を映画化したもののようです。

[お薦めのポイント]
・大学生活をサークルなどで没頭した人は「懐かしさ」を感じると思います
・「それいる?!」くらいのびっくりの展開
・「僕」の同期の尚人君が清々しいほどに爽やかイケメンで観ていて気持ちよい

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[物語]
・就活~就職後の「僕」と「彼女」と仕事が淡々と描かれる物語で起伏はないのですが、どこか気になって続きを見てしまう世界観。観終わった後の達成感などはないのですが、不思議な懐かしさを覚えました。学生や社会人になって間もない方にはどう見えるのでしょうか?飲みに行ったり、夜更かししたり、直コミュニケーションを取りづらい現状のコロナ禍では、共感できる人は少ないかもしれません。しかし、コロナ前に卒業したり、社会人経験を少しやられている方は、割と共感できるのではないかと推察します。

[演出]
・ラストシーン、早朝の闇に若干の青がかかった空とテロップ。淡い思い出がよみがえり懐かしさを感じずにはいられませんでした。

[映像]
・際立って感じたことはありません。

[音楽]
・際立って感じたことはありません。

[演技・配役]
・北村匠海さんの演技がリアルすぎて、自主制作映画のような「本当のリアル」さを感じました。一つ間違えば、三文芝居のようにも感じたり、一つ間違えば学生の作った映画のようにも感じてしまう。でも、そうはならない。絶妙なラインで演技されていたような気がします。
・黒島結菜さんの大人っぽさと子供っぽさが入り混じった演技も素敵でした。

・「僕」の同僚役の井上祐貴さんの演技・役柄、かなり好きでした。最初は、嫌味な同僚、になるのかな、と思いきや、滅茶苦茶良い奴。清々しいほど爽やかで良い奴。こんな友達が欲しくなります。笑

[全体]
・演技の部分で書きましたが、一つ間違えば「学生の作った自主制作映画」のように思えてしまうほど「本当のリアル」を感じました。でもそうはならない。その微妙なラインを保ちつつ、淡々と物語を魅せてくれます。その流れが気になって、最後まで観てしまう。決して、大きな盛り上がりはないのですが(驚きの展開は1か所あります笑)、それでも観てしまう。これがこの映画の素敵な点かと。
・今回は、ながら観したこもとあり、詳細な台詞などまでは覚えていませんが、要所要所に哲学的なワードも盛り込まれていた気がします。もう一度、腰を据えて鑑賞したら、青春時代にモヤモヤしていた過去の自分に対して刺さる思考を与えてもらえるかもしれない!とちょっとワクワクします。そんな簡単には何とも言い難い映画。楽しませていただきました。ありがとうございました。

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3104arata